何か良いテナーのジャズ・サックスのアルバムはないか、いつも聞かない人を発掘してみようと diskUnion でジャケットが気に入ったので購入です。中古なのに値段も確か2,000円近くしたはずで、この値段ならハズレはないだろうと思い切りました。購入後は、いきつけの音楽好きの集う「おでんバー」で、いつものように試聴をしましたが、マスターは、はっきりと好き嫌いを言うひとなので「俺 Zoot Sims ってつまんないと思うんだよね」です。嫌いと言っても最後まで付き合って聴いてもらえますので、まあ、いつものことなのでしょうがない。
ジャズ・テナー奏者といえば Sonny Rollins、John Coltrane、Dexter Gordon、Hank Mobley、Stanley Turrentine、Benny Golson ・・・星の数ほど巨匠がいらっしゃいますが、まだ傾倒するほど好きになった人はおらず、 もともとロック・フュージョン好きなので管楽器は鋭角的な音のほうが好みで勉強中なので Michael Brecker あたりしか好きな人としてあげられる人はまだいません。今までの実績としては、知らない人、聴きなれないジャンルでも聴き続けていたり時間の経過とタイミングで、いいじゃんと思えるタイミングがくることが多いですので、きっと私にもいつか、ジャズ・テナーを聴いて心と耳に残るものが、出てくるはず。
好き嫌いは、ともかくとして私が好んで聴く現代の鋭角的な音のテナーとは明らかに違います。フュージョンではない Coltrane も、高域の倍音が強く、アルト寄りに聞こえる鋭く張りつめた音色でエネルギッシュです。しかし Zoot Sims は、低音に持っていくときのビブラート、エロくも感じるしゃくりが、特徴のチョイ悪オヤジ的な音かと思います。他のアルバムも聴いていて思ったのは、息をサックスに入れてから発音されるまでのタイムラグとカスレ具合がチョイ悪オヤジ的な雰囲気を増長させるのなとも思われます。
Zoot's Blues それじゃ肩慣らしにブルースでも、やってライブを始めるか、みたいな余裕が感じられます。ドラムの Jean Louis Viale のブラシでのノリの作り方が良くて、リズムに乗りながら曲に入っていけます。
Spring Can Really Hang You Up The Most Hang You Up なんて物騒な感じもしますが、四月は最も残酷な月 でしょうか。Thomas Stearns Eliot の詩が題材のようで、春の明るいイメージとは裏腹の物悲しさもあるしっとりしたバラードです。
Once In A While 1937年に出版されたポピュラーソングのスタンダード・ナンバー。リラックスして、スラっとしたテナーで安定したスイング。エンディングの手前で荒ぶるフレーズが一瞬出るのはメンバーに終わるよの合図でしょうか。これがスッと出てくるのもカッコ良いかも。
These Foolish Things 1936年に発表されたポピュラーソングのバラード。アルバムではアップテンポな曲とバラードが交互に配置されているようです。Billie Holiday、Frank Sinatra など歌手にもよくカバーされていますが、テナーで歌うようにテーマを歌い上げ軽いピアノソロで軽くテナーソロの重くないバラードになっています。
On The Alamo 1922年に発表されたジャズ・スタンダードの名曲で、流れるようなメロディが美しい曲です。このメンバーでの演奏がそうなのか、選曲がそうなのか、メロディーが美しめの曲がスラっと演奏されてサラっと終わる感じですね。
Too Close For Comfort 1956年ミュージカル Mr. Wonderful のために書き下ろされたポピュラーソングです。Henri Renaud のピアノソロが長めにとられていますが、可もなく不可もなくな感じでもう少し突っ込んで欲しかった。
A Flat Blues ブルースで一服。1曲目と同様に、ドラムの Jean Louis Viale のブラシワークのカッコ良さにが気になります。ちなみにテナーサックスはB♭管なので、実音A♭は譜面ではB♭。つまりテナーは譜面のドを吹くと実際にはB♭が鳴るのでB♭系の感覚で演奏できるので演奏は容易なようです。
You Go Top My Head 1938年に出版されたポピュラーソングでエレガントで物憂げ。やっぱり選曲でこっち系が好きなようです。Henri Renaud の型にはまったようなピアノソロが悪くないけど気になります。Sims はさすが安定感があります。
Savoy 1942年頃にラッキー・ミリンダー楽団によって録音されたダンスナンバー。やはり軽く踊れる感じが好みのようです。最後にピアノ、ドラムにも注意して聴いてたんですが、やはり Henri Renaud は型にはまったようなピアノソロ、Jean Louis Viale のブラシワークは何故かブルース曲の方が良い。
マスターが言われるほどの「つまらなさ」は感じないですが、切り口がだいたい一緒な感じに退屈さは感じるかもしれません。作業などをするときにかけ流して聴くのに適しているタイプで、酒でも飲みながら Zoot Sims でも聴くかってゆっくり聴きながら飲んだら良いんではないでしょうか。ずっとエロいサックス吹きの印象でしたが、久しぶりに聴くとそうでもない🎶🎷
tenor sax : Zoot Sims
piano : Henri Renaud
bass : Bob Whitlock
drums : Jean Louis Viale
producer : Alan Douglas
recorded at “BLUE NOTE” PARIS, December 1961
1. Zoot's Blues / Zoot Sims
2. Spring Can Really Hang You Up The Most / Tommy Wolf, Fran Landesman
3. Once In A While / Michael Edwards, Bud Green
4. These Foolish Things / Harry Link, Jack Strachey, Eric Maschwitz
5. On The Alamo / Isham Jones, Gilbert Keyes (Gus Kahn), Joe Lyons
6. Too Close For Comfort / Jerry Bock, Larry Holofcener, George David Weiss
7. A Flat Blues / Zoot Sims
8. You Go Top My Head / J. Fred Coots, Haven Gillespie
9. Savoy / Bill Doggett, Lucky Millinder
▶ Savoy













:format(jpeg):mode_rgb():quality(90)/discogs-images/R-2702967-1485827409-7849.jpeg.jpg)

