2026年4月12日日曜日

Marcus Miller / Tales


 どういう音楽脳と経験があって演奏しているのか。ベースだけでなく様々な楽器をこなしてしまい、作曲、編曲、プロデュースにマルチな天才。ベースの手癖は、かなりありますが、マーカスが弾いているのが、他のミュージシャンのバックで演奏していてもわかるぐらいなオリジナルな存在感で正直大好きです。
 Marcus は、他のミュージシャンの作品に参加、プロデュースしているほうが圧倒的に良作が多いと私は感じます。Marcus のソロ・アルバムには、試験的に作ったようなボーカル曲とか、凝りすぎたコンセプトなんじゃないの?マニアだなみたいな曲がいっぱいありますが、今作は素直にマーカスのベースがたっぷり楽しめて楽曲のセンスも良いと思える作品です。


 改めてこのアルバムを聴きながら細部を見ていると、サンプリングした肉声が色々な曲に散りばめられています。アルバムのタイトル「Tales」は物語の意があります。改めてライナーノーツをよく読んでみると、「Marcus が色々な先輩ミュージシャンから聞いてきた「話し(物語)」を思い」このアルバムのコンセプトにしたとのこと。
「The Blues」様々なジャズメンの言葉がイントロでサンプリングされてから始まりますが、曲がちっともブルースでなく、ジャズっぽくも無いところが Marcus らしさ。
Lester Young: “Everybody plays the blues...” Billie Holiday: “Blues to me is, like, sort of a mixed up thing — you have to feel it...” Charlie Parker: “There was nothing to do but play and we had a lot of fun trying to play, you know...” Joe Zawinul: “It’s hard to explain...” Charlie Parker: “Plenty of jam sessions...” Lester Bowie: “It’s hard to... It’s just hard to describe...” Joe Zawinul: “It’s hard to explain — everything you cannot explain because if you could, you wouldn’t have to play it...” Charlie Parker: “Plenty of jam sessions, but basically speaking, much poverty...” Lester Young: “Blues? Everybody plays the blues — and have ‘em too!” Miles Davis: “You know I play anything I feel like playing...” Duke Ellington: “As a result of a certain musician applied to a certain instrument, you get a definite tonal character...”
「Tales」Marcus がメロディー楽器となりスラップでサウンドを作り、途中で Pointer Sisters のボーカルがサンプリングされていて楽曲とマッチしています。手法としてはDJ的なのせ方ですが、しっかりと曲中で Pointer Sisters と共演しているような曲の作り方も素晴らしい。
「Eric」は、ギタリストの Eric Gale のボイスを冒頭でサンプリング。このアルバム制作の前年 1994年5月25日 に Eric Gale は亡くなっていますので追悼曲の意味もありそうです。ギターは Hiram Bullock が弾いていて、Eric っぽさま微塵もありません。それどころかソロ部分のハイライトでは David Sanborn のライブ盤の Straight to The Heart の Smile の サックスとギターのかけ合い部分が、Marcus がサックスに替わって再現されているのが今回の発見でした。
「True Geminis」今度は Miles Davis のボイスサンプリングです。s がつかない Gemini は 1曲表示45分 の超有名盤ですが、ブート・レグなんで、この盤を思っての作品かどうかはわかりませんし、もちろんマイルスっぽさの欠片もありません。フレットベースをソロ楽器として使った Marcus らしさ溢れるフュージョンです。
「Rush Over」この曲にボイス・サンプリングはありません。弦をひっかけたスラップを使用したメロディー弾きと、Me'Shell NdegéOcello のボーカルとの共演です。シンプルな曲で一つのテーマをひたすらベース・ボーカル主体に繰り返していて、スタジオで試しに録音していたら出来が良かったんで拡張してアルバムに入れたみたいな感じです。
「Running Through My Dreams (Interlude) 」1分27秒のイメージ画像のような曲です。
「Ethiopia」先の曲で、Marcus が、夢の中で偉大な先輩たちと共演する夢を見てハッと起きて曲を展開させたらこうなった。的なイメージが描けます。ボイス・サンプリングは無くて、 Bashiri Johnson の パーカッションがサンプリングされています。どれかは明確に聞き取れなかったんですが、おそらく曲のブレイクで出てくる木簡を叩いているような音でしょうか
「Strange Fruit」2分13秒 Marcus の バスクラで音のイメージを表現したかった曲ですかね
「Visions」作曲者は Stevie Wonder となっています。まさか書下ろしではないだろうと検索すると原曲がヒットしました。つまりカバーです。原曲を聴いてみるとドラムレスでアコースティック・ギターとエレキでバッキングが構成され多分エレピは無しの幻想的な曲。Marcus は原曲には無かったドラムを導入し、ホーンでテーマを演奏することによりポップな味付けをしています。最後は原曲にはないソウルなトラックを追加して Gad Gang 風のセッション。
「Brazilian Rhyme」ボーカルは Lalah Hathaway で、EWF のヒット曲カバー。ベースは Marcus の参加する他のアーチストの曲のパターンを持ってきていると思うのですが思い出せません。もしかしたらこの曲を昔から聴きすぎているので、私の脳内の回路が混線している可能性はあります。ライナーノーツによるとライブでアンコールが何回も続き、用意していた持ち曲が無くなった時にこの曲をベースで弾いたらメンバーが直ぐに反応してくれた思い出の曲らしいです。
「Forevermore」ボイスは Marcus 本人で、フレットレス・ベースが大活躍のノスタルジックな旋律で 肉声での熱唱のように弾かれるフレットレスのフレーズが素晴らしい。
「Infatuation」根底にはレゲエっぽいリズムやラップっぽい節回しもある曲です。バッキング・トラックの雰囲気は Sanborn の A Change Of Heart にしながら、ボーカルで Lalah Hathaway が歌うことによって Marcus 味のソウル・ジャズになっています。
「Tales (Reprise)」 ラップと書いてありますが Joe Sample が、この物語のことを語っているようです。
「Come Together」誰もが好きな先人の名曲は  Marcus も好きだった。ということでしょう。解説はされていませんが、funky Intro と名前がクレジットされている Juice, Juju は、おそらくライナーノーツに掲載されている写真の二人のお子様でお父さんに顔がそっくりなんで、まず Marcus のご家族でしょう。きっと Juice, Juju もこの曲が大好きだったんでしょうね。
 と、大好きなアルバムでした🎶


1. The Blues / Marcus Miller
bass, piano, programmed by (rhythm), sampler(vocal) : Marcus Miller
synthesizer, organ : Bernard Wright
drums : Poogie Bell
alto sax : Kenny Garrett
trumpet : Michael "Patches" Stewart
sampler(Vocal) : Bill Cosby
programmed by (sound) : David "The Cat" Ward
mixed by : Goh Hotoda
2. Tales / Allen Toussaint, Marcus Miller
bass, piano, programmed by (rhythm), sampler(vocal) : Marcus Miller
clavinet : Bernard Wright
alto sax : Kenny Garrett
trumpet : Michael "Patches" Stewart
drums : Poogie Bell
sampler (vocal) : The Pointer Sisters
programmed by (sound) : David "The Cat" Ward
mixed by : Goh Hotoda
3. Eric / Marcus Miller
bass, piano, programmed by (rhythm), synthesizer, organ, rhythm guitar,: Marcus Miller
organ : Bernard Wright
lead guitar : Hiram Bullock
drums : Poogie Bell
drums (fills) : Lenny White
alto sax : Kenny Garrett
voice : Eric Gale
programmed by (sound) : David "The Cat" Ward
mixed by : Ray Bardani
4. True Geminis / Marcus Miller
bass, keyboards, bass clarinet, guitar, programmed by (rhythm, sound) : Marcus Miller
tenor sax : Joshua Redman
alto sax : Kenny Garrett
trumpet : Michael "Patches" Stewart
voice : Miles Davis
mixed by : Ray Bardani
5 : Rush Over /  Marcus Miller, Me'Shell NdegéOcello
bass, keyboards, bass clarinet, programmed by (sound) : Marcus Miller
mixed by : Goh Hotoda
drums : Poogie Bell
vocals, synthesizer : Me'Shell NdegéOcello
6. Running Through My Dreams (Interlude) / Marcus Miller
bass, keyboards, flute, programmed by (rhythm, sound) : Marcus Miller
mixed by : Ray Bardani
programmed by (Sound) : David "The Cat" Ward
7. Ethiopia / Marcus Miller
bass, synthesizer, bass clarinet, programmed by (rhythm) : Marcus Miller
drums (Fills) : Poogie Bell
marimba, synthesizer (funky synth lines) : Bernard Wright
alto sax : Kenny Garrett
trumpet : Michael "Patches" Stewart
mixed by : Ray Bardani
sampler (percussion) : Bashiri Johnson
8. Strange Fruit / Lewis Allan
bass clarinet, synthesizer, programmed by (sound) : Marcus Miller
mixed by : Goh Hotoda
programmed by (Sound) : David "The Cat" Ward
9. Visions / Stevie Wonder
bass, keyboards, bass clarinet, programmed by (rhythm, sound) : Marcus Miller
mixed by : Ray Bardani
drums : Poogie Bell
alto sax : Kenny Garrett
trumpet : Michael "Patches" Stewart
programmed by (Sound) : David "The Cat" Ward
10. Brazilian Rhyme / Maurice White
bass, keyboards, programmed by sound : Marcus Miller
drums : Poogie Bell
synthesizer bass, synthesizer : Bernard Wright
alto sax : Kenny Garrett
trumpet : Michael "Patches" Stewart
vocals : Lalah Hathaway
programmed by (sound) : David "The Cat" Ward
mixed by : Goh Hotoda
11. Forevermore / Marcus Miller
voice, bass, keyboards, programmed by rhythm, sound : Marcus Miller
drums : Poogie Bell
mixed by : Ray Bardani
programmed by (sound) : David "The Cat" Ward
trumpet : Michael "Patches" Stewart
12. Infatuation / Lalah Hathaway, Marcus Miller
alto sax : Kenny Garrett
bass, keyboards, sampler(Vocal), programmed by rhythm sound : Marcus Miller
electric piano : Bernard Wright
vocals : Lalah Hathaway
programmed by (sound) : David "The Cat" Ward
mixed by : Goh Hotoda
13. Tales (Reprise) / Allen Toussaint, Marcus Miller
rap : Joe Sample
mixed by : Goh Hotoda
14. Come Together /  John Lennon, Paul McCartney
bass, synthesizer, guitar, sampler (vocal), programmed by (rhythm) : Marcus Miller
drums : Poogie Bell
synthesizer (bass) : Bernard Wright
guitar : Dean Brown
alto sax : Kenny Garrett
trumpet : Michael "Patches" Stewart
performer (funky Intro) : Juice, Juju
programmed by (sound) : David "The Cat" Ward
mixed by : Goh Hotoda

Tales

Eric



定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。



  

2026年4月11日土曜日

Maxi Priest / Fe Real


 昔の大阪の寝屋川の河川敷で開催されていたレゲエ野音の予習のために購入した音源で、
Inner Circle / Reggae Dancer とほぼ同時期に入手していたものです。当時レゲエには全く興味が無かったのですが、職場仲間や飲み仲間で面白そうだから行ってみようと言うノリで転勤になるまで3年ぐらい毎年参加していました。ほぼ音楽を聴きに行くのではなく、酔っぱらって踊って開放感を楽しむために行っていたのですが、さすがに出演者の音楽を何もわからないで行っても楽しみ半減なので、その時代には、Big Mountain / UnityBaha Men / I Like What I LikeDjani & The Public Works / Rocking You を柄にもなく購入しています。
 私を含めてあまりにも泥酔者が多かったためか、最後の年はお酒の持ち込みは禁止でしたが
最初はクーラーボックスに冷凍庫に入れて凍らせたラム酒を数本、ウイスキー、ビール大量、つまみは少々を仕込んで参加していました。ライブが始まる前から見知らぬ人と大宴会を始まり、見知らぬ人とラムをラッパで回し飲みを昼に始めるので意識は無くなったまま気が付いたらライブが始まっていて、ふと見上げると巨大スピーカーの上でトップレスのお姉ちゃんが踊っているような状態でした(暴力的なものとか薬とかは無しの、日光・酒・音楽を楽しむ感じです)懐かしいけど、あんな事はもうできないし、あれほど飲んでしまうライブが今あったら確実に問題になりそうな・・いや良き時代であり、私も若かった。


 Maxi Priest はジャマイカ系イギリス人で、両親がジャマイカから英国へ移住し、ゴスペル、レゲエ、R&B、ファンク、ソウルを聴いて育ちました。歌の原体験は教会で、ペンテコステ派の宣教師だった母親に勧められて歌い始め、音楽キャリアは、South London のレゲエの大会  Saxon Studio International からスタートしたとのこと。
 そんなバック・グラウンドがあり、サウンドはR&Bの影響を受けたレゲエ、いわゆる「レゲエ・フュージョン」で国際的な成功を収めた最初のアーティストの一人であり、歴代のレゲエ・フュージョン・アーティストの中でも、最も成功した一人に数えられています。


 特に Maxi Priest が好きなわけではなく、このジャンルを追求と言う気持ちも無いので、全曲の感想を軽くしときます。
 「Can't Turn Away」普通にR&Bで ジャマイカンな要素は少ない。「Promises」これぞ「レゲエで最近のダブとかの要素は無い。メロディーは甘めで曲のタイトルからもラブソングなのが、政治色強めの Bob Marley との違いでしょうか。「Just Wanna Know (U.K. Mix)」打ち込みのリズム感のあるレゲエ。歌は上手いし、訛りっぽいのもないのですっきり聴けます。「 Groovin' In The Midnight」 レゲエ要素無しのR&B。普通にカッコ良いし、歌うまで力が入った歌い方ですが、サラッと流れてしまうタイプの楽曲。「Make My Day」お祭りリズムのレゲエとポップスが混じったサウンド。だみ声ラップ Maxi Priest の色男な歌声が混ざってます。ここら辺がレゲエ・フュージョンってヤツなのか。「Ten To Midnight」ブラコン系R&Bの雰囲気のイントロに、レゲエのリズムを使っているポップなバッキングです。レゲエ・フュージョンは「こっち」ですかね。聴きやすいです。「Careless Whispers」ワムのカバーなのかと思ったら違う曲で、題名の日本語の意味は「軽率なささやき」や「軽はずみなささやき」を意味します。この言葉は、裏切りや後悔、失われた信頼を象徴しています。 です。まくしたてるラップは英語ではありません。ジャマイカの言語は英語が公用語で、ローカルではパトワ語ってクレオール言語もあるらしいですが、それで歌われているかは不明。「One More Chance」普通に西洋ポップスですが、歌いまわしにレゲエを歌っている時の節回しがあるような気がしますので、おそらくそこら辺を意識して歌っている。普通ですが、曲としては個人的に好きなタイプです。「Sublime」 Maxi Priest が作曲に絡んでいない曲です。インド音楽風のイントロで曲が始まるとスイートなポップスで、歌うまが強調。「Amazed Are We」正統派にレゲエリズムのポップソング。甘い感じが女子受けのような感じがします。 「Hard To Get」打ち込み系リズムを入れたレゲエで、ダブも入れて少々泥臭い感じが良いです。
 全体的に振り絞るような歌い方と中高音域の乾いた声質でのロングトーンが聴いていて気持ち良いです。Bob Marley も似たような感じがあるように思いますが、ジャマイカの人の特質なのでしょうか🎶

vocals : Maxi Priest (Max Alfred Elliott)
keyboards : Handel Tucker, Robbie Lyn
backing vocals : Dean Fraser, Desi Roots, JC Lodge
drum programming : Danny Brownie
drums : Danny Brownie

producer : Augustus "Gussie" Clarke

1. Can't Turn Away / Maxi Priest, Gary Benson, Winston Sela
2. Promises / Maxi Priest, Jean-Paul Maunick, Richard Bull
3. Just Wanna Know (U.K. Mix) / Maxi Priest,  Raymond Simpson, Mikey Bennett
4. Groovin' In The Midnight / Maxi Priest,  Mikey Bennett, David Morales, Handel Tucker
5. Make My Day / Maxi Priest, Junior Giscombe
6. Ten To Midnight / Maxi Priest,  Mikey Bennett, Michael SpenceIp, So Facto
7. Careless Whispers /  featuring : Carla Marshall
8. One More Chance / Maxi Priest, Simon Law, Trevor Davy, Lee Hamblin
9. Sublime / Mick Leeson, Peter Vale
10. Amazed Are We / Maxi Priest, Annabel Lamb, Andy Scott, Sylvester Nathaniel
11. Hard To Get / Maxi Priest, Tony Stephenson, Dwight Pinkney, Trevor Ropers




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2026年4月10日金曜日

Tom Scott / Night Creatures


 Marcus Miller がプロデュースしていた David Sanborn っぽいサウンドあり。アシッド・ジャズ的なサウンドづくりも随所にみられ、私的にはドンピシャのサウンドが多く収録されています。インストメインの、1980年付近のフュージョンものには、余計なボーカルものが入っていることも多いんですがですが、このアルバムのボーカルものは意外とセンスが良い。つまりアルバムの出来としては、私的には評価高かったアルバムですが、おそらくセールス的にはマイナーな感じだったのでしょうか。


 このアルバムでは Tom Scott マルチプレイヤーで様々な楽器をされていますが、売れっ子サックス奏者で、1974年には George Harrison や Joni Mitchell のツアーに参加。1975年には Paul McCartney、Whitney Houston、Barbra Streisand、Steely Dan、Blondie、Quincy Jones 等とも共演し、1978年には The Blues Brothers のオリジナルメンバーで Tom "Triple Scale" Scott の名前で参加もしています。1980年代後半になると本アルバムの製作元である GRP に移籍しています。わたくしの所有音源では、GRP All-Star Big BandGrp All-Star Big Band / All BluesSteely Dan / AjaDavid Sanborn / VoyeurJoni Mitchell / HejiraJaco Pastorius / Word Of MouthBlues Brothers / Briefcase Full Blues に参加で売れっ子の助っ人であったことがわかります。
 リーダーアルバムは、1967~2012年までコンスタントに出し続けていますが、このアルバムは1995年の48歳の時。ミュージシャン歴としては後半の作品になります。ソロアルバムはこれしか持っていないので想像にはなりますが、様々なジャンルの音楽に関わってきた Tom Scott が娯楽的に作った作品とも思えます。


 それでは全曲再度聴きながらレビューです。
「Night Creatures」文句なしにカッコ良い娯楽的スムースジャズの典型のような曲です。都会の喧騒のSEから始まり、コツコツと足音、デジタルなリズムとスラップ、ノリノリのホーン部隊、泣きのサンボーン風アルトサックスは、大好物なパターンの寄せ集めで最高です。「 Don't Get Any Better」次いで直ぐにボーカルものが来ちゃいます。エロいテナーサックスから始まります。ボーカルは Maysa Leak で、聴いたことがある歌声と思っていたら、Incognito / PositivityTony Rémy / Boof! でもボーカルとっておられます。こっち系のジャズ・シンガーですね。ボーカルものとして完成度が高く十分に成立しています。「Bhop」打ち込み系ジャズで、巻き戻しが使われたりドラムも打ち込み系のアタック。フルートも吹いてしまったりしてマルチぶりなところが、曲にアクセントつけています。これもカッコ良い。「Anytime, Anyplace」で、ボーカルものになりそうなイントロをつけながらインストで始まります。す。デジタルな音作りから生な音で、また変化をつけ、サビに肉声でコーラスをつけ、後半はボーカルものに変わります。才能は感じますが私的にはやり過ぎな気がします。「We'll Be Together」マーカス的なお祭りソングです。ボーカルものです。このアルバムの中ではもっとも軽薄ですがありかな、なしかなと思うとこれも先の曲と違った意味でやり過ぎな感じ。作曲は Sting になってます。カバー?「 Mazin'」サウンドは、マーカス・プロデュースのサンボーンのファンク・フュージョンそのまま。WalkMan で歩きながらこの曲を聴いている時には、これはサンボーンだと思ってました。そうか Tom Scott だったか。「Yeah!」これは Blues Brothers ファンのためのサービス曲ですね。このアルバムにこの曲は無いんじゃないと思う人もいるかと思いますが、ありです。「Refried」最後はの方になって、フュージョンサイドのファンの為に Tom Scott が本気を出してきた感じがします。ギターもシングル系のいぶし銀系の音だと思ったら Robben Ford でした。「Daybreak」これも Tom Scott が本気を出して作曲した感があります。ピアノのイントロも良いですし、音域をカットした Paul Jackson のリズムギターもカッコ良い。
 様々なアプローチてんこ盛り過ぎて一般的には、何だろう?感はあるかと思いますが、チープな作りでは無いので、私的には、ありなアルバムです。聴き直して Mazin' はサンボーンとずっと勘違いしていた発見があったのも良かった。良かった🎶

tenor alto soprano sax, keyboards, bass, strings, horns, flute, electric piano, organ, woodwind : Tom Scott
keyboards, organ : Jim Cox
guitar : Dean Parks, Paul Jackson, Jr., Robben Ford
electric Guitar : Jerry Lopez
bass : Larry Kimpel
drums : Johnny Friday
electronic drums, percussion, keyboards, bass, vibraphone, trumpet, guitar synthesizer : Ron Aston
tenor sax : Pete Christlieb
trombone : Slyde Hyde
trumpet : Chuck Findley
lead vocals, backing Vocals : JT Taylor, Maysa Leak
vocals : Monalisa Young, Phil Perry, Phillip Ingram, Rose Stone, Terry Wood
vocals [Melody Answers], Clavinet, Keyboards : Tom McMorran
backing vocals : Carmen Twillie, Clydene Jackson, Lani Groves
backing vocals, vocals : Lynne Scott

producer : Lynne Scott, Tom Scott
recorded August 22-October 17, 1994.

1. Night Creatures / Tom Scott
2. Don't Get Any Better / Brenda Russell, Bruce Roberts, Kevin Savigar, Mark Cawley, Patty Smyth
3. Bhop / Ron Aston, Tom Scott
4. Anytime, Anyplace / James Harris III, Janet Jackson, Terry Lewis
5. We'll Be Together / Sting
6. Mazin' / Ron Aston, Tom Scott
7. Yeah! / Glen Burtnick, Patty Smyth
8. Refried / Tom Scott
9. Daybreak / Tom Scott

▶ Bhop

▶ Yeah! 


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2026年4月9日木曜日

Mulgrew Miller / Solo In Barcelona

 

 最近自分でエレピを練習していることもあって、ピアニストも色々なものを聴いていきたいと思って全く聴いたことの無いピアニストのアルバムも挑戦しています。Mulgrew Miller も、そんなピアニストの一人ではありますが、改めて検索してみると自分の所有音源の中にも、いくつかメンバーとして名前がクレジットされているものがあり、全く初めての方ではありませんでした。Roy Hargrove Mulgrew Miller / In HarmonyDavid Sanborn / Another HandArt Blakey & The Jazz Messengers / Live At Sweet Basil (特に Messengers では、Mr. Babe での地獄の特訓のような長尺超高速ソロが凄かった)
 1955年生まれで、1976年に Duke Ellington Orchestra のレギュラーピアニストに代わりに招待され3年間ツアーに同行。Betty Carter 、Carmen Lundy 等のボーカリストの伴奏を努め、1983年 Jazz Messengers にも参加しています(それが前述の Live At Sweet Basil )以降は自分のバンドを結成し、リーダーとしてのレコーディングを開始し、2005年からウィリアム・パターソン大学でジャズ研究のディレクターを務め、57歳の2013 年 5 月 24 日に脳卒中で亡くなっています。


 このアルバムの録音自体は存命の2004年2月2日にバルセロナ。発売は2023年の死後のライブ録音のリリース作品となりますので、おそらくその発売直後に disk UNION あたりで見かけて売り文句につられて購入したものと思われます。
 たしか購入後に、行きつけの音楽好きの集まる「おでんバー」で聴いた時には、周囲から無反応だったような気がします。皆さんの傾向としては、ジャンルを問わず、尖った芸術性、超懐古的なもの、スリリングは好きだけどテクニックに溺れすぎないもの、が好まれているような気がしますので、割と聴きやすいこのタイプの音源には無反応だったものと思われます。最近では、私は参加していませんが、韓国のアマチュアのオカリナ(ほぼ素人)の発表会を延々2時間、聴き続けて「地獄の2時間だった」と皆さん満足げに話していたM気質なところもあります。


 だいぶ話がそれましたが、音的には線がふと目で暖かく丸い感じがしながらも歯切れが良い。また熟練されたテクニックなので安心して聴けるピアノアルバムでした。

「Tour De Force」Dizzy Gillespie 作品です。軽くて楽しいメロディーを軽くスイングさせて楽しい演奏です。後半のソロの長い連続フレーズに少し熱いものを感じつつ、テーマに戻ってクールダウン、そしてリズミカルに力強くと良いんではないでしょうか。「I Love You」Cole Porter の繊細な楽曲ですっきりとした爽やかさが表現されています。リズミカルで聴きやすいですが、中盤のソロ部分でリズミカルから少し遠ざかったコードを弾いている部分とか、終盤に行く前の長い連続フレーズが1曲目と同様に印象的で、ここぞの時のこの人のクセなんでしょうかこの曲も最後は解放したダイナミクスに戻って終了。「Introduction」ここで曲紹介をしゃべっているようですが、私にはボソボソ過ぎて聞き取れません。「O Grande Amor」Antonio Carlos Jobim のボサノバ・ナンバー。イントロが細かく力強いフレーズだなと印象付けてから、軽めのボサノバのリズムでの演奏の突入します。前の2曲とはまたタッチで軽いながらもしっかりとしてた旋律での演奏。「It Never Entered My Mind」ピアノ・ソロでのこの曲も良いもんだと納得してしまう繊細さがあり、リラックスした空気感や自然体での安心感を感じます。「Milestones」John Lewis のスタンダードでホント聴きやすいアレンジで難なく軽くまとめているのが洒落ています。「Introduction」そしてまたボソボソと・・・してから「Excursions In Blue」全部アドリブでしょうか。今までの上品なところから泥臭さも演出したブギも入れた楽しいノリにしたり、ドブルースにしたりと色々なアプローチが見えて、ある意味このアルバムでの最も楽しいハイライトにも思えます。「Misty」 これも曲の中で色々なアプローチでのテーマを主体にしながらの構成が、かなり楽しいです。格調高すぎずカクテルピアノっぽくもなく聞かせどころを知っていらっしゃる。「Woody'n You」前の2曲を素人にもわかりやすいアレンジにしたので、この曲は少しテクニカルにジャズを強調したのか、曲順の流れも良いです。ライブ会場に来た人の満足感も高いのではないでしょうか。熱いです。「Just Squeeze Me (But Please Don't Tease Me) 」楽団に3年間同行したこともあっての思い出の選曲か Duke Ellington で最後は締めくくりです。スウィンギーで正統派なハード・バップのピアノワークで、小難しいことは無しで、やはり楽しさ重視の演奏で好感。
 このソロピアノを聴いたうえで、もっとMulgrew Miller の音に集中しながら、他の音源を聴くと今までと違った発見もできるのではないかと今後が楽しみになりました。ヘビロテの棚に入れるかどうかは迷う感じですがいったん入れとこう🎶 

piano : Mulgrew Miller
producer : Christian Brorsen

recorded at Fabià Puigserver Room, Teatre Lliure, Barcleona on February 2, 2004.

1. Tour De Force / Dizzy Gillespie
2. I Love You / Cole Porter
3. Introduction
4. O Grande Amor / Antonio Carlos Jobim
5. It Never Entered My Mind / Richard Rodgers
6. Milestones / John Lewis
7. Introduction
8. Excursions In Blue / Mulgrew Miller
9. Misty / Erroll Garner
10. Woody'n You / Dizzy Gillespie
11. Just Squeeze Me (But Please Don't Tease Me) / Duke Ellington





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2026年4月8日水曜日

Robert Johnson / The Complete Recordings


 最近は、行きつけの音楽好きの集う「おでんバー」に土日に行く時には、私の好きな音源を持って行ってかけてもらうのが日常になっています。私の家にある、しょぼい再生装置で聴くと気付いていなかった細かな音のニュアンスが、店にあるマスターのマニアなアンプとスピーカーで聴くとよくわかるので楽しみになっています。常連の好みの音楽は、ジャズが多いですが、クラシックあり、浪曲・演歌あり、ヒップホップあり、ノイズあり、沖縄音楽あり。ヘビーなロック、パンク系は、他の常連からは反応が全くないので敬遠されていると思われ、私の持って行く音源はジャズ主体にファンク、ソウル、ラテン、アシッドジャズ系で、最近ブルース系の布教に努めています。私がこの店で全く興味の無かったフリージャズを聴いているうちに、何となくフリージャズの良さが理解できたように、耳が慣れてくるまでやるのは重要なことのようです。
 それで先日に戦前ブルースの Charley Patton /‎ Founder Of The Delta Blues をかけていたら、電話をかけてきたマスターの奥様が電話越しに聴いて気に入っていただけて、マスターに音源入手の命令がくだされていたので、戦前ブルース講義をぶっていて Robert Johnson って知ってますよねって聞いたら初耳とのこと。マスターほどの音楽好きが知らないことに、もしかして世界的に超有名ではないのかと少々驚きました。


 前置き長くなりましたが、Robert Johnson はギタリスト界隈ではかなりのレジェンドのはずで、若い人も Eric Clapton がカバーした Cross Road を聞いたことがある人なら名前を耳にしたことがあるはず。 十字路で悪魔に魂を売り渡してギターテクニックを身に着けたという伝説を持ち、今日のブルース、ロックへの影響は計り知れない人です。このアルバムは1936年から37年にかけて吹き込まれた音源を全て収録したもので、ライナーノーツも英語版で23ページ。日本語版では65ページと非常に分厚く手厚い解説がついていて、ジャケット裏側には、Keith Richards、Ben Harper、Bonnie Raitt のメッセージが添えられています。
 かなりの色男だった彼の情報は様々なものにも書かれていて、アルバムジャケットではパリッとしたスーツで決めています。1911年に生まれ、最後は酒とか麻薬ではなく色恋沙汰で毒殺され、死亡は1938年で27歳でした。当人は、死後に、これだけ有名になり全世界に影響を与えるとは夢にも思っていなかったでしょう。
 Cross Road Blues が一番有名ですが、だと思いますが Sweet Home Chicago、Rambling On My Mind、Walking Blues、Malted Milk、Love In Vain などのブルース・スタンダードが、数多く収録されています。
 最初に聞いた時には、戦前ブルース特有のリズムで現代人には理解しづらいと思っていましたが、戦前ブルースには他では字余りみたいな曲が多いのに比較すれば、かなり現代的な演奏で聞きやすいアルバムです。


 なお Robert Johnson に関しては、購入しただけで全く使っていないが、教則本は持っています。これから音楽に多くの時間を割ける生活になるので、いずれマスターしていこうと思います。教則本によるとギターのチューニングは、レギュラー(EADGB)、ドロップD(DADGBE)、オープンD(DADF♯AD)、オープンDm(DADFAD)、オープンG(DGDGBD)等のチューニングを使用しているとのこと。オープン・チューニングはオープンDぐらいしか使っていないので面白いことになりそうです。
 収録は2枚組で41曲ですので、レビューはやめときます🎶

acoustic guitar, vocals : Robert Johnson

original recording producer : Don Law
reissue producer : Frank Driggs, Stephen LaVere 

recorded in two sessions in Dallas and San Antonio, Texas, for the American Record Company (ARC) during 1936 and 1937.

【Disc1】
1. Kindhearted Woman Blues
2. Kindhearted Woman Blues  (alternate version)
3.  I Believe I'll Dust My Broom  
4. Sweet Home Chicago
5. Rambling On My Mind
6. Rambling On My Mind  (alternate version)
7. When You Got A Good Friend
8. When You Got A Good Friend  (alternate version)
9. Come On In My Kitchen
10. Come On In My Kitchen  (alternate version) 
11. Terraplane Blues
12. Phonograph Blues
13 Phonograph Blues  (alternate version)
14. 32-20 Blues
15. They're Red Hot
16. Dead Shrimp Blues
17. Cross Road Blues
18. Cross Road Blues  (alternate version)
19. Walking Blues
20. Last Fair Deal Gone Down

【Disc2】
1. Preaching Blues (Up Jumped The Devil)
2. If I Had Posession Over Judgment Day
3. Stones In My Passway
4. I'm A Steady Rollin' Man
5. From Four Till Late
6.Hellhound On My Trail
7. Little Queen Of Spades
8. Little Queen Of Spades  (alternate version)
9. Malted Milk
10. Drunken Hearted Man
11. Drunken Hearted Man  (alternate version)
12. Me And The Devil Blues
13. Me And The Devil Blues  (alternate version)
14. Stop Breakin' Down Blues
15. Stop Breakin' Down Blues  (alternate version)
16. Traveling Riverside Blues
17. Honeymoon Blues 
18. Love In Vain
19. Love In Vain  (alternate version)
20. Milkcow's Calf Blues
21. Milkcow's Calf Blues  (alternate version)




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2026年4月7日火曜日

Manhattan Jazz Quintet / Autumn Leaves


 大学生でジャズ研に入部した時に購入したCDで、ジャズなんて全くわからなかったのでひとまず勉強に何を聴いたら良いのかと思っていたら、MJQというバンド名が皆さんの会話の中でよく出てきていたこと、最初に組んだコンボの練習曲の Recado Bossa Nova が収録されていたことで購入したと記憶しています。しかしギターレスなんでコピーすることはなく曲を覚えることでしか活用できませんでした。このアルバムはかなり繰り返し聴いたことは聴いたのですが、このアルバムによってジャズが好きになることはありませんでした。そんなこんなで結構長い間、お蔵入りしていたのですが、ヤジオになりギターレスのジャズなんかもかなり聴くようになってから聴いたら、正攻法で結構良いアルバムだったなあと再認識しています。


 しかし、世で皆さんがジャズ談議をしていると「MJQのビブラホンが・・」となる訳ですが、私の知っている MJQ にはビブラホンと言う楽器は使われていないはず?なので、かなりモヤモヤしていました。音源を聴く機会が訪れましたが、あの学生の時に聴いていた MJQ は、こんな風に進化したのか、それにしても大胆な変化だなと思っていました。
 ある時ジャケットを見て気づきました。「Manhattan Jazz Quintet」・・・・世の多くの人が話題にする MJQ は「The Modern Jazz Quartet」の方なので大きな違いがあるのは当然💡


 Manhattan Jazz Quintet の結成は1983年。「ジャズにルーツを持つニューヨークのトップ・サイドマンを使い、50年代・60年代のジャズの最高峰を再現するようなレパートリーを選んで、ピュア・ジャズのクィンテットを結成する機会をデイブ・マシューズに与えること」をはスイング・ジャーナル誌の編集者、中山康樹氏が提供したコンセプトによってつくられたもので、日本向けの活動が中心となったバンドです。
 というわけで、上記写真とメンバーは違いますが全曲、再度聴きながらレビューします。
「Jordu」テンポ早めでキッチリとした演奏。David Matthews のスイングも気持ち良いが、 George Young、 Lew Soloff のホーン2名のアンサンブルもバッチリで、Steve Gadd のドラムが固すぎるとは思うが最初から素晴らしい。「Recado Bossa Nova」先にも書きましたが、これを聴いて Recado Bossa Nova のイメージを固めたので、他のジャズメンの演奏を聴くと、軽快じゃないなとか思ったりすることが多いです。知的な演奏が印象的です。「Confirmation」 いわずと知れた Charlie Parker の名曲。原曲に忠実な演奏であるのは難しい曲であるためとライナーノーツに書いてあります。なるほどですが微塵も難しいことをやっている感の無い演奏はまた素晴らしい。まずは George Young が自由奔放で現代的なアプローチのテナーソロ、次いでクールで抑制のきいた David Matthews のピアノソロ。控えめで周りを伺いながら少しづつ本性を現わしていくような起伏にとんだ Lew Soloff のトランペットソロ。高い音程のトランペットから Charnett Moffett の低音ベースソロになると耳をそばだてて聴いてしまう。良質の演奏です。「Autumn Leaves」そしてアルバムの主題の枯葉。ライナーノーツでは、発起人の中山氏から最初のアルバムに「枯葉」を入れるリクエストがあったが、David Matthews の頭の中で「枯葉」「サマータイム」が、ごっちゃになったため、前作は「サマータイム」今回は「枯葉」にしたとの解説がありました。なるほど曲想的には似ているような気がするので別にしといた方がアルバム制作的には良かったということでしょう。演奏は、ベテランらしく各自が自由な感じでありながら、お互いのプレイを聴きながらのインタープレイで、誰かが出れば支えに回り、時には同調しながら盛り上げる、抑えると言ったお手本の演奏です。これを最初に聴いた学生時代には、このプレイに何も感じなかったけどジャズってものを感じていた良い教材だったのだなと思い返しました。最後「Mood Piece」は、Dave Matthews のオリジナルです。フィーリングと形式を David Matthews が Miles Davis の Blue In Green(Kind Of Blue)」からインスピレーションを受けて書いた曲とのこと。この曲に関して言えば、深みのあるテーマに沿って Quintet の各メンバーが忠実に世界観を崩さずにひたすら寄り添っている感じです。
 改めて聴き直し、自分の若い頃にジャズを聴き始めたきっかけは実はこのアルバムも深い関与していたのだと思いだせましたので感慨深いものがありました。お気に入りのヘビロテの棚に移し替えておきます🎶

piano : David Matthews
bass : Charnett Moffett
drums : Steve Gadd
tenor sax : George Young
trumpet : Lew Soloff

producer : Dave Matthews
recorded at Clinton Recording Studio, New York on March 3, 1985.

1. Jordu / Duke Jordan
2. Recado Bossa Nova / Djalma Ferreira, Luiz Antônio
3. Confirmation / Charlie Parker
4. Autumn Leaves / Jacques Prévert, Johnny Mercer, Joseph Kosma
5. Mood Piece / Dave Matthews

▶ Jordu



定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。



  

2026年4月6日月曜日

Kenny Burrell With The Brother Jack Mcduff Quartet / Crush!


 オルガンとギターはメロディー楽器でもあり和音を出せる楽器でもあり、リズム楽器であるとも言えます。ピアノもそうじゃないかと思いますが、オルガンは電気楽器であるためアナログ的な音色とドライブ感が出せます。仕組みはは違うけどある意味似たような性格の楽器であるところがオルガンとギターの相性の良さかと思います。この 1964年リリースのアルバムもオルガン・ジャズとギターの巨匠の二人が演奏している作品です。
 ハモンドオルガンの Jack McDuff は、他にも数多くの新人ギタリストを輩出した先生でGrant Green や Melvin Sparks は、McDuff の作品に参加していますし、Cal Green、Cornell Dupree、Joe Beck、George Benson、Pat Martino、Mark Whitfield など多くのジャズギタリストを世に送り出してきています。

 

 ソウルフルな Mcduff のオルガンが縦横無尽に弾きまくり、このオルガンに合わせた Burrell のギターがツボにはまる。緩急をつけて聴かせる演奏にパーカッションが加わることでよりリズミカルになりグルーブ感が増してくる。テナーサックスの Harold Vick も所々に良い色を付けてくれて絶妙な楽しさですので、全曲レビューします。


 「Grease Monkey」McDuff らしいファンキーなソウル・ジャズで、Burrell のファンクなカッティングの録音も珍しいのではないでしょうか。別人みたいです。「The Breeze And I 」Ray Barretto のコンガを大きくフィーチャーし、Joe Dukes のシンバルが印象的な軽快なラテンナンバーです。コミカルなフレーズもあって楽しいナンバーです。「Nica's Dream」 ここまでリズミカルで楽しい騒がしい Nica's Dream はあまり聞いたことがないような気がします。「 Call It Stormy Monday」ブルースの定番ナンバーで当然ボーカルレスです。McDuff は、これでもかとオルガンを弾きまくり、Burrell もブルースマン顔負けのソロでもやるかと思ったら冷静に静かにソロをとり、McDuff の方が途中でまた熱いソロをとって煽ります。もう一回 Burrell のソロやらないかと思ったら終了で少々残念。「Love Walked In」ガーシュインのナンバーで、全員が伸び伸びと演奏しているます。McDuff は激しくうねるリズムをバックにアイデアを繰り出しメンバーがそれに呼応するチームワークが良い演奏です。「We'll Be Together Again」最後は 歌手 Frankie Laine とそのピアニスト、Carl Fischer が書いたソウルとなります。基本 McDuff の独奏状態のソロに、ドラムがハイハットだけ入れて Burrell が途中でメロディアスなギターを時折被せてくる。このような曲とパターンは Burrell は得意なパターンかと思います。バラードだけどハードボイルドな感じです。
 やっぱり一番の暴れん坊は Jack Mcduff だったよねと聞き返しながら思い出していき楽しかったです🎶

guitar : Kenny Burrell
organ : Jack McDuff
congas : Ray Barretto
drums : Joe Dukes
flute : Eric Dixon
tenor sax : Harold Vick

recorded by : Rudy Van Gelder
recoeded at Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey

1. Grease Monkey / Jack McDuff
2. The Breeze And I / Al Stillman, Ernesto Lecuona
3. Nica's Dream / Horace Silver
4. Call It Stormy Monday / T-Bone Walker
5. Love Walked In / George Gershwin
6. We'll Be Together Again / Carl Fischer, Frankie Laine




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