2026年7月11日土曜日

Miles Davis / Poggy And Bess

 

 「Porgy & Bess」は George Gershwin が、死の2年前にあたる1935年に作曲したオペラで、小説家 Edwin DuBose Heywardの小説の自身の住むチャールストンを舞台にした小説の「Porgy」 を発表し、これを妻のドロシーの協力を得て1927年に舞台化したものです。
 原作の小説は読んでいないのですが、。1920年代初頭の南部の町に住む貧しい黒人の生活が描かれていて、登場人物はごく数名の白人を除き全て黒人。それをユダヤ人である白人が書いたことで物議を醸した作品でもあったようで、当初 Duke Ellington は「黒塗りのメロドラマ」として批判をしていたようです。ユダヤ人が書いた黒人オペラ ─『ポーギーとベス』に表現された「音楽のるつぼ」【ヒップの誕生】(後に Poggy And Bess は再評価していると書かれていますが公式録音としては、このミュージカルの楽曲は録音されていないようです)
 ミュージカルとしての Poggy And Bess は、1935年以降、1942年、1943年、1944年、1953年、1976年と度々再演されており、1953年の再演以降、数々の Jazz 作品が発表されています。ジャズ・アレンジでは、Mel Torme, Frances Faye (1956)、Ella Fitzgerald and Louis Armstrong / Porgy & Bess (1958)、 Sammy Davis Jr & Carmen McRae (1959)、 MJQ (1965) などがあります。いずれ聴いてみたいとは思っていますが、全部比較して聴くのは忍耐力いりそうです。


  この作品を作ることをオファーしたのは、プロデューサーの Cal Lampley です。しかしミュージカル再演で黒人団体から抗議を受けていたため Miles 自体はオファーの際には乗り気ではなかったようです。しかしこのオファーを受けたのは盟友であるGil Evans が制作にかかわることもあったのでしょう。(Gil Evans は、ユダヤ系カナダ人と言うことも一因にあったのかとも思われます)


 もともとのオペラの時の主要曲は ①Summertime、②My Man's Gone Now、③I Got Plenty o' Nuttin'、④ Bess, You Is My Woman Now、⑤It Ain't Necessarily So、 ⑥I Loves You, Porgy、⑦ O Lawd, I'm On My Wayでした。このアルバムでは①②④⑤⑥が取りあげられ、曲順もオリジナルとは異なっています。


 さて色々な作品が残されているPoggy And Bessですが、この Gil Evans との共作のオペラ作品のサウンドトラックとして聴くと、歌がないせいかかなりクールな演奏の印象を受けます。 Gil Evans と残したアルバムは第1作は、Miles Ahead (1957) で、第2作が本作 (1958)、そして、第3作が、Sketches of Spain (1960)。 Miles Ahead は未だ聴いていないけど Gill Evans がオーケストラにアレンジし、Miles がソロを取るという手法では、今のところこの作品が一番好きな作品です。

trumpet, fluegelhorn : Miles Davis
arranger, conductor : Gil Evans

sax : Cannonball Adderly, Daniel B. Banks
trumpet : Bernie Glow, Ernie Royal, Johnny Coles, Louis R. Mucci
french horn : Gunther Schuller, Julius Watkins, Willie Ruff
trombone : Frank Rehak, Jimmy Cleveland, Joseph Bennett, Dick Hixon
tuba : Bill Barber
flute : Jerome Richardson (1, 6, 7), Phil Bodner (2 to 5, 8 to 13), Romeo Penque
bass : Paul Chambers
drums (1, 3-7, 9, 12-15) : Philly Joe Jones
drums (2, 8, 10 & 11) : Jimmy Cobb

producer : Cal Lampley, Teo Macero
recorded at 30th Street Studio, NYC, July 22 & 29 and August 4 & 18, 1958.

1. The Buzzard Song
2. Bess, You Is My Woman Now
3. Gone
4. Gone, Gone, Gone
5. Summertime
6. Oh Bess, Oh Where's My Bess?
7. Prayer (Oh Doctor Jesus)
8. Fisherman, Strawberry and Devil Crab
9. My Man's Gone Now
10. It Ain't Necessarily So
11. Here Come de Honey Man 
12. I Wants to Stay Here (I Loves You, Porgy)
13. There's a Boat That's Leaving Soon for New York
14. I Loves You, Porgy (Take 1, Second Version)
15. Gone (take 4)
 
 Gone



定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。



  

2026年7月10日金曜日

Stevie Ray Vaughan And Double Trouble / The Sky Is Crying


 1991年に発売された Stevie Ray Vaughan の死後、最初にリリースされたアルバムです。未発表曲を集めた編集盤で、The Fabulous Thunderbirds のギタリストであった兄 Jimmie Vaughan が選曲でプロデューサーに加わっています。録音は'84年から'89年までの間に、スタジオで録りためられたトラックで構成されていて、Stevieスティーヴィーが影響を受けた曲などが詰まっています。
 Ray Vaughan の最後ですが、1990年、8月26日に、ウィスコンシン州イースト・トロイのアルパイン・ヴァレイ・ミュージック・シアターで行われたブルース・フェスティバルに出演。Eric Clapton, Buddy Guy, Robert Cray, JImmie Vaughan らと共演。終了後、シカゴ行きのヘリコプターに乗り込んで移動するのだが、8月27日未明にアルパイン・ヴァレイ・リゾートにあるスキー場のゲレンデに濃霧で視界を失ったヘリコプターが墜落、Eric Clapton のボディガードを含む乗員全員と共に死去してしまいます。もし Clapton もこのヘリに乗っていたかと思うと、偉大なギタリスト二人の損失となるゾッとする事故でした。Ray Vaughan は、1985年から薬物中毒の治療を受け、その後のアルバム制作なども順調だっただけに彼のギターが聴けなくなってしまったことは、かなりのショックな事件でした。


Boot Hill のっけから、つんざくギターで始まり、迫力いっぱいの歌声、お得意ギター・フレーズから始まります。スライドも使っています。シンプルにカッコよいです。In Step(1989)の録音時のお蔵入り未発表テイク。
The Sky Is Crying 1959年にスライドギターの Elmore James によってレコーディングされたブルーススタンダード。シカゴのスタジオでの録音セッション中、激しい土砂降りが降ってきたことにインスピレーションを受けて即興的に作られたといわれています。完成度は高いのですが  Soul to Soul(1985)の録音時のお蔵入りの未発表テイク。としてスタジオのテープ倉庫に眠ることになりました。世に出てきた方がありがたい録音です。
Empty Arms 録音は Couldn't Stand the Weather(1984)で、当時前年の鮮烈なデビューを経て乗りに乗っている時期でアルバムの全体のバランスや収録時間の都合により、トラックリストから外されたものです。ブルースロックですが、ジャズっぽいニュアンスもあるので、派手さが無かったから外れたんでしょうか。
Little Wing これも録音は Couldn't Stand the Weather(1984)。様々なミュージシャンの定番のカバー曲ですが、このバージョンはストラトの乾いた音とレイボーンの荒々しさと時には優しいギターワークが心に突き刺さる名演。
Wham これは Stevie が初めて買ったレコードでもあったとのこと。1963年にLonnie Macが発表したロックンロールの名曲で Soul to Soul(1985)の録音時のお蔵入りの未発表テイク。
May I Have A Talk With You Howlin' Wolf が1960年代初頭に発表したヘビーなスローブルース。震えるような歌声と、感情をぶちまけるようなギターソロでスローながらもヘビーで荒々しい。Soul to Soul(1985)の録音時のお蔵入りの未発表テイク。
Close To You 「シャム双生児のように、あるいは髪の毛が頭にへばりつくように、君のそばにぴったりと寄り添いたい」という歌詞はやばいですが、古典のブルース。Muddy Waters  が録音し、Willie Dixon のスタンダード。Soul to Soul(1985)の録音時のお蔵入りの未発表テイクで、レトロな雰囲気の録音。
Chitlins Con Carne ジャズにも造詣のある Stevie Ray Vaughan は、Kenny Burrell も聴いてます。Midnight Blue(1963)のインスト曲。「チトリンズ(豚のモツ煮込み)」と「コン・カルネ(肉入りチリソース)」を掛け合わせたラテン風味の曲名。録音は Couldn't Stand the Weather(1984)の未発表テイク。
So Excited デビュー直後からの、ライブの定番曲でジャキジャキとギターをかき鳴らす基本に忠実なブルース曲なので、やりたい放題のギターが楽しい。録音は Couldn't Stand the Weather(1984)の未発表テイク。
「Life By The Drop」珍しく12弦アコースティックによる弾き語りで、シンプルなブルースなのですが、死後に発売された追悼を感じる歌詞も含めてしんみりと泣けるラスト。Stevie Ray Vaughan の幼馴染であり、テキサスのシンガーソングライターである Doyle Bramhall が共作・提供した楽曲で二人とも重度の薬物・アルコール依存症に苦しんでいて、1986年に2人は一念発起してリハビリ施設に入り、クリーンな状態になり、泥沼の依存症時代をともに生き延びた2人の絆と、そこから抜け出して「一滴ずつ(By the drop)人生を大切に味わいながら、新しく歩んでいこう」という曲なのです。。In Step(1989)の録音時のお蔵入り未発表テイク。
Hello there, my old friend Not so long ago it was 'til the end We played out in th' pouring rain On our way up the road we started over again
You're livin' our dream, wo you on top My mind is achin,' Lord it won't stop That's how it happens livin' life by th' drop
Up and down that road in our worn out shoes Talkin' 'bout good thangs, singin' th' blues You went your way, I stayed behind We both knew it was justa matter of time
You're livin' our dream, wo you on top My mind is achin,' Lord it won't stop That's how it happens livin' life by th' drop
No wasted time, we're alive today Churnin' up th' past, there's no easier way Time's been between us, a means to an end God it's good to be here walkin' together my friend
We're livin' our dreams My mind's stopped achin' That's how it happens livin' life by th' drop
このアルバムを最後の録音として亡くなったことを思いながら、ラストの「Life By The Drop」に、たどり着くと何とも言えない感情がわいてきます🎶

guitar, vocals  : Stevie Ray Vaughan
bass : Tommy Shannon
drums : Chris Layton
keyboards : Reese Wynans

compilation producer : Jimmie Vaughan
producer : Chris Layton (3, 4, 5, 7), Double Trouble  (2, 6, 8, 9), Jim Capfer (3, 4, 5, 7), Jim Gaines (1, 10), Richard Mullen (2 to 9), Stevie Ray Vaughan, Stevie Ray Vaughan And Double Trouble (1), Tommy Shannon (3, 4, 5, 7)

1. Boot Hill / Unknown
2. The Sky Is Crying / Elmore James, Morris Levy, Clarence Lewis
3. Empty Arms / Stevie Ray Vaughan
4. Little Wing / Jimi Hendrix
5. Wham / Lonnie Mack
6. May I Have A Talk With You / Chester Burnett a.k.a. Howlin' Wolf
7. Close To You / Willie Dixon
8. Chitlins Con Carne / Kenny Burrell
9. So Excited / Stevie Ray Vaughan
10. Life By The Drop / Doyle Bramhall, Barbara Logan



定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。



  

2026年7月9日木曜日

AC/DC / Live (Collector's Edition)


 1992年リリースで、AC/DC としては2枚目のライブ・アルバムとなります。CD1枚組の通常盤と 2 枚組CDの Collector's Edition の2種類があり、本盤は後者の2枚組です。だいぶ昔に購入したのでライナーノーツなどはボロボロです。
 1976年デビューで 名曲 Back in Black が発表されたのは、1980年。ちょうど高校生のぐらいの頃に大ブレイクしていたので、バンドではコピーしなかったものの、Back in Black のリフぐらいは弾けるぐらいに知っていました。TV番組などで見る狂ったようなヘッドバギングしながらダックウォークをして汗だくの Angus Young は衝撃で、ギター雑誌などで一回のステージで、5kg痩せる(2夜連続なら10kg痩せるので誇張だと思いますが)とか、ヘッドバギングのやりすぎで、ステージで倒れたとか(実際は、「体に負担の少ないヘッドバギングの達人」で、激しいパフォーマンスによる過呼吸で1979年のパリ公演で酸素吸入は受けていたようです)とか、話題のギタリストでした。


 Angus Young は、世の高齢者に元気をもたらす「白髪になっても小学生の短パン姿」も最高にかっこよい方だと思いますが、2017年に亡くなった Malcolm Young の、リズムギターの完璧なリフづくりと、ソロは一切弾かない徹底ぶりもすごいところで、みんな Angus のギターのコピーをしていると思ってるのが、実は Malcolm のリフがほとんどってのも、ものすごい縁の下の力持ち過ぎるのが偉大。
 私も決してファンではないのに、これだけ AC/DC のことを知っているってのも、やっぱり偉大なバンドとしか言えないですよね。
 バンド名の由来は、ミシンに書かれていた「AC/DC」から名付けたものだそうですが、バイセクシュアルを表す隠語でもあったため、バンド初期には勘違いしたゲイバーからの出演依頼がたびたびあったというのは今回しりました。営業で出演していたら、もっと秘話になりますね。

 アマチュアギタリストが無数に集まっての Back in Black を演奏する動画にも、またやったら是非、私も参加したいぐらいの、ファンの愛を感じ感動的。


 改めて、聴きなおしていますが、全てこの音この音圧は唯一無二の存在。全曲紹介はすまでもないので本日はこれまで🎶🎸

vocals : Brian Johnson
lead guitar, backing vocals on "T.N.T." and "Dirty Deeds Done Dirt Cheap" : Angus Young
rhythm guitar : Malcolm Young
bass : Cliff Williams
drums : Chris Slade

【DISC1】
1. Thunderstruck / Angas Young, Malcom Young
Donington Park, Leicestershire, England; 17 August 1991
2. Shoot To Thrill / Angas Young, Malcom Young, Brian Johnson
NEC, Birmingham, England; 23 April 1991
3. Back In Black / Angas Young, Malcom Young, Brian Johnson
Donington Park, Leicestershire, England; 17 August 1991
4. Sin City / Angas Young, Malcom Young, Bon Scott
(NEC, Birmingham, England; 23 April 1991
5. Who Made Who / Angas Young, Malcom Young, Brian Johnson
NEC, Birmingham, England; 23 April 1991
6. Heatseeker / Angas Young, Malcom Young, Brian Johnson
NEC, Birmingham, England; 23 April 1991
7. Fire Your Guns
Donington Park, Leicestershire, England; 17 August 1991
8. Jailbreak
NEC, Birmingham, England; 23 April 1991
9. The Jack
Tushino Airfield, Moscow, Russia; 28 September 1991
10. The Razors Edge
NEC, Birmingham, England; 24 April 1991
11. Dirty Deeds Done Dirt Cheap
NEC, Birmingham, England; 23 April 1991
12. Moneytalks
NEC, Birmingham, England; 23 April 199

【DISC2】
1. Hells Bells
Northlands Coliseum, Edmonton, AB, Canada; 21 June 1991
2. Are You Ready
Northlands Coliseum, Edmonton, AB, Canada; 21 June 1991
3. That's The Way I Wanna Rock N Roll
Northlands Coliseum, Edmonton, AB, Canada; 21 June 1991
4. High Voltage
Northlands Coliseum, Edmonton, AB, Canada; 21 June 1991
5. You Shook Me All Night Long
Donington Park, Leicestershire, England; 17 August 1991
6. Whole Lotta Rosie
Tushino Airfield, Moscow, Russia; 28 September 1991
7. Let There Be Rock
S.E.C.C., Glasgow, Scotland; 20 April 1991
8. Bonny
S.E.C.C., Glasgow, Scotland; 20 April 1991
9. Highway To Hell
S.E.C.C., Glasgow, Scotland; 20 April 1991
10. T.N.T.
NEC, Birmingham, England; 23 April 1991
11. For Those About To Rock (We Salute You)
Northlands Coliseum, Edmonton, AB, Canada; 22 June 1991




定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。



  

2026年7月8日水曜日

Journey / Escape

 

 看板ギタリストの Neal Schon は、Santana のバンド出身であることは、今回書いていて初めて知りましたので収穫でした。Santana の音楽性変革と宗教的問題(これもヘエ)で、Neal Scon が1973年に離脱。彼に惚れ込んでいたマネージャーの Herbie Herbert がバンド結成を画策し、前進バンドを結成していたが鳴かず飛ばずで、メンバー入替でをしながら1974年に Journey の形となったようですが、初期スタイルは歌よりも演奏技術を重視した「ジャズ・ロック/プログレ」色の強い玄人好みのバンドで商業的にはパッとしない。そして転機は、1977年の Steve Perry の加入で、「このままでは売れない」と確信したマネージャーは、よりポップでキャッチーな曲を書ける「専任ボーカリスト」をスカウト。4作目 Infinity (1978) で、やっとヒット作を出してからの、Evolution(1979)、 Departure(1980)かなり優秀なマネージャーに惚れ込まれての出発となったわけです。
 本作 Escape(1981)では、キーボードの Jonathan Cain  が参加し、シンセサイザーを駆使したサウンドでポップ化したのが、このアルバムとなります。


 でもわたくし Journey で一番好きなのはライブバージョンのガチガチのハードな Any Way You Want It だったので、あのタイプの曲が欲しいなあと思って、中古で Journey を見つけたので購入したものです。楽曲レビューは今更ですね。もう一度聴き直しても、わかってはいたのですが、若干ポップすぎるかなあ🎶

lead vocals : Steve Perry
keyboards, guitar, vocals : Jonathan Cain
guitar, vocals : Neal Schon
bass, vocals : Ross Valory
drums : Steve Smith

producer : Kevin Elson, Mike Stone
written-by : Jonathan Cain, Neal.Schon (1, 2, 4 to 9), Steve. Perry
recorded at Fantasy Studios

1. Don't Stop Believin'
2. Stone In Love
3. Who's Crying Now
4. Keep On Runnin'
5. Still They Ride
6. Escape
7. Lay It Down
8. Dead Or Alive
9. Mother, Father / Matthew Schon (father of Journey guitarist Neal Schon)
10. Open Arms


▶ Escape

定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。



  

2026年7月7日火曜日

Thelonious Monk / Straight, No Chaser

 

 普段は店で飲むときは、わたくしウイスキーをストレートではなくロック派です。最近タバコの吸いすぎか歳のせいか、ロックで飲んでもムセてしまうことがあり、1時間以内に急ピッチで3杯かけつけで飲むことも多いのですが、急ピッチだと気持ちよくなりすぎることも多いのでチェイサーは、いつも頼んでいます。したがって最近私は「Straight, With Chaser」だなあ、と思いつつ家でレモン酎ハイ飲みながら、聴きなおしながらこれを書いています。
 さてまずタイトルですが、Straight の後には「 , 」が無いほうが多いような気がします。が、どうなのか。どうやら一般的には「ストレートで、チェイサーなし」と区切るのが普通なのですが、どうやら、これは曲として有名になったので、曲名として一語として認識されてきたため「 , 」が省略されてくるようになったものが増えてきたものと思われます。
 改めて「Straight, No Chaser」という曲をおさらいすると、Monk が1951年に作曲した、Eb majorのシンプルな12小節ブルースです。初演は1951年のブルーノート・セッションとのことです。モンク自身もこの曲の様々な録音を残していますが、他の演奏では Miles Davis の Milestones (1958)  で録音されたバージョンがヒットして以降に、多くのミュージシャンが演奏してスタンダードとなったようです。
 Monk の他アルバムでは Mulligan Meets Monk (1957), 5 by Monk by 5 (1959)「Live At The It Club - Complete (1964)」などで録音されています。1989年にはクリント・イーストウッド製作総指揮で、セロニアス・モンクの生涯と音楽のドキュメンタリーを描く映画「Straight, No Chaser」のタイトルにもなっています。このサントラ盤は、最近購入したのですが本ブログには未だ掲載していません。購入後はいつもの音楽好きの集う「おでんバー」に持って行ったのですが、いつも聴いていた Straight, No Chaser と違う気がするとマスター、他の方との会話にさえぎられて回答だしていませんが、マスターの耳と記憶は正しいです。また持って行って正解を出しときます。


Locomotive 1967年の円熟期の録音なのでリズム運びがスムーズです。初期のころのギクシャクしたリズムの演奏のほうが、機械で動く機関車みたいな感じがしました。が、このこなれた感じも捨てたもんじゃない。
I didn't know about you Duke Ellington 作品で、もともとは1942年に「Sentimental Lady」というインストとして発表され、1944年に作詞家のBobby Russell が歌詞をつけ、「I Didn't Know About You」というタイトルに改題され、ボーカル曲として生まれ変わりましたロマンティックでどこか哀愁を帯びたラブバラードです。ということは、インストなんだから  Sentimental Lady じゃないか?とは思いますが、Monk の聴いてた元ネタが違うんでしょうか。Monk流 アクセントは少なめで、3拍目にアクセントをつけたモタツキ感が粋で、Charlie Rouse のサックスも、どこかよそ行きでジェントルマンな雰囲気が良い感じです。
Straight, no chase このアルバムでも円熟期のモンク・カルテットでの十八番となっている演奏で余裕で息がぴったりと合っている演奏です。Charlie Rouse のソロの途中でモンクは伴奏をやめてしまいラウズは延々とソロを続けざるを得なくなる趣向も面白いですし、その後のモンクのソロも曲を熟知しているからこその実験のように音を確かめながら展開していくソロも好きな展開です。
Japanese folk song 16分の Japanese folk song「荒城の月」ですね。これについては誠かどうかはわかりませんが、モンクが来日公演を行った際に、あるジャズ喫茶のオーナーからアンティークなオルゴールをプレゼントされ、そのオルゴールの曲を気に入って、帰りの飛行機の中でずっと聴いていたのが「荒城の月」でそのオーナーがアメリカにモンクの演奏を聴きに行った時に演奏してくれたのがオルゴールの曲「荒城の月」だったそうです。日本人なら皆さん知っている滝廉太郎の唱歌で、印象的なメロディは確かに名曲で、日本の曲がこうして取り上げられるのは誇らしいことではありますが、小学生時代に強制的に歌わされていたこのメロディーは好きで歌っていたというよりは、音楽の授業の時間が苦手だった私には、強制的に覚えさせられ歌わされていたイメージの方が強く残り、手放しで凄いですねえとかこれは名演ですねとか思いながら聴くテーマではないかなあと感じてしまいます。
Between the devil and the deep blue sea 1931年、数々の名作を手がけた作曲家 Harold Arlen、作詞家 Ted Koehler の作品で、「悪魔と深い青い海の間に挟まれる」=「前進も後退もできない絶体絶命の窮地(進退窮まる)」を意味して、「あなたのことは大嫌いだけど、でも愛さずにはいられない」という、恋のジレンマが描かれています。Monk のストライド・スタイルに強く影響を受けたスタイルを、この1931年の古き良きスウィング・ナンバーを演奏するにあたり、モンクは得意のストライドを披露しています。、サビの部分で突然キーを半音上げ、後半でさらに全音上げるなど、モンクならではの独自のトリッキーな転調が随所にあります。
We see 「We See」というシンプルで抽象的なタイトルですが、これはモンク独特の「世の中や音楽をどう捉えるか」というユーモラスな視覚的アプローチが反映されていると解釈されているとされています。子供の遊び歌や童謡のようなシンプルがありながら、その裏ではモンク特有の不協和音、アクセントが緻密に配置されています。

 「 , 」問題に意識が集中してしまいましたが、クセ少なめな聴きやすいタイプ🎶🎹

piano : Thelonious Monk
tenor sax : Charlie Rouse (1 to 4, 6, 8, 9)
bass : Larry Gales (1 to 4, 6, 8, 9)
drums : Ben Riley  (1 to 4, 6, 8, 9)

produced by Tae Macero
reissue producer, liner notes (original 1967), liner notes (1996) : Orrin Keepnews
recorded at Columbia Records 30th Street Studio, NYC, November 14, 1966 (2, 7 to 9), November 15, 1966 (1), January 10, 1967 (3 to 6).

1. Locomotive / Thelonious Monk
2. I didn't know about you / Duke Ellington
3. Straight, no chaser / Thelonious Monk
4. Japanese folk song / Rentarou Taki
5. Between the devil and the deep blue sea / Harold Arlen, Ted Koehler
6. We see / Thelonious Monk
【Bonus】
7. This is my story this is my song / Fanny Crosby, Phoebe Knapp
8. I didn't know about you  / Duke Ellington
9. Green chimneys / traditional




定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。



  

2026年7月6日月曜日

Bud Powell / The Amazing Bud Powell, Vol. 1

 

 BlueNote(BLP5003)1951年リリース音源。1949年8月9日と1951年5月1日録音の2回に分けて録音され、1955年には収録曲を変更して12インチLP盤(BLP1503)がリリースされています。今回のアルバムは後発の(BLP1503)をCD化したバージョンです。
 「Un Poco Loco」 のTakeが3パターン続けて収録されていて「It Could Happen To You」 は(BLP5003)とは異なるTakeが収録、「A Night In Tunisia」については、異なるTakeと合わせて2曲、「Dance Of The Infidels」「52nd St. Theme」「Wail」「Parisian Thoroughfare」 は(BLP5003)には無い追加曲、(BLP5003)にあった「You Go To My Head」 は消えています。そして曲順も全く異なるものとなっているので(BLP5003)、かなり印象の異なるアルバムになっていると思われます。
 このアルバムのタイトルに Vol. 1 がついている通り Vol.2 を1953年の session録音で発表しているので、おそらく最初の録音後に続くアルバムを録音する企画が持ち上がり、Vol. 1, 2 のタイトルにして楽曲や構成を組みなおしての録音となったものと推測されます。(Vol2 は持ってません)


 ピアノ・スタイルは右手の高速なシングルトーンと、左手はコードプレーで頻繁なコードチェンジに徹する形です。Powell の最盛期は1940年代後半から50年代初頭にかけてと言われておりこれはその時期の作品で、他をあまり聞いていないのでわかりませんがこのアルバムでは終始「唸りっぱなし」でこの人も「唸るピアニスト」であったようです。音楽にのってくると唸る人は多いですがこの人は常に唸りっぱなしなのが特徴的です。(唸るミュージシャン)50年代中期以降は麻薬やアルコールなどの中毒に苦しみ、精神障害となっています。

 また特徴的なのは、Un Poco Loco が冒頭から続けて3Take入っていることで、一聴して難易度の高い曲ですので、納得がいくまでに時間がかかったようです。Loco はスペイン語で「狂気」の意味。モード的なコードにとらわれないソロ、完成形は、本体のリズムとカウベルの異なるリズムが複合するポリリズムになっているのが特徴的で、一聴して演奏者に難易度高そうな曲です。
「Un Poco Loco 1Take」カウベルのリズムはラテンの一般的なヤツです。ピアノソロも迷走していて、途中で曲は突然終わります。
「Un Poco Loco 2Take」カウベルのリズムを変えています。少し耳障りですが面白いかもしれません。ピアノソロに入る手前の、ベースとシンクロしたピアノの左手が迫力を加えています。ピアノソロは、未だ手探りしているようなところも見られ、ドラムソロに入るタイミングもブレイクなのか、なんなのかよくわからない感じがします。
「Un Poco Loco 3Take」カウベルは2Takeと同じリズムを使用して音量が下がり、録音のバランスも良くなります。ベースとシンクロしたピアノの左手が躍動感を強調し、流れるような演奏で曲の完成度も高くなっています。
 微妙にアレンジの違う演奏を収録しているリマスターが一般的ですが、曲が完成するまでの過程を、このように記録しているものは珍しいかと思います。
 「Dance Of The Infidels」曲名は「異教徒たちの踊り」という意味を持ちます。ビバップ特有のクロマチックを巧みに織り交ぜたスピード感あふれるメロディが特徴で、Un Poco Loco が強烈な個性を持っていたのでホッしてしまいます。
「52nd St. Theme」Monk作品です。Monk と車に同乗していてPowell の麻薬所持が警察に勘違いされて Monk のキャバレーカード没収は有名な話しですが、その時は1948年、この録音は1951年です。ニューヨーク・マンハッタンの52丁目は、ジャズ・クラブが密集していたことから「スウィング・ストリート」と呼ばれ、Monk もお気に入りの Powell に目をかけていた思い出の町でもあります。、Monk の持つストレンジなところと、ダンサブルなリズムを高速で再現しています。ステージでのオープニングやクロージングのテーマ曲として使われることが多かったようで、Monk 本人のアルバムでの演奏記録はなく、Charlie Parker のライブ音源「The Complete Live Performances on Savoy」「Royal Roost Bop」などで Monk の演奏を聴くことができるようです。 
「It Could Happen To You (Alternate Master)」最初に書いていますが、Alternate Master の表記で原盤にはないこのアルバムでの追加曲で、ルパートで始まりますが、ひとつひとつのセンテンスに感情が入ってリズミカル。またフレーズの間の切れ目で、一回止まってから次に入る流れが良いです。ここら辺 Monk に師事した影響なのかなと思います。
「A Night In Tunisia」よく聴くチュニジアは、いかに情熱をこめて熱く演奏するかみたいなものが多いですが、ここでは熱量よりリズム重視、ダンサブルで跳ねるようなベースも印象に残ります。ピアノソロは、ガヤガヤと叫びながら色々なものを詰め込んでいます。こちら Alternate も含め、管楽器は入っていないトリオ演奏。
「A Night In Tunisia (Alternate Master) 」本番テイクより若干早めに感じます。ピアノソロは、こちらの方が序盤から次第に盛りがっていく感じがスムーズで好きですが、途中のためらいの間みたいなところがあったり、熱量はオリジナルの方が高いような気もします。そこら辺でAlternate になってしまったんでしょうか。
「Wail」2管が加わった Powell 作曲の力強いハードバップ。
「Ornithology」 トランペット奏者の Benny Harris が Charles Parker と共作した曲で、How High the Moon のコードをコンストラクトして作られています。鳥類学を意味する言葉で、Parker のニックネーム Bird にちなんでいます。トリオ演奏で、少し遅れ気味に感じるピアノのフレーズが何か色々考えながら弾いているんだろうなと感じます。
「Bouncing With Bud 」また2管が加わった演奏です。トリオでは実験的にいろいろ試して、管が加わると完成された演奏になっているように感じます。Bud Powell 作。
 「Parisian Thoroughfare」Un Poco Locoと同様に未完成でも入れてしまった感じです。ピノソロが最初はためらいもなく饒舌で絶好調でしたが、なぜか途中で集中力が切れたようにフレーズが単調になったり途切れがちになったりして、話し声がして録音がぶった切れています。最初の部分の出来が良かったのでアルバムに追加したのでしょうか。

未完成な曲を完成させる過程を収録し、トリオとクインテットの曲の完成度を比較させるかのような録音順、果ては完成形の無い録音までと、これがジャズ録音のドキュメンタリーだと言いたいようなアルバムです。Bud Powell の企画というより制作サイドの Alfred Lion の戦略でしょうか🎶

piano : Bud Powell
bass : Curly Russell (1 to 3, 6 to 8, 12), Tommy Potter (4, 5, 9 to 11)
drums : Max Roach (1 to 3, 6 to 8, 12), Roy Haynes (4, 5, 9 to 11)
tenor sax : Sonny Rollins (4, 5, 9, 11)
trumpet : Fats Navarro (4, 5, 9, 11)

producer : Alfred Lion

recorded on August 9, 1949 (tracks 4, 5, 9 to 11) and on May 1, 1951 (tracks 1 to 3, 6, 7, 8, 12).

1. Un Poco Loco (1st Take) / Bud Powell
2. Un Poco Loco (2nd Take) / Bud Powell
3. Un Poco Loco / Bud Powell
4. Dance Of The Infidels/ Bud Powell
5. 52nd St. Theme / Thelonious Monk
6. It Could Happen To You (Alternate Master) / Jimmy Van Heusen And Johnny Burke
7. A Night In Tunisia / Dizzy Gillespie, Leo Robin
8. A Night In Tunisia (Alternate Master) / Dizzy Gillespie, Leo Robin
9. Wail / Bud Powell
10. Ornithology / Benny Harris (Charles Parker)
11. Bouncing With Bud / Bud Powell
12. Parisian Thoroughfare / Bud Powell





定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。



  

2026年7月5日日曜日

Miles Davis / Bags Groove


 「Bugs Groove」は昆虫食だが「Bags Groove」はジャズの曲名、UとAの違いで全く変わることに今更ながら気づいたのは数年前。そして、ジャケットを見ていたら何かがおかしいことに気づきます。
 CDの側面表記のタイトル ・・Bagg' Groove
 CDの曲名データ  ・・・・・Bags Groove
 当時のライナーノーツ表記  ・・Bags' Groove
おいおい!何が正しいんだ?そもそも「Bags Groove」を和訳するとどうなるんだ?とググって見て、同じ疑問を持った方が見つかりました。
どうやら 「Bags」の g 一文字が正解で、作曲者 Milt Jackson の綽名というのが正解っぽく、知らない人たちが色んな表記にしてしまったようです。なるほど・・・前置きが長くなりました


 1954年録音、1957年にPrestigeからリリース。同年の2つのセッションの音源をまとめた作品で、ハードバップ前夜の雰囲気と、のちのマイルスらしさの“種”がよくわかる1枚と言われます。そして、嘘か真かわからぬが MilesとMonk のケンカセッションとしても有名です。若造の Miles が Monk に、Bags’ Groove で俺のソロでピアノは弾くな!と言ったので、弾くのをやめてしまったと言われていますが、そんな邪魔なヤツをセッションに入れるはずもないし、そんな曲がアルバム・タイトルになるわけもありません。完全に Miles の曲の演出上の指示が面白い伝説になっているだけだと思いますが、そんなことを知ってこれを聞くと単純なテーマの出だしがピリピリしているような気がしなくもない。
 実際、ここではベースとドラムだけをバックにしたソロになるので、Miles のミュート・トランペットの音色とニュアンスがくっきり浮かびます。また通常のハードバップよりも引き算されたサウンドになり独特の緊張感が生まれ、何もしていないことで Monk の存在感も前後で浮き上がります。
 最近注意して聴いているので気づいたのですが Monk 自身も、自分のアルバムやライブ音源では、他人のソロでは無伴奏のことがよくあります。ピアノを弾かずに踊っていることもあるようです。ここら辺は、もしかして Miles に学ぶこともあったのでは?なんてことも想像してしまいます。
 Monk が本格的に前に出るのは自分のソロの場面で、いつもの「左手と右手のリズムやアクセントが少しずつ「ずれる」感じ」「不意に出てくる濁った和音や、鍵盤を叩くようなアタック」「ブルースに根ざしたフレーズなのにストレンジ感」が聴けます。
「Take 1」Monk は、ソロに入って音を出すタイミングを伺ってから弾き始めます。テンポがややタイトで全体に集中力が高い。黙る回数も多いが、フレーズの切れが良く、構成がわかりやすいと思います。
「Take 2」ややリラックスしていて、Miles も“おかずフレーズ”を増やし気味で、Monk も間の取り方がより自由で、音数もばらつきがあって遊びが増え、リラックスしたソロをとっている印象。一音目の置きかた、どこで突然黙るかに注目して聴くと、より違いがわかって面白いです。
ここからピアノは Horace Silver、テナーサックス Sonny Rollins
「Airegin」 初演は Miles Davis with Sonny Rollins (1954) の Sonny Rollins作。タイトルである「Airegin」は、自身のルーツのであるアフリカの国のひとつ NIGERIA(ナイジェリア)を逆から綴ったアナグラム。マイナーキーで転調を繰り返す複雑なコード進行。アフリカっぽくはないハードバップ。
「Oleo」 I Got Rhythm のコード進行をベースに作られた、いわゆるリズム・チェンジの代表曲で、これも Sonny Rollins作。 植物性バターの Oleomargarine)が曲名の由来。高速で世話しない印象がある曲ですが、初演はこの盤で落ち着いてます。ほかの Miles 作品では Relaxin'(1956)Jazz At The Plaza (1958)Tourin (1964) などドンドン高速化しながら回数も多いです。個人的には Jazz At The Plaza (1958) が好きです。
「But Not For Me (Take 2) 」これも2take収録で、Take1よりも、演奏全体のまとまりや、カチッとした完成度が高いのが魅力。
「Doxy」 またもや Sonny Rollins 作品です。本作が初録音で、軽快でゴスペル的なニュアンスも感じます。録音当日にまだ曲が完成しておらず、スタジオでマイルスに「曲はあるか?」と聞かれたて、その場で紙切れに書き殴って急遽作ったという話しはMiles 談。
「But Not For Me (Take 1)」リラックスした柔らかな演奏で、ソロのフレーズの遊びや即興性が高くて良いと思いますが、原盤は格調が高い方を選んだのか。


いずれにしろ大学のジャズ研時代のfのブルース・セッション曲であり、ジャズが全くわからなかった時から聴いて演奏していたので、懐かしみながら聞いております🎶

recorded at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.

【recorded December 24 , 1954】
trumpet : Miles Davis
piano : Thelonious Monk
vibraphone : Milt Jackson
bass : Percy Heath
drums : Kenny Clarke
1. Bags' Groove (Take 1) / Milt Jackson
2. Bags' Groove (Take 2) / Milt Jackson
【recorded June 29 , 1954】
trumpet : Miles Davis
piano : Horace Silver
bass : Percy Heath
drums : Kenny Clarke
tenor sax : Sonny Rollins
3. Airegin / Sonny Rollins
4. Oleo / Sonny Rollins
5. But Not For Me (Take 2) / George Gershwin, Ira Gershwin
6. Doxy / Sonny Rollins
7. But Not For Me (Take 1) / George Gershwin, Ira Gershwin


▶ Airegin

▶ Oleo

定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。



  

2026年7月4日土曜日

The Bill Evans Trio / Moon Beams


 ジャズ史に残る名盤とされるRiverside Records 四部作 「Portrait in Jazz (1960)」「Explorations (1961)」「Sunday at the Village Vanguard (1961)」「Waltz for Debby (1961)」を共に作り上げたベーシスト Scott LaFaro の1961年の急逝から、約1年間の沈黙を経て1962年に発表した「復活作」として知られています。 ベースは、亡き LaFaro に代わり、新たに Chuck Israels が加入、ドラムは引き続き Paul Motian が担当しています。Evans のRiverside の契約は、この作品を最後に終了し、Verve Records と契約となります(1枚持ってなかったんでメモッときます)
 目を引くのはジャケットのカバーを飾る金髪の女性ですが、後に The Velvet Underground のボーカリストとして知られることになるモデルの Nico とのこと、は今回発見。Nico の Velvet Underground に加入は1966年ですから、この時はモデル業が主体でしょうか。プロデューサー Orrin Keepnews か Evans がファンであったのかと、ふと邪推しましたが、この時代のジャズ・アルバムには、女性モデルが使われていたり女性の足が使われていること等よくあるので、セールスプロモーションとしての起用と思われます。


 収録曲の多くがスローテンポなバラードで構成されており前半は静かで滋味深い音、途中から Evans 特有のリリカルな部分も出てきます。

「Re Person I Knew」 プロデューサー Orrin Keepnews の名前のアナグラムで【O-R-R-I-N  K-E-E-P-N-E-W-S (計13文字)→ R-E-P-E-R-S-O-N-I-K-N-E-W 】 Scott LaFaro を事故で失いピアノが弾けなくなっていた Evans を励まし、再び復帰させて謝意がこめられています。曲自体は、アナグラムの謎ときとは無関係のモード曲で、明るいのですが、どこか内省的、自由度が高いハーモニーで、演奏が進むというよりゆらゆら漂っているような感じがします。
「Polka Dots And Moonbeams 」ロマンチックで温かみのあるバラードで、Evans は、音数を減らした余白のある演奏で静かにトリオを牽引しています。寄せては引く波のようにテーマをそっと弾き、ソロで少しだけパッと咲かせるところが良い。1940年の若き日の Frank Sinatra の最初のヒット曲。
「I Fall In Love Too Easily」曲自体はそんなに暗くはないのだが、テンポを落として、ためているので、非常に内省的に聞こえてしまいます。
「Stairway To The Stars」前のI Fall In Love Too Easily からいつの間にか自然につながっているゆうな流れです。今まで脱力したような音量でしたが、段々と明るくピアノの音量も上がって力強い演奏になっています。
「If You Could See Me Now」流して聴いていると、アルバムがずっと平坦な印象だったんですが、集中して聴いていると、流れ的には、この曲がこのアルバムでの盛り上がりどころのように聞こえます。
「It Might As Well Be Spring」盛り上がりから、少しクールダウンの美しいけど軽めのわかりやすい曲になります。暗いステージで小さなスポットライトが当たって、少し上気しながら無心にピアノを弾いているのを見ているような感覚です。
「In Love In Vain」ステージ構成からいくと聞かせどころになるのでしょうか。穏やかなイントロから始まり、階段の下から一段づつ上がっていくけど行きつくところが無く最後は階段が崩れ去るようなイメージ。
「Very Early」穏やかな曲ですが、最後は少しばかり饒舌なピアノになり締めくくりです。この曲は Evans の大学時代に作曲した曲とのこと。


 本作の核は、やはり「Polka Dots And Moonbeams」だとは思うのですが、改めて集中して聴くと、Stairway To The Stars \ If You Could See Me Now \ It Might As Well Be Spring の流れのところが、印象にのこります🎶 

piano : Bill Evans
bass : Chuck Israels 
drums : Paul Motian

producer : Orrin Keepnews
recorded in New York: June 2, 1962 (2,3,4,6,7); May 29, 1962 (1,8); May 17, 1962 (5).

1. Re Person I Knew / Bill Evans
2. Polka Dots And Moonbeams / Jimmy Van Heusen And Johnny Burke
3. I Fall In Love Too Easily / Jule Styne And Sammy Cahn
4. Stairway To The Stars / Frank Signorelli, Matty Malneck, Mitchell Parish
5. If You Could See Me Now / Tadd Dameron
6. It Might As Well Be Spring / Rodgers & Hammerstein
7. In Love In Vain / Jerome Kern, Leo Robin
8. Very Early / Bill Evans




定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。