Michael Brecker が、2007年1月13日に白血病で亡くなったとの悲報をニュースで見たのは転勤で名古屋に住んでいた時でした。時々行っていたロックバーに Heavy Metal Be Bop を持ちこんで爆音でかけてもらい追悼しました。後から来たロックファンの方にも、称賛していただき、何か誇らしかったことを思いだします。
The Brecker Brothers は、1975年にデビューして1982年に活動停止、1990年再始動するも2007年に Michael Brecker が白血病で死去し永年停止しています。このベストコレクションは1975年~1981年のロック寄りの録音を中心に収録されています。
「Skunk Funk」 やはりベスト盤であれば1曲目はこれです。ロック、ファンク、ジャズ全ての要素が詰まったこの曲の1曲目の選曲は賛成です。この盤での曲名は Skunk Funk ですが、他の盤や他アーティストのカバーでも「Some」がついて、Some Skunk Funk が一般的です。収録しているのは 1975年の スタジオ盤での初作品 The Brecker Bros. です。ライブの Heavy Metal Be Bop が一番燃えますが、youTube で見た、Mike Stern との共演のライブなんかも良いです。学生時代にコピーして10人ぐらいのバンドで学園祭で大いに暴れた盛り上がったこともあり、思い出深い曲です。メンバーを追ってみたら、このバージョンは Sanborn, Will Lee, Harvey Mason も参加で、そりゃあ良いわけだ。
「Sponge」次も同じスタジオ・デビューアルバム The Brecker Bros. から。Will Lee のベースのイントロ部分の他随所で使われるワウが気持ち良く、トランペットなども随所にエフェクトをかけたフレーズを使ったりと、なんかロックバンドっぽい Brecker Brothers 特有のサウンドRandy Brecker の作曲で、耳に残る印象的なフレーズをつくる人なのがわかります。
「Squids」次も Randy Brecker 作曲で、アルバムは1977年 Don't Stop The Music に変わります。曲調はやはり Brecker Brothers ぽいんですが、ロックっぽさが消えるのは Steve Gadd にドラムが変わったからか。ギターは Steve Kahn & Hiram Bullock の二人ですが、テーマ部分とバッキングがメインであまり前には出てきていない贅沢な起用。
「Funky Sea, Funky Dew」アルバムは、またも1977年 Don't Stop The Music からになります。作曲は Michael Brecker で、やっぱりRandy Brecker とは雰囲気が変わって、ソウルっぽい感じで柔らかい感じがします。とはいえ全ての曲が明確な違いがあるわけはないので、今後の Brecker Brothers でも聞き比べてみるのも面白いと思います。
「Inside Out」大好きなアルバム 1978年の Heavy Metal Be Bop から曲になります。作曲は Randy Brecker で、シャッフルのブルースコード進行の、もはやロックで非常に攻撃的で やはり Michael Brecker とは違う方向性の作曲だよなと再認識。ドラマーの Terry Bozzio は Frank Zappa, Missing Persons などにも参加したプログレ、ロック系なので豪快、ベースの Neil Jason は、John Lennon, Billy Joel, Roxy Music, Mick Jagger, Pete Townshend, Paul McCartney, Paul Simon, Kiss, Gene Simmons・・・と大物ミュージシャンの録音に数知れず参加している凄腕、Barry Finnerty は、暴れん坊っぽいギターをこの曲で弾いているんですが、意外にも Miles Davis, The Crusaders, the Brecker Brothers, Hubert Laws, Ray Barretto などとの共演が多いジャズ系ギタリストです。
「Dream Theme」曲は1980年 Detente からで、作曲は Michael Brecker になります。アルバム自体の路線は完全に強力なブラコンR&Bで、この曲もそっち系です。メンツはピアノ Don Grolnick はいつものメンツで、ギターは Jeff Mironov & David Spinozza、ベースが Marcus Miller、ドラム Steve Gadd で、私の好きなフュージョン時代の David Sanborn の参加部隊。コマーシャルなフュージョン全盛時代は、やはり彼らに支えられていたのだとここでも再認識。
「I Don't Know Either」前曲と同様、1980年 Detente からで、作曲は Michael Brecker になります。前曲との違いは、ブラコン味が抜けたフュージョン・サウンドになった点ですが、こちらの方が Brecker Brothers らしさが出ている楽曲かと思います。同じアルバムですが演奏メンバーは変わり、ピアノが Mark Gray、ドラムが Steve Jordan、パーカッションが Airto。
「Bathsheba」アルバムは変わり、1981年 Straphangin' 作曲は Michael Brecker のサンバ・リズムのフュージョンです。こうやってアルバムの代表曲を年代順に聴いていくと、最初の頃のロック魂を見せるバンドから純フュージョンへと変化していったのがわかるので、このベスト聴きながら途中で、年代順に並べただけで工夫が無い安物か、と思いましたが、いやこれはこれでありです。
「Straphangin' 」アルバムは前曲と同様、1981年 Straphangin' の主題曲で、作曲は Michael Brecker ですが、Randy Brecker の作風っぽさを感じます。
「Threesome」1981年 Straphangin' のから3曲目で、作曲は Randy Brecker に前曲と真逆に Michael Brecker っぽさを感じます。只ですね、ずっと聴いてくると初期の荒々しい感じが亡くなってテクニカルになってくると段々物足りない感はでてきますね。
「East River」 でラストは Heavy Metal Be Bop 1978 に戻ってきました。物足りないと言ってすいません。年代順に並べただけで工夫が無い安物なんて、思ってすいません。
改めてライナーノーツを見れば、往年のアルバムのプロデューサー Michael Cuscuna 氏と The Brecker Brothers 本人が選曲しているとのこと。それは一番よく知っている人達が制作している訳で、いや良いベスト盤でした。Vol2 が出ているのかと思って調べたら、ちゃんと出てました。曲が被っていたりするので、おそらく録音が違うヤツが入っているのかと思います🎶
series director: Steve Backer
compilation produced by Michael Cuscuna & The Brecker Brothers
大学のジャズ研時代にジャコを知って最初に購入した思い出の詰まったアルバムです。ソロデビューアルバムで、邦題は「ジャコパストリアスの肖像」。音楽史に永遠に残ると思われるジャコですが、本人の意思によって制作されたスタジオ・アルバムは Word Of Mouth とこの2作品のみしかありません。ベーシストのみならず世界中のミュージシャンに影響を与えているのに、たった2枚しか制作していないのは、ジャコを知れば知るほど、彼の素行によるものが原因であると推測できますがビックリです。
さて、このアルバムは1976年の発売で、ジャコは Weather Report に参加し、同年発売の Black Market に参加しています。 Blood,Sweat & Tearsのアルバム紹介でもとり上げてiいますが、このデビューアルバムの録音にあたっては、このアルバムのプロデューサーにも名を連ねている Blood,Sweat & Tears のドラマー Bobby Colomby が、ジャコの奥さんのトレイシーをナンパして翌日にからかい半分でジャコの演奏を聞いたら驚いたところから始まっています。ジャコの奥さんのナンパがきっかけとはいえ、大きなプロジェクトに発展させていて Come On, Come Over のボーカルにサム&デイブ、ホーンセクションにサンボーンとブレッカー・ブラザーズの顔ぶれと、かなり精力的にレコーディングメンバーも集めています。 さらにはハービー・ハンコックも全面的に参加でジャコを絶賛していたとのこと。
「Donna Lee」ジャズを嗜む人であれば必ずや通る Charlie Parker の名曲で、この長くて難解なテーマを普通はサックスとかのメロディー楽器で演奏するのが常ですが、フレットレス・ベースのみのソロでテーマのみを弾ききって、世界中にインパクトを与えてしまった名演です。私自身も、この演奏を聴かなければこの曲のテーマを弾くことはしていなかったと思います。ジャコとは関係ありませんが、Donna Lee最速選手権「ギター類の部 という動画はギタリストの方は、かなり楽しめます。
「Come On, Come Over」これはボーカルに Sam & Dave、ホーン部隊に Brecker 兄弟、サックスに David Sanborn、コンガに Don Alias という夢のような人選で録音されています。高校を卒業後に Cochran's Circuit Riders でソウル・バンドのベースマンとして活動していた素地からソウル曲のレパートリーは、彼のベースがジャズだけではなくソウル系の強力なグルーブからも発展していることがよくわかります。そんなことを思いながら聞き返していますが、インパクト抜群で、ソウル曲として最高に楽しめる内容で4分弱の録音では物足りなくて、もっと聞いていたい。
「 Kuru / Speak Like A Child」聴き直して、さらにこのレビューを書くことになって気づきましたが、Herbie Hancock の Speak Like A Child に、ジャコが新たに「Kuru」という部分を付け足しています。原曲を感じさせないので新曲のようなものになっています。冒頭から炸裂するベースのリフはジャコの参加する様々な曲にも使用される発明品で、どんな曲もグルーブさせる魔力を持ち、驚異のスピードで叩きだされる単純に聴こえる難関フレーズです。ストリングのアレンジもジャコが行っているとのことで新人のソロデビューでは、やはり異質でしょ
「Portrait Of Tracy」フレットレス・ベースでハーモニックスを使用している一人ソロ作品で、ベースで全てのピッチでハーモニックスを使用してしかもリズムを崩さないのは激ムズのようです。Tracy はジャコの最初の奥様です。
オーバーダブしているのかをAIに聞いてみたら、ジャコ・パストリアスの「Portrait of Tracy」は、オーバーダブを使わずに演奏されています。ジャコ自身が明言しており、多くの人がエフェクトや電子機器を使っていると思いがちですが、実際にはすべて手だけで演奏されています。特に「Continuum」という曲については、曲全体を2回弾き、2人の人が歌っているような音にしたと語っていますが、録音の際に片方のトラックは聞いておらず、全てを記憶して演奏したという驚異的なエピソードがあります。これは、ジャコ・パストリアスの超絶技巧と音楽性を象徴するものです。と言う自信満々の回答が返ってきましたのでファクトチェックはしません。ハーモニクスの難しさだけではない超難問曲のようです。
「Opus Pocus」ジャコの愛する楽器 steel drums が花形に据えられた楽曲ですが、サックスの Wayne Shorter も良い味だしてます。でもメインはジャコのベースです。改めて聴くと録音のバランスも良いことに気づきます。
「Okonkolé Y Trompa」ピコピコと機械のループのようなベース音で、トレーニングが曲になったのかなと昔思っていましたが、聴けばアフリカンなワールド・ミュージックでスピリチュアルな楽曲。タイトルはアフリカ系の言葉かと思いましたが、スペイン語で「オコンコレとホルン」という意味だそうで意味は無い造語とのこと。
「 (Used To Be A) Cha-Cha」曲名からはチャチャチャでも取り入れたラテンかなと想像する人が多いかと思いますが、格闘技のような猛者たちの技が連発する躍動感あふれる楽曲です。ジャコのベースラインは Kuru / Speak Like A Child でも、登場するものと似ているフレーズで、これもジャコの様々なセッションで色々な曲に流用されるパターンです。ギターでやってみて、単純に聴こえますが高速で弾いて特に指弾きではリズムを支えるのが難しい。
「Forgotten Love」ピアノをジャコが弾いて、ベースは Homer Mensch, Richard Davis の二人が弾いているシンフォニックな曲です。この曲にも大勢のストリングスが入っていますが、アレンジは Michael Gibbs でジャコではありません。短い曲ですが、人が多ければ製作費もかかるものですから、このアルバムが売れると判断してのレコード会社とプロデューサーの意気込みも伺えます。
アルバム全体もR&B、ジャズ、レゲエ、ラテン、シンフォニックと様々な曲でジャコを見せながらもまとまりのあるアルバムとしています。何百回もこのアルバムを聴いていますが、改めて最後の Forgotten Love など、プレイヤーとしてだけでなく、コンポーザーとして素晴らしい人であると再認識です。追伸 この時のジャコは酒もドラッグもやらない人でした🎶
released : Late April 1976
recorded : October 1975
studio : Camp Colomby Studios, Columbia Recording Studios C&B, New York City
producer : Bobby Colomby
1. Donna Lee / Charlie Parker
bass : Jaco Pastorius
congas : Don Alias
2. Come On, Come Over / Bob Herzog
bass : Jaco Pastorius
vocals : Sam & Dave
keyboards : Herbie Hancock
drums : Narada Michael Walden
congas : Don Alias
alto sax, soloist : David Sanborn
tenor sax : Michael Brecker
baritone sax : Howard Johnson
trumpet : Randy Brecker, Ron Tooley
bass trombone : Peter Graves
3. Continuum / Jaco Pastorius
bass : Jaco Pastorius
electric piano : Alex Darqui, Herbie Hancock
drums : Lenny White
bells : Don Alias
4. Kuru, Speak Like A Child / Herbie Hancock
bass : Jaco Pastorius
piano : Herbie Hancock
drums : Bobby Economou
congas, bongos : Don Alias
conductor : Michael Gibbs
violin : Harold Kohon, Harry Cykman, Harry Lookofsky, Joe Malin, Paul Gershman
どんな方たちなのかと言えば、1990年に矢部直、フランス出身の Raphael Sebbag、松浦俊夫の三人で創設された日本の Acid Jazz のプロジェクトが United Future Organization = U.F.O.です。2002年に松浦俊夫が脱退していますが、このアルバムの1993年は、未だ在籍中です。
「The Sixth Sense」 あまりよくわかっていないので間違っていたらすいませんが、おそらく Galliano の曲をサンプリングしてキーボードや他の生楽器を加えて創っているのでしょう か、それでボーカルが Galliano になっているのかと思うんですが。 Galliano では What Color Our Flag というアルバムを持っているのですが普段は好んで聴かないラップもの。なんで買ったんだろうと今まで不思議に思っていたんですが、ここで Galliano が参加してたんで購入したのかもしれないと何か納得。
「On Est Ensemble Sans Se Parler-L.O.V.E. 」これは、かなり印象的でした。ラップと言うよりは フランス語?のポエトリーリーディングとサンプリングで新しい。わたくし自身は、楽器をやっているので、演奏性のある曲が好きなんですが、これは楽曲全体のまとまりとかが良いんでしょうね。大好きです。最後のハーモニカでの締めくくりも良しですね。
「Vinyl Junkie」これは 生楽器主体でやっているノリ良し系の Acid Jazz で、私がPCでループ音源とギター等を重ねて作る時にかなり影響を受けた曲です。ジャズ的でありながらヒップホップ系のリズムが楽しめます。
「I'll Bet You Thought I'd Never Find You」次いでインド系ワールドミュージックが入ってからの、ヒップホップ系になり、フルートが出てきたと思ったらボサノバ系ボーカル。多分ボーカルの名前がクレジットされていないので Jon Hendricks のサンプリングだと思います。最後のスキャットの作り込みもやってくれてます。渋すぎる。
「Poetry And All That Jazz」 ポエトリーリーディングとヒップホップの融合パーカッションが効果的にリズムトラックに入ってフルートが怪しくフィルインの怪しさが漂います。
「Be Here Now」歪んだファズトーンはトランペット?、そして無機的なドラム、エロさを感じるテナーのサンプリングの組み合わせで、怪しく淡々と音が流れる。これも嫌いではない。
「My Foolish Dream」これは元ネタが検索で出てきました。 Archie Shepp の Song For Mozambique でスピリチュアルなヤツです。歌部分は Monday 満ちる で原曲と声質も似ていました。とても粋な曲です
Hanoi Rocks は、神戸の三宮の高架下を徘徊してた時に、安物ワゴンセールかなんかで購入したと思われる All Those Wasted Years は、記憶していたのですが、私のコレクションに、このアルバムがあることはすっかり忘れてました。Hanoi Rocks のファンでは無いので、 All Those Wasted Years と同時購入では無いとは思うんですが、これは記憶にない発見です。
前後しましたが Michael Monroe は は1981~1985年に流行したロックンロール・バンド Hanoi Rocks のボーカリストです。Hanoi Rocks のサウンドは粗目で、リズム乱れ勝ち、ギターはノリ重視のグシャグシャ系のイメージで、ギター馬鹿の私が Hanoi Rocks のギタリストの名前を憶えていないので、かなり ボーカルの Michael Monroe に人気が偏っていたと思います。 と書いたところでググってみると、このソロ・アルバムには、Hanoi Rocks から Nasty Suicide がギターで参加していました。
さて忘れ去っていたアルバムですが、改めて聴いてみるとサウンドはロックンロール系ですが Hanoi Rocks よりはすっきりしているイメージで、1曲目の Dead, Jail Or Rock 'N' Roll だけは、耳が覚えていました。またボーカルは、なんとなくRolling Stones の Mick Jagger の歌い方、声質が似ているような気がします。コーラスの入れ方もストーンズに似てるような・・好みまではいかないけど嫌いではないです。
アルバムの中で気に入ったのは、ロックンロール系を感じる Dead, Jail Or Rock 'N' Roll, パンク系を感じる Not Fakin' It の2曲。が、聴く前に想像していたより、意外とちゃんとカッコいい曲でした🎶
vocals, harmonica : Michael Monroe
backing vocals : Gennaro , Holly Vincent, Kim Lesley, Little Steven, Nicole Hart , The Monroettes
keyboards : Ed Roynesdal
piano : Ed Roynesdal , Ian Hunter
guitar : Jimmy Ripp , Phil Grande , Nasty Suicide
bass : John Regan , Kenny Aaronson
drums : Anton Fig , Thommy Price
sax : Mark Rivera
shaker : Michael Monroe
tambourine : Sue Hadjopoulos
producer, art direction : Michael Monroe
1. Dead, Jail Or Rock 'N' Roll / Little Steven, Michael Monroe, Nasty Suicide
2. While You Were Looking At Me / Little Steven
3. She's No Angel / Gary Holton lyrics by : Michael Monroe, Stiv Bators
4. All Night With The Lights On / Danny Lewis, Michael Monroe, Phil Grande
5. Not Fakin' It / Dan McCafferty, Darrell Sweet, Manny Charlton, Pete Agnew
6. Shakedown / Michael Monroe, Phil Grande
7. Man With No Eyes / Michael Monroe, Phil Grande
8. Love Is Thicker Than Blood / Martin Briley, Michael Monroe
9. Smoke Screen / Little Steven, Michael Monroe, Nasty Suicide