Decca Records に移籍しリリースして Here & Gone (2008) はジャズというよりはブルース系4ビートやビッグ・バンド風のサウンドを基調としてリズム&ブルースのエッセンスを採り入れたアルバムでした。そのニュー・アルバムを引っ提げて2009年7月3日に開催されたスイスのルガーノ・ジャズ・フェスティバルに出演したライブ盤です。
Bill Evans、Eddie Gomt)Jack DeJohnette のトリオのResonance Records から2016年半世紀を経てのリリース発掘音源。ドイツのフィリンゲンMPSスタジオでの1968年のセッションです。このトリオは6カ月しか活動していなかったため、音源はこれを入れて三作しか残っていません。購入は2016年のリリース後即で、ライナーノーツを、しっかりと日本語訳で読みたかったので日本版の高い方を購入しました。
You’re Gonna Hear From Me 後の Interplay (1972) にも収録されているレパートリーで、オルタネイト・テイクも2枚目の最後に収録されているがベースソロの前で終わってしまっています。明るいアレンジと軽いピアノのタッチ、高揚感があって出だしとしては最高、締めもこれなのはそのせいか。
Some Other Time Leonard Bernstein が1944年ミュージカル On the Town のために書き下ろした歌曲で Walz For Debby (1961) にも収録されています。淡々と、優しく弾かれ、中盤から後半にかけ、即興パートが進むにつれてじんわりと熱が帯びていきます。リリカルなタッチで聴かせるのではなく、強弱で切なさを表現する本作のタイトル曲となっています。
How About You? 1941年ミュージカル映画 Babes on Broadway の楽曲で、ポップでスイング感が良く出ている曲で、これも後の Interplay (1972) にも収録されています。 他の曲では繊細なブラシワークに徹することが多い Jack DeJohnette がスティックを持ち、弾けるようなスイング・ビートを叩き出していてスリリング。内省的な表情とは180度変わる「陽のEvans」がここにありです。
ライナーノーツには、Eddie Gomtz, Jack DeJohnette のインタビューもあり、そこらへんも中々興味深い内容となっています🎶🎹
piano : Bill Evans
bass : Eddie Gomtz
drums : Jack DeJohnette
producer : Zev Feldman
recorded by Hans Georg Brunner-Schwer, Joachim-Ernst Berendt
recorded at MPS Studios in Villingen, Germany on June 20, 1968
【Disc One】
1. You Go To My Head / Haven Gillespie, J. Fred Coots
2. Very Early / Bill Evans
3. What Kind of Fool Am I? / Anthony Newley, Leslie Bricusse
4. I'll Remember April / Don Raye, Gene de Paul, Patricia Johnston
5. My Funny Valentine / Lorenz Hart, Richard Rodgers
6. Baubles, Bangles & Beads [Duo] / George Forrest, Robert Wright
7. Turn Out The Stars / Bill Evans
8. It Could Happen To You / Jimmy Van Heusen, Johnny Burke
9. In A Sentimental Mood / Edward Kennedy Ellington
10. These Foolish Things / Eric Maschwitz, Jack Strachey
11. Some Other Time / Adolph Green, Betty Comden, Leonard Bernstein
【Disc Two】
1. You're Gonna Hear From Me / André Previn, Dory Previn
2. Walkin' Up / Bill Evans
3. Baubles, Bangles & Beads / George Forrest, Robert Wright
4. It's Alright With Me [Incomplete] / Cole Porter
5. What Kind Of Fool Am I? / Anthony Newley, Leslie Bricusse
6. How About You? / Burton Lane, Ralph Freed
7. On Green Dolphin Street / Bronislaw Kaper, Ned Washington
8. I Wonder Why / Nicholas Brodszky, Sammy Cahn
9. Lover Man (Oh, Where Can You Be?) / Jimmy Davis, James Sherman, Roger Ramirez
10. You're Gonna Hear From Me [Alternate Take] / André Previn, Dory Previn
バンド名の通りこのセッションは、アメリカの音楽雑誌「JAZZ TIMES MAGAZINE」の、創刊30周年記念(2000年)で結成されたバンド。私は手にしたことがありませんが「世界有数のジャズ雑誌」とも評され雑誌で、年に10回の発行。レコード店のおまけとして創刊した Radio Free Jazz が始まり1962年であったとのこと。
Friday Night At The Cadillac Club オルガンを皮切りに「週末の夜」っぽい高揚感がテーマで演奏され、Bob Berg のテナーが直線的に曲全体の推進力を作り、Randy Brecker がそれを受け、全開ではなく熱量を少しだけ上げる。Joey DeFrancesco のオルガンが和音の厚みでソウル感も醸し出す。クール。
Soho Sole Paul Bollenback が今までのギターと変えてエフェクターを使ったフュージョンっぽい音になり、各人のソロの受け答えと曲中のうねりが良い。大人なカッコよさ。
The Ada Strut Strut は気取って歩くみたいな感じだっけか。気取りながらも、いきって歩いているようなノリです。Adaって誰だろう?
Blue Goo Paul Bollenback が、またオールドスタイルのいぶし銀のギター。今回は Brecker がお先にソロをとってからの、 Berg 。Joey DeFrancesco のハモンドが硬派で厚みとノリを出しながらソロでおしゃれにコードを変えるところがにくい。基本的には、真っ向勝負なブルース。
Seven A.M. Special 早朝の空気やスタート感よりは、モヤモヤしている感じがする曲なので、きっと朝方に書きあがった楽曲?うーん、トランペットが入ると朝っぽい感じが出てるような気もする。
Freedom Jazz Dance Eddie Harris の名曲で、Miles Davis が有名にしてから、みんな大好きなヤツです。皆さんの力量もあっての、このカオス感のあるアレンジはヒジョーにクール。そりゃ、これが最後で盛り上がる最高のライブです。
Idle Moments - What does a person usually think of during his idle moments? Does he sit in recollection of past pleasures or disappointments? Or does he sit and daydream of an accomplishment, desire, or goal he wishes someday to finally achieve?
ライナーノーツの書き出しはピアノの Duke Pearson。このアルバムではタイトル曲を書き下ろしています。この日の録音のセッションの最後でこのタイトル曲は録音され、録音前は7分程度に収める予定だったらしい。しかし進行を管理する Duke Pearson が演奏が始まると、自然とテーマや各自のソロが、当初頭の中で想定していた進行の倍になっても気にならず、録り終わった録音は15分となっていた。そこでAlfred Lion のリクエストで再度録音しなおし、7分程度におさめたのだが、長いテイクのほうが自然な録音だったのだが、アルバム全体の収録時間は決まっているため、今まで録音した、どれかを短くしなければならない。そこでメンバー全員で話し合いJean de Fleur が短くすることになったとのこと。本CDには alternate version が収録されております。実際の録音時間を見てみると、Jean de Fleur と Django の2曲が短くなったテイクが収録されています。どうやら Duke Pearson の記憶では Jean de Fleur のみ再録だったのだが、実際は2曲、それも大幅に短縮したのは、Django のようです。
なるほど再発のリマスターCDには alternate take が収録されていることがよくありますが、単純に曲の構成を変えてみたりして良いほうを採用することもありますが、このように実際のレコードにいかにして収録できるか調整のために、いくつか録音することも必要な場合があったんですね。
The Brand New Heavies は金儲け商業主義で微妙に内容を変えたバージョンを販売しているのかと思いましたが、レコード盤は本編でCD版は販売国によってボーナストラックが変わったり、リミックスを変えた曲が追加されていたりするのも、この録音時間の違いによる要素が大きいのかもしれません。
Idle Moments 14分59秒の長尺ではありますが、ゆっくりとしたテンポですが、Grant Green は、なでるように弾いてたかと思えばガツンときたり、いつものガシャガシャストロークを混ぜてきたりします。長めのギターソロの後に Duke Pearson が優しく優雅にピアノソロ、Joe Henderson は尺八のような低音で道端でボソボソと吹き始めたようなテナーではじめながら、段々と指もなめらかになります。と思ったらコンと Bobby Hutcherson のビブラホンが、そっとガンガン来ます。長尺が苦にならず最後まであきない出だし。良きかな。
Jean De Fleur ぐっと雰囲気を変えてスリリングにスイングですが、テーマのコードを伸ばすとこが Grant Green ぽいファンクな感じがします。続けて alternate version ですが、少し音圧高めでギター歪み気味で気持ち長めの録音です。スリリングさは前者の方が強いですがギターソロの流れは後者の方が私は気持ち良いかも。ジャズさは後者の方があるので革新的ではないかもしれない。
Django MJQ の楽曲でGrant Greenが長年録音したがっていた曲でその機会が訪れたことを嬉しく思うと Duke Pearson がライナーノーツに書いてます。中盤の Joe Henderson の渋いテナ ーと、力強く叩き出すような Bobby Hutcherson のビブラホンも良い味を出してます。ピアノもバランスのとれた構成のソロを短めにしていて良い。Grant Green は頭と最後にしっかりとしたソロを・・と思って聞いてたらフェイドアウト。ということは尺を考えての取り直しではない可能性があるので「Duke Pearson の記憶間違いではないか」の前述の推測は正しくないかもしれないですが、文章としては修正せずに前述残しときます。そしてDjango (alternate version) ですが、だいぶ長めでこちらのほうが演奏側は最初に本気で取り組んだバージョンです。後者の方がこじんまりしているような気がして、前者の方が演奏的にはワクワクして聴けるような気がします。後者は当然フェイドアウト無しの完結バージョン。
Nomad カチッとしたソロで Joe Henderson のテナーがビシッと決めてくれたら、Bobby Hutcherson のビブラホンも仕事をしなければなりません。タメの間も気持ちよく良い仕事なのかなと思います。真打の Grant Green のソロが、これまたカッコよくジャズしてます。ソロの途中のバッキングに Joe Henderson、Bobby Hutcherson が短く入ってくるとこも良いですなあ。最後に作曲者の Duke Pearson のピアノソロになり、テクニック的に目立つところは少ないものの気持ちはかなり入ってるかと思います。最後のいきなり戻るテーマの迫力も良しです。
やっぱりファンク期の Grant Green より、こっちのほうが好きかも🎶🎸
guitar : Grant Green
piano : Duke Pearson
bass : Bob Cranshaw
drums : Al Harewood
tenor sax : Joe Henderson
vibraphone : Bobby Hutcherson
producer : Alfred Lion
recorded : RUDY VAN GELDER
recorded at the Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey on November 4, 1963 (#1, 3, 5 & 6) and November 11, 1963 (#2 & 4)
1. Idle Moments / Duke Pearson 14:52
2. Jean De Fleur / Grant Green 6:46
3. Jean De Fleur (alternate version) / Grant Green 8:05
Monk 作品の中でも編成が異色の1960年録音。San Francisco のジャズクラブ Blackhawk クでのライブです。メンバーはブラス部隊が、テナーサックス2人+トランペットのセクステット(6人編成)で、テナーサックスの Harold Land, トランペットの Joe Gordon は、現地San Francisco のミュージシャンのセッションです。
再録版の Orrin Keepnews の書いたライナーノーツにも「実際のところ、これは怪我の功名とも言える録音だった」とヤバい状況だったが結果的に良かったこと、いきさつが書かれています。もともとは Thelonious Monk、Shelly Manne の双頭セクステット・アルバムを Blackhawk で録音する予定が、スタジオ・リハで、相性がいまいちだったとのことで、企画がボツになり、3週間の滞在で New York へ手ぶらで帰るわけにいかないため、もともとセッションに呼ばれていた Harold Land, Joe Gordon はそのまま起用され、The Ornette Coleman Quartet で注目されていた Billy Higgins との共演が実現されることになったとのこと。(ですが、ライナーノーツには、Joe Gordon appears through the courtesy of VEE-JAY Records. つまりJoe Gordon は VEE-JAY Records の意向により参加とのみ書かれています)
1950年代にインディーズの Riverside で批評的には活躍はしていましたが、このあと1961年後半に大手メジャーレーベルである Columbia Records と契約を結びます。1960年前後は、Monk のキャリアにおいて「アンダーグラウンドでカルト的な評価を得ていた鬼才から、世界的なジャズ・ジャイアントへと飛翔した決定的なターニングポイント」にあたる時期で、Orrin Keepnews 氏も結構苦労はしていたのだとわかるエピソードです。
Let's Call This ブルース的要素を含みつつコード進行にヒネリがあり、飛び跳ねてスキップしたり階段を下りてくるような楽しさがあります。アドリブではモチーフの反復とリズムのずらしが感じられます。Monk は練りに練って作曲するイメージがありますがこのタイトルは「この曲の名前どうする」って言われて即興でつけたようなネーミング。いつもの MOnk にトランペットが入ってくるとオっと注目してしまいます。
Four In One 1950年代に録音されたレパートリーです。テーマメロディが短いモチーフを細かく四つ組のように連結していって、フレーズ単位で「四拍ごと」にガクガクと切り替わり、クルっと周るダンスが連続しているような感じがモンク特有のリズムにのった不思議な感覚があります。Joe Gordon のトランペットが明るくスイングしてからのアダルトなテナーソロ、ピアノ・ソロに入ると Monk ワールドに引き込まれ、独特のテーマに戻り大団円。
I'm Getting Sentimental Over You 戦前スウィングのジャズ・スタンダード。元の美しさを残しつつ、リハーモナイズやリズムのずらしによって Monk 流に変えています。管楽器のバッキングのピアノのリズム、コードのずらし方がスイングしつつ、非常に主張が強く感じました。この曲はトランペット、ピアノ、テナーサックスの順のソロです。拍手大き目。
San Francisco Holiday (Worry Later) この盤でデビューの完全な新曲。当初はこの曲に「Classified Information(機密情報)」という仮タイトルを付けていたとのことですが、さらに後にはSan Francisco Holiday というタイトルに改題し、Worry Later は副題になったとのこと。クセのあるテーマですがAABA 形式にうまく収まって自然にスイングしてるように聞こえるメロディが特徴でテーマ自体は分かりやすい感じで、おしゃれな曲の感じの出だしですが最後はぐしゃっとした Monk 流に。
Port Of Entry Jaco と Erskine コンビが「攻める」ことを Zawinul に許されたようです。テンポ速め、リフとキメが多くかなりアグレッシブです。ベースとドラムが細かく動き、拍の表裏をひっくり返すようなフレーズが頻出し、シンセはメロディとサイドラインで港のざわめきのような感じがします。
Van Halen は、やっぱり気になってしまいますもんで、もうロック小僧ではないジャズ系多め、ファンクも好き、ブルースも好きなヤジオも出来心で買っちゃいます。
ちょっと低迷期の Van Halen III で、Extreme のボーカルの Gary Cherone が参加した唯一のアルバムです。
1996年ごろ、映画「Twister」サントラ用の Humans Being のレコーディングをきっかけに、Sammy Hagarと Van Halen 兄弟との関係が悪化し、最終的に Sammy Hagar は脱退し、
その後出たベスト盤「Best Of: Volume 1」では、David Lee Roth を再びボーカルに迎えた新曲が2曲収録され、一瞬「ロス完全復帰か?」と、普段あまり関心のなかった私も注目しましたが、残念ながら短期の再合流にとどまります。そして破談になった David Lee Roth、喧嘩別れの Sammy Hagar も戻れません。そこで新たなフロントマンを探すことになり、元Extremeのフロントマンだった Gary Cherone が加入しますが、長続きはしなかったようです。
もともとセッション的なアルバムだったのか? セールスが良くなかった引責辞任なのか?どうなんでしょう。売れなかったアルバムではありますが、イントロの Neworld のアコギは、これから何がはじまるのかと期待を持たせてくれてからの Without You は、王道ロック、One I Want は抜群のリズムコンビネーション、Dirty Water Dog これは変な仕掛けとメインのドクンドクンとする8ビートリズムが交錯するなど楽しい。Ballot Or The Bullet も曲に入ればいつも Van Halen だけど Led Zepp 風でドブロのブルースもカッコよい。ボーカルもさすがにうまいはうまい。ただキャッチーで頭に残るようなメロディーラインや天才的なリフの曲が無かったのは残念。単に売れ線の曲が書けなかっただけなので、David Lee Roth が歌っても、Sammy Hagar が歌っても、どのみちこのアルバムはセールス的には同じだったのかな🎶
lead vocals : Gary Cherone
guitar, keyboards, vocals : Eddie Van Halen
bass, vocals : Michael Anthony
drums, percussion : Alex Van Halen
programmed by : Ed Rogers, Ian Dye, Paul Wight
programmed by (additional) : Florian Ammon
written by : Van Halen
producer : Edward Van Halen, Mike Post
recorded by : Edward Van Halen, Erwin (Mucho Mic's) Musper
1959年録音の4作目のトリオ作品で、1961年の Waltz for Debby と双璧をなす代表作との評判もあるアルバムです。Miles の Kind of Blue(1959)で、新しいモードジャズをするための下準備を本作 Portrait In Jazz で作ったと言われています。Waltz for Debby と録音メンバーは同じで、ベースは、Scott LaFaro、ドラムは Paul Motian となります。ですが、Miles作品では Kind of Blue のベースは Paul Chambers、ドラムは James Cobb と本録音とは異なります。
Come Rain Or Come Shine このアルバムの「トリオの会話スタイル」をいきなり見せつける1曲目で、よく知られたスタンダードでありつつ冒頭からトリオのバランス感覚を聴かせてくれます。出だしのイントロから、テンポやニュアンスを少し揺らしつつ入ることで、ロマンティックさよりも「深い思索」のような気配を出し、テーマの途中でもベースがコード・トーンから逸れた音でラインを描き微妙な陰りを与え、ピアノソロでは、オクターブでのメロディや分散和音を使いながら元のメロディの断片が常にどこかに残っています。
Autumn Leaves take1, 2 Take 1 は、ややストレートで構成が整理されて LaFaroのベースラインも比較的「まとまり志向」な」慎重な探り合い。take 2は、緊張感がありドラマ性が強く自由でリズムの前後に揺れが出る分、ダイナミクスや間合いのコントラストが大きいかと思えます。
When I Fall In Love 「本気で恋をするなら、その愛は永遠に続くものだと信じたい。だから軽い気持ちでは恋に落ちない」という慎重だけれど一途な愛の誓いの曲。テンポはゆっくりで1音1音の余韻をもたせ、ピアノはメロディをほぼ忠実に歌いながら、ハーモニーを細かくリハーモナイズして陰影をつけています。ベース、ドラムとも「静かな会話」と「間合いの美しさ」が特徴でしょうか。
Peri's Scope ガールフレンドの Peri が、自分の名前がついた曲がない、と Evans に催促をしてできたらしいです。いわゆるジャズの典型的な形式に沿った中速スイングで、メロディはシンプルで歌いやすく覚えやすいフレーズ。ハーモニーの選び方や、フレーズの「登っては少しだけ影を落とす」感じに、Evans らしい感傷がうっすら。
What Is This Thing Called Love? 「ジャズど真ん中のスタンダード枠」を担っている感じです。テンション高めで、アドリブの起伏も大きく、LaFaro の攻めたラインが前に出る「動」ってヤツが強く感じられます。
Spring Is Here 「春が来て世界は浮き立っているのに、自分の心には春が来ない」という、Richard Rodgers, Lorenz Hart らしい切ない“アンチ春うた”です。Evans の所謂リリカル・タッチ、内省的なバラード解釈の、私の、いきつけの音楽好きの集う「おでんバー」のマスターが嫌がるパターンですが、私は好きです。
Blue In Green Miles の Kind of Blue(1959)のほうが先に録音されています。作曲は Miles Davis 名義ですが、Bill Evans作または共作説が出ているようです。とみなす見方が現在は有力です。非常にゆっくりしたテンポで、円を描くような、上昇と下降をくり返すメロディで内省的なので確かにそうかなといった感じです。Miles 版よりさらに陰影の深い解釈で演奏されています。
さて、この作品は 2003年の作品で Jeff Beck 59歳のまったく歳は感じさせない鋭い音作りで、テクノ、エレクトロニカ、ヒップホップなどの打ち込みサウンドと融合を果たした、2000年代の意欲作にして通算9枚目のスタジオ・アルバム。相変わらず鋭いフレーズで、自由自在に音を操っていて更に爆発力がヤバい感じです。あまり詳しくなかったのですが、エレクトロ路線は Who Else!(1999)、You Had It Coming (2000) と続いていたとのことで、この路線は本作で3作目のようです。
orchestration (tracks 12, 13) : London Session Orchestra
1 & 9. Recorded at FRS / Mixed at Todal Studios.
2 & 8. Re-produced, mixed and manipulated at cell labs, New York.
3, 5 & 11. Produced for SSO / Recorded at Metropolis Studio, London, UK / Mixed at Mayfair Studios, London, UK.
4. Produced for SSO / Recorded at Metropolis Studio, London, UK / Mixed at Mayfair Studios, London, UK / Additional engineering at Mayfair Studios, London, UK
6 & 7. Produced at apollo440.com / Recorded at Apollo Control, London, UK / Mixed at Sony Music Studios, London, UK.
10. Recorded at BFD Studios, London, UK / Mixed at BFD Studios, London, UK.
12. Recorded at Metropolis Studio, London, UK / Mixed at Mayfair Studios, London, UK.
13. Recorded at Metropolis Studio, London, UK / Mixed at Mayfair Studios, London, UK / Final mix at Mayfair Studios, London, UK.
1. So What / Dean Garcia, Jeff Beck
recorded by, mixed by, performer : Dean Garcia
2. Plan B / Ron Aslan, Simon White, Jeff Beck, David Torn
performer : Dean Garcia, Steve Barney
mixed by, engineer : David Torn
3. Pork-U-Pine / Jeff Beck, Andy Wright, Paul Holroyde
performer : Dean Garcia, Steve Barney
vocals : Andy Wright, Saffron
engineer : James Brown
engineer (assistant) : Ferg Peterkin
recorded by : Andy Wright, Dave Bloor
4. Seasons / Ishmael Butler, Craig Irving, Maryann Viera, Syze-up,Jeff Beck, Wright, Matthew Vaughan
performer : Dean Garcia, Steve Barney, London Session Orchestra
vocals : Ronni Ancona
arranged by (orchestra) : Wil Malone
engineer : James Brown
engineer (additional) : John Hudson
engineer (assistant) : Ferg Peterkin
recorded by : Andy Wright, Dave Bloor
5. Trouble Man / Jeff Beck, Dean Garcia, Andy Wright
performer : Dean Garcia, Steve Barney
engineer : James Brown
engineer (assistant) : Ferg Peterkin
recorded by : Andy Wright, Dave Bloor
6. Grease Monkey / Howard Gray, Trevor Gray, Noko Fisher-Jones, Jeff Beck
vocals : Nancy Sorrell
engineer : Ashley Krajewski
mixed by : Howard Gray
recorded by : Apollo 440
7. Hot Rod Honeymoon / H. Gray, T. Gray, Fisher-Jones, Jeff Beck
performer : Apollo 440, Kodish
vocals : Baylen Leonard, Nancy Sorrell, The Beeched Boys
engineer : Ashley Krajewski
mixed by : Howard Gray
recorded by : Apollo 440
8. Line Dancing With Monkeys / Ron Aslan, Simon White, Torn
performer : Dean Garcia, Steve Barney
mixed by, engineer : David Torn
9. JB's Blues / Jeff Beck, Dean Garcia
performer : Tony Hymas
recorded by, mixed by, performer : Dean Garcia
10. Pay Me No Mind (Jeff Beck Remix) / Me One, Jeff Beck
vocals : me one
mixed by : Jamie Maher, me one
recorded by : Jamie Maher
11. My Thing / Jeff Beck, Nancy Sorrell, Andy Wright