2022年9月25日日曜日

Herbie Hancock / My Point Of View

 

 1960年にドナルド・バードのクインテットでプロとしてのスタート。21歳になった1962年に21歳でデクスター・ゴードンを迎え、収録曲に Takin' Off という曲は無く代わりに顔として Watermelon Man を収録した Takin' Off で離陸した。その後 Maiden Voyage(1965年に、Speak Like a Child(1968年)を発表していて、その狭間の1963年録音の2枚目のアルバムが本作の My Point Of View となります。


 トランペットに Donald Byrd、テナーサックスは Hank Mobley は鉄板の布陣。トロンボーンの Grachan Moncur III は、私あまり注目したことが無い人ですこのアルバムの録音でも少し地味目の演奏。リズム隊が、また最強でギターのGrant Green、ベースのChuck Israelsb。ドラムは Anthony Williams でクレジットされていますが Tony Williams(トニー・ウィリアムス)で当時17歳です。本名は Anthony Tillmon Williams だそうです。
 曲はと言えば聴いたことが無いのに、出だしから耳にしたことのあるリフです。Blind Man, Blind Man は、1作目のWatermelon Manをベースにしているのです。名曲ではありますが、洗練されたジャズとは言い難い曲と思っているこの曲がベースとなっているのは たしか Donald Byrd でもありました。またこの曲は、後にハンコックがプロデュースする Head Hunters でもアレンジを変えて強力な曲となっています。ミュージシャンにとっては印象的なつくりの曲になるようです。
 とはいえ、このアルバム、他の作品に較べるとあまり話題にならないとなっています。前作が強力であり次のアルバムに同様のモチーフで Blind Man, Blind Man を持ってきたことで2匹目のドジョウ狙いのような扱いになっているからでしょうか。ぶち抜けた良さはありませんが、シンプルに演奏曲目とも実に良い作品ではあります。
 ファンク基調のジャズも良いですが、3曲目の King Cobra は、コードとリズムが印象的で気に入りました。これがハンコックのコブラのイメージなのかと思ったら、ハンコックが当時乗っていたスポーツカー、Shelby King Cobra の曲だそうです。重たいエンジン音がブルンブルンとして、朝靄の中へぶっ飛ばすようないめーじなのでしょうか?そう思って聴くとすっきりします。

piano : Herbie Hancock
guitar : Grant Green
bass : Chuck Israelsb
drums : Anthony Williams
tenor sax : Hank Mobley
trombone : Grachan Moncur III
trumpet : Donald Byrd

Producer : Alfred Lion

Recorded on March 19, 1963.

1. Blind Man, Blind Man
2. A Tribute To Someone
3. King Cobra
4. The Pleasure Is Mine
5. And What If I Don't





  

2022年9月17日土曜日

Russell Malone Quartet / Wholly Cats

 

 90年代以降を代表する黒人ジャズギタリストの一人で、イメージ的は厳格にジャズを追求していながらもコンテンポラリーな要素も取り入れた作品もある方です。1963年11月8日 アメリカ合衆国ジョージア州オールバニ生まれで、4歳の時に母親が買ったおもちゃのギターを弾き始め、12歳のときにジョージ・ベンソンがベニー・グッドマンとテレビで演奏するのを見たことに大きな影響を受け、B.B.キングやザ・ディキシー・ハミングバーズなどの影響を受けほとんど独学とのこと。1988年からはジミー・スミスのバンドに2年間加入し、1990年代を通してハリー・コニック・ジュニアのビッグバンドのメンバーとして世界中を廻り、やダイアナ・クラール・トリオのメンバーとなり、1990年代後半から2000年にかけて、ピアニストのベニー・グリーンの3枚のアルバムに参加し、その後2人はデュオを結成し、2003年から2004年にライブアルバム1枚、スタジオ・アルバム1枚をリリースして2007年までツアーを行っています。
 一方リーダー作は今までにスタジオ録音13枚、ライブ2枚とそれほど多くない。デビュー Russell Malone が1992年で、2017年のアルバム Time for the Dancer 以降発表していないが演奏活動はまだまだ続けられているようで、ブルーノート東京オールスター・ジャズ・オーケストラへの客演で本年2022年8月24日で来日されています。


 本作は、日本のレーベル Venus による音源で1995年録音の作品となっています。Venus は高音質音源のレーベルとして有名で、本作も24bit Super bright sound と表示され音圧が高く高品質な録音となっています。収録曲はチャーリークリスチャンの Wholly Cats、マルグリューミラーの Carousel 、ジミースミスの Off The Top、モンクの Four In One、ビリーストレイホーンの After All 等、スピード感あふれるアグレッシブな演奏からしっとり聴かせるバラードまで。Russell Malone はジョージ・ベンソンやウェス・モンゴメリーの流れを汲む人で、音はジャズそのものだけど、音楽性はジャズだけでなく様々な音楽からの影響もある人の印象ですが、本作は硬派なシンプルなジャズです。クラシック、カントリー、ブルースの影響をこの録音から感じると書いておられる人もいますがそうですかね?
 録音メンバーは、Russell Malone、Larry Willis、Rodney Whitaker、Yoron Israel。あまり注目して聴いたことのないメンバーだが程よい緊張感とセンスの良い演奏は好感です。
 ゴリゴリのフレーズや、機関銃のように詰め込んだフレーズは Four In One ぐらいですが少し地味目、そんな構成のためかそれほど売れていないアルバムではあるものの演奏、録音とも充実しているので彼の作品の中では上位に位置付けても良い作品ではないかと思われます。

electric guitar : Russell Malone
piano : Larry Willis
bass : Rodney Whittaker
drums : Yoron Israel

producer, Mastered By : Tetsuo Hara

recorded at Clinton Studio "A" in New York on July 18 and19, 1995.

1. Wholly Cats
2. I Concentrate On You
3. Carousel
4. Swing Low, Sweet Chariot
5. Off The Top
6. Four In One
7. After All
8. Chitlin Blues
9. Yesterdays