初リーダーアルバムとのことで、見かけたら即購入したアルバムです。Cornell Dupree は、おそらく Stuff に参加が日本ではメジャーなギタリストで(と思っています)、フュージョン作品がメインかと思えば、実はソウル、R&B関係のほうが歴としては長いようです。
1960年代前半に King Curtis の The Kingpins に参加してから Atrantic Records のセッションギタリストとして活動を開始し、Aretha Franklin のバンドにも長らく在籍、名盤 Donny Hathaway Live 1972 にも参加しています。
ギタースタイルは、ソウル、R&B系の歌うように弾かれる滑らかなシングルノートの独特のタイム感、キレよく入ってくるダブルストップを多用したオブリガート、ピック弾きと混ぜて中指や薬指で弦を引っ張るように鳴らす多彩なタッチニュアンスで強弱が自在のバッキングワーク。でも「強弱」と言っても「強」をあまり聞いたことが無い珍しいタイプのギタリストです。音色は シングルコイルなのに「きらきら」し過ぎず、やや丸い音色で、ピッキングで強弱をつけると、そのままニュアンスが出てくるダイナミクスの広さで、ゲイン控えめ。
「Stuff(スタッフ)」が結成されるのは1975年のこと。このアルバムが録音された1974年は、まさにStuffになる直前のメンバーたちが、お互いのグルーヴを確かめ合っていた時期です。Richard Tee、Chuck Rainey の参加は当然の気心の知れた最高の仲間たちです。
Teasin' バックを支えるリズム隊の絡み合いが、とにかくカッコいい。Richard Tee の、ファンキーに弾けるクラビ。Chuck Rainey の、うねるような極太ベースライン。Bernard Purdie のブレないドラミング。大人のファンク・グルーブだ。
Blue Nocturne Curtis Ousley=King Curtis の作曲で、自分をテキサスからニューヨークへ呼び寄せ、プロの道を開いてくれた師匠。1971年に自宅前で暴漢に刺され、37歳という若さで亡くなった師匠への思いを込めたスローブルースです。
Jamaican Lady レゲエのリズムを取り入れた、どこか不思議な世界観を持ったフュージョン。ビヨンとした音色の楽器は Cornell Dupree が弾くエレキシタールでシンセではありません。
Feel All Right これも師匠 King Curtis 作品で、50年代のロックンロール風の少しレトロなギターのフレーズからスタートですが、1974年最新型のド派手な極上ファンクへとガラリと表情を変えます。ホーン部隊も入って楽しい。Stuff への進化する過程も少し見えるようなアッパーな曲です。
How Long Will It Last 後に Stuff で合流する Eric Gayle 作曲のご機嫌なファンクで、まさにこの後の Stuff のサウンドはうれしい。 あっちでもやってましたが、こちらでは少しテンポ落として大人な雰囲気。
What Would I Do Without You? Ray Charles の超ド級ブルース・バラード。ボーカルはありませんが、Cornell Dupree がしっかりと、その心をギターで歌っているのが聴きどころ。
Okie Dokie Stomp 1950年代に大活躍したテキサス出身のギタリスト Clarence "Gatemouth" Brown の楽曲で作曲者にはそこのトロンボーン奏者の Plummer Davis がクレジットされています。イメージ的に Cornell Dupree は静かめにネバっとしたギターのイメージですが、このアルバムではこんな陽気なストンプもありで、激しいピッキングの Cornell Dupree は貴重かもしれない。
Plain Ol' Blues ラストは 8分を超える特大の長尺スロー・ブルース・ナンバー。 タイトル通り、飾り気のない「ただの、いつものブルース」だからこその締めくくりです。
前回に聴いたときよりも今回聴き直してはるかに好印象で、地味だと思っていた印象も変わりました。Stuff 結成前夜のような雰囲気も感じられ、いつもより激しめのプレイも聴けて満足です🎶🎸
guitar, sitar : Cornell Dupree
keyboards : Richard Tee (1 to 3, 5, 7, 8)
piano : George Stubbs (5), Paul Griffin (4)
bass : Chuck Rainey
drums : Bernard Purdie
percussion : Ralph MacDonald
baritone sax : Seldon Powell (4 to 8), Trevor Koehler (1 to 3)
tenor sax : David Newman (1 to 3), Joe Farrell (4 to 8), Seldon Powell (1 to 3)
trombone : Garnett Brown
trumpet : Ernie Royal (4 to 8), Joe Newman, Jon Faddis (1 to 3)
producer : Mark Meyerson, Michael Cuscuna
recorded at Atlantic Recording Studios, New York, N.Y.
1. Teasin' / Curtis Ousley, Delaney Bramlett
2. Blue Nocturne / Curtis Ousley
3. Jamaican Lady / Chuck Rainey, Cornell Dupree
4. Feel All Right / Curtis Ousley
5. How Long Will It Last / Eric Gayle
6. What Would I Do Without You? / Ray Charles
7. Okie Dokie Stomp / Plummer Davis
8. Plain Ol' Blues / Cornell Dupree
▶ Teasin'















