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2024年9月22日日曜日

Crème De La Crème Two / More Philly Soul Classics & Rarities


 札幌の桑園にあったビーバー ブックスという古本と古CDの販売店で購入したもので、ソウル系のCDの品ぞろえが良くて愛用していました。しかし桑園店は閉店してからは実店舗なくあちらこちらの即売会で異動店舗での営業を時々見かけていました。2020年のチェックでは、山鼻に実店舗も構えていらっしゃいました。現在は札幌市中央区南17条西8丁目に店舗を移転されたようです。また札幌に行った時によりたい店です。北海道出張で時間があれば最高なんですけどねえ。


 当時このお店の中古品は、帯のコメントのお勧めがとてもわかりやすく、内容が良いものは、しっかり価格が高めでした。少々高くても購入して失望することは、ほぼありませんでした。これも、そんなそんな購入の一枚で、Philly Soul がこれでもかと入ったオムニバスです。
 Philly Soul とは'70年代前半に一世を風靡したフィラデルフィア発のソウルで、ストリングスを使用した甘めのサウンドが多いのが特徴です。第2弾とのことですが、当然1枚目は持ってません。見かけたら購入しても良いのですが、遭遇する確率は相当低いと思われますので、この盤を大事に聴いていきたいと思います。



 登場アーチストの中で、知っているのは Ben E King ぐらいですね。まだまだ不勉強な分野です。そのほか Blue Magic ってグループは3曲が収録されていますが、かなり良い感じです。その他気に入ったのは、Sister Sledg / Mama Never Told Me モータウンが入った曲ですが、ボーカルの声がJacson5 ぽくて・・調べてみると、フィラデルフィア出身の黒人4姉妹のコーラス・グループです。おそらく末っ子がリードボーカルだと思いますがライブ映像ではもっと太めの声なので、幼い時の録音でしょう。またこのグループ3作目なんかは Nile Rodgers と Bernard Edwards のプロデュースですから私が知らないだけですね。それにしても1970年代のソウル・ファンクは無数の素晴らしいグループが存在しながらも消えていったものが多いのに今更ながら驚きます。
 Crème De La Crèmeは「クリームの中のクリーム」つまり最高の意とのこと🎶

1. Look Me Up (Album version) / Blue Magic
2. Pain Reliever / Sister Sledge
3. Happy Man (Pt.1) / Impact
4. Both Ends Against The Middle / Jackie Moore
5. Action Speaks Louder (Than Words) / Terry Collins
6. First Choice Theme 45 / First Choice
7. What Goes Around (Comes Around) / Black Ivory
8. When The Game Is Played On You / Bettye Swann
9. Each Morning I Wake Up / Major Harris
10. What A Man (Previously unreleased) / Jackie Moore
11. No Danger Ahead / Ben E King
12. Spinnin’ Top / Moving Violation
13. Mama Never Told Me (Tom Moulton Remix) / Sister Sledge
14. Answer To My Prayer / Blue Magic
15. Vivian’s Theme (Previously unreleased) / Vivian Reed
16. Loving You Is Mellow (Previously unreleased) / Aristocrats
17. Never Love Again / Holly Maxwell
18. Some Guys Have All The Luck / The Persuaders
19. Tired Of Being Alone (Previously unreleased) / Vivian Reed
20. You & Me (Got A Good Thing Going) / Margie Joseph & Blue Magic
21. Are You Ready For Love 45 / Spinners
22. That's The Way Love Should Feel / Dee Dee Bridgewater

Mama Never Told Me  / Sister Sledge




  

2024年8月27日火曜日

The Isley Brothers / 3+3


 名作が多すぎて何が何やらわからないアーティスト The Isley Brothers の1973年の18枚目のアルバムで、タイトルは3+3。ギター Ernie Isley、ベース Marvin Isley、ピアノ Chris Jasper が正式にメンバーに加わり、オリジナル・メンバーの O'Kelly Isley、Rudolph Isley、Roland Isley のボーカルと合わせて「3+3」体制となり、バンドとしてもターニング・ポイントとなったアルバムです。


 さて、お買い得シリーズの最後のアルバムのレビューをしていきます。That Lady はオリジナルですが、カーティス意識したんだなという曲です。ただ違うのは Ernie のギターソロが長尺のジミヘンギターを弾きまくるのでここら辺はPーFUNK がですね。大好きなパターンですよ。Don't Let Me Be Lonely Tonight 原曲は、James Taylor です。原曲も R&B的な要素も感じられるのですが、ここではゴリゴリのスイート・ソウルです。始まって2曲でもう大好きを感じます。If You Were There シュガーベイブの「Down Town」の元ネタとしても日本では有名で、クラビのこのパターンの使い方は日本人として Down Town を思い出し、歌メロを聞いては Down Town を思い出してしまいます。外国の方にはわかりずらい感じだと思います。しかし、ひとつ気になるのはドラムのドンドコ、ドンドコ。これはインパクトありますが、センス無いと思うんですが何か?You Walk Your Way は何か懐かしいメロディーのソウルナンバー。歌のメロディーのつなげ方もブツブツと曲の中で途切れないようになっていて変拍子的な響きがあります。そしてあの、Listen To The Music は、誰もが知っている Doobie Brothers のあの曲です。ドゥービーのブラス・ロックも良いですが、このファンク・アレンジも、かなり良いですね。オリジナルと比較して私的には同等レベルに好きかも。What It Comes Down To ああモータウンだと思うリズムですが、少し違いますね。ギターの単音リフの音がぶっとくて奇妙な感じもしますがインパクトあります。そして曲に似つかわしくない激しめに歪ませたギターソロが最後に挿入ですが、早弾きではないので変わった曲としては私的にアリ。Sunshine (Go Away Today) ギラギラした太陽に目がくらみ頭がいかれちまったようなサイケな出だしですが、その後はしっかり普通にファンクしてます。もっとイカレテほしかった。Summer Breeze オリジナルは Seals & Crofts で今回初めて聞きましたが、普通に暗めのアメリカン・ロックですが、Isley 気合を入れて違った曲に変貌させています。これは Isley に私は軍配を上げます。オリジナルでは The Highways Of My Life が最後の曲になります。これもイントロ長めで、インストかと思いきや歌が始まります。ソフトなロック路線ですがこれも良曲。
 全曲ハズレなしではないですが、どの曲も個性にあふれた曲になっていてインパクトは十分なアルバムとなっています。カバーでは、白人系の曲が中心になっているのは何か意味合いがあるのかも気になります🎶

お買い得シリーズは60年台から
70年初期の黄金期に入るまでが集められてます

The Brothers: Isley 1969
Get Into Something 1970
Giving It Back 1971
Brother Brother Brother 1972
 3+3 1973

piano (acoustic, electric), clavinet, synthesizer (moog), tambourine : Chris Jasper
organ : Truman Thomas
guitar, percussion (tom-toms), maracas : Ernie Isley
bass : Marvin Isley
drums : George Moreland
congas : Rocky

producer : O'Kelly Isley, Ronald Isley, Rudolph Isley

original sound recording is owned by T-Neck Records Inc.
recorded at Record Plant West, Los Angeles

1. That Lady (The Isley Brothers)
piano : Chris Jasper
organ : Truman Thomas
bass : Marvin Isley
electric guitar : Ernie Isley
congas : Rocky
drums : George Moreland
electric guitar : Ernie Isley
2. Don't Let Me Be Lonely Tonight (James Taylor)
piano, electric guitar : Chris Jasper
guitar (6-string), acoustic guitar : Ernie Isley
bass : Marvin Isley
drums : George Moreland
3. If You Were There (The Isley Brothers)
piano, clavinet, electric piano : Chris Jasper
organ : Truman Thomas
electric guitar : Ernie Isley
bass : Marvin Isley
drums : George Moreland
4. You Walk Your Way (The Isley Brothers)
piano, electric piano : Chris Jasper
organ : Truman Thomas
electric guitar : Ernie Isley
bass : Marvin Isley
5. Listen To The Music (Tom Johnston)
electric piano, clavinet : Chris Jasper
organ : Truman Thomas
acoustic guitar (6-string), electric guitar : Ernie Isley
bass : Marvin Isley
drums : George Moreland
6. What It Comes Down To (The Isley Brothers)
clavinet, electric piano, piano : Chris Jasper
orgas, tom tom : George Moreland
electrn : Truman Thomas
bass : Marvin Isley
drumic guitar, maracas, tom tom : Ernie Isley
7. Sunshine (Go Away Today) (Jonathan Edwards)
synthesizer (moog), clavinet, electric piano : Chris Jasper
electric guitar : Ernie Isley
bass : Marvin Isley
drums : George Moreland
8. Summer Breeze (Seals & Crofts)
synthesizer (moog), piano, electric piano : Chris Jasper
acoustic guitar (6-string), electric piano : Ernie Isley
bass : Marvin Isley
9. The Highways Of My Life (The Isley Brothers)
piano, electric piano, synthesizer (moog) : Chris Jasper
twelve-string guitar (12-string acoustic guitar) : Ernie Isley
bass : Marvin Isley
10. That Lady(Live)





  

2024年8月26日月曜日

The Isley Brothers / Brother Brother Brother


 1972年作のメロー、ポップな路線のアルバム。フォーキー・ソウル路線は前作を継承しつつニューソウル的なアレンジが施されていて、さらにはハイトーンからピンと引き締めるボーカルワーク、メロディ、ハモリのつけ方なども円熟味が増してきています。またファミリー以外のミュージシャンも定着したようでこの面からも、バンドサウンドは変化してきているのかと思い、セールス的にも米チャート[29位(R&B5位)]の成功でした。アルバム自体の楽曲は、カバー4曲、オリジナル5曲で、カバーのうち3曲が Carole King 作品となっていてというのがアルバム全体の色合いを大きく左右しているとも思われ、ここら辺になってくると私的にも楽しく聞ける感じです。


 それではレビューしていきましょう。Brother, Brother 1曲目は、Carole King のカバーでオリジナルはこのアルバムの前年の1971年に発売。もともとのオリジナルもエレピとパーカッションのソウルで清々しい感じで心地よいですが、Isleys のカバーではインプレッションズのような黒さがにじみ出てきてます。Put a Little Love in Your Heart は、Randy Myers、Jackie DeShannon作の Jackie DeShannon の1968年のヒットのカバー。オリジナルの白人系ソウルよりも、1曲目と違った意味で黒くなってて心地よい。Chicago っぽくもあるかな。Sweet Season は再び  Carole King のカバー。Carole King のオリジナルは、ソウルだけどカントリー風に軽く流しているのに対し、Isleys のカバーは熱い。Keep On Walkin'は前曲の続きとしてメドレーとして足されています。Work to Do は Isley のオリジナル。3rdシングルとして全米R&Bチャート第11位となっていて、キャッチーなピアノ・リフでノリとしては Steely Dan への布石のような感じの曲です。フリーソウルの人気曲として多くの人にカバーされたりサンプリングされています。Pop That Thang は、SLY 的なファンクとなり、やっと来たかねって感じの2ndシングル、全米R&Bチャート第3位です。リズム部隊も Ronald のボーカルも良い感じです。Lay Away は1stシングル、全米R&Bチャート第6位と売れた曲ですね。モータウン的なリズムの使い方が当時の流行りだったのかなあと想像します。Ernie のギターがジミヘンとお友達であったことがわかるソロも好感ですが、短くてもったいない。It's Too Late スローテンポのブルースですね。Carole King のカバーとのことで、チェックしてみます。オリジナルのほうがソウルっぽいですが、あっさりとした曲調がとても好印象です。これは Carole King の方が好みです。でも10分31秒の長さでカバーするところをみるとBrothers も、かなりのお気に入りだったに違いありません。Love Put Me on the Corner は、メロー・ソウル風バラードでイントロ長めなのでインスト?と思った頃に Ronald のロー・ボイスが入ってきますが、これまた聞く人の心を打つ名作かな。
 きっちり大物感の存在を誇示するアルバムで聴きなおして評価ひとつアップです🎶

シリーズ4枚目

lead and background vocals : Ronald Isley (except 9)
background vocals, lead vocal : O'Kelly Isley, Jr. (9)
background vocals : Rudolph Isley
piano, keyboards : Chris Jasper
organ : Truman Thomas
guitars : Ernie Isley
bass : Marvin Isley
drums, percussion : George Moreland
congs : Karl Potter
 
1. Brother, Brother (Carole King)
2. Put a Little Love in Your Heart (Randy Myers, Jackie DeShannon)
3. Sweet Seasons (Carole King, Toni Stern)
4. Keep on Walkin' (The Isley Brothers)
5. Work to Do (The Isley Brothers)
6. Pop That Thang (Herman Kelly, Clyde Otis, Ronald Isley, O'Kelly Isley, Rudolph Isley)
7. Lay Away (The Isley Brothers)
8. It's Too Late (Carole King, Toni Stern)
9. Love Put Me on the Corner (Chris Jasper)





  

2024年8月25日日曜日

The Isley Brothers / Givin' It Back


 全曲カバー曲でまとめられたアルバムで、ピーター・バラカン氏によれば、このアルバムはソウル/ファンクのグループとしてのアイズレー・ブラザーズが、ロック畑に「お返しする」という趣旨のもの。確かにアルバムタイトルの Givin' It Back は曲としてはアルバムに入っていません。ジャケ写も The Brothers Isley では、新興宗教のような赤い服でしたがアコギを抱えてフォーク・グループ風になっているのは、また何かイメージが違うような気がしますが(まだこっちのほうが良い)


 この頃は年に一枚のペースでアルバム作成していたので、商業的に売れることを意識していたのか、カーティス・メイ・フィールドあたりも意識しているような歌い方をしているのかと思っていましたが。改めて聴きながら時代背景を考えれば、当時ベトナム戦争で暗澹としたアメリカ社会を批判するような、メッセージ性の強い曲が選曲されていることからも、ルーツに感謝しながら当時のアメリカに対して物申すといった意味も強いような気がします。白人アーチストの曲が多いのも敢えて白人・黒人の垣根を超える意図もあったのかもしれません。
 Ohio/Machine Gun は、ジミヘンを意識したアーニーのギターとロナルドの力の入ったボーカルが印象的。Fire And Rain はアーシーなソウルでありながら、途中からフォーキーになる意外性の展開が凄い。ボブ・ディラン Lay Lady Lay は力を抜いてカントリー・ソウル。Spill The Wine ではラテンを取り入れながらも、しっかりアイズレー・サウンドに昇華しているラテン・ソウル。そしてこのアルバムでは一番アイズレーらしいファンクナンバー Nothing To Do But Today になって、このアルバムのコンセプトっぽくない曲調なのですが、何か安心感があります。そして私も大好きなビル・ウィザーズの Cold Bologna は、歌い方アレンジはマンマですね。このパターンのギターも歌いまわしも大好きと思って聞いていて参加アーチスト書いてたら Bill Withers 本人の参加でした(もう一回聴こう)ラストは2曲目のスティーヴン・スティルスのカバー Love The One You're With で、アレサ、ミーターズもカバーしている名曲で締めくくりです。異色作ではありますが良かったです。聴き直して満足🎵

お買い得5枚組ですが
時代を追って一気にアーティストの変化が聞き比べられるので面白い


lead and backing vocals : Ronald Isley 
backing vocals : O'Kelly Isley Jr. and Rudolph Isley
lead guitar  rhythm guitar, drums : Ernie Isley (1-5, 7)
bass guitar : Marvin Isley
piano : Chris Jasper
lead guitar, rhythm guitar : Chester Woodard (1-5, 7)
lead guitar : Bill Withers (6)
organ : Milton Westley
flute : John Mosley
drums, percussion : George Moreland
congas : Gary Jones (1-6)
congas : Buck Clarke (7)

1. Ohio / Machine Gun (Neil Young / Jimi Hendrix)
2. Fire And Rain (James Taylor)
3. Lay Lady Lay (Bob Dylan)
4. Spill The Wine (Eric Burdon & War)
5. Nothing To Do But Today (Stephen Stills)
6. Cold Bologna (Bill Withers)
7. Love The One You're With (Stephen Stills)






  

2024年8月24日土曜日

The Isley brothers / Get Into Something


 Motownを離れてレーベル T-Neck を立ち上げての3枚目の1970年アルバムです。魔法の絨毯らしき敷物に乗って飛び立とうとしてロナルドが両腕を水平に広げているジャケットは、いざ飛び立たん!なのでしょうが、誰の発案なのか若干趣味を疑ってしまいます。内容としては前2作の路線をさらに大胆に推し進めたファンク・アルバムでジャケットの滑稽さとは一味違って良かった感じです。ただ良い内容ではありますが、セールス的にはいまいちだったらしい。ジャケットのせいかもあるのでしょうか。これ持ってレコード屋のレジに行くのは恥ずかしいかなあ。


 さてこのアルバム、ボーカル・グループからファンク路線に完全に踏み切っています。Get Into Something は激しくファンクしていて、このアルバムの象徴のような曲でギター、ピアノ、ベース、ドラムとインスト・パートが一体となった激しいグルーブです。続く Freedom はシャッフル調のリズムでグルーヴするソウル的な曲。Take Inventory はミドルテンポの落ち着いたファンクでコーラスが曲を盛り上げています。Keep On Doin' はJB's の The Grunt と同じですがレコーディングはこちらの方が先のようです。Girls Will Be Girls はエンターテイメント色が濃いコミック的な感じがしますが、しっかりとした歌いまわしは本物。I Need You So はスローなバラードでアレンジがピアノとストリングスのアレンジで聴かせてくれます。If He Can You Can でサイケなファズギターのファンクに戻り、またもやバラード I Got To Find Me One です。ここら辺がアルバムとして凄く考えられているなと感じます。Beautiful はファルセットが美しい牧歌的な曲となり、ラストの Bless Your Heart は、大好きなパターンの粘っこいファンクナンバーで締めくくりです。アーニーのジミヘン風、ファズ・ギターや、メロー・ソウル的なところも取り入れたジャケットの見た目よりホント良質なファンクが詰まったアルバムです🎵

lead vocals and backing vocals : Ronald Isley
backing vocals : O'Kelly Isley Jr. and Rudolph Isley
bass guitar : Ernie Isley

guitars : Charles "Skip" Pitts
organ : Truman Thomas
keyboards : Everett Collins
drums : George Moreland

written by : O'Kelly Isley (1 to 6, 8 to 10), Ronald Isley (1 to 6, 8 to 10), Rudolph Isley (1 to 6, 8 to 10)

producer : O'Kelly Isley, Ronald Isley, Rudolph Isley

1. Get Into Something
2. Freedom
3. Take Inventory
4. Keep On Doin'
5. Girls Will Be Girls
6. I Need You So
7. If He Can You Can (J. Brantly)
8. I Got To Find Me One
9. Beautiful
10. Bless Your Heart

お買い得シリーズ2枚目





  

2024年8月23日金曜日

The Isley brothers / The Brothers : Isley


 The Isley brothers はオハイオ州シンシナティ出身のソウル・グループで、50年代前半に結成したゴスペル・グループが母体。デビューは1957年で O'Kelly(長男)バッキングボーカル、 Ronald (3男)バッキングボーカル, Rudolph (次男) リード・ボーカル を中心に Ernie Isley (5男) ギター、Marvin Isley (6男)ベース、Vernon Isley (4男)リード・ボーカル、Isley姓でないキーボードの Chris Jasper は Rudolph の妻の弟。デビュー当初はドゥーワップも歌っていてアイズレーは、1959年にゴスペル・ソウル「Shout」をヒットさせています。


 さて1969年制作のこのアルバム、新興宗教のような服装で日本庭園のようなバックのジャケットが印象的。この年はレコード会社のT-Neckへの移籍の関係もありライブ盤含めてDoin' Their Thing、It's Our Thing、Live at Yankee Stadium、The Brothers: Isley と大量4枚のアルバムを制作しています。
 これで12作目なのですが、全盛期へ向かう段階で自身のファンク・サウンドを完成に近づけていた頃。この時代のファンクは、Sly & The Family Stone を筆頭としたサウンドが流行だと思いますが、Isley は、その路線+ロック+ソウルの要素が強いサウンドです。
 I Turned You On はシングルでも発売され全米R&Bチャート第6位、全米チャート第23位となったヘビー&荒削りで、ワンコードで押し切るファンクの醍醐味が詰まった曲で、その後DJからサンプリングネタとして重宝されているらしい。またカーティスっぽくもあります。続く Vacuum Cleaner はイントロからずっと鳴っている単純なギターのフレーズが、もダークでカッコよくて良いですね。そしてメロー・ソウルな I Got to Get Myself Together となり、ここら辺がゴスペルを基本としたボーカル・グループとしての魅力が発揮される曲。Was It Good to You? ではグッとダイナミックなサウンドで The Blacker the Berrie  は無理やりグイグイと引っ張って行くようなロックなファンク。そして My Little Girl はオールドなスタイルのソウル・ファンクで懐かしい雰囲気。Get Down off of the Train は、正統派なソウル・チューンで、Ronald のボーカルの魅力、Holding On も別の意味で正統派なソウルで、ラスト Feels Like the World はバラードで締めくくりです。元々ボーカルグループだけあって歌にハズレはないですね🎶

このCDは5枚組お買い得シリーズの一枚


piano, percussion : Chris Jasper
organ : Truman Thomas
guitar, twelve-string guitar, electric guitar, percussion : Ernie Isley
bass, percussion : Marvin Isley
drums, percussion : George Moreland
percussion : George Patterson

executive-producer : Tony Martell
written by, arranged by, producer : O'Kelly Isley, Ronald Isley, Rudolph Isley
producer (Legacy'S Rhythm & Soul Series Director) : Adam Block

1. I Turned You On
2. Vacuum Cleaner
3. I Got To Get Myself Together (George Patterson)
4. Was It Good To You?
5. The Blacker The Berrie
6. My Little Girl
7. Get Down Off Of The Train
8. Holding On
9. Feels Like The World





  

2024年7月27日土曜日

The Baker Brothers ‎/ Ten Paces


 私の所有音源で似たような系列では、やはりUSの Souliveですが、UKでは、The New Mastersounds、Speedometer など。 Baker Brothers との出会いは、ライブ・アルバムの In With The Out-Crowd(2005) を聴いたのが最初で、さすがにジャケ買いはないと思うので、多分タワレコでの試聴だったんだと思います。とにかくジャズ・ファンクってなんだろうと思いながら色々と試し聞きをしながら購い漁っていました。そのライブの素のスタジオバージョンが多数収録されているのが、この Ten Paces で、ライブ盤のお祭り騒ぎを期待していた私にはこのスタジオ盤の落ち着きっぷりには戸惑いました。が、音の迫力はライブ盤には負けるものの、ライブ盤では聞けなかった曲もなかなかの中身の濃い12曲入りの楽しいデビュー・アルバム。
 皆さんマルチな楽器奏者ですが、キーボード、オルガン、ギターの Dan Baker、ドラム、パーカッションの Richard Baker の Baker兄弟と、イギリス・キャンフォード生まれ。初期はドイツのジェームス・ラストのトリビュートバンドの一員として活動ベース、ギター、キーボード、トランペットの Chris Pedley のスリーピースの構成メンバーでのインスト・ファンク。2010年には、Dan が脱退、2011年には、Richard が脱退、現在は Chris Pedley のみ初期メンバー在籍の、兄弟はいないけど「The Baker Brothers」で 活動していましたが、2017年で活動は休止しているようです。


 ライブばかり聴いてきたのでスタジオ盤は久しぶりに聴いてのレビューです。Ready...Aim... 出だしのファイア~の掛け声はライブと一緒。あえてやっていると思われる角張ってスカスカのドラム、ベースにはファズ、ひたすらリフを繰り返すブラスなども入れないメンバーだけの演奏はライブを先に聴いてしまっただけに違和感ですが、何回も聴けばそれも面白い。Givson こちらも、ずっと聴いてきてます。ロックが強めでファンクも少し入れてきています。ライブの勢いが好きですが、この曲はこのスタジオでの録音のドシャドシャ感も良いです。Green Goddess こちらからホーン部隊が参加。アフロ系のビートの心地よさと、ワザと潰れた感じの和音にしたホーン・アンサンブルにオルガンの音が重なると斬新です。 Theme From Laundrettas こちらはライブには収録無しのオールディーズを取り入れた曲です。少し遊んでみましたってことでしょう。Who Killed The Southbarrow Peacock?こちらは完全にファンク曲ですが、ライブ盤の方が圧倒的にカッコよいしセンスも良いかなあ。Paste こちらもファンクナンバー。スタンリークラーク風のベースが特徴的でエキゾチックな響きもある。もう少しB級でダサ目のアレンジにしてくれれば好きかも。ボブマーリーの I Shot The Sheriff の一部が入ってる気もします。Little Suns 私がパソコンで作った曲に同じようなリフで同じようなアレンジのものがあります。そんな感じで作ったんだろうか。Ziggifried ボサノバ系ビートのジャズファンクです。ベースはオルガンのペダルでしょうか。ノペっとした感じが妙に気持ち良い。Barrington's Groove アフロ系リズムを取り入れたファンクです。途中からブラス部隊が入ってきますが、一般的なファンク、ソウルとは違う少々ひねりの効いたアレンジが気持ち悪くてそこが良いです。Chester's Tongue オルガン・ジャズですがサイケな雰囲気を出しているのが、この兄弟のマニア的な音楽趣味なんだろうなと思いました。Maid Of Mars やっとライブでもやっているお馴染み曲に帰ってきました。こちらの曲は今までの曲よりも、ちゃんと現代的な音作りで一般のバンドにもあるようなグルーブになっています。今までは、ワザとヘタウマなグルーブですか? Breathing In うーん今っぽい。ファンクではない。エレクトリック系のスペーシーなジャズ・ファンクですね。
 デビュー・アルバムは、バンドのアイデアを曲と言う形にしてみた感じで、この後のライブ・アルバムを聴く限り、ここからライブを重ねてアレンジなども進化していったことが良くわかります🎶

electric piano, electric organ, guitar, violin : Dan Baker
bass, guitar, electric piano, trumpet : Chris Pedley
drums, percussion : Richard Baker

baritone sax : Diston Dryburgh
tenor sax : Dugald Clark
tenor sax, alto sax : Mark Abel
trumpet : David Price
cello : Michael Mace
flute : Ben Lamb

1. Ready...Aim... 
2. Givson
3. Green Goddess
4. Theme From Laundrettas
5. Who Killed The Southbarrow Peacock?
6. Paste
7. Little Suns
8. Ziggifried
9. Barrington's Groove
10. Chester's Tongue
11. Maid Of Mars
12. Breathing In