2026年4月27日月曜日

小倉博和 / Golden Time


 100年以上前のギターの1852年製の 「Martin 2-27」の音を音源化することが、Acoustic Guitar Magazine 2014年11月号に掲載され気になっていたアルバムが、新宿にあった楽器店「ロックイン新宿」のアコギ売り場に置いてあったので、迷わずに購入を決めたアルバムです。しかし、初めて Yairi のギター購入をしたこともある「ロックイン新宿」は、2022年3月13日を持って営業終了したのは寂しい限り。
 「ロックイン新宿」でウロウロして、向かいにある「ディスク・ユニオン」で更にウロウロして、仕上げで「大勝軒」でつけ麺して、「ベガスベガス」でカモられて帰るのが定番のコースだったのに、楽しみが減ってしまいました。


 本題に入ります。このアルバムはアコースティック・ギターの「C.F. Martin 2-27」が主役です。ギター愛の詰まったライナー・ノーツには、まずこの主役の説明から書かれていますので、まずCFマーティン作「1852年製 2-27」の希少性と歴史的価値についての説明を要約します。海外のコレクターも意識してかライナーノーツは英語と日本語が対訳されて記されています。
1852年に創始者CFマーティン本人が製作した、象牙や真珠貝の装飾が豪華な極めて希少な1台です。19世紀末には姿を消したため「幻」とされています。ウィーンの名門シュタウファー工房で職人頭を務めたCFマーティンは、1833年に渡米。後にペンシルヴェニア州ナザレスでマーティン社の礎を築きました。現代の標準である「Xブレーシング」などが開発された1840〜50年代の試行錯誤の跡を色濃く残しており、楽器製作史における重要な資料となっています。
 いくらするのかわからないぐらいの値段だと思いますので、こうやって見ているだけで充分ですが、希少性もさることながら、ナイロン弦のギターなのに小柄なボディ・シェイプ、高級感のあるバインディングなどはゴテゴテはしていなくて、見た目も美品です。

 

 小倉博和氏をこのアルバムで初めて知りましたが、ギタリスト、コンポーザー、アレンジャー、サウンドプロデューサーとしてサザンオールスターズ、桑田佳祐、泉谷しげる、槇原敬之、福山雅治、渡辺美里らのレコーディング及びライブで活躍しているかた。ギターは、アコースティック、エレクトリックに限らずペダルスティール、ハープウクレレ、ブズーキなどもプレイする方で、自身の活動はギターユニット「山弦」として活動されています。


 アルバムは2枚組で、うち1枚目は、林立夫、井上鑑をはじめとする日本トップのミュージシャンたちとのセッション。2枚目は小倉氏のギター、ベースだけの録音で、収録された曲目は同じです。
「小春日和-An Indian Summer- 」DISC1 は、コンガの軽いポコポコしたリズムが軽やかに春の小道を歩いているような効果があり、暖かいギターの音色はテクテク歩いている情景を感じ、フルートが入ってくるとパッと華やいだイメージに展開。DISC2 の氏のギターベースのみのバージョンは、暖かな日差しの指す縁側で心静かに春の風景をながめているようなポカポカしたイメージになります。シンプルな楽器編成なのに、それを感じないアレンジと演奏技術。
1852年製の 「Martin 2-27」は、リッチ過ぎない軽やかな音です。」
「Green Sleeves」 多分小学校の時から聴いている馴染み深いイングランド民謡です。春と来て次の曲なので、もしかして夏の曲なのかと思って調べけど、それはなさそうです。歌詞では恋の歌のようです。DISC1 は、ちゃんと民謡の雰囲気を出しつつ、ポピュラー・ソングのような軽やかさもあるアレンジ、DISC2 のシンプルな方は、シンプルなだけにギターの音もわかりやすく聴きやすいです。なんとなくピアニストで Green Sleeves を弾いている人よりギタリストの方が取りあげる人が多いような気がします。ギターと言う楽器に親和性がある曲のような気がします。
「秋-Harvest Season- 」DISC1  自由度が高くてよりポップな感じのボサノバ。ストリングスで流れるような味付けで、後半はギターソロが展開されます。ギター・ベースが主体の DISC2 の方がボサノバっぽくなるのかと思いきや、前半はそうでもありません。これも DISC2 の方のアレンジが好みです。
「Gymnopedie」みんな大好き Éric Satie の1888年のピアノ曲です。ギターの方が年上です。呪文のように、子守歌のように繰り返されるこのメロディーには中毒性があります。DISC1 は後半でアコーディオンのソロになりますが単音主体で透明感のある音色で始まります。DISC2 のシンプルさも良いですが、この曲は、DISC1 の方が好きです。
Song for “R”  R とは誰のことなのでしょう。慈愛に満ちた優しいメロディーが素敵な曲です。この曲については、DISC1,2で、全く違う曲のように編曲されていて、どちらが好きというものとは違う次元です。DISC1 は、デジタルな処理がされたポップさもある仕上がり、その曲をひたすらシンプルに骨格だけにして装飾を最小限にしたのが、DISC2です。 
家路 このようなシンプルなコンセプトの締めくくりの曲はこういった誰もが感じる学校の下校時刻を思い出すノスタルジックなメロディーで締めくくるのが、ジンときます。この曲に限っては、DISC1,2 ともにギターのみの曲です。なるほど、このアルバムの主役はアコースティック・ギターの「C.F. Martin 2-27」ですから、最後は主役のみの独奏となるわけです。


 コンパクトなつくりの印象のアルバムですが心を落ち着かせてくれるギター愛に溢れる1枚で、お気に入りの棚に入れて、これからも愛聴していきます🎶

【DISC1】
1. 小春日和-An Indian Summer-
guitar & bass : HIROKAZU OGURA
conga/triangle/rebolo/bells/windChime : MATARO
flute : TAKUO YAMAMOTO
rhodes : YUTA SAITO
computer manipulate : KAZUKI FUJIMOTO
2. Green Sleeves
guitar & bass : HIROKAZU OGURA 
cajon/snare/hihat/cymbals : TATSUO HAYASHI
flute : TAKUO YAMAMOTO
computer manipulate : KAZUKI FUJIMOTO
3. 秋-Harvest Season-
strings arranged by TAKUO YAMAMOTO
guitar & bass : HIROKAZU OGURA
rhodes/organ : YUTA SAITO
violin: CHIEKO KINBARA, YOSHIHIKO EIDA, HARUKO YANO
viola: HIROHITO FURUGAWARA
violoncello : MASAMI HORISAWA
computer manipulate : KAZUKI FUJIMOTO
4. Gymnopedie
guitar : HIROKAZU OGURA
accordion : AKIRA INOUE
5. Song for “R”
arranged by AKIHISA MATZURA & HIROKAZU OGURA 
guitar : HIROKAZU OGURA 
all instruments except guitars : AKIHISA MATZURA 
computer manipulate : KAZUKI FUJIMOTO
6. 家路(ドヴォルザーク/交響曲第9番 “新世界より” 第2楽章) 
Antonin Dvořák / Symphony No.9 From the New World (2nd movement Largo)
guitar : HIROKAZU OGURA

【DISC2】
1. 小春日和-An Indian Summer-(NAKED)
guitar & bass : HIROKAZU OGURA
2. Green Sleeves(Naked)
guitar & bass: HIROKAZU OGURA
3. 秋-Harvest Season- (Naked)
guitar & bass: HIROKAZU OGURA
4. Gymnopedie(Naked)
guitar & bass: HIROKAZU OGURA
5. Song for “R”(Naked)
guitar & bass: HIROKAZU OGURA
6. 家路(Naked)
guitar : HIROKAZU OGURA


このアルバムの音源は見つかりませんでしたが
ギターマガジンで雰囲気のある動画見つけました



定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。



  

0 件のコメント:

コメントを投稿