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2024年11月22日金曜日

Larkin Poe / Peach

 

 私がこのバンドを知ったのは youTube の動画が最初で、2020年のはじめの頃でした。特に気にいたのは Preachin' Blues で、繰り返し聴いていたところ、12月に新宿タワレコを訪れたところ、なんと Larkin Poe のコーナーが出来ていたので購入となりました。
 この二人は、ジョージア州アトランタ出身で、現在はナッシュビルを活動拠点とする姉妹のブルース・ロック・バンドで、姉妹の名前は
 【Rebecca Lovell】lead vocals, electric guitar, acoustic guitar, mandolin, banjo, violin, piano; drum programming, bass and arrangements

 【Megan Lovell】 harmony vocals, lap steel, Dobro

 いとこの祖父である Edgar Allan Poe に、ちなんでの Larkin Poe のバンド名で、アルバム名の Peach は出身がジョージアの名産のピーチであることからで、アトランタは古くはStanding Peach Tree と呼ばれネイティブ・アメリカンの村もあったそうです。この姉妹の活動履歴は長く、2005年にはブルーグラス系バンド The Lovell Sisters を3姉妹で結成し、いったん解散し、2010年に Larkin Poe として活動再開し、その後5枚のEPと2枚の共同制作盤を出し2013年に RH Music と契約し、初アルバム「KIN」を発表。そして2016年Reskinned、2017年で、この Peach の発売となった訳で、堂々たる演奏からも既にベテランの域を感じます。


 購入したのは日曜で、その帰りには行きつけの音楽好きの集う「おでんバー」で直ぐに聴きました。ファンの前で酷評はしにくいと思われますが、それなりに評判は良かったハズです。それでは Larkin Poe / Peach を再度聴きながらのレビューです。Come On In My Kitchen トラディショナル・ブルースで作者不明なヤツですね。メーガンのスチールギターが最高ですし、レベッカの迫力ボーカルは最初から心わしづかみにされます。Freedom オリジナル・ナンバーで、アレンジは少しデジタルな部分を入れてます。映画とかで使われそうなドラマチックな曲です。Black Betty そしてトラディショナル・ブルースに戻ります。このリズムは大好きなヤツです。いかつくて惚れてしまカッコ良さ以外に何もありません。Look Away スローでダークなブルース・ロックです。オリジナルでこれも少しデジタルなアレンジで、ここら辺はブルースマンでありながら現代のポップスも聴きながら育った世代なんだなあと思います。Preachin' Blues そして惚れ込んだサン・ハウスのブルースです。ブルース好きのオジサンにも十分響くカッコ良さで、ライブハウスで聴いたらどうにかなっちゃいそうです。Cast 'Em Out ブルーグラスもやってたので、ここら辺のルーツ・ミュージックのような楽曲もすんなりです。録音とミキシングでボーカルの近さが感じられるのも良いですね。Pink & Red これもオリジナルで、現代的なロックのアレンジになっています。なるほどトラディショナルとオリジナルで意識的にアレンジを変えているのですね。今更わかりました。John The Revelator ジョンは預言者というトラディショナルです。ドロドロした呪術的なイメージが沸く曲ですね。Wanted Woman / AC/DC やはりオリジナルでデジタルなアレンジも入れてます。パンクっぽくもありますね。Tom Devil やはり最後はトラディショナル・ブルースでアルバムは締めくくりです。
 新世代のブルースを感じて、ワクワクと心が躍ります。きっと私のようなひと昔世代のことも理解しつつ、感性に合う曲を彼女たちの表現があり僅かな差でありながら同じようなルーツ・ミュージックのバンドを引き離している感があります。youTube で自分たちをセルフプロモしながらの活動も現代的ですね。オジサンの心も動かされました🎶🎸

Rebecca Lovell
vocals, electric guitar, acoustic guitar, baritone guitar, banjo, keyboards, drums : 
Megan Lovell
vocals, lap steel guitar, slide guitar, keyboards

producer : Megan Lovell, Rebecca Lovell

1. Come On In My Kitchen (Traditional)
2. Freedom (Megan Lovell, Rebecca Lovell)
3. Black Betty (Traditional)
4. Look Away (Megan Lovell, Rebecca Lovell)
5. Preachin' Blues (Son House)
6. Cast 'Em Out (Megan Lovell, Rebecca Lovell)
7. Pink & Red (Megan Lovell, Rebecca Lovell)
8. John The Revelator  (Traditional)
9. Wanted Woman AC/DC (Megan Lovell, Rebecca Lovell)
10. Tom Devil  (Traditional)





  

2024年11月9日土曜日

The Band



 The Band とシンプルな名前。アメリカ合衆国を拠点に活動したカナダのバンドで、オリジナル・メンバーは、カナダ人4人「Jaime Robbie Robertson(ロビー・ロバートソン)、Richard Manuel(リチャード・マニュエル)、Garth Hadson(ガース・ハドソン)、Rick Danko(リック・ダンコ))とアメリカ人1人 Levon Helm(リヴォン・ヘルム)。1967~1976年まで活動し、いったん解散するも1983年にロバートソン以外のメンバーが再結成し1999年でバンドは解散となっています。Robbie Robertson 以外はメンバー全員がマルチ・ミュージシャンであることもこのバンドの特徴です。バンド名は、ボブディランバックバンドをやっていたときに名前を覚えてもらえず、ご近所の人が「あのバンド」って呼んでたんで、悔しさでこれにしたとのこと。
  通称「ブラウン・アルバム」として知られているThe Band の1996年の2作目で、ファンの間では真っ先に名前が挙がるアルバムとのこと。アメリカ南部のルーツミュージックを追い求め、温もりのある音で、適度にラフでルーズでアルバム全体からは音そのものの暖かささを感じます。またボブ・ディランとビッグ・ピンクで録音した曲に近いものにしたいと考え、録音はカリフォルニア州のハリウッド・ヒルズにあるかつて Judy Garland, Wally Cox、Sammy Davis Jr. などが所有していた物件だった、プール付きの邸宅を借りて録音しています。

 


 Eric Clapton も憧れていたバンドと何かで読んだことのあるバンドで、その記事を見てから知ったバンドですが、聴け聴くほど素晴らしいアルバムですので久しぶりに聴いてレビューします。Across The Great Divide ほのぼの系に感じるビートルズも意識した楽曲に感じ、カナダ人主体のバンドながら、アメリカを感じます。ブラスが効果的に入っているのでブラス・ロックとも言えるのかな。Rag Mama Rag ボーカルの歌い方はストーンズを意識でしょうか。チューバがベースラインてのが新鮮で、バイオリンがとても良い。ラグ+ブルーグラスですかね。The Night They Drove Old Dixie Down 後に Joan Baez がヒットさせている曲でもあります。フォーク的な語り口で南北戦争が題材です。When You Awake カントリー的な曲で、このアルバムでは目立ちませんが良い曲です。ボーカルの歌い方は、Josh Dion に引き継がれているなあと感じます。Up On Cripple Creek 暗めの出だしですが軽めのロックです。これも Josh Dion に引き継がれていると感じます。クラビを使っていますがファンクでは無いのも非凡です。Whispering Pines バラードで痛ましさも感じる美しいメロディーラインです。感情入り過ぎのボーカルも臨場感あります。間奏のコードチェンジも凝ってます。Jemima Surrender クラプトンあたりに引き継がれるアレンジのロックですが、ソウルも感じますし、ここでもブラス部隊が効果的に入ってますが所謂ホーンセクションではないので味わいが違います。Rockin' Chair カントリーロックですね。コーラス・アンサンブルもそっち系です。フラットマンドリンとアコ-ディオンが牧歌的です。Look Out Cleveland アップテンポで、クラプトンに後に引き継がれるサウンドです。ノスタルジックなメロディーになるかと思えば、ドーンとサビがきますので聴く方も忙しいですが。曲も良しアレンジも良し。Jawbone 「いつか王子様が」が繰り返し使われる変則な曲ですが、聴いているとクセになります。才能ある人は違います。The Unfaithful Servant 南北戦争後の奴隷制に終わりを告げる歌でしょうか。働いていた召使が家を出ていくのですが、ここも悪くはなっただろう。思い出もあるだろう。みたいな歌詞ですね。重いです。King Harvest (Has Surely Come)  力強い歌です。農民がトウモロコシに向かって話しかけていますが、これはこれから収穫期を迎える若者たちへの応援歌であることは間違いないでしょう。
 偉大なバンドであり、多くのミュージシャンに影響を与えたアルバムであることは間違いないでしょう。様々なタイプの曲が収納されていますがアルバムとして散漫にならずにまとまりがあるのも凄いです🎶

guitar, engineer : Jaime Robbie Robertson
organ, clavinet piano, accordion, sax, soprano sax, baritone sax, trumpet (slide trumpet) : Garth Hudson
tuba, electric piano, horns (high school and peck horns), engineer : John Simon
vocals, bass, violin, trombone : Rick Danko
vocals, drums, mandolin, guitar : Levon Helm
vocals, piano, drums, baritone sax, harmonica (mouth harp) : Richard Manuel

producer : The Band

1. Across The Great Divide (J.R. Robertson)
2. Rag Mama Rag (J.R. Robertson)
3. The Night They Drove Old Dixie Down (J.R. Robertson)
4. When You Awake (R. Manuel, J.R. Robertson)
5. Up On Cripple Creek (J.R. Robertson)
6. Whispering Pines (R. Manuel, J.R. Robertson)
7. Jemima Surrender (L. Helm, J.R. Robertson)
8. Rockin' Chair (J.R. Robertson)
9. Look Out Cleveland (J.R. Robertson)
10. Jawbone (R. Manuel, J.R. Robertson)
11. The Unfaithful Servant (J.R. Robertson)
12. King Harvest (Has Surely Come)  (J.R. Robertson)
【Bonus Tracks】
13. Get Up Jake (Outtake - Stereo Mix)
14. Rag Mama Rag (Alternate Vocal Take - Rough Mix)
15. The Night They Drove Old Dixie Down (Alternate Mix)
16. Up On Cripple Creek (Alternate Take) 
17. Whispering Pines (Alternate Take)
18. Jemima Surrender (Alternate Take)
19. King Harvest (Has Surely Come) (Alternate Performance)

Across The Great Divide

Up On Cripple Creek

Rag Mama Rag

The Night They Drove Old Dixie Down


  

2024年11月2日土曜日

Hiram Bullock / World Of Collision


 フュージョン系やジャズも好きだけど、ロックも大好き。しんみりとしたギターを聴かせることもできるけど、派手にカマして目立つ方が好きかもしれない。ジャズ・フュージョンはビジネスですが、本当に好きな趣味は、こちらの方面なのでしょう。ロック・スターにも憧れていたんでしょうね。
 そんなハイラムの衝動に、いつも Will Lee は付きあっちゃうんですね。親交のある Charley Drayton も断りづらいのでしょう。Sugar Blue も一流ミュージシャン同士の付き合いですから参加してますし、Lew Soloff も Tom Malone とともにが参加、これはサンボーン繋がりからでしょうか。好きですね。


 私はハイラム自体が、大好きなのでソロも何枚か持っていますが、ソロアルバムは、総じて、どうにも評価しづらいとしか記憶がありません。かなり久しぶりに聴いてレビューしてみます。Sooner Or Later 楽しそうな演奏ではありますが、Born To Be Wild のリフです。このタイプのロックに管は不要じゃないのかな。と思ったりもします。One Size Fits All 結構良い曲ですね。前に聞いたときに、こんな曲があったけ?と思いました。やっぱりメンバーが、それなりのメンツなので演奏に一捻りあります。コーラスは微笑ましい。Mustang Sally は、Bonny Rice のブルース・ロックですがファンク・ロック風。これをやるために Sugar Blue が呼ばれているのは適材ですねグッと主役を喰ってますのでバランスが良い。Change おっ本気っぽいですね。楽曲としては意外と良い。Gonna Walk イントロでジミヘンかと思いましたが、そうではありませんでした。聴けないことは無いです。ギターソロが良い。Devil May Care ちょとテクニカルです。不思議なメロディーも悪くないですが、途中のハードロック調の箇所はダサいので要らないかと思います。Son Of Creeper フュージョン界で鍛えた魂が表れています。ジャコっぽいと言えばそんな感じ。こんな曲が、もっとあれば良いのですが。Spanish Castle Magic やっぱりヒーローはジミヘンなんですね。悪いことは書けません。Gimp 彼のギターの音色と曲調が非常にマッチしています。アルバムの中で一押し。World Of Collision ブルース・セッションっぽい感じですがタイトル曲で、Collisionの意は衝突です。この曲にはボスニア紛争がテーマにあるようでお遊びだけではないようです。Leeza クラプトンぽいですが、これも良い曲です。
 アルバムを意識してなかったので気づきませんでしたが、実はウォークマンに入れて、Gimp、Leeza は比較的よく聴いている曲です。このアルバムでしたか。改めてアルバムとしての、まとまりには欠けるとは思いますが良い曲は入ってます。以前に聴いた記憶より遥かに印象が良かったです🎶


guitar, vocals, keyboard : Hiram Bullock
bass, vocals : Will Lee
drums, vocals, pedal steel guitar  : Charley Drayton

harp : Sugar Blue (3)
trumpet : Lew Soloff
trumpet, tenor & barriton sax, trombone : Tom Malone 

producer : Charley Drayton, Hiram Bullock, Will Lee
recordet at Power Station, N.Y.C. Sept. 1993 and Right Track Studios, N.Y.C. Feb. 1994

1. Sooner Or Later (Hiram Bullock, Will Lee)
2. One Size Fits All (Hiram Bullock)
3. Mustang Sally (Bonny Rice)
4. Change (Hiram Bullock)
5. Gonna Walk (Hiram Bullock)
6. Devil May Care (Hiram Bullock)
7. Son Of Creeper (Hiram Bullock)
8. Spanish Castle Magic (Jimi Hendrix)
9. Gimp (Hiram Bullock)
10. World Of Collision (Hiram Bullock)
11. Leeza (Hiram Bullock)


▶ Gimp

▶ Leeza


  

2024年10月19日土曜日

Jimmy Page Robert Plant / No Quarter


 スタジオ制作ではなく、MTVアンプラグドの番組 Unledded ので行われた演奏を収録されたライブアルバムです。録音は1994年8月25日、26日のロンドンに、マラケシュやウェールズで録音された楽曲も加えられています。当時タワレコで新譜を見かけて試聴してみたところ、特殊な音楽形態であることはわかっていたので。かなり迷った挙句に、元 Led Zepp のブランドに負けて購入を決めたアルバムです。
 

 Led Zeppelin(レッド・ツェッペリン)は1980年に解散、その後 1985年、1988年、1995年、2007年に再結成として散発的に活動を行っていました。このライブもロバート・プラントとジミーペイジの活動のひとつの形ですね。ツェッペリン時代の曲に新曲も交えながらの構成で、新曲 Yallah、City Don't Cry、Wonderful One、Wah Wahが収録されています。ブルース、フォークロック、民族音楽的なものなども、コマーシャルなロックではないツェッペリンでもあった側面が色濃く出ています。
 もはやレコードセールスなんて関係なく、好きな音楽をやってやるぜと言う余裕のお二人。アルバムの聴きどころは、昔から、聴きなれているラストの Kashmir。オーケストラのバックが曲調に合っていて良い感じです。
 晩年のジミーペイジのセッション動画などでは、ほぼギターが弾けてなくなっていて、見てられないものもありますが、この頃は鋭いギターが聴けて健在の頃で何より🎶


acoustic guitar, electric guitar, mandolin : Jimmy Page
vocals : Robert Plant
vocals : Najma Akhtar
organ : Ed Shearmur
banjo, guitar : Porl Thompson
bass, percussion : Charlie Jones
drums, percussion : Michael Lee
percussion (duf - egyptian ensemble), bendir (egyptian ensemble) : Ali Abdel Salam, Farouk El Safi
percussion (reque - egyptian ensemble), bendir (egyptian ensemble) : Farid Khashab
bendir (egyptian ensemble), percussion (merwas - egyptian ensemble), finger cymbals (egyptian ensemble) : Ibrahim Abdel Khaliq
ney (nay - egyptian ensemble) : Bashir Abdel Al
oud (egyptian ensemble) : Abdel Salam Kheir
hurdy gurdy : Nigel Eaton
mandolin, vocals, percussion : Jim Sutherland
soloist, strings (egyptian ensemble) : Wael Abu Bakr
strings (egyptian ensemble) : Amin Abdel Azim, Bahig Mikhaeel, Hanafi Soliman

orchestra : London Metropolitan Orchestra
violin : Anne Morlee, Cathy Thompson, Clare Thompson, David Juritz, David Ogden, Ed Coxon, Elizabeth Layton, Harriet Davies, Ian Humphries, Jeremy Williams, Jessica O'Leary, Mark Berrow, Pauline Lowbury, Perry Montague-Mason, Peter Hanson, Rita Manning, Rosemary Furniss
cello : Ben Chappell, Caroline Dale, Cathy Giles, Jonathan Tunnel, Stephen Milne
viola : Andrew Brown, Andrew Parker, Bill Hawkes, Jane Atkins, John Jezard, Nichalas Pendlebery, Rusen Gunes

producer : Jimmy Page, Robert Plant
recorded on location at Marrakech, Maroc; Snowdonia, Wales; London, Albion

1. Nobody's Fault But Mine
2. Thank You
3. No Quarter
4. Friends
5. Yallah
6. City Don't Cry
7. Since I've Been Loving You
8. The Battle Of Evermore
9. Wonderful One
10. Wah Wah
11. That's The Way
12. Gallows Pole
13. Four Sticks
14. Kashmir


▶ Yallah

▶ Kashmir


  

2024年10月12日土曜日

The Who / Who's Better Who's Best / The Very Best Of The Who


 The Who はパンクの元祖でありビートルズ風もあったりしますが、他のロックバンドとは違う発明品みたいな要素が多いと常々感じます。誰でもそうですが最初から発明品を創造できたわけではありません。 The Who の前身は The Detours (ディトゥアーズ)というベンチャーズ、シャドウズ、ビートルズのコピーバンドでしたが、同名のバンドが存在したため The Who と改名したようです。そして1964年7月に High Numbers というバンド名でモッズ系でシングル・デビューして不発。同年10月にEMIのオーディションを受け不合格となり、1月にはブランズウィックと契約しThe Who でやっとデビューとなります。当時から大音量、ギター、アンプ、ドラムを破壊するパフォーマンスだったとのこと。


 さて、このアルバムはベスト盤。アルバムとしての曲の集合体を聴くとヒット曲だけではわからない発見があったりしますが、このベスト盤は持っていても、これだけで楽しめる良品です。往年の名曲などは押さえてあるし、並び順も良いと思います。改めて聴いてみてもメロディーはポップであったり、クラシカルであったりするが、どれもバンドのサウンドは破壊的。もちろんピート・タウンゼントのギターが爆発しているのですが、ギターの音を歪ませて激しさを感じさせるのではなく、力いっぱい叩きつけるように弾くギター、はじけるブンブンするベース、全て力強く叩ききる手数の多いドラムがそのサウンドは、今聴いても凄みを感じます。


 定番の My Generation は言うまでもない名曲、出だしはこれで文句はありません。ビートルズっぽい Anyway, Anyhow, Anywhere、The Kids Are Alright が続きますが段々と熱くなって激しいサウンドとなるのが、The Who だなって改めて思います。そして名曲 Substitute です。このブンブンするベースとドラムの強烈なところが聴きどころ。そして何か劇場仕立てのような I'm A Boy、Happy Jack ここらへんも The Who を、かなり感じられる名曲。Pictures Of Lily は、可愛らしいメロディーなのにハードになり、ブレイクのボーカルソロのような部分とeuphonium(ユーフォニウム)のブオンブオンの音で最高に盛り上がり、ワンポイント素晴らしい発想です。そして I Can See For Miles はまた演劇のようなドラマチックな展開もたまりません。Who Are You は今聴いて思いだしました。そうでしたシンセで始まるんですね。これもドラマチックで、ボーカルのエフェクト加減と力み方が素晴らしい。段々とここら辺からビートルズっぽいとかは無くなって、The Who の色が濃ゆくなってきてます。そしてMy Generation と同じくらい私が好きな、Won't Get Fooled Again、改めて聴くとこの曲のギターリフは中々凝っています。Magic Bus も、昔すんごく聴きました。生ギターが、この曲にものすごく合っててサイケな部分もあってこれも名曲。I Can't Explain も聴いてたですね。Pinball Wizard は昔レコード持ってましたっけ。実家のどこに埋もれているのか?気になります。 I'm Free、See Me, Feel Me も外せないとこですね。Squeeze Box だけは記憶に無かった曲です。Join Together、You Better, You Bet は記憶から飛んでいましたが聴いて思いだし・・・ません。締めくくりは、Baba O'Riley ですか。なんかコンサートを聴いてたような気分になります。いや良かった🎵



vocal : Roger Daltrey
guitar : Pete Townshend
drums : Keith Moon
bass : John Entwistle 

1. My Generation
2. Anyway, Anyhow, Anywhere
3. The Kids Are Alright
4. Substitute
5. I'm A Boy
6. Happy Jack
7. Pictures Of Lily
8. I Can See For Miles
9. Who Are You
10. Won't Get Fooled Again
11. Magic Bus
12. I Can't Explain
13. Pinball Wizard
14. I'm Free
15. See Me, Feel Me
16. Squeeze Box
17. Join Together
18. You Better, You Bet
19. Baba O'Riley





  

2024年9月21日土曜日

Dragon Ash / Harvest


 2003年Dragon Ash、5枚目のアルバムで、発売とそれほどタイムラグなく購入したものと記憶していますが、実はあまり聴いてはいません。当時話題となっていたバンドなので気になっていたこともあり買ってみたのですが、TVなどで見る映像ほどの良さがアルバムでは理解ができずあまり聞いてませんでした。それでも自分自身の経年変化で、聴けるようになっているかもしれないと、数年前に聞いてみたのですが、どのようなアルバムか今も覚えていないほど印象に残っていませんでした。


 あまりよく知らないので調べたことをおさらいしておきます。Harvest の意味は「収穫」で、ダンサー2人とギタリストが新たにチームに加わり、新たに復活を遂げた全ての意が「収穫=HARVEST」に表れている。リーダーは、Kj、降谷 建志のボーカル、ギターで、Dragon Ash楽曲のほとんどの作詞・作曲を担当。前妻はタレントのMEGUMI。父は俳優の古谷一行。そういえばそんなこと読んだ気がします。本作は降谷が、Dragon Ashにおける最高傑作であり、最も好きな作品と位置付けている。オリコン1位を獲得。年間で15.3億円を売上、アーティスト別売上39位にランクインなどなど、相当売れたアルバムのようです。
 で、数年ぶりにまた聴いてみますが、以前よりは聴けました。が私の心に残るほどのものは残念ながらあまりありませんでした。残念です。しかし音作りとか丁寧だしアイデアもあることは理解できるんでまた数年後に聞いたときに変わるかもしれない可能性はあるかな🎶

1. Intro
2. House Of Velocity
3. Posse In Noise
4. Revive
5. United Rhythm
6. Byakuya
7. Morrow
8. Landscape
9. Art Of Delta
10. Mob Squad (Ritmo Acelerado Rmx)
11. Episode 4
12. Massy Evolution
13. Day 6
14. Fantasista
15. Canvas
16. Gymnopedie #1
17. Harvest
18. Sukurimakori (Hidden Track)

▶  Harvest

▶ Morrow



  


2024年9月13日金曜日

The Bonnie Raitt Collection


 女性ながら様々なブルース・セッションなどでお見かけする方で、女性スライドギターの草分け的存在として知られています。実際私もスライド・ギターを練習していた時には動画などは参考に見させていただいていました。これは、そんなスライドを練習している時代に札幌の中古屋のCDワゴンで見かけたときに購入と記憶しています。
 1949年生まれのギタリストでありシンガー。1971年からブルース、ロック、フォーク、カントリーの要素を取り入れた音楽で、多数のアルバムをリリースし続けて評論家からは評判が良かったものの、セールス的にはほとんど成功していませんでした。しかし1989年アルバムの Nick of Time がヒットし、Luck of the Draw (1991年)と続けてヒットが出ます。Longing in their Hearts (1994年)に至っては数百万枚をセールスし、グラミー賞もこれまでに10回受賞の大御所。このアルバムに収録の曲は、不遇の時代の Warner Brothers 1971年~1986年のアルバムからのセレクションで、ライナーノーツには、ご本人の解説、思い出が掲載されている丁寧なつくりのコレクション・アルバムとなっています。


 1stアルバム Bonni Raitt は、4トラックのレコーダーを使って行われ、ジュニア・ウェルズ、そしてサックスのA.C. リードのブルースが参加し、濃厚なブルースですが声が若いです。2ndアルバム Give It Up のミュージシャンはフリーボ(ベース、チューバ、ギター)エリック・カズ でカバーと自作で構成されています。Give It Up Or Let Me Go はスライドのイントロから始まるカントリー・ブルース、Under The Falling Sky はサザンロック風など多彩。3rdの Takin' My Time リトル・フィートのメンバーが参加し、このアルバムの Guilty はソウル・バラードで味わい深い歌声。Streetlights の Angel From Montgomery は、John Prine のカバーのカントリー・ブルース。Home Plate の Sugar Mama まで来るとバンド・サウンドもだいぶリッチになってきていてエリック・クラプトン風のブルース・ロックがカッコ良い。The Glow では更にコマーシャルなロック・サウンド。Nine Lives では、レゲエの True Love Is Hard To Find なんかも収録されていて、売れ線のライトなロック調の No Way To Treat A Lady まで収録されていますが、こうやって聴いてくると売れ線はつまらなく感じてしまいます。と、ここまで来て1stの歌声と比較すると初々しい歌声が、貫録あるミュージシャンへと進化してきたことがよくわかります。ファンというほどでもないので、こうやって年代を追って変化を聴けるアルバムは面白い🎶

1. Finest Lovin' Man /  Bonnie Raitt (1971)
2. Give It Up Or Let Me Go / Give It Up (1972)
3. Women Be Wise / Bonnie Raitt (1971)
4. Under The Falling Sky / Give It Up (1972)
5. Love Me Like A Man / Give It Up (1972)
6. Love Has No Pride / Give It Up (1972)
7. I Feel The Same / Give It Up (1972)
8. Guilty / Takin' My Time (1973)
9. Angel From Montgomery / Streetlights (1974)
10. What Is Success / Streetlights (1974)
11. My First Night Alone Without You / Home Plate (1975)
12. Sugar Mama / Home Plate (1975)
13. Louise / Sweet Forgiveness (1977)
14. About To Make Me Leave Home / Sweet Forgiveness (1977)
15. Runaway / Sweet Forgiveness (1977)
16. The Glow / The Glow (1979)
17. (Goin') Wild For You Baby / The Glow (1979)
18. Willya Wontcha / Green Light (1982)
19. True Love Is Hard To Find / Nine Lives (1986)
20. No Way To Treat A Lady / Nine Lives (1986)





  

2024年9月7日土曜日

Rod Stewart / Lead Vocalist


 中古屋で見つけたRod Stewart 、ファンではありませんが悪かろうはずがないと購入しました。このアルバムは1993年に発売で、実際聴いてみて懐かしい曲も入っているので、オムニバスかベストなのだろうと思いながらそれなりに楽しいアルバムでした。
 しかし、このレビューを書くために、色々なものを読み込んでいくと、なかなか物議を提供していたアルバムのようです。結論から言えば、1~8曲目までは発売済の Faces時代やソロ初期などの、なつかしの名曲選でそれ以降は新曲であるとのこと。なるほど全部が懐かしの曲ではないことは初めて理解でした。
 なんでもベスト盤を作ろうと思っていたのではなく「カバー曲を収録してたアルバムのレコーディングをしていたら、MTVアンプラグドへの出演が決まってロッドがそちらの方に乗り換えた」からだとのことでした。ちなみにアンプラグド発売とダブってしまうためこのアルバムはアメリカではリリースされていないとのこと。


 当然音楽はビジネスでありますから、アーチストの生活としてのお金儲けの手段であります。しかし大人の事情が色々と詰まっているとはいえ、かなり中途半端なアルバムの作り方です。私のような人間はこれでも楽しいのですが、ロッドファンで収集マニアの方は、知らない曲があるなんて許せないのでしょう。ファンとしては買わざるを得ないようなアルバムなのにブーイングが起きている模様です。スーパースター、ロッドスチュアートなら、売れたヒット曲を入れときゃ、再発でも売れるのでしょうね。
 カバーとしては、フリートッドウッドマックで Stand Back、ストーンズの Ruby Tuesday、ソウルの Roy 'C'で Shotgun Wedding、The Contours で J. Geils なんかもカバーしている First I Look At The Purse、トム・ウェイツの Tom Traubert's Blues、ストリングスなんかを入れたソフトでクラシカルな録音です。前半と後半の落差が激しくて、いい加減なつくりが、またニヤリですな🎵

1. I Ain't Superstitious / Jeff Beck Group
2. Handbags And Gladrags / Rod Stewart
3. Cindy Incidentally / Faces
4. Stay With Me / Faces
5. True Blue / Rod Stewart
6. Sweet Lady Mary / Faces
7. Hot Legs / Rod Stewart
8. Stand Back / Rod Stewart
9. Ruby Tuesday / Rod Stewart
10. Shotgun Wedding / Rod Stewart
11. First I Look At The Purse / Rod Stewart
12. Tom Traubert's Blues / Rod Stewart