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2024年3月16日土曜日

Lenny Kravitz / Are You Gonna Go My Way


 邦題は「自由への疾走」でバカ売れした第3作。凝り過ぎずに単純明快なロックで勢いで押し切る感じが好感です。バカ売れしただけに様々な企業の CM やテーマソングに起用されています。日本オラクルのCM、2001年ビデオゲーム『グランツーリスモ3 A-spec』のBGM、2005年から2013年、TBSテレビの「みのもんたの朝ズバッ!」のオープニングテーマ、2006年から2007年日産・ウイングロードのCM、ビデオゲーム『Guitar Hero World Tour』(2008年)で使用、2012年アサヒ・ウィルキンソン タンサンのCM、2015年スズキ・アルトワークスのCM、江崎グリコ ポッキーのCMなどなどなど。
 ファンと言うことではありませんが、Is There Any Love Your Heart 等も何故か所有しています。本人は1964年ニューヨーク生まれ。父親はNBCテレビのプロデューサー、母親はマイアミ出身バハマ系で、後に女優となるロキシー・ローカー。1974年にロサンゼルスに移住、ビバリーヒルズ高校 (Beverly Hills High School) に入学、高校を中退しセッション・ミュージシャンの経歴でショービズ界の一家出身のようです。


 さてレビューです。激しいスネアドラムと印象的なギターリフから始まるのはタイトル曲 Are You Gonna Go My Way 曲の作りとしては一つのリフが延々と繰り返され、Bメロでサビで単純ですが、ギターソロの前のファズを効かせたギター・オンリーのところとかが好きです。初心者ギター少年がこのフレーズだけ覚えれば成立するフレーズも売れた理由の一つでしょうか。Believe は、劇場チックなロックで昔懐かしい感じです。Come On And Love Me はズタポコ系のドラムにシンプルなギターのカッティングが入った曲で、プリンス的な売れ線の曲です。Heaven Help はピアノ主体のソフトロック。Just Be A Woman は、ジョンレノン風のささやき曲で、悪くない。Is There Any Love In Your Heart は単純明快なロック系でタイトル曲と同じタイプです。かき鳴らすギターとシャウト系のボーカル。ZEP系のギターソロもそそります。これも売れたような気がします。Black Girl は、レゲエを取り入れたポップス路線+なぜかジミヘン+オールドタイプの歌メロ。全体的にショワショワしたエフェクトです。My Love も単純リフの繰り返しに歌を付けた感じで、このタイプの曲が多いですね。聴く方は聴きやすいんですが単調になりがちですかね。Sugar、Sister はカーティス・メイフィールドの曲で、アレンジもそのような感じです。Sugar のベースのセンスが良いなあと思いながら聴いていたら Lenny Kravitz 本人でした。Sister はストーンズのアンジーっぽい。Eleutheria」は完全にレゲエです。何でもやりますね。
 色々な60年~70年代のロック、ソウル、R&B、レゲエなどの音楽がミックスされているのが、良いところであり、アルバム自体は散漫に聴こえてしまうところです。才能は感じます🎵

1. Are You Gonna Go My Way
lead vocals, backing vocals, drums : Lenny Kravitz
bass : Tony Breit
electric guitar : Craig Ross

2. Believe
lead vocals, backing vocals, drums, bass, chimes : Lenny Kravitz
acoustic guitar, electric guitar : Craig Ross
organ : Henry Hirsch
double bass : Carolyn Davies Fryer
cello : Allen Whear, Frank Murphy
french horn : Michael Hunter
viola : Liuh-Wen Ting, Sarah Adams
violin : Eric Delente, Robert Lawrence, Soye Kim

3. Come On And Love Me
lead vocals, backing vocals, drums, bass, electric guitar : Lenny Kravitz
electric guitar : Craig Ross

4. Heaven Help
lead vocals, backing vocals, acoustic guitar : Lenny Kravitz
backing vocals : Angie Stone, Gerry DeVeaux, Lenny Kravitz
piano, strings, bass : Henry Hirsch
drums, electric guitar : Dave Domanich

5. Just Be A Woman
lead vocals, backing vocals, acoustic guitar, drums, mellotron : Lenny Kravitz
bass : Tony Breit

6. Is There Any Love In Your Heart
lead vocals, backing vocals, drums : Lenny Kravitz
bass : Tony Breit
electric guitar : Craig Ross

7. Black Girl
lead vocals, backing vocals, electric guitar, bass, drums : Lenny Kravitz
electric guitar : Craig Ross

8. My Love
lead vocals, backing vocals, drums : Lenny Kravitz
bass : Tony Breit
electric guitar : Craig Ross

9. Sugar
lead vocals, backing vocals, drums, bass, electric guitar : Lenny Kravitz
electric guitar : Craig Ross
flugelhorn : Michael Hunter
violin : Soye Kim

10. Sister
lead vocals, backing vocals, acoustic guitar, drums : Lenny Kravitz
bass : Henry Hirsch
electric guitar : Craig Ross
flugelhorn : Michael Hunter*
violin : Soye Kim

11. Eleutheria
lead vocals, backing vocals, drums, bass, electric guitar : Lenny Kravitz
electric guitar : Craig Ross
organ, clavinet : Michael "Ibo" Cooper

▶ Are You Gonna Go My Way





  

2024年3月2日土曜日

David Lee Roth / Crazy from The Heart


 懐かしい David Lee Roth(デビッド・リー・ロス)のソロのEPです。「熱くてとち狂ってまったぜ」ってタイトルで、往年の名曲をカバーした粋なアルバム。デイブの魅力が余すことなく発揮されてます。
 なんでも元々VAN HALENは売れない下積み時代は、小さなライヴハウスで、JazzやBluesを中心に活動していたとのことで、David Lee Roth の略歴を調べてみると1954年10月10日生まれで、両親はロシアとウクライナから来たユダヤ人移民の子孫で医師の息子としてインディアナ州ブルーミントンに生まれたそうです。また、明るく豪快で華やかなキャラクターから「ダイヤモンド・デイヴ」の異名を持ち、剣術を好み、12歳から学んでいる。カリフォルニア州パサデナにある自宅のことをMojo Dojo「魔法の道場」と呼んでいる。読んでいる。バンドのエンターテインメント性重視の路線で、1970年代に在籍のバンド RED BALL JETSから Van Halen 兄弟に引き抜かれたとのこと。David Lee Roth は金持ちだったようでPA機材を Van Halen の兄弟のバンドに貸していたためレンタル料を惜しんでの引き抜きとも言われているが、加入後もきっちり兄弟にレンタル料を請求しているとのことで実力を買っての引き抜きだったようです。そして Van Halen での素晴らしい活動を経て、1985年 ソロ名義の本作をリリース。同年4月にバンドを脱退して完全にソロ活動へ転じています。つまり Van Halen を脱退する契機となったアルバムのようです。Van Halen はその後、Sammy Hagar をボーカルに迎い入れますが私としては Van Halen と言えば David Lee Roth です。私としては残念な限りです。と調べるうちに、David Lee Roth Official Website も見ましたが California Girls Director's Commentary..のサムネ画像が表示されるのみ。何かエンターテイメント性、芸術性を感じますね。


 それではレビューです。 Easy Street は Dan Hartman による楽曲で1974年の The Edgar Winter Group が元曲のようです。(https://youtu.be/oyRyowu7hCM)ほぼ元曲の再現でありますが、 David Lee Roth の方が、もっと情感を込めて、いやらしく歌っています。そしてメドレーです。Just A Gigolo は、あの Tea for Two を作った Irving Caesar がイタリアの Leonello Casucci の オーストリアタンゴ「Schöner Gigolo, armer Gigolo]を英訳した楽曲、I Ain't Got Nobody は Spencer Williams のヒットソング。明るく燕尾服でも着て踊りながら歌っているような歌いっぷりは、とても下品な歌声で素晴らしい。California Girl は、The Beach Boy の1965年楽曲です。リアルタイムで聴いてはいませんが、ラジオなどで聴いて今いました。これもアレンジは、ほぼ原曲のままですがギターにディストーションが目いっぱいかかっています。元曲が良いといつまでも聴けますね。ラストは Coconut Grove は John Sebastian の楽曲で、とても心優しいメロディーの名曲。この人の曲はグッド・タイムス・ミュージックと言われていたらしいが、ウッド・ストックではラリラリで登場した伝説も持つ方のようです。
 下品な声と歌い方だけではなく、非常にエンターテイメント性が高いボーカリストで奥が深い🎵

vocals : David Lee Roth
backing vocals : Carl Wilson (3)
synthesizer : Brian Mann (1 - 3), Edgar Winter (3)
bass : Willie Weeks (1 - 3)
drums : John Robinson (1- 3)
guitar : Dean Parks (4), Eddie Martinez (1-3), Sid McGinnis (1-3)
keyboards, sax : Edgar Winter (1, 2)
percussion : Sammy Figueroa (1- 3)

James Newton Howard (4)

1. Easy Street
2. MEDREY
Just A Gigolo : I Ain't Got Nobody
3. California Girl
4. Coconut Grove





  

2024年1月21日日曜日

Peter Blegvad / King Strut & Other Stories


 私のコレクションには珍しい Alternative Rock と言われる分野の方で、Peter Blegvad (ピーター・ブレグバド)。これは自発的購入ではなく久しぶりに会った小学校時代の友人からの頂きものです。この友人、本職ではないけどインディーズのオムニバス作ったりしていたそうで、こっちの筋には詳しい人のようでワザワザくれたということは、彼は私が、音楽好きだとは知っているので何かコメントが欲しかったんだと思います。が、残念ながらこちらの方は、まるっきり聞かないのでコメントのしようもなく、ありがたく頂戴しただけで彼にこのアルバムのコメントは返していません。
 お勧めいただいた Peter Blegvad はニューヨーク生まれですが、14歳で1965年のころにロンドンに移住してイギリス、ドイツなどヨーロッパでミュージシャン活動をしていて、漫画家として働くためにニューヨークへ戻りました。今もミュージシャンとして現在も活動されています。このバンドの他に Slapp Happy という1970年代中期、ドイツ・イングランド・アメリカ合衆国混成の(Krautrock)クラウトロック・グループのギタリストでもあったようです。
クラウトロックは、「ドイツ人のロック」という意で、クラウト(ザワークラウト)は、ドイツでよく食べられている「キャベツの漬け物」のこと。この言葉は、はじめは軽蔑の意味を込めて使われていたが、後に賞賛の意味を込めて使われるようになった。

 

 アルバムとしては、アコギでボブディラン風の語るような歌い口です。詩の朗読のCDやデモテープのような素朴な作品などがあり,手を出して失敗することも多いとのコメントも見ましたが、確かに詩人的に感じる独特の空気感と間が雰囲気もあります。ちなみに、ピーター・ブレグヴァドの父親はデンマーク出身のエリック・ブレグヴァド(Erik Blegvad)というコペンハーゲン生まれの絵本作家とのこと。好みの音楽では無いので、あえてレビューは無しですが、たまに聴いています🎵

producer, vocals, guitar : Peter Blegvad
vocals, guitar : Kristoffer Blegvad
vocals, keyboards, guitar : Andy Partridge
bass, vocals, keyboards, guitar : Peter Holsapple
guitar, keyboards, drums : Chris Stamey
bass : Pino Palladino, Richard Lee, Tony Conniff
drums : Alan Bezozi, Anton Fier

producer : Chris Stamey

1. King Strut
2. Gold
3. Meantime
4. On Obsession
5. Not Weak Enough
6. Swim
7. Northen Light
8. Chicken
9. Real Slap In The Face
10. Shirt And Comb
11. Stranger To Myself
12. King Strut (Reprise)





  

2024年1月14日日曜日

Bryan Adams / 18 Til I Die


 発売1996年、当時私は兵庫県に住み工場勤務から営業に変わった時です。当然私は30歳は超えていたので、これは青春のアルバムには該当しませんが30歳の若き日に繰り返し聴いていた思い出のアルバムです。当時の私は日々、仕事・音楽・釣り・酒をローテーションしていて、仕事は午前様は当たり前状態のブラックな働き方でした。しかし休みは大阪のバンド仲間とセッションしたり、夜中3時に起きてバス釣りにいったり、酒も途切れることなくガバガバ飲み、気力体力とも充実していた時期でであったことを覚えています。
 このアルバムを改めて聴いて、発売時36歳のBryan Adams (ブライアン・アダムス) は、永遠に18歳の気持ちを持っていたかったのかと思い、私も歳をとることが想像できませんでした。しかし時は過ぎ、当然最近はムリは効かなくなり徹夜なんて全くできませんし釣竿も10年以上眠ったまま。気持ちと考え方は変わらんつもりではありますが、今あんな生活していたら3日と持ちません。


 それでは、久しぶりに大ヒット作を聴いてみましょう。 The Only Thing That Looks Good On Me Is You カッコ良いタイトルですね。ZZ TOP みたいなギターのリフのブルース・ロック。Do To You 跳ねるアメリカン・ロックです。ハーモニカもブライアンは吹けるんですね。Let's Make A Night To Remember スイートなラブソングです。こんなハスキーボイスでささやくように力強く歌われたら女子ファンは増えるでしょう。18 Til I Die タイトル曲です。イントロはキラキラなアルペジオ。本編はジャギジャギなカッティング。ゴツゴツと歌い 18 Til I Die と力いっぱいに叫ぶのが非常に心地よい。Star こんな曲があったのは忘れてました。大人になったら何になりたい?って、語りかけ、最後は星に向かって願いをかけてみる。と言う曲で、タイトル曲の続きの曲のような感じ。 (I Wanna Be) Your Underwear 君の濡れてるシャツになりたい。シャワーになりたい。タトゥーになりたい・・歌詞もカッコ良いですね。We're Gonna Win は、俺たちは勝つんだ、一位になるんだという、アスリートへの応援歌のような曲。かき鳴らすギターがシンプルにギター小僧たちには受けるに違いない。ロックはこういったシンプルなものが響きやすい。I Think About You 君のことを四六時中考えているよ、というラブ・ソングです。18歳の時の自分もこんな気持ちになってたことがあるような気がします。I'll Always Be Right There 今度は付き合っている女の子を愛おしく思う気持ちを歌っています。ギターのアルペジオってこんなにしんみりとするのかというお手本。It Ain't A Party...If You Can't Come 'Round 一転して勇ましい曲です。君と一緒にパーティに行きたい。アメリカの若者はこんな感じなんでしょうね。日本には若者がパーティを開いてみんなで踊る習慣はありませんので映画のワンシーンを見ている感じです。Black Pearl ブラック・パールと呼ぶ南部の女の子に惚れちまったっていう曲です。ハノイ・ロックスによくあるリフで、この曲もカッコ良い。You're Still Beautiful To Me ここで、またバラードです。この曲のバランス具合もこのアルバムの魅力ですね。しっかり聴かせてくれます。Have You Ever Really Loved A Woman? 手拍子がスパニッシュ風の曲です。芸が細かいですね。アイデアが曲に詰まっていてバンドも脂がのっています。Hey Elvis エルビスは、やっぱりアメリカのロック好きの若者のヒーローなんですね。ハード目のロックンロールでとても良し。私がロックバンドを組んでいた若かりし頃に、この曲があったら、きっとライブでやっていたでしょう。
 ブライアン・アダムスの曲のライティングも素晴らしいですが、なんといってもギター・リフが荒々しくもオシャレな仕掛けがあり斬新で大好きです。アメリカンロックの良さ、楽しさがしょいっかりと出ていると思います。
 最後の曲の「Have You Ever Really Loved A Woman?」で、なんとパコ・デ・ルシアがギター弾いてましたってのは発見です。道理でスパニッシュ!🎵

I wanna be young the rest of my life
Never say no, try anything twice
Till the angels come and ask me to fly
I'm gonna be 18 til I die
 
18 till I die, can't live forever, that's wishful thinkin'
Whoever said that must have been drinkin'
Don't wanna grow up, I don't see why
I couldn't care less if time flies by
 
18 till I die, 18 till I die
It sure feels good to be alive
Someday I'll be 18 goin' on 55
18 till I die, oh yeah

vocals :  Bryan Adamas
backing vocals : The Pointless Brothers (1, 4, 6, 10, 11)
keyboards : Olle Romo (3, 5, 6)
guitar : Keith Scott (1 to 6, 8, 10 to 12), , Mutt Lange (1 to 7, 10 to12),  Bryan Adamas (1, 3 to 8, 10 to 13),
bass : Dave Taylor (1 to 6, 8, 10 to 12)
drums : Mickey Curry (1 to 8, 10 to 13)
percussion : Olle Romo (1 to 6, 8, 10 to 12)

1. The Only Thing That Looks Good On Me Is You
2. Do To You / harmonica : Bryan Adams
3. Let's Make A Night To Remember
4. 18 Til I Die
5. Star / piano : Michael Kamen
6. (I Wanna Be) Your Underwear
7. We're Gonna Win
8. I Think About You
9. I'll Always Be Right There / guitar : Phil Palmer
10. It Ain't A Party...If You Can't Come 'Round
11. Black Pearl
12. You're Still Beautiful To Me
13. Have You Ever Really Loved A Woman?
bass : Mutt Lange
castanets : Olle Romo
classical guitar : Paco de Lucia
handclaps : Bryan Adams
14. Hey Elvis





  

2023年12月30日土曜日

Eric Clapton / Backless


 地味ではありますが実はこのアルバムは愛聴盤の人も多いのではないでしょうか。前作の「スローハンド」の成功でプロデュースは、再びグリン・ジョンズで当然「スローハンド」路線を踏襲した内容です。1978年発表の、このアルバムでのヒット曲は Tulsa Time、Promises。肩ひじ張らないライトでポップスよりの音作りです。以前のレビューでは「ひたすら地味なアルバム」と書いていましたが、少し失礼かと思いますので今回の再レビューでは撤回いたします。しかしながら、これでも一発儲けようとする気はまるでないようなアルバムであることは事実で、この盤でのクラプトンは我が道を突き進んでいます。


 今作ではヒットは狙わずによりクラプトンが好きな曲が中心にセレクトされているようです。クラプトンは他のアルバムもカバーは多いのですが、本アルバムでは Bob Dylan から2曲で、Walk Out In The Rain、If I Don't Be There By Morning 元曲よりはビートを効かせて聴きやすくしていますが売れ線ではありません。またクラプトンが敬愛している J. J. Cale の楽曲もあります。 I'll Make Love To You Anytime は、独特のカントリーと融合したスタイルのブルース・ロックになっています。オリジナルの Roll It は、ABなしサビ無しの一発もののブルース・セッションをそのまま3分半で、ゆたっりしたスライドギターで遊んでいます(ここらへんは初心者の若者バンドがリフが単純だからとマネをしてライブで披露するとケガするパターン)Early in the Morning はクラシック・ブルースで、枯れたクラプトンの歌声とギターのオブリガードが自然です。こういった何でもない普通の曲をサラリとやって聴かせてくれるのが魅力の一つですね。Tell Me That You Love Me はビートを効かせたクラプトンの売れ線サウンドが嬉しい。そしてカントリーのスタンダード Promises なんて楽曲が出てくるのもクラプトンっぽい、原題は You らしい。クラプトンのオリジナルは Watch Out For Lucy、Roll It、Golden Ring の3曲。ちなみにこのアルバムで売れ線の曲は、このWatch Out For Lucy ですね。
 クラプトンのファンには十分楽しめますが入門者には誤解されかねないアルバムと書いて結ぼうと思っていましたが、お勧め3曲をセレクトしていたら、意外と初心者でも結構楽しめるかもしれないと思います🎵

guitar vocals : Eric Clapton
keyboads : Dick Sims
vocals : Marcy Levy
guitar : George Terry
bass vo :Carl Radle
drums percussion vo : Jamie Oldaker

producer : Glyn Johns

1. Walk Out in the Rain
2. Watch Out for Lucy
3. I'll Make Love to You Anytime
4. Roll It
5. Tell Me That You Love Me
6. If I Don't Be There by Morning
7. Early in the Morning
8. Promises
9. Golden Ring
10. Tulsa Time

2023年12月23日土曜日

The Bodyguard


 1992年のケビン・コスナーとホイットニーの競演する映画「ボディガード」のサントラです。ホイットニーは人気歌手レイチェル・マロン役を務め、ケビン・コスナーが警備を担当していました。ちなみに、この主題歌は映画製作の慣例と異なり撮影現場でホイットニー・ヒューストンのツアーバンドを呼び寄せて撮影したライブ録音で無編集・無修正のものが使用されていました。この時はホイットニーは若くて細身でお美しい、まさに歌姫でした。2012年に亡くなったのは48歳でグラミー賞前日に浴槽で亡くなっています。遺体からはコカインが検出されていたとのことで2000年から薬物の使用を告白していたんですが、やめられなかったんですね。悲しいことです。


 サントラではありますが、バラードあり、ロックあり、映画も良かったけどこのサントラも素晴らしい。

 

 それでは、懐かしさを込めて聴き直してみます。I Will Always Love You は渾身のバラードです。ホイットニーの独唱から始まりしなやかで細い歌声が浸みます。I Have Nothing もバラードですが、力いっぱいの力みどころがいっぱいあって感動の名作。I'm Every Woman は、もともとは、Chaka Khan の楽曲でアルバムから2枚目のシングルとしてカットされているダンサブルな楽曲で「全てを兼ね備えた女」ってカッコ良い歌詞ですね。Run To You で、恋する女の歌に変わります。こんなに激しく駆け寄ってきてくれたら幸せいっぱいです。Queen Of The Night で、やんちゃなロック姫が誕生します。I Have Nothing も好きだけど一度聴くと暫く口ずさんでしまう良ロック。Jesus Loves Me は、ゴスペル調のポップな讃美歌。幸せあふれる様子が思い浮かぶ楽曲です。Even If My Heart Would Break は、Neville Brothers の Aaron Neville と Kenny G のコラボです。People get ready と同じコード進行と似たメロディですが異なる曲で頭が少し混乱する楽曲といつも思ってしまいます。Someday (I'm Coming Back) は、1990年代のディスコ・クラブシーンへの功績の大きい Lisa Stansfield のボーカル。上手いんだけどホイットニーと同じサントラへの楽曲参加は分が悪いですね。It's Gonna Be A Lovely Day は、Bill Withers  A Lovely Day ラップ・カバーで大ヒットでした。適度にポップさも加わって感じの良いラップです。 (What's So Funny 'Bout) Peace, Love And Understanding は、パブロックバンド Brinsley Schwarz のヒット曲の Curtis Stigers ですが、Elvis Costello のバージョンが好きでした。いや懐かしの楽曲。Waiting For You は、これからホイットニーが歌うのかと思っていたら最後まで Kenny G でした。Trust In Me は、 Joe Cocker Featuring Sass Jordan 軽く大人の貫録のロック。これも良い。Theme From The Bodyguard は、パットメセニーっぽい大地を感じる楽曲になっています。Alan Silvestri の楽曲です。
 サントラとしても懐かしく聴けますがオムニバス・アルバムとしても楽しめますね。ホイットニー以外にも良い楽曲があったのを久々に思い出しました🎵

1. I Will Always Love You
2. I Have Nothing
3. I'm Every Woman
4. Run To You
5. Queen Of The Night
6. Jesus Loves Me
7. Even If My Heart Would Break / Kenny G  & Aaron Neville
8. Someday (I'm Coming Back) / Lisa Stansfield
9. It's Gonna Be A Lovely Day / The S.O.U.L. S.Y.S.T.E.M. 
10. (What's So Funny 'Bout) Peace, Love And Understanding / Curtis Stigers
11. Waiting For You / Kenny G
12. Trust In Me / Joe Cocker Featuring Sass Jordan 
13. Theme From The Bodyguard






  

2023年12月16日土曜日

Frankie Goes To Hollywood / Welcom To The Pleasuredome


 このアルバムを聴いた時にはとんでもない才能が現れたと思ってましたし、これだけの音楽性がありながら、まさかの一発屋になってしまうとは思いませんでした。この手のシンセサウンドのロックは当時ニューウェイブって呼ばれてて、私は全く聴いてなかったんですけどこのアルバムは大爆発のヒットだったのでさすがにかなり耳にしていましたので、中古CD屋で見つけたときにあまりの懐かしさに思わず購入してしまいました。
 アート・オブ・ノイズやバグルズ、イエスといったプログレ・バンドをプロデュースしたTrevor Horn(トレバー・ホーン)が、ダンス音楽の世代に向けてプログラミングを取り入れて作った作品です。コンピューターの発達した現代では楽器のできないミュージシャンも多数存在しますが、このアルバム発売当時の1984年はアップルがMacintoshを発表NECはPC9801でMS-DOS、5インチのフロッピーでグラフィックがやっと8色になった時代でした。当然ディスプレイはブラウン管でした。


 音楽界ではサンプラーが発達しはじめた頃で1983年にはイエスが、フェアライトCMIというサンプラーでオーケストラ・ヒットを使用した楽曲「ロンリー・ハート」を発表、1981年にはイエロー・マジック・オーケストラがサンプラーLMD-649を使用したアルバム「テクノデリック」を発売しています。ここらへん調べていると楽しい。


 そんな時代に、テクノロジーの進歩によってサンプリング、打ち込みでここまでの見事な「擬似プログレ」を作れたわけです。その技術的、芸術的に高度なアルバムで、歌詞にSM行為が描写されたり排尿音などが入っているが問題ともなり多くの国で放送禁止となりました。Two Tribes は米ソ冷戦と核戦争の危機について歌われていたりします。このアルバムでは扱われているところがパンク的。ニューウェイブですがプログレ的要素、思想的にはパンクなどが入り混じり革新的でありながら退廃的。、ゲイであることをカミングアウトしたり、話題性が先行したショー的な要素が強かったような気もします。ちなみにスティーブハウなんかも参加してたりします。リラックスのドラムはジョン・ボーナムのサンプリング。


lead vocals : Holly Johnson
backing vocals : Paul Rutherford
guitar : Brian Nash
bass guitar : Mark O'Toole
drums : Peter Gill

additional personnel
keyboards, programming, software : J. J. Jeczalik
keyboards : Andy Richards
percussion : Luís Jardim
keyboards, string arrangement on "The Power of Love" : Anne Dudley 
guitar : Stephen Lipson
acoustic guitar (on "Welcome to the Pleasuredome") : Steve Howe
backing vocals, bass guitar : Trevor Horn

producer : Trevor Horn

1. The World Is My Oyster (Including Well, Snatch Of Fury)
2. Welcome To The Pleasuredome
3. Relax
4. War
5. Two Tribes
6. Including The Last Voice
7. Born To Run
8. Happy Hi
9. Wish(The Lads Were Here)
10. Including The Ballad Of 32
11. Krisco Kisses
12. Black Night White Light
13. The Only Star In Heaven
14. The Power Of Love
15. Bang





  

2023年12月9日土曜日

Bryan Adams / On A Day Like Today


 1998年に発表された通算の8枚目アルバムです。当時ブライアンが活動の基盤を置いていたのはカナダではなくイギリスとなっていた時で、このアルバムもイギリスでは11位となったものの、アメリカでは103位と売り上げは低迷でした。しかし飛ばしすぎない落ち着いた印象で、普段着のロックが気持ち良い作品となっています。


 ブライアンが音楽的な思考を改造したら今までの「売れる音楽」ではなくなってしまったという感じがします。人間誰しも変化していくものでありますから、それでしょうがないじゃないかと思いながら聴いています。ブライアン自体、これからあまりヒットには恵まれず、2015年からは、2年に一回ぐらいのマイペースなアルバム制作の間隔になっているようです。
 なにはともあれ、ヒット・メーカーとしての役割はもう卒業で、その時に感じる感性で音楽活動を続けるという姿勢に変更したとも思える音作りのアルバムでもあります。

 Bryan Adams の近況を見てみようと思って調べていたらオフィシャルHPは非常にシンプルなつくりで音楽性と一致した感じでした。でも少し見にくいかな 

Universal Music Japan のページはさすがに見やすい


guitar, bass, piano, vocals:Bryan Adams
keyboards : Phil Western, Robbie Buchanan
organ piano : Dave Pickell, Vince Jones
guitar , bass : Keith Scott
bass:Dave Taylor
drums:Mickey Curry
percussion : Danny Cummings

producer : Bob Rock (1 to 3, 5 to 9, 11, 12, 14), Bryan Adams

recorded at the Warehouse Studio Vancouver, Canada and by the Warehouse Studio Mobile Unit Ocho Rios, Jamaica June - August 1998

1. How Do Ya Feel Tonight
2. C'mon C'mon C'mon
3. Getaway
4. On A Day Like Today
5. Fearless
6. I'm A Liar
7. Cloud Number Nine
8. When You're Gone
9. Inside Out
10. If I Had You
11. Before The Night Is Over
12. I Don't Wanna Live Forever
13. Where Angels Fear To Tread
14. Lie To Me