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2026年4月22日水曜日

The Brecker Brothers Collection Volume1


 Michael Brecker が、2007年1月13日に白血病で亡くなったとの悲報をニュースで見たのは転勤で名古屋に住んでいた時でした。時々行っていたロックバーに Heavy Metal Be Bop を持ちこんで爆音でかけてもらい追悼しました。後から来たロックファンの方にも、称賛していただき、何か誇らしかったことを思いだします。


 The Brecker Brothers は、1975年にデビューして1982年に活動停止、1990年再始動するも2007年に Michael Brecker が白血病で死去し永年停止しています。このベストコレクションは1975年~1981年のロック寄りの録音を中心に収録されています。


「Skunk Funk」 やはりベスト盤であれば1曲目はこれです。ロック、ファンク、ジャズ全ての要素が詰まったこの曲の1曲目の選曲は賛成です。この盤での曲名は Skunk Funk ですが、他の盤や他アーティストのカバーでも「Some」がついて、Some Skunk Funk が一般的です。収録しているのは 1975年の スタジオ盤での初作品 The Brecker Bros. です。ライブの Heavy Metal Be Bop が一番燃えますが、youTube で見た、Mike Stern との共演のライブなんかも良いです。学生時代にコピーして10人ぐらいのバンドで学園祭で大いに暴れた盛り上がったこともあり、思い出深い曲です。メンバーを追ってみたら、このバージョンは Sanborn, Will Lee,  Harvey Mason も参加で、そりゃあ良いわけだ。
「Sponge」次も同じスタジオ・デビューアルバム  The Brecker Bros. から。Will Lee のベースのイントロ部分の他随所で使われるワウが気持ち良く、トランペットなども随所にエフェクトをかけたフレーズを使ったりと、なんかロックバンドっぽい Brecker Brothers 特有のサウンドRandy Brecker の作曲で、耳に残る印象的なフレーズをつくる人なのがわかります。
「Squids」次も Randy Brecker 作曲で、アルバムは1977年 Don't Stop The Music に変わります。曲調はやはり Brecker Brothers ぽいんですが、ロックっぽさが消えるのは Steve Gadd にドラムが変わったからか。ギターは Steve Kahn & Hiram Bullock の二人ですが、テーマ部分とバッキングがメインであまり前には出てきていない贅沢な起用。
「Funky Sea, Funky Dew」アルバムは、またも1977年 Don't Stop The Music からになります。作曲は Michael Brecker で、やっぱりRandy Brecker とは雰囲気が変わって、ソウルっぽい感じで柔らかい感じがします。とはいえ全ての曲が明確な違いがあるわけはないので、今後の Brecker Brothers でも聞き比べてみるのも面白いと思います。
「Inside Out」大好きなアルバム 1978年の Heavy Metal Be Bop から曲になります。作曲は Randy Brecker で、シャッフルのブルースコード進行の、もはやロックで非常に攻撃的で やはり Michael Brecker とは違う方向性の作曲だよなと再認識。ドラマーの Terry Bozzio は Frank Zappa, Missing Persons などにも参加したプログレ、ロック系なので豪快、ベースの Neil Jason は、John Lennon, Billy Joel, Roxy Music, Mick Jagger, Pete Townshend, Paul McCartney, Paul Simon, Kiss, Gene Simmons・・・と大物ミュージシャンの録音に数知れず参加している凄腕、Barry Finnerty は、暴れん坊っぽいギターをこの曲で弾いているんですが、意外にも Miles Davis, The Crusaders, the Brecker Brothers, Hubert Laws, Ray Barretto などとの共演が多いジャズ系ギタリストです。
「Dream Theme」曲は1980年 Detente からで、作曲は Michael Brecker になります。アルバム自体の路線は完全に強力なブラコンR&Bで、この曲もそっち系です。メンツはピアノ Don Grolnick はいつものメンツで、ギターは Jeff Mironov & David Spinozza、ベースが  Marcus Miller、ドラム Steve Gadd で、私の好きなフュージョン時代の David Sanborn の参加部隊。コマーシャルなフュージョン全盛時代は、やはり彼らに支えられていたのだとここでも再認識。
「I Don't Know Either」前曲と同様、1980年 Detente からで、作曲は Michael Brecker になります。前曲との違いは、ブラコン味が抜けたフュージョン・サウンドになった点ですが、こちらの方が Brecker Brothers らしさが出ている楽曲かと思います。同じアルバムですが演奏メンバーは変わり、ピアノが Mark Gray、ドラムが Steve Jordan、パーカッションが Airto。
「Bathsheba」アルバムは変わり、1981年 Straphangin' 作曲は Michael Brecker のサンバ・リズムのフュージョンです。こうやってアルバムの代表曲を年代順に聴いていくと、最初の頃のロック魂を見せるバンドから純フュージョンへと変化していったのがわかるので、このベスト聴きながら途中で、年代順に並べただけで工夫が無い安物か、と思いましたが、いやこれはこれでありです。
「Straphangin' 」アルバムは前曲と同様、1981年 Straphangin' の主題曲で、作曲は Michael Brecker ですが、Randy Brecker の作風っぽさを感じます。
「Threesome」1981年 Straphangin' のから3曲目で、作曲は Randy Brecker に前曲と真逆に Michael Brecker っぽさを感じます。只ですね、ずっと聴いてくると初期の荒々しい感じが亡くなってテクニカルになってくると段々物足りない感はでてきますね。
「East River」 でラストは  Heavy Metal Be Bop 1978 に戻ってきました。物足りないと言ってすいません。年代順に並べただけで工夫が無い安物なんて、思ってすいません。

 改めてライナーノーツを見れば、往年のアルバムのプロデューサー Michael Cuscuna 氏と The Brecker Brothers 本人が選曲しているとのこと。それは一番よく知っている人達が制作している訳で、いや良いベスト盤でした。Vol2 が出ているのかと思って調べたら、ちゃんと出てました。曲が被っていたりするので、おそらく録音が違うヤツが入っているのかと思います🎶

series director: Steve Backer
compilation produced by Michael Cuscuna & The Brecker Brothers

1. Skunk Funk / Randy Brecker
trumpet  : Randy Brecker
tenor sax : Michael Brecker 
alto sax : David Sanborn 
keyboards : Don Grolnick
guitar : Bob Mann
bass : Will Lee
drums :  Harvey Mason
percussion : Ralph MacDonald
( The Brecker Bros. 1975) 
2. Sponge / Randy Brecker
trumpet  : Randy Brecker
tenor sax : Michael Brecker
alto sax : David Sanborn 
keyboards : Don Grolnick
guitar : Bob Mann
bass : Will Lee
drums :  Harvey Mason
percussion : Ralph MacDonald
( The Brecker Bros. 1975) 
3. Squids / Randy Brecker
trumpet  : Randy Brecker
tenor sax : Michael Brecker
keyboards : Don Grolnick & Doug Riley
guitars : Steve Kahn & Hiram Bullock
bass :  Will Lee 
drums : Steve Gadd
percussion : Ralph MacDonald
4. Funky Sea, Funky Dew / Michael Brecker
trumpet  : Randy Brecker
tenor sax : Michael Brecker
keyboards : Don Grolnick & Doug Riley
guitars : Steve Kahn & Hiram Bullock
bass :  Will Lee 
drums : Steve Gadd
percussion : Ralph MacDonald
5. Inside Out / Randy Brecker
trumpet  : Randy Brecker
tenor sax : Michael Brecker
guitar : Barry Finnerty
bass : Neil Jason
drums : Terry Bozzio
percussion : Sammy Figueroa & Rafael Cruz
6. Dream Theme / Michael Brecker
trumpet  : Randy Brecker
tenor sax : Michael Brecker
electric piano : Don Grolnick
guitar : Jeff Mironov & David Spinozza
bass : Marcus Miller
drums : Steve Gadd
percussion : Ralph MacDonald 
string synthesizer : George Duke
7. I Don't Know Either / Michael Brecker
trumpet, flugelhorn : Randy Brecker
tenor saxophone : Michael Brecker 
electric piano : Mark Gray
synthesizer : George Duke
guitar : Hiram Bullock
bass : Neil Jason 
drums : Steve Jordan
percussion : Airto
8. Bathsheba / Michael Brecker
trumpet : Randy Brecker
tenor sax : Michael Brecker
keyboards : Mark Gray
bass : Marcus Miller
drums : Richie Morales
guitar : Barry Finnerty
percussion :  Manolo Badrena , Sammy Figueroa 
9. Straphangin' / Michael Brecker
trumpet : Randy Brecker
tenor sax : Michael Brecker
keyboards : Mark Gray
bass : Marcus Miller
drums : Richie Morales
guitar : Barry Finnerty
percussion :  Manolo Badrena , Sammy Figueroa 
10. Threesome / Randy Brecker
trumpet : Randy Brecker
tenor sax : Michael Brecker
keyboards : Mark Gray
bass : Marcus Miller
drums : Richie Morales
guitar : Barry Finnerty
percussion :  Manolo Badrena , Sammy Figueroa 
9. Straphangin' / Michael Brecker
trumpet : Randy Brecker
tenor sax : Michael Brecker
keyboards : Mark Gray
bass : Marcus Miller
drums : Richie Morales
guitar : Barry Finnerty
percussion :  Manolo Badrena , Sammy Figueroa 
11. East River / Neil Jason, Bret Mazur, Kash Monet
trumpet & handclaps : Randy Brecker 
tenor saxophone & handclaps : Michael Brecker
guitar : Barry Finnerty
electric piano : Paul Schaeffer
bass, lead vocal: Neil Jason
drums : Terry Bozzio & Alan Schwartzberg
tambourine : Victoria 
percussion, background vocals, handclaps : Kash Monet
Jeff Schoen & Roy Herring : background vocals 
handclaps : Bob Clearmountain




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2026年4月19日日曜日

Jaco Pastorius


 大学のジャズ研時代にジャコを知って最初に購入した思い出の詰まったアルバムです。ソロデビューアルバムで、邦題は「ジャコパストリアスの肖像」。音楽史に永遠に残ると思われるジャコですが、本人の意思によって制作されたスタジオ・アルバムは Word Of Mouth とこの2作品のみしかありません。ベーシストのみならず世界中のミュージシャンに影響を与えているのに、たった2枚しか制作していないのは、ジャコを知れば知るほど、彼の素行によるものが原因であると推測できますがビックリです。
 さて、このアルバムは1976年の発売で、ジャコは Weather Report に参加し、同年発売の Black Market に参加しています。 Blood,Sweat & Tearsのアルバム紹介でもとり上げてiいますが、このデビューアルバムの録音にあたっては、このアルバムのプロデューサーにも名を連ねている Blood,Sweat & Tears のドラマー Bobby Colomby が、ジャコの奥さんのトレイシーをナンパして翌日にからかい半分でジャコの演奏を聞いたら驚いたところから始まっています。ジャコの奥さんのナンパがきっかけとはいえ、大きなプロジェクトに発展させていて Come On, Come Over のボーカルにサム&デイブ、ホーンセクションにサンボーンとブレッカー・ブラザーズの顔ぶれと、かなり精力的にレコーディングメンバーも集めています。 さらにはハービー・ハンコックも全面的に参加でジャコを絶賛していたとのこと。


「Donna Lee」ジャズを嗜む人であれば必ずや通る Charlie Parker の名曲で、この長くて難解なテーマを普通はサックスとかのメロディー楽器で演奏するのが常ですが、フレットレス・ベースのみのソロでテーマのみを弾ききって、世界中にインパクトを与えてしまった名演です。私自身も、この演奏を聴かなければこの曲のテーマを弾くことはしていなかったと思います。ジャコとは関係ありませんが、Donna Lee最速選手権「ギター類の部 という動画はギタリストの方は、かなり楽しめます。
「Come On, Come Over」これはボーカルに Sam & Dave、ホーン部隊に Brecker 兄弟、サックスに David Sanborn、コンガに Don Alias という夢のような人選で録音されています。高校を卒業後に Cochran's Circuit Riders でソウル・バンドのベースマンとして活動していた素地からソウル曲のレパートリーは、彼のベースがジャズだけではなくソウル系の強力なグルーブからも発展していることがよくわかります。そんなことを思いながら聞き返していますが、インパクト抜群で、ソウル曲として最高に楽しめる内容で4分弱の録音では物足りなくて、もっと聞いていたい。
 「Continuum」ジャコ鉄板の曲で様々な録音が色々なアルバムで聴けますが、元祖はこの録音かと、再度ありがたく聴かせていただいております。神秘的な響きが塊りで、あちらこちらにボヤっと浮かびあがる曲想で、抽象的なのに、これだけインパクトと人の記憶に残る曲も珍しいのではないでしょうか。わたくしは、この曲を楽器で弾くことはできませんが、ほぼベースラインを口ずさめるほど愛聴しています。
「 Kuru / Speak Like A Child」聴き直して、さらにこのレビューを書くことになって気づきましたが、Herbie Hancock の Speak Like A Child に、ジャコが新たに「Kuru」という部分を付け足しています。原曲を感じさせないので新曲のようなものになっています。冒頭から炸裂するベースのリフはジャコの参加する様々な曲にも使用される発明品で、どんな曲もグルーブさせる魔力を持ち、驚異のスピードで叩きだされる単純に聴こえる難関フレーズです。ストリングのアレンジもジャコが行っているとのことで新人のソロデビューでは、やはり異質でしょ
「Portrait Of Tracy」フレットレス・ベースでハーモニックスを使用している一人ソロ作品で、ベースで全てのピッチでハーモニックスを使用してしかもリズムを崩さないのは激ムズのようです。Tracy はジャコの最初の奥様です。
オーバーダブしているのかをAIに聞いてみたら、ジャコ・パストリアスの「Portrait of Tracy」は、オーバーダブを使わずに演奏されています。ジャコ自身が明言しており、多くの人がエフェクトや電子機器を使っていると思いがちですが、実際にはすべて手だけで演奏されています。特に「Continuum」という曲については、曲全体を2回弾き、2人の人が歌っているような音にしたと語っていますが、録音の際に片方のトラックは聞いておらず、全てを記憶して演奏したという驚異的なエピソードがあります。これは、ジャコ・パストリアスの超絶技巧と音楽性を象徴するものです。と言う自信満々の回答が返ってきましたのでファクトチェックはしません。ハーモニクスの難しさだけではない超難問曲のようです。
「Opus Pocus」ジャコの愛する楽器 steel drums が花形に据えられた楽曲ですが、サックスの Wayne Shorter も良い味だしてます。でもメインはジャコのベースです。改めて聴くと録音のバランスも良いことに気づきます。
「Okonkolé Y Trompa」ピコピコと機械のループのようなベース音で、トレーニングが曲になったのかなと昔思っていましたが、聴けばアフリカンなワールド・ミュージックでスピリチュアルな楽曲。タイトルはアフリカ系の言葉かと思いましたが、スペイン語で「オコンコレとホルン」という意味だそうで意味は無い造語とのこと。
「 (Used To Be A) Cha-Cha」曲名からはチャチャチャでも取り入れたラテンかなと想像する人が多いかと思いますが、格闘技のような猛者たちの技が連発する躍動感あふれる楽曲です。ジャコのベースラインは Kuru / Speak Like A Child でも、登場するものと似ているフレーズで、これもジャコの様々なセッションで色々な曲に流用されるパターンです。ギターでやってみて、単純に聴こえますが高速で弾いて特に指弾きではリズムを支えるのが難しい。
「Forgotten Love」ピアノをジャコが弾いて、ベースは Homer Mensch, Richard Davis の二人が弾いているシンフォニックな曲です。この曲にも大勢のストリングスが入っていますが、アレンジは Michael Gibbs でジャコではありません。短い曲ですが、人が多ければ製作費もかかるものですから、このアルバムが売れると判断してのレコード会社とプロデューサーの意気込みも伺えます。


 アルバム全体もR&B、ジャズ、レゲエ、ラテン、シンフォニックと様々な曲でジャコを見せながらもまとまりのあるアルバムとしています。何百回もこのアルバムを聴いていますが、改めて最後の Forgotten Love など、プレイヤーとしてだけでなく、コンポーザーとして素晴らしい人であると再認識です。追伸 この時のジャコは酒もドラッグもやらない人でした🎶

released : Late April 1976
recorded : October 1975
studio : Camp Colomby Studios, Columbia Recording Studios C&B, New York City
producer : Bobby Colomby

1. Donna Lee / Charlie Parker
 bass : Jaco Pastorius
 congas : Don Alias
2. Come On, Come Over / Bob Herzog
 bass : Jaco Pastorius
 vocals : Sam & Dave
 keyboards : Herbie Hancock
 drums : Narada Michael Walden
 congas : Don Alias
 alto sax, soloist : David Sanborn
 tenor sax : Michael Brecker
 baritone sax : Howard Johnson
 trumpet : Randy Brecker, Ron Tooley
 bass trombone : Peter Graves
3. Continuum / Jaco Pastorius
 bass : Jaco Pastorius
 electric piano : Alex Darqui, Herbie Hancock
 drums : Lenny White
 bells : Don Alias
4. Kuru, Speak Like A Child / Herbie Hancock
 bass : Jaco Pastorius
 piano : Herbie Hancock
 drums : Bobby Economou
 congas, bongos : Don Alias
 conductor : Michael Gibbs
 violin : Harold Kohon, Harry Cykman, Harry Lookofsky, Joe Malin, Paul Gershman
 violin, Concertmaster : David Nadien
 viola : Manny Vardi, Julian Barber, Selwart Clarke
 cello : Beverly Lauridsen, Charles McCracken, Kermit Moore
5. Portrait Of Tracy / Jaco Pastorius
 bass : Jaco Pastorius
6. Opus Pocus / Jaco Pastorius
 bass : Jaco Pastorius
 electric piano : Herbie Hancock
 drums : Lenny White
 percussion : Don Alias
 soprano sax : Wayne Shorter
 steel drums (alto) : Othello Molineaux
 steel drums (tenor) : Leroy Williams
7. Okonkolé Y Trompa / Don Alias
 bass : Jaco Pastorius
 congas, percussion (Okonkolo, Iya, Afuche) : Don Alias
 french horn : Peter Gordon
8. (Used To Be A) Cha-Cha / Jaco Pastorius
 bass : Jaco Pastorius
 piano : Herbie Hancock
 drums : Lenny White
 congas : Don Alias
 piccolo flute : Hubert Laws
9. Forgotten Love / Jaco Pastorius
 piano : Herbie Hancock
 double bass : Homer Mensch, Richard Davis
 arranged by, conductor : Michael Gibbs
 violin : Arnold Black, Harold Kohon, Harry Cykman, Harry Lookofsky, Joe Malin,  Matthew Raimondi, Max Pollikoff, Paul Gershman
 violin, concertmaster : David Nadien
 cello : Alan Shulman, Beverly Lauridsen, Charles McCracken, Kermit Moore
 viola : Al Brown, Manny Vardi, Julian Barber, Selwart Clarke

▶  Donna Lee



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2025年5月2日金曜日

Marcus Miller / The Sun Don't Lie


 1993年の作品で、中古購入ではなく発売と同時に購入した1993年のアルバム。この頃は関西在住で、David Sanbornのファンだったこともあり Murcus Miller, Hiram Bullock のソロも買い集めていた時期です。その後のソロも買い集めていますが、非常に多作な人なので、この作品を全て揃えているわけではありませんが、このアルバムを超えるものには出会っていないので、私的には、この作品が Murcus ソロの最高傑作かと思います。
 私の所持する Murcus ソロは、Suddenly (1983), The Sun Don't Lie (1993), Tales (1995), Live & More (1997), Renaissance (2012), Afrodeezia (2015) となっています。


 Murcus Miller は1959年のニューヨークに生まれ。父親のいとこであるジャズピアニストのWynton Kelly は父親の従妹、また父親の仕事は教会のオルガン奏者であったこともあり、小さい頃はクラリネットを手にして、ジャズやクラシック音楽に没頭。13歳の時、TVで見た The Jackson 5 をきっかけにエレクトリックベースを手にしてポップスやR&Bを始め、15歳から、プロ・ミュージシャンとして活動を開始し、1979年にはスタジオ・ミュージシャンとして活躍するようになり、Grover Washington Jr / Winelight (1982)Donald Fagen / The Nightfly (1982)The Brecker Brothers / Detente (1980)渡辺香津美 / TO CHI KA (1980)、 渡辺貞夫 / Orange Express (1981) などに参加し、1981年には、Miles Davis / The Man With the Horn (1981)に抜擢されています。こうやって書き出してみると、Murcus のベースを相当聴いています。
 それでは改めて全曲聴きながらレビューしていきます。「Panther」 イントロは、Chick Corea の Spain を連想するスパニッシュな印象のテーマをベース・オンリーで始め、そこらからドラムと2番目のギターソロ以外は、全てマーカスによる多重録音で作られているベースを前面に押し出したフュージョン作品です。「Steveland」は、David Sanborn、Wayne Shorter の二人をサックスに起用する豪華布陣をバックに、ベースでライトハンドとスラップでメロディー楽器として使用すしています。Jonathan Butler のアコギが渋く最後の David Sanborn のソロはいつものヤツで、安心のマーカス・サウンド。「Rampage」は、Miles Davis のマーカスをはじめとする若手を起用したファンク・アルバム Amandla の録音の未発表曲です、親分 Miles Davis が参加しています。「The Sun Don't Lie」アルバムのテーマ曲になります。フレットレス・ベースを使ったテーマがとジャコを意識したような指弾きのベース、マーカス得意のスラップと曲の流れによって奏法を変えています。Andy Narell のスチールドラムが、またジャコを指揮している感じですが、テーマのメロディーが良いです。
 「Scoop」は ギラギラしたスラップとキャッチーなテーマがとてもカッコ良い曲で、Kenny Garrett のソロが、またイケてますしノリノリでフレーズで遊びまくるマーカスが素晴らしい。この曲の作り方はサンボーン系です。「Mr.Pastorius」はタイトルでわかるように、ジャコの追悼曲となっていて、ベースのみのソロ曲です。ジャコ的なフレーズよりスパニッシュとクラシックの融合みたいな曲でした。「Funny」ボーカル曲をインストにしたような曲で(いや最後にはボーカルが入ってくるので厳密にはインストではありませんね)テーマを吹く楽器はミュート・トランペットかと思っていたらソプラノ・サックスとなっているようです。「Moons」これもジャコをかなり意識したような曲となっています。 「Teen Town」 ジャコ・パストリアスの追悼で取り上げていているようで、スティール・ドラムで Andy Narell、ギターの Hiram Bullock の参加も嬉しいところ。「Juju」は、いかにも Murcus Miller らしく、David Sanborn かと思いきや アルトサックスは Everette Harp でした。ファンキーフュージョン全盛期の音がそのまま。「The King Is Gone」のキングは言うまでもなくMiles 事で、メンバーもマイルスゆかりの面々の追悼です。さらに「Round Midnight」がきますが、これは、日本版のみのボーナス・トラックですがかなりの良い出来かと思い、日本盤のみはもったいない。
 こんな感じの作品を作り続けてくれれば・・ソロ作品をもっと買い集めても良いんですが
と改めて思う次第であります🎶

producer : Marcus Miller
recorded by : Brian A. Sperber*, Bruce Miller, Leslie Ann Jones, Marcus Miller, Peter Doell, Ray Bardani, Ray Blair, Ron McQuaig, Vittorio Zammarano, Yan Memmi
Recorded at Camel Island, New Jersey / Power Station, Right Track Recording, East Hill Studios and Soundtrack, New York / Capitol Recording Studios, Hollywood / Mankind, Encino / Battery Studios, London
Mixed at Soundtrack, Axis Studios and Right Track Recording, New York / Schnee Studios and Summa Recording Studios, Los Angeles
Mastered at Masterdisk, New York

1. Panther / Marcus Miller
bass guitar, keyboards, drum programming, bass carinet, rhythm guitar, guitar (1st half of solo) : Marcus Miller
lead guitar (2nd half of solo) : Dean Brown
drums : Poogie Bell
programmed by (sound) : Jason Miles
2. Steveland / Marcus Miller
bass guitar, keyboards, programmed by (percussion), bass clarinet : Marcus Miller
guitar : Jonathan Butler
drums : Lenny White
percussion : Don Alias
percussion (additional) : Paulinho Da Costa
alto sax : David Sanborn
tenor sax : Wayne Shorter
programmed y (sound) : Jason Miles
3. Rampage / Marcus 
bass guitar, keyboards, rhythm guitar, drum programming : Marcus Miller
guitar : Vernon Reid
drums : William Calhoun
trumpet : Miles Davis
trumpet (additional) : Sal 
programmed y (sound) : Jason Miles
4. The Sun Don't Lie / Marcus Miller
bass guitar, keyboards : Marcus Miller
piano : Joe Sample
drums : Michael White
percussion : Paulinho Da Costa
steel drums : Andy Narell
programmed by (sound) : Eric Persing
5.Scoop / Marcus Miller
bass guitar, keyboards, drum programming, programmed by (percussion), bass clarinet : Marcus Miller
rhythm guitar : Paul Jackson, Jr.
sampler (vocal) : Maurice White
alto sax : Kenny Garrett
6. Mr. Pastorius / Marcus Miller
bass guitar : Marcus Miller
7. Funny (All She Needs Is Love) / Marcus Miller, Boz Scaggs
bass guitar, keyboards, rhythm guitar, bass clarinet, vocals : Marcus Miller
lead guitar : Dean Brown
drums : Poogie Bell
percussion : Steve Thornton
soprano sax : Everette Harp
programmed y (sound, additional) : Jason Miles
pogrammed by (sound) : Eric Persing
8. Moons / Marcus Miller
bass guitar, keyboards, drum programming, programmed y (percussion), bass clarinet : Marcus Miller
9. Teen Town / Jaco Pastorius
bass guitar, bass clarinet : Marcus Miller
keyboards : Philippe Saisse
guitar : Hiram Bullock
drums (fill: snare drum, bass drum, cymbals) : Omar Hakim
drums (main beat: high hat, sidestick, bass drum) : Steve Ferrone
percussion : Paulinho Da Costa
congas : Don Alias
steel drums : Andy Narell
10. Juju / Murcus Miller
bass guitar, keyboards, programmed by (percussion), guitar : Marcus Miller
keyboards (additional) : Christian Wicht
drums : Poogie Bell
drums (fills) : Michael White
performer (funky countoff) : Jonathan "Juice" Miller, Julian "Juju" Miller
alto sax : Everette Harp
tenor sax : Kirk Whalum
programmed by (sound, additional) : Philippe Saisse
programmed by (sound) : Eric Persing
11. The King Is Gone (For Miles)
bass clarinet, bass guitar, keyboards : Marcus Miller
drums : Tony Williams
soprano sax, tenor sax : Wayne Shorter
programmed by (sound) : Eric Persing
12. Round Midnight / Berni Hanighen, Cootie Williams, Thelonius Monk
bass clarinet, bass guitar : Marcus Miller
piano : Joe Sample
drums : Tony Williams
keyboards : Philippe Saisse
tenor sax : Everette Harp
trumpet : Tom Browne
vocals : Lalah Hathaway

▶  Panther

▶ Moons

▶ Juju


  

2025年3月23日日曜日

David Sanborn / Voyeur


 2024年5月12日に78歳で他界した David Sanborn の1980年作品です。1970年 Taking Off (1975) を Warner Records からリーダー作をリリース以降、1年に1枚のペースで発売しているので、6枚目のアルバムとなります。
 Voyeurの邦題は「夢魔」で、直訳は、窃視症の人、性的な面でのぞき趣味の人、出歯亀、ゴシップ好き、詮索好き 等とあまり良い言葉ではないようですが、タイトルの言葉イメージとは違い、アップテンポで明るくファンキーなフュージョンとなっています。前作のHideaway では1曲だけの参加だった Marcus Miller が全ての曲に参加していてサウンドに大きな変化をもたらしています。同じく後のサウンドの要となってくる Hiram Bullock はこのアルバムでも参加は1曲のみ。しかし以降しばらく続くファンキー・フュージョンの Sanborn サウンドは、このアルバムが大きな起点になっています。


 ファンク・フュージョンに舵を切ったとはいえ、まだまだ泥臭いニュアンスも残してしているのが、この作品の魅力かと思います。それでは大好きな一枚を全曲レビューしていきます。Let's Just Say Goodbye サンボーン作曲で、歌(サックス)メロが、はっきりとしていてわかりやすい、ザ・フュージョン。Buzzy Feiten のカッティング・ギターが印象的で、サックスはエフェクトが少しかかっていて都会的で軽い。It's You サンボーン的な、ほのぼのした楽曲で、アコースティック・ギターをメインにした Buzzy Feiten のギターが曲の雰囲気を作っています。Wake Me When It's Over 2曲目までは、身を潜めていた Marcus Miller が Wake Me When It's Over で、グイッと存在感を出してきます。ドラム、ギター、ベースのリズム隊は全てマーカスになっています。ポップでファンクな曲に、David Sanborn も合わせてきます。One In A Million メローな旋律は David Sanborn 作曲で、ギターが Hiram Bullock、ドラムが Steve Gadd から Buddy Williams に変わり曲がまろやかになります。そして Marcus Miller の印象が濃い Run For Cover です。 David Sanborn の鋭いサックスの演奏もカッコ良いですが、世の中のベーシストのスラップの練習では皆さんこの曲のお世話になっているものと思われます。テナーサックスで Tom Scott が参加しています。All I Need Is You は、Marcus Miller がイントロでスラップしているものの、物静かで優しいテーマが Marcus Miller っぽくないです。Just For You 前の曲でらしくないと思っていたら、まさかのピアノが Marcus Miller とのデュオで締めくくりです。これが意外と良くて1分32秒はもったいない。
 私のサンボーンの入り口は学生時代に聴いた Straight to The Heart (1984) で、それから少しづつ色々なサンボーンを聴いてきている中でも、派手さが少ないフュージョンであるのが気にいっています🎶

producer : Michael Colina, Ray Bardani
recorded by, mixed by : Ray Bardani
recorded at Minot Sound Studio, White Plains, N.Y.;
Warner Bros. Recording Studios, North Hollywood;
Westlake Recording Studios, Los Angeles;
Jennifudy Recording Studios, Los Angeles;

1. Let's Just Say Goodbye / David Sanborn
alto saxophone, electric piano : David Sanborn
electric guitar, acoustic guitar : Buzzy Feiten
electric bass, synthesizer : Marcus Miller
synthesizer : Michael Colina
drums : Steve Gadd
percussion : Lenny Castro
2. It's You / David Sanborn
alto saxophone, electric piano : David Sanborn
electric guitar, acoustic guitar : Buzzy Feiten
electric bass, synthesizer : Marcus Miller
synthesizer : Michael Colina
drums : Steve Gadd
percussion : Lenny Castro
3. Wake Me When It's Over / David Sanborn, Marcus Miller
alto sax, saxello : David Sanborn
drums, electric bass, electric piano, electric guitar, synthesizer : Marcus Miller
synthesizer : Michael Colina
gong : Ray Bardani
4. One In A Million / David Sanborn
alto saxophone, electric piano : David Sanborn
electric guitar : Hiram Bullock
synthesizer : Marcus Miller, Michael Colina
drums : Buddy Williams
congas, percussion : Lenny Castro
percussion : Buddy, David, Hiram
5. Run For Cover / Marcus Miller
alto sax, saxello : David Sanborn
flute, tenor sax : Tom Scott
synthesizer : Michael Colina
electric bass, electric piano, electric guitar : Marcus Miller
drums : Steve Gadd
percussion : Ralph MacDonald
6. All I Need Is You / Marcus Miller
alto sax : David Sanborn
backing vocals : Diva Gray, Gordon Grody, Hamish Stuart, Lani Groves
synthesizer : Michael Colina
electric bass, electric piano, electric guitar, bells : Marcus Miller
drums : Steve Gadd
percussion : Ralph MacDonald
7. Just For You / Marcus Miller
alto sax : David Sanborn
piano : Marcus Miller





  

2025年2月16日日曜日

A Tribute To Curtis Mayfield / People Get Ready


 カーティスが亡くなる6年前の1993年リリースのトリビュート・アルバムで、発売時カーティスは未だご存命でした。なんでこのアルバムが作られたかと言えば、1990年にコンサート会場で、照明機器の落下事故で首を骨折し半身不随となったため、その激励のためのアルバムです。


 カーティスは、1942年にシカゴで生まれました。その町で幼いころからゴスペルに親しみ10代半ばから教会で歌っていたと言われています。その時期にインプレッションズのメンバーと出会い、1957年にグループ結成。最初の頃は For Your Precious Love でヒットを飛ばしたが、その後3年間もヒット曲に恵まれず、ABC-パラマウントと1961年に契約し、11. Gypsy Woman を発売し久しぶりのヒット。そして1963年に 6. It`s All Right がヒットし、1964年に黒人の誇りの応援歌 Keep On Pushing がヒット。1965年、4. People Get Ready がヒットは連発されています。これらは当時の黒人差別への批判であり、社会的・政治的な意識を当時の社会に変革を求める歌となっていることも大きな特徴であるかと思われます。1. Um, Um, Um, Um, Um, Um はカーティスが作り1963年に Major Lance が歌ってヒットさせた曲であり、2. He Will Break Your Heart は、1960年の Jerry Butler & The Impressions のヒット曲、3. Choice Of Colours は、1969年の Impressions でのヒット。5. Got A Right To Cry は、調べたけれどわかりませんでした。7. We People Who Are Darker Than Blue は、1970年のカーティスのソロ。8. I Gotta Keep On Moving は、1964年の Impressions、9. You Must Believe Me も同様の1964年、10. I'm So Proud は、1963年の Impression でした。
 他でも書いたことがありますが、私の幼少期の母が歌ってくれる子守歌は Impressions でした。意味も解らず聴いていましたが、歌詞が音として頭の中に残っていて大人になってから聴いて、これかだったのかと懐かしさもあります🎶

1. Um, Um, Um, Um, Um, Um
Don Covay & Angela Strehli
2. He Will Break Your Heart
Delbert McClinton 
3. Choice Of Colours
Jerry Butler
4. People Get Ready
David Sanborn & Jonathan Sanborn
5. Got A Right To Cry
Angela Strehli
6. It`s All Right
Huey Lewis & The News
7. We People Who Are Darker Than Blue
Michael Hill & Vernon Reid
8. I Gotta Keep On Moving
Bunny Wailer
9. You Must Believe Me
Don Covay
10. I'm So Proud
Steve Cropper & Lani Groves
11. Gypsy Woman
Kim Wilson




  

2024年12月7日土曜日

O'Donel Levy / Everything I Do Gonna Be Funky

 

 レーベルの Groove Merchant(グルーヴ・マーチャント)が誇るジャズ・ファンク・ギタリスト、O'Donel Levy(オドネル・リーヴィ)の1974年のアルバムです。Groove Merchant は、名プロデューサーの Sonny Lester が Pickwick Records から独立派生したアメリカの Jazz, R&B のレーベルで、Chick Corea, O'Donel Levy, Buddy Rich, Jimmy McGriff, Lonnie Smith, Lionel Hampton などリリースをしていました。このアルバムでもプロデューサーを努めています。
 この盤は一回聴いていた形跡はあるものの、完全に存在を忘れていたアルバムでCD棚を整理していて発見しました。帯に”サンボーン入りのホーンセクション”とのことが書いてあるので、それを見てタワレコかなんかで購入したんだと思いますが、強烈インパクトのお尻ジャケットなので、ジャケ買いして忘れていた可能性もあるかと思います。
 発見してから、いつもの音楽好きの集う「おでんバー」でかけてみたのですが、ジャケットのインパクトからも、ヤジオ達も興味津々で中身も、かなり好評でした。実際、私好みのジャズ・ファンクだったので何故忘れていたのか不思議で、年齢による記憶の劣化も実感も改めて実感します。
 余談ですが、これを聴いていて一番盛り上がったのは、6曲目の Willow Weep For Me で、完全にR&Bのアレンジだったのですが、マスターが、これってあのスタンダードだよね。とボソっと一言。いや違うだろうとトミ・フラの曲をかけて検証してみると、やっぱり、あのジャズ・スタンダードと一緒です。ただ曲の雰囲気があまりにもジャズのトミフラとは違う。他にも改めて聴いてみようとモンク、レッド・ガーランドなどの名演を聴き直し、エラ、ビリー・ホリデイ、ニーナ・シモンなども聴きながら、彼女たちの若いころの歌声に酔いしれました。しかし、やはりこの O'Donel Levy のR&Bバージョンでジャズ・ブルースではないところがいちばん特徴的でした。たまに行う「My Way大会」より個性的な演奏は無かったものの大いに盛り上がりました。今後も「柳大会」は行われるかもしれません。(邦題は「柳よ泣いておくれ」ですから)


 それではレビューしていきます。Everything I Do Gonna Be Funky タイトル曲を頭に持ってきて最初から印象つけるタイプですね。ご本人作曲の、サイケな感じのするファンクでオルガンとホーン部隊で色付けです。曲の最後の方で、サンボーンがあの音でソロを取っていますが、はじまったところでフェイドアウトは短くて残念。Marbles これも1曲目と違った意味でサイケなインスト・ファンクで、キーボードとファズを効かせたギターで延々と単音のリフを繰り返し、シンセ・ソロ、かき鳴らし系の音符詰め込み系のギターソロです。写真から見るにフルアコのギターですから、これだけエフェクトかけるとハウリングなどが凄いはずだなと思いながら拝聴。Will It Go Round in Circles は、速めのソウルナンバーでいかつい男たちのコーラスが入ったボーカルがカッコ良い。ここでも、かき鳴らし系の音符詰め込み系のギターソロが長尺で展開で、なるほど、これがこの人のお家芸かと理解です。Living for the City ガット・ギャングにありそうな展開でスティービー・ワンダーの曲のインスト・ファンクです。ここでも大袈裟なエフェクトのギターが延々と鳴り続けて、中毒性がある音であると認識。Sideshow イントロはキーボードで Three Dog Night の Show Must Go On ですね。Blue Magic もやってたスイート・ソウルのインストです。聴き直したら Blue Magicでもイントロの最後にホルンで Three Dog Night の Show Must Go On が挿入されています。なるほど。聴きどころありますね。Willow Weep for Me ド演歌のようなリズム・アンド・ブルースになっているので気づきませんでした。前述のジャズでもおなじみの曲です。このアルバムの中では異色の曲なっていますが、かなりしっくりと歌いこまれていますので、ライブとかの定番曲っぽいですね。Hey, Love! この時代に、ありがちなB級ソウル曲です。このB級加減はかなり私のツボでもあり、やはりこのアルバムは楽しいです。何故忘れていたんだろう?最後は Are You Foolin Me で、これもオリジナルです。複雑にオジサン達の野太いボーカルが絡み合うソウルで、意外と凝った曲作りを感じます。最後はエフェクトは無しですが、音符詰め込み系のギターソロは健在で適度に「ださい」のが最高でした。
 忘れては、いましたが愛聴盤に昇格が決定です🎶🎸


guitar, vocals : O'Donel Levy
keyboards, synthesizer : Charles Covington
drums : Hugh Walker
vocals, percussion : Judd Watkins

producer : Sonney Lester
photography by (front cover) : Manny Gonzales
photography by (back cover) : Marc Hauser
design (cover) : David Lartaud

1. Everything I Do Gonna Be Funky (O'Donel Levy)
guitar : George Davis
percussion : James H. Madison, Ralph MacDonald
sax : David William Sanborn, Joseph Temperley
trombone : Michael Gibson
trumpet : Lewis M. Soloff
arranged by Dave Matthews
2. Marbles (O'Donel Levy)
3. Will It Go Round In Circles (Billy Preston, Bruce Fisher)
guitar : George Davis
Percussion : James H. Madison, Ralph MacDonald
Saxophone : David William Sanborn, Joseph Temperley
trombone : Michael Gibson
trumpet : Lewis M. Soloff
arranged by Dave Matthews
4. Livin' For The City (Stevie Wonder)
5. Sideshow (Bob Eli, V. Barrett)
6. Willow Weep For Me (Ann Ronell)
7. Hey, Love! (O'Donel Levy)
8. Are You Foolin Me  (O'Donel Levy)





  

2024年11月8日金曜日

David Sanborn / Upfront


 2024年5月12日に亡くなってしまい78歳とのことですが、長い間演奏を楽しませていただき、ありがとうございました。
 さて前作 Another Hand では、ジャズ方面へ行ってしまい、個人的には残念と思っていましたが、いったんR&Bベースの方向へ戻ってきたのが嬉しかったアルバムです。本来のスタンスは R&B と思いたいのですが、この後プロデューサーを変えながら様々な方向性の音楽を追求していかれるので、そこらへんをファンとしては楽しんでいきたいと思っております。
 アルバムのジャケットは Stephen Byram のデザインによるアートワークで、アートディレクター、イラストレーターとして抽象的なイラストを音楽アルバムのジャケットに多く採用されているようです。サンボーンや楽器の写真はLynn Goldsmith, Robert Lewis の作品かと思います。具材が新聞紙のフランスパンのサンドイッチが紐で縛られているのは、どなたの作品なのでしょうか。なかなか凡人には理解しかねる感じがします。

 

 インターネット・ラジオなどでも数多くの追悼特集が流され、行きつけの音楽好きの集う「おでんバー」で元々は人気がなかったサンボーンも結構いいじゃないと皆さん面白がって聴いて、亡くなってから良さがわかった人も多いようです。私も聴き直して更にほれ込みたいと思います。Snakes マーカスの持ち込み曲です。いかにもマーカスらしい楽曲で、聴きなれたサンボーン節とよく合うミドル・テンポのフュージョンナンバーです。Benny もマーカスのスローテンポの持ち込み曲で、これもサンボーン用の曲って感じで、さすが付き合いが長いだけあります。ベースは途中から参加ですが音量が大き過ぎるような気もします。 Crossfire はサンボーンとマーカスの共作でアップ・テンポのフュージョンに戻ります。おそらく鋭い方の音にギターは Chris Bruce と思われます。ハイラムはリズムギターに回っているようです。更に、マーカスのベースはピック弾きでしょうか、いつもと違います。Full House これもサンボーンとマーカスの共作のミドル・テンポのフュージョンです。リズムにはラテンっぽいリズムもと入れているのですが、何回か聴いていると、JBのサウンドにも似ているところがあるような気がしてきます。クラプトンがギターで、後半でソロを弾いていますがクラプトンっぽくは無いかもしれません。Soul Serenade キング・カーティスとルーサー・ディクソンのインスト・ソウルです。Richard Tee、Cornell Dupree の黄金コンビが参加でなでるように柔らかなタッチのソウルになっています。選曲はサンボーンなのか。それとも、このコンビを呼ぶにあたって本人たちにリクエストを聴いたのか。プロデューサー、マーカスのセンスなのか。気になります。 サンボーンのサックスが良く歌っていて気落ち好い曲です。Hey カラッとした曲調で軽いノリのファンク・フュージョンです。このノリは A Change Of Heart のあたりに回帰しますね。嬉しいです。Bang Bang この曲はインターネット・ラジオの追悼特集でどなたかが流してました。メチャクチャ、ハッピーな演奏で何か聴いてて目頭が熱くなりました。Alcazar ラス前でムーディーな曲になります。ここまで聴いてきてアルト・サックスの表現者としては、やはりサンボーンは群を抜いているのがわかります。Ramblin' 最後に持ってくるのが Ornette Coleman ですが、限りなくファンク一発バージョンになってまして最高にスリリングでカッコ良い演奏です。
 ジャケットが難解なのを除けば、単純にかっこよい、わかりやすいアルバムですね🎶

alto sax : David Sanborn, Stan Harrison (7)
sopranino sax : David Sanborn (1, 8)
piano : Ricky Peterson (7)
keyboards : Marcus Miller (1 to 4, 6, 8)
organ (hammond B-3) : Richard Tee (5), Ricky Peterson (1 to 4, 6, 8, 9)
guitar : Chris Bruce (3, 4), Cornell Dupree (5), Eric Clapton (4), Hiram Bullock (3), Marcus Miller (1, 8), William "Spaceman" Patterson (1, 3, 4, 6 to 9)
bass guitar : Marcus Miller
drums : Steve Jordan (1 to 6, 8, 9)
percussion : Don Alias (1, 3, 4, 6 to 8), Nana Vasconcelos (8)

saxello : John Purcell (1, 8)
tenor sax : Arno Hecht (5), John Purcell (3, 4, 6), Lenny Pickett (7)
baritone sax : Crispin Cioe (5)
alto flute : John Purcell (2)
trumpet : Earl Gardner (7), Herb Robertson (9), Laurie Frink (7), Hollywood Paul Litteral (5), Randy Brecker (3, 4)
trombone : Art Baron (7), Bob Funk (5), Dave Bargeron (2, 4, 6, 7)
bass clarinet : Marcus Miller (1, 3, 4, 6, 8)
tuba : Dave Bargeron (2)

arranged by  Marcus Miller (9)
arranged by (horns) : Lenny Pickett (3), Marcus Miller (2 to 4, 6), Uptown Horns (5)

artwork, design : Stephen Byram
photography by : Lynn Goldsmith, Robert Lewis

producer : Marcus Miller
recorded at Power Station, Electric Lady Studios, Camel Island

1. Snakes (Marcus Miller)
2. Benny (Marcus Miller)
3. Crossfire (David Sanborn, Marcus Miller)
4. Full House (David Sanborn, Marcus Miller)
5. Soul Serenade (Curtis Ousley, Luther Dixon)
6. Hey (David Sanborn, Marcus Miller, Ricky Peterson, Steve Jordan, William S. Patterson)
7. Bang Bang (Jaime Sabater, Joe Cuba)
8. Alcazar (David Sanborn, Marcus Miller)
9. Ramblin' (Ornette Coleman)

▶ Benny




  

2024年10月6日日曜日

David Sanborn / Back Street


 サンボーンの通算8作目の、1983年作品。プロデュースは Marcus Miller, Michael Colina, Ray Bardani の3人のアルバム参加ミュージシャン。いつもそうですが、ほぼセルフ・プロデュースは無く、プロデューサーによってアルバムの方向性を変えていくのがサンボーンの手法のようです。
 基本的には、プロデュースの3人によってプログラムされたサウンドですが、サンボーンのサックスの魅力をを最大限に引き出しアダルトに、シンプルに聞かせてくれる作りとなっています。プログラムされたではありますが、A Change Of Heart のような派手さは無いのが特徴でしょうか。


  それでは、大好きなサンボーンの Back Street をレビューします。I Told U So ハイラムとのポップでロックなコラボ楽曲です。若干ナンパな気もしますが売れ線の曲は、とても心地よいです。When You Smile at Me ほぼ、打ち込みのバッキングにサンボーンがサックスをのせたメローな楽曲でロングトーンのサックス・ソロの部分が痺れます。Believer こちらは、かなりナンパな感じがするマーカス提供らしい楽曲です。ここらへんのイズムが A Change Of Heart に引き継がれていますね。ボーカル部分は不要との声もあるかと思いますが、それも含めてマーカスです。Backstreet プロデュースはしないものの、今回のアルバムにサンボーンは積極的に楽曲を提供しています。これはアルバムのタイトル曲でもあり、楽曲としては良く練られた曲です。Tear For Crystal A サンボーン、マーカスの共作のバラードです。聴き直していると一番出来が良いとも思えてきました。Bums Cathedral これも次回以降につながる楽曲で、アレンジがナンパで良いです。Blue Beach ブルースと言う名前のレゲエナンバーです。これも捨てがたい良曲ですね。Neither One of Us 最後は雰囲気のある曲で締めですね。カバー曲で Jim Weatherly のポップスですが全く違う雰囲気で仕上げていて、違う曲に聞こえます。サンボーンのセンスの良さが光ります。
 派手さは無いけど、アルバムとしての曲のバランスよくサンボーン好きにとってはたまらないです🎶🎷

alto , soprano sax : David Sanborn
bass (fender, fretless, moog) , piano (rhodes) , synthsizer (jupiter-8) , guitar (solo, rhythm, electric, acoustic), steel drums, percussion,effects (vocoder), chair, tympani: Marcus Miller
bass (moog) , piano (fender rhodes), guitar (solo, rhythm, electric) : Hiram Bullock (1)
synthesizer (obx-a, jupiter-8), piano (acoustic), effects (vocoder) : Michael Colina (1,2,4,6)
drums : Steve Gadd (1,4)
congas, percussion : Ralph MacDonald (2,7)
backing vocals : Barry Johnson (3), Luther Vandross (1), Marcus Miller (1), Tawatha Agee (1), Yvonne Lewis (1)
backing vocals, arranged by : Marcus Miller (1,3)

art direction : Simon Levy
artwork (back cover illustration) : Desiree Rohr
Artwork (front cover collage) : Lou Beach

producer : Marcus Miller, Michael Colina, Ray Bardani
This album is dedicated to Jonathan Sanborn.

1. I Told U So (David Sanborn, Hiram Bullock)
2. When You Smile at Me (David Sanborn)
3. Believer (Marcus Miller)
4. Backstreet (David Sanborn)
5. Tear For Crystal, A (David Sanborn, Marcus Miller)
6. Bums Cathedral (David Sanborn, Michael Colina)
7. Blue Beach (David Sanborn, Marcus Miller)
8. Neither One of Us (Jim Weatherly)

I Told U So



Blue Beach