2021年5月15日土曜日

本日のCD Soulive ♪ Turn It Out


 ソウル・ジャズ系のバンドも数多く聞いてきましたが、このバンドのアルバムも随分そろえてしまいました。おしゃれ系でなくて泥臭くて時々イモっぽくて古臭いのがとても好感のあるオルガン・ジャズ・ファンクのバンドですね。気になってしまう理由にはオルガンサウンドがとても心地よいのもあるかなあ。
 このアルバムの前に自宅スタジオ録音のゲットダウンというインディーズのアルバムもあるようで(探さねば)すが、実質的なデビューアルバムはこれで私が多分最初に買ったソウライブのアルバムであります。シンプルにソウライブの音楽性が伝わってきて愛聴させていただいております。デビュー盤と言っても発売レーベルは VelourRecordings というギタリストのErick Krasno(エリック・クラズノー)の兄ジェフ・クラズノーが設立したというインディーズレーベルで、この後に BlueNote と契約して「Doin’ Something」を発売がメジャーデビューとなります。
 ジャムバンドらしくスタジオ録音とライブが混ざっていて、さらに4, 7曲目にはジョン・スコのゲスト参加しています。もう少し存在感があっても良いのに(笑)と思うくらい何の違和感もなくこのバンドに溶け込んでいます。


このアルバムはソウライブ2枚目だそうで
1枚目はゲットダウンという
自宅スタジオ録音のものがあるらしい
(探そうっと)

guitar : Erick Krasno
drums : Alan Evans
organ : Neal Evans

Tracks 4 & 7 recorded at Velour Studios, New York City
Tracks 2 & 8 recorded live at Baby Jupiter, NYC
Track 6 recorded live at the Haunt in Ithaca, NY
Track 5 recorded at Applehead Studios in Woodstock, NY

guitar : John Scofield (4, 7)
alt sax : Sam Kininger (5)
bass : Oteil Burbridge (8)

1. Steppin’
2. Uncle Junior (Live)
3. Azucar
4. Tabasco
5. Rudy’s Way
6. Jesus Children (Live)
7. Nealization
8. So Live!
9. Arruga De Agua
10. Turn It Out
11. Hidden Track





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ジャズ喫茶のオヤジは なぜ威張っているのか 後藤雅洋

 


 私が初めて入ったジャズ喫茶は、渋谷のSwing。ジャズ研に所属していた学生の時は足繁くえはないけど「ジャズ喫茶」と言う響きにあこがれて、大人の空間に入って見たくて当時のジャズ研仲間と入り浸りました。Swingでジャズ喫茶を理解した気になっていた私ですが、四谷の「いーぐる」に行ってジャズ喫茶のこだわりや作法を知りました。

 ジャズ研ではない先輩に誘われて未だ明るいうちに店内に入るとSwingと同じような空間を想像していた私は暗くないことにびっくり。そして音の良さにびっくりいたしました。リクエスト制度は無く、会話禁止のルールに緊張しておりました。もともと私は音楽はプレイして楽しむタイプなんで楽曲自体を楽しむ人で、音の良さとか再現性などに関心はないのですが「いーぐる」が極上であることは直ぐにわかりました。

 そんな思い出のある「四谷いーぐる」のオーナー後藤雅洋氏が30年以上に渡りジャズに携わってこられたジャズ喫茶から見たジャズ感を書かれています。

 まだ全部読み切っていませんが、著書の冒頭にこうあります。

「インターネットの普及で誰もが自分の意見を開陳できるようになり、それが文化状況を活性化させた反面、身体経験の伴わない文字情報の氾濫が問題になってきている。ジャズで言えば、ロクに聴き込みもしないで評論家面する輩が増えてきた。」

 !!! 私のことか・・ 私のように駄文をブログで綴っているものにとって、きつい忠告分が書かれております。

 「威張っているつもりがない」と書かれていますが本の題名が「何故威張っているのか」なんですから、威張っていることは自覚しておられるのは重々承知で相変わらずの紋切り型の辛口コメントに恐縮しつつ、少しづつ楽しみながら読ませていただいています。

2021年5月14日金曜日

本日のCD The Aristcrats ♪ Boing!


 高校生とかのころはプログレとかも聞いてたりしたんですけど、年をとるにつれ縁が無くなってきて、すっかりご無沙汰していました。多分この方たちはフュージョンとかではなく、そっち系に分類されるんだと思うんですが、まあ分類はどうでもよいですね。
 とにかくスリーピースのあきれるぐらいのハイレベルな演奏、アレンジ共に素晴らし過ぎてビックリして購入してしまったアルバムです。
 Guthrie Govan(ガスリー・ゴーヴァン)はASIAのAURAにセッション参加や GPS と言うユニットで来日もしているギタリスト。Bryan Beller(ブライアン・ベラー)はSteve VaiやDweezil Zappaなどとの共演が多くMarco Minnemann(マルコ・ミンネマン)はドイツ出身で Terry Bozzio、Chad Wackermanとの共演、Eddie Jobsonのプロジェクト UKZ、UK Reunion などに参加。とにかくメンバーは担当の楽器の表現方法を知り尽くしてしまったような名手が揃っているので、楽器をやっていない人が聞けば「とてもうまいバンドですね」なんですが、楽器をやっている人が聞くと「!信じられない」に変化するのではないでしょうか。
 上手すぎるがゆえに、まずは各楽器のテクニックに耳が行ってしまいますが楽曲の組み立てのハイセンスなところも唖然としてしまいます。とにかく引き出しが多い方たちなので1曲の中で音質の変化があり、クリーンからメタル系、ジャズ、ラテンまで詰め込んでしまっています。人間はどこまで進化できるか?と究極の形とも思えるバンドですね。

guitar : Guthrie Govan
bass : Bryan Beller
drums : Marco Minnemann

1. Boing!... I'm In The Back
2. Sweaty Knockers
3. Bad Asteroid
4. Get It Like That
5. Furtive Jack
6. I Want A Parrot
7. See You Next Tuesday
8. Blues Fuckers
9. Flatlands





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2021年5月13日木曜日

本日のCD Jessica Lauren ♪ Siren Song


 これはJessica Lauren(ジェシカ・ローレン)の1994年のデビューアルバムで、イギリスのJazz-Funk系を主とする女性キーボード奏者で、動画とかを見てるとこのアルバムよりもう少しジャズよりな感じのものが多いようです。
 程よくジャジーでファンクで、たまに聞き直して「かなりいいじゃないか」と思っては、何回か聞いてその良さを確認しながらも、しばらくすると存在を忘れてしまう少し幸が薄いような不思議な魅力?のアルバムです。フュージョンやアシッドを中心に集めてた時のコレクション入りなんで、購入から20年くらいは経っていると思われます。
 アシッド・ジャズ系の音作りなんだけど昔風のフュージョンぽさもありブラスの使い方もまさに私のツボであります。Leo Rises のクラビの使い方とか Fire Monkey のサックスとのユニゾンのテーマとかもいいなあとまた確認です。
 改めて参加ミュージシャン見てたらこのアルバムを購入したころに知った自身のアルバム Boof! 、Incognito Eleven に参加ギタリストの Tony Remy の名前もある。ブラコン系にジャズ的なギターをトッピングしたアシッド系のサウンドでやっぱり好きだったんですよね。さらにベースの Stuart Zender も気になって調べたら Jamiroquai の Travelling Without Moving に参加。サックスの Ed Jones は Incognito のサックスだし。
 なるほど、私がアシッド系に凝った時期を懐古させてくれる一枚。再度楽しくなってきた。

 Jessica Lauren / electric piano (1, 3 to 9), acoustic piano (2, 6), oberheim OB8 (3)
roland JV80 (3, 5), clavinet (1, 5)
guitar : Jeremy Shaw (7), Tony Remy (1, 4, 6)
bass : Graham Silbiger (1, 4, 8), Nick Tideman (3, 6, 7, 9), Stuart Zender (5)
drums : Frank Tontoh (1, 8), Nick van Gelder (2 to 7, 9)
percussion : Jessica Palin (5), Thomas Dyani (1 to 4, 6 to 8)

Ed Jones / alto sax (5), soprano sax (3), tenor sax(8, 9), flute (7)
alto sax : Chris Bowden (1, 2, 4, 6 to 9)
tenor saxophone : Scott Hamilton (2, 4, 7, 9)
trumpet : Claude Deppa (2, 4, 6, 8, 9)
trombone : Andy Rogers (2, 4, 7, 9)

vibraphone : Orphy Robinson (4)
vocals : Juliet Roberts (6), Ragga (3, 4)
backing vocals : Ingrid Mansfield-Allman (5)

1. Leo Rises
2. Fire Monkey
3. Siren Song
4. When You Call My Name
5. Serengeti
6. Just A Dream
7. Dance For Lotte
8. Dangerous Curves
9. Freefall







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2021年5月12日水曜日

本日のCD Lee Morgan ♪ Candy


 1958年録音の作品でワンホーン・カルテットでの録音はこれだけしかないですが、なんといっても芸術的にどうだとか、あのソロが良いとかいうのとは別の次元の、実にイキな演奏は聞いてみてほしい。と改めて聞き直して気づいてしまいました。これは他のも聞かなければいかんです。
 とにかくトランペットの発音が品行方正でメロディも含めてダンディな響きで、この録音時はまだ19歳だったということにもかなりの驚きです。ティーンにして、このダンディズムにはおそれいります。全体の構成は軽く軽快であり聞きやすくて平坦でありながらクオリティが平均的に高いので、落ち着いた気分で本を片手に珈琲を飲みながらといったシチュエーションが似合うアルバムではないでしょうか。
 多作な人なのでこの後も多くの作品を残していますが、この頃のLee Morganの状況を見ていたら、前年の18歳でDizzy Gillespie のビッグバンドに参加していましたが直ぐに解散、またコルトレーンのBlue Train への参加、Art Blakey のメッセンジャーズへの参加し Moanin ' のレコーディングなど1957年’58年はミュージシャンの起点となる大事な年であったようです。じっくりと聞きながら「ああジャズっていいな」ってストレートに誰もが感じられるおススメです。

trumpet : Lee Morgan
piano : Sonny Clark
bass : Doug Watkins
drums : Art Taylor

1. Candy
2. Since I Fell For You
3. C.T.A.
4. All The Way
5. Who Do You Love I Hope
6. Personality
7. All At Once You Love Her





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裏カジノディーラー 田村佳彰

 


 古本屋で常に物色している分野はこのサブカル本。決して我々一般人が踏み入れられない分野の事柄には興味津々であります。普段はカルトやマニアな本が多いのです、今回は「裏カジノディーラー」という直接的なタイトルのサブカルです。

 この本を読んでいるとまるでカジノが合法のように錯覚してきますが裏稼業です。何故裏稼業に入ってしまったのか?という部分では普通に就職するような気分で「かっこいい」職業だなと思って入ったという軽いノリで、以降様々な店の開店や経営に携わりプロとしてのプライドをビジネスマン的にもっておられるのが田村さんの凄いとこで、全く警察のお世話にもなっておられないようで、そこらへんも賢い立ち回りをしておられると感心しますが、決して踏み入れてはならない世界であることはよくわかりました。

 そしてギャンブルは確実に胴元が儲かる構造で、客は絶対に勝てない構造になっていることも学習できました。(当然胴元が儲からない店は直ぐにつぶれてしまうようで、優秀な従業員を集めなければ潰れる店も多いようなことも書いてあり妙に納得してしまいました)

 バカラのルールは良く知りませんが比較的、頭脳戦であるとのことは何かの本で読んだことがありますが毎日やっているディーラーや様々な手口を持っている店にはまず勝てないのはなるほど。

 一般人にも読めるように書いてはありますがルーレットやバカラのルールはさっぱりわからず、何が書いてあるかよくわからない箇所もありますが総じて面白く読めました。

 一方でいつになったら実現するのかわからない日本の合法カジノについて思うところもあります。裏カジノが成り立つのは先に書いたような手口をカジノが持っているからで、日本のように規制の多い社会では射幸性を気にして規制をしそうです。そんなカジノなんか作ったら潰れる店がいっぱいできるか、面白くもないカジノができてしまうような気がしてなりません。まあ私は競馬などもやらずパチスロと麻雀ぐらいなのでこの世界には足を踏み入れることはないとは思いますが余計な詮索でした。

2021年5月11日火曜日

本日のCD Jaco Pastorius ♪ Live In New York City Vol Two


 1992年リリース「Live in New York」シリーズの第二弾で、ブートレグらしく音はチープ。そしてハイラムが目立ちすぎでお調子者すぎないか?と思われる方はいると思いますが、私の大好物はハイラムでもあるので、この共演は単純に楽しいです。
 たぶんハイラムは本音ではロック・スターみたいな存在になりたかったんだけどロック・スターはいっぱいいるから、こちらフュージョンの世界で楽しいことをやってたんだと思ってるんですが、このアルバムでも、そのハイラム節が全開です。
 出だしがWipe Outってのもやってくれます。そんな気分で楽しくやろうぜって気分にさせてくれます。だから少々雑な感じの演奏も勢いで乗り切ってきれています。
 私的には硬質なハイラムのギターとの出だしユニゾンのTeen Townはジャコとの息もぴったりでゾクゾクしますし、そこからのハイラムのリバーブが効いた幻想的なギターのセカンド・テーマも好きですし、歪ませ好きなジャコがドンドン攻撃的に攻めてくるのもホント好きです。Son Of Creeper、Cissy Strut なんかは思い付き程度にやってる感じはしますが、ハイラムとの共演だからこその展開ですし、なによりもやっている本人たちが面白がっているのが凄くよくわかる。そして最後のオルガンをジャコがやってるThree Views of a Secretは出来が良いとは決して言えないんですが好きなんですよね。このアルバム。

electric bass : Jaco Pastorius
electric guitar : Hiram Bullock
drums : Kenwood Dennard

1. Wipe Out
2. Straight Life
3. I Shot The Sheriff
4. Teen Town
5. Dear Prudence
6. Ode To Billie Joe
7. Continuum
8. Son Of Creeper
9. Cissy Strut
10. Three Views Of A Secret





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2021年5月10日月曜日

本日のCD Lihgtnin' Hopkins ♪ Blues Giant Best Selections 3

 

 イラストの御大も👍 20曲入りのお得版ですので買っときました♪
 「Lihgtnin'」 は稲妻が由来の黒のサングラスと咥えタバコがトレードマークのブルースマン。1912年生まれ1982年没で、10歳のころに戦前のテキサス・ブルースのパイオニアのブラインド・レモン・ジェファーソン出会い付き人となってギターを教わった。15歳の時にはいとこのブルースマン、テキサス・アレクサンダーとテキサスにあるレインボー・シアター(多分でかい会場なんでしょう)で演奏するまでになり、初レコーディングは34歳と下積みが長い人でした。しかしその後のレコーディングは100枚を超えると言われているまさにレジェンド。
 このアルバムにもアコースティックとエレクトリックの両方の素養があり、このアルバムでも両方の楽曲が収録されています。基本的には弾き語り、小編成のバンドでの演奏が中心で強いビート感。ヘビーで生々しい個性がよく表れています。
 ブルース教則本などにかなりの頻度でライトニン・スタイルとして登場してきますが、昔のブルースマンにしては拍の取り方も現代のブルースマンと同じなので聞きやすいのがうれしい方です。
 ギターは親指にサムピックをはめた2フィンガースタイルで、モノトニックベースが基本的なスタイルで特に難しいテクニックなどは使用しないノリ重視のギターですね。

1. Mary Lou
2. Want To Come Home
3. Devil Is Watching You
4. Rolling And Rolling
5. Please Don't Quit Me
6. Move On Out Part 1
7. Moaning Blues
8. Katie Mae
9. Move On Out Part 2
10. Mr.Charlie
11. Mojo Hand
12. Houston Bound
13. Black Mare Trot
14. Glory Bee
15. Baby I Don't Care
16. Jake Head Boogie
17. Lonesome Dog Blues
18. Give Me Back That Wig
19. Tell Me Pretty Baby
20. Bad Luck And Trouble






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2021年5月9日日曜日

本日のCD Thelonious Monk ♪ Plays Duke Ellington

 


 モンクがPrestigeからRiversideに移籍してから8枚の作品を発売していますが、これはモンクが38歳の時1955年の録音です。この頃はまだキャバレー・カードは没収されたままだったのでレコーディングがメインの活動だった時期です。(1951年にばバド・パウエルの車からヘロインが発見されてモンクは無罪で60日服役でキャバレー・カード没収)
 ビッグバンドが主体のエリントンのおなじみの曲を、ソロや少人数編成のコンボが主体のモンクが演奏するとどうなるのか?と大変興味がわくコンセプトのアルバムですが、なるほどあのメロディーもモンクが弾くと、このタイミングで音をぶつけてくるのかと興味深く聞くことができました。
 エリントンとモンクは演奏スタイルもフレーズもそれほど似ているわけではありません。またエリントンは1899年生まれ、ニューヨークのコットン・クラブの初出演は1927年だそうです。エリントンのアルバム・デビューは1941年なので、1917年生まれのモンクがエリントンのアルバムを聴いて育ったわけではないようですが、エリントンのようになりたいと野望を抱くようになったきっかけであったとしても不思議ではないですが、まず企画はプロデューサーのOrrin Keepnews氏の意図するところなのでしょう。
 ジャケットは元は録音した3人の写真だったのがRemasterを重ねてHenri Rousseauの絵に変更されたらしい。私は絵心はないのですが、このエリントンの曲を弾くモンクの雰囲気とマッチしている心にくい選択です。
 
piano : Thelonious Monk
bass : Oscar Pettiford
drums : Kenny Clarke

Recorded Jul. 21 and 27, 1955. in Hackensack, New Jersey

1. It Don't Mean A Thing (If It Ain't Got That Swing)
2. Sophisticated Lady
3. I Got It Bad And That Ain't Good
4. Black And Tan Fantasy
5. Mood Indigo
6. I Let A Song Go Out Of My Heart
7. Solitude
8. Caravan





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ノルウェイの森 村上春樹

 

 

 今更ながら世界的に有名な作品「ノルウェイの森」を読んでみました。きっかけとしては古本屋で買った「ノルウェイの森と10のオマージュ」というCDブックで、ノルウェイの森をオマージュして書籍の形態でプロデュースした作品で、それほど本の中身の曲に感動してもないのですが、作者の兼松 光氏に、こんな情熱を持たせた原作がどれほどの名作なのか読なければなるまいと思ったわけです。

 で読み始めると出だしは青春小説で舞台は昭和の学生紛争の最後のほうでしょうか?淡々とした語り口で、主人公のワタナベトオルくんはドライな現代青年。出だしの直子との思い出は浮遊感のある描写で不思議な雰囲気でありましたが、すぐに昭和でレトロな寮生活の話となり青春小説としてはありかもしれないけど「世界の人がこれに感動するのか?」と上巻の半分以上は疑問を感じながら読み進める。キズキが17歳で自殺したのは主人公の心に残る事件ではあるが彼はドライな感覚なのでそれほど心配はない。しかし直子の入院により何かが変わってきた。ここら辺から話に引き込まれて行き後半の主人公に近い直子と対照的な緑が存在感を強めてきてぐっと引き込まれる。感情はあまり露わにしないワタナベくんが苦悩することにももどかしくも、共感するものがある。

 全体的には小説にありがちなパターンの伏線や仕掛けはなく、淡々と物静かに描かれているが。生きていれば必ず「喪失」はあって自然なことであり受け入れなけば人は生きていけないことを訴えるでもなく淡々と描いている青春、恋愛小説でありました。いきつけの「おでんバー」で常連さんやマスターと音楽や本、芸術の話題は多いので、この本のことも話題にしました。昔読んだことがある人も多かったのですが中身については忘れて思い出せない人が100%だったのは相当昔の作品であったせいか?割と平坦な感じのする作品だからか?印象的には薄い小説ではありますが10年後ぐらいに再読してみたい作品ではあります。私は覚えているんでしょうか?どんな気持ちでこれを読めるのか?気になる作品ではあります。

 作品中にでてくるノルウェイの森も直ぐには頭の中には浮かばないけど聞けば思い出せる曲という私にとっては印象の薄い楽曲


 作品中「ドイツ語の授業が終わると我々は新宿の街に出て、紀伊國屋の裏手の地下にあるDUGに入ってウォッカ・トニックを二杯ずつ飲んだ。」のくだり我々日本人のジャズ・ファンにはこれだけでくすぐるところでもあります。(海外の方にはわからないと思いますが)

CDとレコード

 


 私は音楽好きではありますがレコードプレイヤーは所有しておらずCDをPCのハードディスクに落としながらライブリを作成して、PCをプレイヤーにしてスピーカーはPCとは別にのもので聞くとか、Walk Man に落として聴くなどで楽しんでいます。

 住居環境が借家のマンションであるため、大音量で聞くこともできないので再生や音質にはこだわらずに楽曲を楽しむようにしているのですが、いきつけの「おでんバー」のちゃんとしたオーディオで聴くと同じ曲でも自宅では気づかなかった音が聞き取れたり臨場感が違うことは理解しているのですが、PCに落とした音源でもちゃんとした機器で聴けばそれほど大した差はないだろうと思っていました。

 ノエルカレフの「死刑台のエレベーター」を本で読みながら、マイルスのサントラを家で聴いていたら、マイルスがちっとも面白くなくて Walk Man に落とした音源を「おでんバー」のちゃんとしたオーディオで聴いたら全く違って聞こえて繰り返し聴くほどに印象が変わり、音楽用の録音機器なら良い音で保存できるのはさすが世界の Walk Man と思ったこともありました。一方で私が購入したサルサのCDを「おでんバー」のマスターが気にいって店のPCのハードディスクに録音して後で聴いたらCDの方が音質が良くてPCなどによってはハードディスクのデータでは音質が劣化するのかと気づいたこともあります。

 最近びっくりしたのはジョニ・ミッチェルのアルバム「Shadows and Light」。購入したCDを「おでんバー」で聴いたらマスターが「これはレコードで持ってるよ」とCDをかけ終わった後にレコードを聴いたらレコードの方が臨場感があって全く違って聞こえます。こういった聴き比べはマスターもしたことがなくて驚きだったようです。

 ちなみにこの時普通に音楽を聴くけどそれほどこだわりの無い常連さんが同席されていてマスターと私のはしゃぎっぷりに不思議な顔をされています。違いは歴然としているとマスターと私は聴き分けていたのですが彼にとっては同じ音で、この違いが全く聴き分けられないようでした。人間による感性の違いにも、また驚きでした。この世界深いですね。

2021年5月8日土曜日

本日のCD Aretha Franklin ♪ Aretha Now

 

 アトランティック移籍から「I Never Loved a Man the Way I Love You」「Aretha Arrives」1967年「Lady Soul」1968年に続くAtlantic第四弾です。このアルバムも発売は1968年ですから1年に2枚ペースのアルバム制作で、この時代はジャズ界に限らず量産型の音楽ビジネスですね。これだけレコーディングしても才能とアイデアが消費されてしまっているように見えないところはアーティスト、プロデューサーに感心してしまいます。
 このシリーズは5枚組の廉価版で古い順に聞いており2作目「Aretha Arrives」は飛んでしまっているので聞いておりませんが、「Lady Soul」と比べるとぐっとサウンドは明るくポップになって大きな変化を感じます。
 ライナーノーツは安売り紙ジャケなので入っていなくてジャケット裏面に印刷されているものには録音年月日は書かれていませんでしたが、You're A Sweet Sweet Man、Hello Sunshine、 A Change は前作の「Lady Soul」のレコーディング・セッションで録音されていたものらしいです。と思って聞いてみると参加ミュージシャンのクレジットにギターのBobby Womackは無いし、女性のコーラスは入っているのに妹Carolyn Franklin、コーラスグループ The Sweet Inspirations も書かれていませんでしたので、Wikiを信用してミュージシャンは手持ちのライナーノーツとは異なるものに書き換えておきます。
 このアルバムもシングルで「Think」が先行発売されています。この楽曲は当時の夫テッド・ホワイトとの共作で歌詞は自由をテーマとなっていてサビはFreedomと何回も繰り返し力強く歌い上げています。ブルース・ブラザーズのPVでもアレサ本人が出演しているものが印象的で最近ではローラさん出演のウイスキーのCM曲にも使用されています。この曲がリリースされたのは1968年5月2日です。黒人の人権運動のリーダーであったキング牧師が暗殺されたのは4月4日の1か月前。キング牧師の「Free at last! Free at last! Thank God almighty, we are free at last!」の演説にリンクしていると書かれているものも見受けられますが作曲が完成してコンセプトをレーベルと打ち合わせレコーディング、プレスで1か月は、あまりにスピーディであるので、そこは神話のような気もします。しかしタイミング的には、この歌も当時の人権権運動の原動力となったのは間違いないのでしょう。
 政治的にも音楽的にも激動の時代に多くの人々に愛された一枚は力強い。

vocals, piano : Aretha Franklin
backing Vocals : Aretha Franklin, Carolyn Franklin (6, 8, 9) , The Sweet Inspirations
electric piano, organ : Spooner Oldham (exept 2, 9)
guitar : Jimmy Johnson (exept 2, 7), Tom Cog bill (1, 3, 10),  Boby Womac (6, 8, 9)
bass : Jerry Jammot (1-5, 7, 10), Tom Cog bill (6, 8, 9)
drums : Roger Hawkins
tenor sax :  King Curtis, Andrew Love, Charles Chalmers, Seldon Powell
tenor sax, flute : Frank Wess
baritone sax : Floyd Newman, Willie Bridges (1, 3-5, 7, 10), Haywood Henry (6, 8)
trumpet : Wayne Jackson, Mel Lastie, Joe Newman
bass trombone : Tony Studd

1. Think
2. I Say A Little Prayer
3. See Saw
4. Night Time Is The Right Time
5. You Send Me
6. You're A Sweet Sweet Man
7. I Take What I Want
8. Hello Sunshine
9. A Change
10. I Can't See Myself Leaving You





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