2026年9月11日金曜日

The Best Of Punk Rock / VOL.1


 Priority Records ‎なるレーベルから出ているパンク・ロックのオムニバス。懐かしのパンクロックのヒット曲が集められていて VOL.3 まで出ているようですが、中古屋で見つけて購入しただけなんで他はもってません。さすがに歳をとってから最近のパンク・ロック系の新譜を買うことは滅多になくなり、ジャズやソウル、ファンクが主体になっています。がですね、歳をとってもパンクだって聴きたくなる時もあります。


 懐かしのバンド名がずらりと並び少年時代を思い出すのですが、今の若いパンク小僧たちは、果たしてこれらの古典を知っていたりするのでしょうか。現代のパンクはもっと激しい歪みだったり、超高速だったり、よりコアなファン層に向けたものが多くついていけない時もあるかもしれません。しかし、ここらへんの時代ものはキャッチーなメロディであったりポップ風なアレンジであったりと、一般の人も十分聞けるような、きっちりと商業音楽だったんだなと感じます。この頃は、こんな音楽を聴いてるヤツは少しイカレてる風に思っていました。
 しかしこのラインナップを見ていて The Clash、The Ramones、The Jam、The Stranglers、The Damned、The Buzzcocks、The Vibrators までずらっと名前が並んでいますが、10バンド中8個が「The」がついていて、Wire、999の2バンドだけが「The」なしだった。「The」がつくと古臭いような気もする。

  

改めて聴いてみますと
The Clash / Train In Vain こんなポップだったっけか。
The Ramones / Rockaway Beach FMで流れたのをカセットで録音してたヤツで、心躍ります。
The Jam / In The City ジャキジャキ、グシャっとして、かっくいいっす。
The Stranglers / Meninblack サイケデリック・パンクへと旅立つんだ。
The Damned / Born To Kill  このいい加減でエネルギーだけな感じが好きです。
The Buzzcocks / I Don't Know What To Do With My Life  ピストルズ崩れのフワフワ感がよし。
The Vibrators / Whips And Furs チープでシンプルで良いんじゃないですか。
Wire / Ex Lion Tamer 当時は、この歌い方あんま好きじゃなかったけど、今聴けば懐かしの。
999 / Homicide アマチュアっぽさ全開が好感です。


 サウンドが良くて必ずしもうまくないところが、当時のロック少年にこれなら俺にもできるかも?と夢を見させてくれたのも良かったのかも知れないな🎶

1. The Clash / Train In Vain (Stand By Me)
2. The Ramones / Rockaway Beach
3. The Jam / In The City
4. The Stranglers / Meninblack
5. The Damned / Born To Kill (Live)
6. The Buzzcocks / I Don't Know What To Do With My Life (Live)
7. The Vibrators / Whips And Furs
8. Wire / Ex Lion Tamer
10. 999 / Homicide (Live)







定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。


  

Maceo Parker / Soul Food Cooking With Maceo


 ファンクの伝説である Maceo Parker が、2020年に77歳にして発表したスカッとしたスタジオ・アルバム。ファンク・ミュージックの生きるレジェンドは芸風は変えずに、ひたすらファンク!御大のボーカルの若干の声の揺れに「歳」は感じてしまうものの、昔ながらのアレンジとキレのサックス。「オールドスクールなファンク」それに、ニューオーリンズのリズム「セカンド・ライン」のニュアンスも随所にブレンドされています。


「Cross the Track」アルバム James Brown's Funky People / Maceo & the Macks のセルフカバーです。オリジナルよりテンポが若干遅めで、重めのグルーブ感が狙いかと思いますが、私的には気持ち良い速さの一歩手前。
「Just Kissed My Baby」時代的には、かつての 盟友ということになるでしょうか。The Meters のカバーで、本家に James Brown 要素を加えた感じ。1970年に給料未払いで JB's ごと脱退したことはあったものの、ずっと出入りしていた訳でJBサウンドが身体にしみついているんでしょうね。
「Yes We Can Can」 Allen Toussaint 作曲  The Pointer Sisters カバーで大ヒットの名曲の更にカバー。カッコ良いですなあ。
「M.A.C.E.O.」 これは Maceo のオリジナル曲のリメイクのインスト。これぞファンクの貫録の77歳まで吹き続けてきたテナーを堪能。
「Hard Times」 ジャズスタンダードにもなっている David "Fathead" Newmanのカバーで、当時David "Fathead" Newman が所属していたRay Charles のバンドメンバーと共に録音された曲のカバーで、温かみのあり郷愁を誘うメロディー。古き良きを感じます。
「Rock Steady」 Aretha Franklinの「Young, Gifted and Black」に収録されている曲のカバー。御大もJB風の煽りを入れながらファンク!がいいんじゃないでしょうか。途中の Erica Falls との Steady, Rock の掛け合いも痺れます。
「Compared to What」本家 Les McCann & Eddie Harris のライブも最高なんですよね。静かに静かに少しづつ煽っておいてサビで一挙に爆発系の元祖です。御大の方が少し落ち着きながら煽ってる感じがします。一挙爆発の仕掛けだけでなく、ワンコードで押し続けてコードチェンジするとこで、緊張をドンドン膨らませるのも、この楽曲の仕掛けの一つですね。
「Right Place, Wrong Time」これも80年代ファンクの発明的ファンクの一つ Dr. John のカバー。Dr. John の方は、Sly系の原型を感じますが、失礼ですが、枯れてきているからでしょうか、御大の方からは Sly は感じません。
「Other Side of the Pillow」ぐっと若手の Prince のカバーになります。Prince の方は演奏スタイルがブルース系弾き語りバージョンなどもあります。御大はニューオリンズ「セカンド・ライン」スタイルを選択されているようです。ムーディで良いです。
「Grazing in the Grass」  Hugh Masekela のカバーで、原曲はアシッドジャズの入り口みたいな感じがしました。


 改めて原曲も調べながら聴き直していると、盟友たちとの思いで、ソウル・ファンクへ感謝なんかも含めての作品と感じました🎶

vocals, alto sax : Maceo Parker
trumpet : Ashlin Parker
trombone : Marl Mullins
trombone : Steve Sigmund
tenor sax, bariton sax : Jason Mingledorff
organ, piano, synthesyzer : Ivan Neville
guitar : Derwin "Big D" Perkins
bass : Tony Hall
drums, percussion : Nikki Glapie
congas : Angelamia Bachemin (7, 8, 10)
backing vocals : Erica Falls
extra voice on"Cross The Track"Maceo : DJ Soul Sister.Tishi.La Shaun. Ziggy. Nikki

producer : Eli Wolf

1. Cross The Track / Maceo Parker Jr.
2. Just Kissed My Baby / Art Neville, George Porter, Jr., Joseph Modeliste, Leo Nocentelli
3. Yes We Can Can / Allen Toussaint
4. M A C E O / Kellum, Odum, Williams, Davis, Rasberry, Maceo Parker, Melvin Parker, Griffith
5. Hard Times / Paul F. Mitchell
6. Rock Steady / Aretha Franklin
7. Compared To What / Eugene McDaniels
8. Right Place Wrong Time / Mac Rebennack
9. Other Side Of The Pillow / Prince Rogers Nelson
10 Grazing In The Grass / Harry Elston, Philemon Hou

▶ Cross The Track

Just Kissed My Baby

Hard Times

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2026年9月10日木曜日

Barney Kessel / Seven Classic Albums


 ジャズギターの巨匠ですが名前は知りながらも、何となくスルーしてきてしまったお方なので、お買い得シリーズ Seven Classic Albums を購入したものです。でも購入時は、それほど惹かれるものは無かったのですが、久しぶりに引っ張り出して聴いてみます。
 まずは、おさらいデス
 1945年(22歳)からミュージシャンとして活動するが、リーダーアルバムは1952年録音、1955年リリースの Swing Guitars で、初期は人気ミュージシャンのレコーディングに参加しながらも名前がクレジットされない The Wrecking Crew と呼ばれた60年代 LAセッション集団の一人。だった。ビ・バップ・フレーズを弾きこなす一方、豪放磊落なブルース・フィーリングもあり、和音でギターソロをとる、いわゆるブロック・コードの第一人者としても著名。
 初リーダーアルバム発表後はオスカー・ピーターソン・コンボに参加し、1953年から1961年まで、コンテンポラリー・レコードに多数の録音を行い、1970年代以降は Herb Ellis、Charlie Byrd と The Great Guitars を結成してレコーディングやツアーで活動。1992年に脳卒中で倒れてからは2004年サンディエゴで80歳で亡くなっています。
 そういえば The Great Guitars の方は、やたらギターが上手い爺さんの集団がいると思って、前から注目してました。The Great Guitars - Barney Kessel, Charlie Byrd, Herb Ellis - 'Lover' • World of Jazz


 結論、総じてコードワークがわかりやすくて明快なので、共演するミュージシャンがリラックスして演奏できるのだろうなと想像でき、ギターの弦は鉄弦の音ですが、ぶっとくてピッキングが強めなので一層太い音がでて曖昧さがなく、音色的にも管楽器にも負けないギターが結構良い。ただアルバムとして4枚組を連続して聴くと、チト疲れるかも🎶

●Disc1
【Let's Cook 1957】
 リーダー作としては6作目でミディアムテンポのスイングが多くゆったりとしてギターも歌います。ブルージーな感じを意識しているのでしょうか?チョーキングを、かなり多用していますが昔風。
1. Let's Cook
2. Time Remembered
3. Just In Time
4. Tiger Rag
5. Jersey Bounce
【Kessel Plays Carmen 1958】
これは8作目のアルバムで1曲目からLet's Cookとは打って変わって速いテンポのスイング。ギターの弾き方や音が違うので、思わず驚く変身ぶりです。1年しか違わないのにソロだけではなくカッティングも違うのは興味深い聴きどころ。
6. Swinging the Toreador
7. A Pad on the Edge of Town
8. If You Dig Me
9. Free as a Bird
10. Viva El Toro!
11. Flowersville

●Disc2
【Kessel Plays Carmen--Cont. 1958】
1. Carmen's Cool
2. Like, There Is No Place Like
3. The Gipsy's Hip
【Some Like It Hot 1959
4. Some Like It Hot
5. I Wanna Be Loved By You
6. Stairway To The Stars
7. Sweet Sue
8. Runnin' Wild
9. Sweet Georgia Brown
10. Down Among The Sheltering Palm
11. Sugar Blues
12. I'm Thru With Love
13. By The Beautiful Sea
【The Poll Winners--Exploring The Scene 1957
14. Little Susie
15. The Duke
16. So What
17. Misty
18. Doodlin'
19. The Golden Striker

●Disc3
【The Poll Winners--Exploring The Scene--Cont. 1957】
1. Li'l Darlin'
2. The Blessing
3. This Here
【Barney Kessel's Swingin' Party 1963】
4. Bluesology
5. Lover Man
6. Joy Spring
7. Now's The Time
8. Miss Memphis
9. New Rhumba
【Workin' Out 1961】
ニュールンバ、ペダルポイントあたりがスピード感あってよいです。ギターの音色も変わりLet's Cook の時よりも張りがあって詰まった感じが少ない感じに変わってきています。
10. Good Li'l Man
11. Summertime
12. Spanish Scenery

●Disc4
【Workin' Out--Cont. 1961】
1. When Johnny Comes Marching Home
2. New Rhumba
3. My Man's Gone Now
4. My Funny Valentine
5. Pedal Point
【Bossa Nova 1962】
最後はボサノバ1962年です。スタンダード、ディキシーランド、カウボーイ・ソングなど
様々なレパートリーがあり、オルガンが入ったビッグバンド編成ですがポップな感じのするアルバム。
6. Love For Sale
7. A String Of Pearls
8. They Can't Take That Away From Me
9. Summertime
10. You Came A Long Way From St. Louis
11. Muscrat Ramble
12. Heartaches
13. It Ain't Necessarily So
14. Ja Da
15. Sweet Georgia Brown
16. Tumbling Tumbleweeds
17. Bye Bye Blues




▶ So What




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2026年9月9日水曜日

The Jazz Messengers / At The Cafe Bohemia Volume 1

 


 メッセンジャーズのライブレコーディングで、1955年11月23日のニューヨークのカフェ・ボヘミアでの演奏です。オリジナルはBlueNote1507番で、6曲入りでしたが、CD再発で3曲の追加されています。このライブは2枚のアルバムとなって発売されているため volume1 となっています。volume2  を先に聴いて感銘を受けたため、前後しますが探し出して購入したものです。 
 さて聴きながらライナーノーツを拝見すると Cafe Bohemia について詳しく書かれています。1955~56年ニューヨークの 15Barrow Steet は様々なジャズ・クラブがある熱い場所で、当初お店はオーナーJimmy Garofoloの「The Pied Piper」というストリップ・クラブだったそうです。しかし1955年の初めごろに Charles Parker を含むミュージシャンたちがジャムりはじめ、3月にジャズ・クラブとしてオープニするときに出演予定だったのですが残念ながら Parker は急死してしまい参加できなかったようです。その後 6月にOscarPettifordが「Bohemia After Dark」という企画で Cannon Ball  Adderley とビッグバンドをやってセンセーションを巻き起こしています。更にその数か月後 Miles の初期クインテットの演奏拠点にもなっています。などなど


「Announcement by Art Blakey」"Yes sir, as the saying goes, 'If you feel like you want to cough, go ahead and cough'—we're here to have a good time. ... Music helps wash away the dust of everyday life. This is jazz. It’s an American music. It’s a contribution from the American people to the world."
「Soft Winds」Benny Goodman が1940年に作曲したジャズ・スタンダード。わかりやすく短いテーマのブルースで、各メンバー自由にソロをとり Art Blakey はソロの途中で、もっと盛り上がれとリズムを変えて煽りながら曲に緩急をつけます。微妙に速度も変えて煽ってて、特に Horace Silver のソロの時は、他のメンバーの微妙な感じより速くしてて仲の良さが伺えます。このアルバム最長の12分34秒の熱演。
「The Theme」ジャズ・セットの終わりやセット間の休憩に入る際に演奏される「クローザー」として機能の曲ですから、当日のセットリストの曲順はアルバム通りではないことと思われます。
「Minor's Holiday」アップテンポなマイナー・キーのスウィングで緻密なアレンジの Kenny Dorham の作曲。自身のアルバム Afro-Cuban (1955) からの持ち込みです。録音は数か月しか違わないのでホットなプロモーションもあるのかと思いましたが、ベースが Oscar Pettiford から、Doug Watkins に変わっているだけで録音メンバーは同じです。先陣を切る作曲者 Kenny Dorham の超速トランペットがカッコ良いです。Hank Mobley のソロ開始してからモコモコしていると Art Blakey がシンバルでカンカンカンの催促でしょうか。やっぱり Art Blakey って凄いですね。熱演だなあ。
「Alone Together」ここでバラードきました。Dorham 休憩してます。
「Prince Albert」Jerome Kern の All the Things You Are のコード進行に基づいた Kenny Dorham のコントラファクトで、このアルバムが初演とのことです。蛇足ですが このアルバムの翌年に Kenny Dorham は Cafe Bohemia  の録音出してます。'Round About Midnight At The Cafe Bohemia (1956) この曲はやってませんが
「Lady Bird」1939年頃に Tadd Dameron 作曲のスタンダード。Tadd Dameron turnaround ってコード進行が有名らしい(CM7 E♭7 A♭M7 D♭7 CM7)
「What's New?」これも古い1939年に発表されたポピュラーソング。Doug Watkins のベースメインで管楽器お休みです。
「Deciphering the Message」アップテンポなスウィングで、Art Blakey がドラムロールでガンガン入れながら牽引していきます。Hank Mobley 作曲で、最初のソロは当然サックスから素晴らしいソロを展開し Art Blakey のカンカンカンは無し。その後の Kenny Dorham がまた凄いし、Horace Silver も気合が入ってて全体的に体力勝負みたいな感じがまた良いです。エンディングに入ると皆さんホッとしてるんじゃないかと思います。


このレタリングだけのジャケットって意外とカッコ良いんですよね。デザインは John Hermansader 氏とのことで、1951年に Blue Note が10インチLPのリリースを開始する準備段階でアルバムカバーアートの制作を依頼され、その後1950年代半ばまで同社で活躍。同じくカバーアートで印象に残る Reid Miles と同期っぽいです🎶🥁

drums : Art Blakey
piano : Horace Silver
tenor sax : Hank Mobley
trumpet : Kenny Dorham
bass : Doug Watkins

producer : Alfred Lion
recorded at Cafe Bohemia, NYC、 November 23, 1955.
design (cover) : John Hermansader

1. Announcement by Art Blakey
2. Soft Winds / Benny Goodman
3. The Theme / Kenny Dorham
4. Minor's Holiday / Kenny Dorham
5. Alone Together / Howard DietzArthur Schwartz
6. Prince Albert / Kenny Dorham, Jerome Kern
7. Lady Bird / Tadd Dameron
8. What's New? / Johnny Burke, Bob Haggart
9. Deciphering the Message / Hank Mobley






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2026年9月8日火曜日

Jaco Pastorius / The Birthday Concert

 

 Jaco Pastorius 30歳の誕生日。1981年12月1日のバースデイ・ギグ。場所はフロリダ州 フォートローダーデールにあるナイトクラブ「 Mr. Pip's 」で750人ぐらいの規模のそこそこ大箱。この日のギグは満員で最初は夜8時に始まって、2回目は午前3時にショーが終了しました。
 1981年は、自身のセカンドソロアルバム Word of Mouth (1981) が発売された年であり、このアルバムもその主要メンバーが揃っての Jaco Pastorius Band + Peter Graves Orchestra で、小編成版 Word of Mouth Big Band という形となっています。といっても結構な人数のバンドになっています。プロデューサーは Peter Erskine が務めていて、後の Jaco の転落などを一切感じさせない幸せいっぱいのギグです。


 共演する Peter Graves Orchestra は良く知らないのですが、松下佳男氏のライナーノーツに軽くふれてあります。「ジャコはメジャー・デビューする前の1973年から2年間、フロリダのピーター・グレイヴス・ビッグ・バンドのリズム・セクションで活躍し、そのサウンドを革新性に満ちあふれたものに変貌させた。ジャコがそのバンドで過ごした時期は、ベースの定義を塗り替え、彼のその後の偉大な歩みにおける最初のステップとなった。」
 
Soul Intro / The Chicken ジャコの代名詞ともいえるでしょう。私が学生時代のジャズ研でのセッション大会では必ず演奏されていた思い出深いナンバー。ジャズ好きにもファンク好きにも、初心者にもやさしい名曲です。
Continuum ソロデビュー作 Jaco Pastorius (1976) にも入っていたジャコの名曲で、ビッグバンドでもコンボでも Jaco のギグで演奏される定番。そういえば学生時代テンポ無視で必死にコピーしていたベーシストもいたっけな。
Invitation 同名の映画(1952年公開)のテーマ曲で、作曲はB.Kaper。ブラス部隊が嬉々として演奏していて特には Michael Brecker のソロがわかりやすく興奮し、コンガの細かなリズムの扇動も気持ちよい。Peter Erskine はロックっぽい。
Three Views of a Secret Weather Report の Night Passage にも収録されていたり、ソロでもよく演奏されていたりしますが、ビッグ・バンド形式のこのヴァージョンは自由でおおらかでゴージャス。若干荒いところも魅力。
Liberty City これも Jaco のテーマ曲的なファンキーでソウルフル。、フロリダらしい明るさとスウィング感に溢れた曲だ。Othello Molineaux のスチールパンがやっぱり似合う。
Punk Jazz Weather Report の Mr Gone にも収録されている。全然パンクっぽくない絶妙にブラス・アンサンブルが混ざり合い、きれいに整いすぎない勢いと、強いグルーヴ感が魅力。
Happy Birthday ありきたりだが、ほほえましい。そりゃ嬉しいでしょうし皆が幸せ。
Reza TV「野生の王国」に、インスパイアーされて書いたJaco の曲。アフリカなワールドミュージックっぽい感じとメロディが広がっていけるテーマなんかは天才的。
Domingo Jaco がC.C.ライダーズにいた時(1972年)に書いた曲で、ソウルな魂が根底にあります。まとまって突っ走るブラスと伴走しながら追い打ちをかける Jaco 感が気持ち良い。
Amerika / traditinal 原曲は America, The Beautiful というスタンダード。ここでの Jaco は冷静。ハーモニーを大切に短くまとめた歌い上げかたが好印象。

曲目はいつものヤツのオンパレードで、音質も良いわけではないですが心あたたまるライブ感がなんど聴いても、とても心地良いです🎶

【The Word of Mouth Sextet】
electoric bass : Jaco Pastorius
drums : Peter Erskine
tenor sax : Michael Brecker
tenor soprano sax, bass clarinet : Bobby Mintzer 
percussion : Don Alias
steel drums : Othello Molineaux

【Guest Musicians】
steel drums : Paul Hornmuller
congas : Robert Thomas, Jr. 
percussion : Oscar Salas

【Peter Graves Orchestra】
trumpet : Kenneth Faulk , Brett Murphey , Melton Mustafa ,Brian O'Flaherty Peter french horn : Gordon , Jerry Peel , Steve Roitstein 
trombone : Russ Freeland, Mike Katz 
trombone , tuba : David Bargeron
bass trombone : Peter Graves 
sax , woodwinds : Dan Bonsanti, Neal Bonsanti, Gary Lindsay
bariton sax : Randy Emerick

producer : Peter Erskine
recorded December 1, 1981, at Mr. Pip's, Ft. Lauderdale, Florida

1. Soul Intro ・ The Chicken Pastorius, Alfred Ellis
2. Continuum / Pastorius
3. Invitation / Kaper
4. Three Views of a Secret / Pastorius
5. Liberty City / Pastorius / Pastorius
6. Punk Jazz / Pastorius
7. Happy Birthday / Pastorius / M. Hill, P. Hill
arranged by, adapted by : Larry Warrilow
8. Reza / Pastorius
9. Domingo / Pastorius
10. Band Intros
11. Amerika / traditinal
arranged by, adapted by : Pastorius








Reza



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2026年9月7日月曜日

Keb'Mo' / Just Like You


 わたくしが好んで聴く伝統のブルース・スタイルは「色、金、酒」がテーマになることが多く、少々下品な歌詞であったり、ほぼ中身の無い言葉の繰り返しであったりします。しかしこの Keb'Mo' は、Just Like You では「誰からも愛されていなくても、自分自身を愛することを忘れてはいけない」と歌います。ブルース・マンなので、デルタ・ブルースのスタイルを基本としていますが、フォーク、ロック、ジャズ、ポップ、カントリーなどを取り入れ、暑苦しくない優しく知的な曲が信条のブルース・マンです。


「That's Not Love」愛はそんなに苦しいものではないはずだ と歌うブルース。昔から使われているギターのリフを使ってはいるがライトでカラッとした使い方です。
「Perpetual Blues Machine」不幸製造機(perpetual blues machine)と相手の不誠実さに気づき別れを告げる大人の失恋 を歌ったシカゴスタイルの弾き語りブルース。歌詞無しでインストでやってもカッコ良さそうです。
「More Than One Way Home」自身の故郷であるカリフォルニア州コンプトンの思い出を描いたストーリー・ソング。スリーコードのブルースではなくポップなサウンドです。
「I'm on Your Side」私はあなたの味方だ(I'm on your side)と歌う、AOR的なサウンドを取り入れたブルース
「Just like You」 Bonnie Raitt とJackson Brown をボーカルに迎えた、ブルース形式から離れたアルバムタイトル曲。
「You Can Love Yourself」人生の困難に直面して「もう終わりだ」と感じている人に対し、(いつか自分を愛せる)場所に辿り着けると語りかける弾き語りブルース
「Dangerous Mood」王道のブルース進行で古き良きブルース・スタイルで B.B.King スタイルのオブリガード、Muddy Waters の Hoochie Coochie Man のフレーズを使ったりしてて、ブルースファンは喜んじゃいます。
「The Action」フォーク・ブルースってタイプですかね。かっこつけるのはやめて、二人の関係を次のステージに進めるための具体的な(アクション)を起こそう。
「Hand It Over」ゴスペル+ブルースでこうなります。もし悩みが解決せず、夜も眠れないほど不安なら、跪いて祈り、すべてを委ねなさい(Hand it over)カッコ良い
「Standin' at the Station」ブルース・ロックもあります。駅に立ち、去りゆく列車を止めようとする姿
「Momma, Where's My Daddy? 」色・酒・金は出てきませんが、パパはどこへ行ったの?古いタイプのブルースっぽい感じの渋い弾き語りです
「Last Fair Deal Gone Down」1936年のRobert Johnson 作品です。確かに原曲はフォークブルースっぽいメロディーしてます。Keb'Mo' がリメイクすると爽やか。
「 Lullaby Baby Blues」温かく穏やかな子守唄

聴きどころいっぱいあり過ぎのブルースでありながらポップな音楽で、どブルース好きのヤジオにも刺さってくるのが Keb'Mo' です🎶🎸

producer : John Porter

1. That's Not Love / Georgina Graper, Kevin Moore
vocals, guitar, harmonica : Keb'Mo'
bass : James "Hutch" Hutchinson
drums : Laval Belle
percussion : Munyungo Jackson
backing Vocals : Jackie Farris
backing Vocals : Jean McClain
2. Perpetual Blues Machine / Georgina Graper, Kevin Moore
vocals, guitar, harmonica : Keb'Mo'
3. More Than One Way Home / John Lewis Parker, Kevin Moore
vocals, guitar, harmonica : Keb'Mo'
bass : James "Hutch" Hutchinson
drums : Laval Belle
percussion : Munyungo Jackson
backing Vocals : Jackie Farris
backing Vocals : Jean McClain
4. I'm on Your Side / Kevin Moore
vocals, guitar : Keb'Mo'
keyboards : Tommy Eyre
bass : James "Hutch" Hutchinson
drums : Laval Belle
5. Just like You / Candy Parton, Kevin Moore
vocals, guitar : Keb'Mo'
vocals : Bonnie Raitt
vocals : Jackson Brown
keyboards : Tommy Eyre
bass : James "Hutch" Hutchinson
drums: Ricky Fataar
percussion : Munyungo Jackson
6. You Can Love Yourself / Kevin Moore
vocals, guitar, harmonica : Keb'Mo'
7. Dangerous Mood / Candy Parton, Kevin Moore
vocals, guitar : Keb'Mo'
keyboards : Tommy Eyre
bass : James "Hutch" Hutchinson
drums : Laval Belle
8. The Action / Kevin Moore
vocals, guitar : Keb'Mo'
keyboards : Tommy Eyre
bass : James "Hutch" Hutchinson
drums: Ricky Fataar
percussion : Munyungo Jackson
backing Vocals : Jackie Farris
backing Vocals : Jean McClain
9. Hand It Over / Kevin Moore
vocals, guitar : Keb'Mo'
11strings guitar : Tommy Eyre
dobro : John Porter
bass : James "Hutch" Hutchinson
drums : Laval Belle
trumpet : Darrell Leonard
trombone : Jim Pricce
clarinet : Jim Gordon
10. Standin' at the Station / Phil Ramocon, Kevin Moore
vocals, guitar, harmonica : Keb'Mo'
keyboards : Tommy Eyre
bass : James "Hutch" Hutchinson 
drums : Laval Belle
harmonica : Larry David
11. Momma, Where's My Daddy?  / Lori Barth, Kevin Moore
vocals, guitar : Keb'Mo'
12. Last Fair Deal Gone Down / Robert Johnson
vocals, guitar : Keb'Mo'
dobro : John Porter
bass : James "Hutch" Hutchinson 
drums : Laval Belle
trumpet : Darrell Leonard 
trombone : Jim Pric
clarinet : Jim Gordon
13. Lullaby Baby Blues / Georgina Graper, Kevin Moore
vocals, guitar : Keb'Mo' 


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2026年9月6日日曜日

Weather Report / This is This


 通算16枚目の最後のアルバムにして、最後は、ほぼ Zawinul のやりたいことだけが詰まったアルバム。ゲスト参加の Carlos Santana も含めてミュージシャンの個性を殺した演奏がかえって聴きどころになっているのではないでしょうか。
 バンドは1985年のアルバム Sportin' Life のリリース時点で実質的に活動を休止しており(このアルバムは入手していませんでしたので、また中古探しにいきます)、リーダーのJosef Zawinul とWayne Shorter もそれぞれのソロ活動に移行しており、まあアクが強すぎる親玉のもと、解散は必然的だったと思えます。故に Wayne Shorter の楽曲が収録されていない唯一のアルバムでもあります。
 しかし実質的な活動停止はしていたものの、レコード会社(CBS/Sony)との契約上、もう1枚アルバムを制作する義務が残っていたため、最終作として急遽制作・リリースされたアルバムとなり、まあ Josef Zawinul のソロアルバムと考えても良い状態ではあり、セッション集や過渡期的な色合いが強い作品かと思われます。


 小川隆夫によるライナーノーツの解説には、パーカッションの Mino Cinelu へのインタビューで、Josef Zawinul に急に呼び出されてレコーディングを開始したこと、いつもは自分の録音が無い時でもスタジオにいた Wayne Shorter がいないことに驚いていること、なども掲載されています。アク強い親玉は状況説明も面倒なので、とにかくメンバーを呼び出して業務的にアルバム制作を開始したことがわかります。何があったか聞くのも、おっかない感じなのでしょうか。
 なお Josef Zawinul はバンドを継続させたかったようなのだが、Wayne Shorter がバンド名を使うことを拒否したため、Zawinul はその後「Weather Update」名義で活動を始めますが直ぐに終了しています。この活動ではでは Shorter の代わりとなるサックスはおらず、ギターに John Scofield を迎えての活動となっています。そこで小川隆夫の John Scofield へのインタビューもまた興味深い。This is This の楽曲は、Carlos Santana が実際の収録に参加しているのだが、もともとは 日本に滞在していたJohn Scofield に譜面を送っていて、John Scofield は日本にいるうちに全部で7ページもある難曲をマスターするのに四苦八苦しているよとのこと。そうだったんですね。時間の折り合いがつかずに Santana になったのか?、新たなバンドの名前でもめている Shorter  に、そのギタリストである John Scofield に最後のアルバムの参加を告げるのにさすがに気が引けたのか? なんてとこも気になるところであります。

 Miles の「Bitches Brew」に参加したミュージシャン達が、「Retun to Forever」「Weather Report」などに分化、複雑化、宇宙化してきた変遷の一つの最終形。
バカテク電化フリー・ジャズが炸裂と思っていたら全部楽譜通りらしい恐ろしさの「Update」、メロディーが美しい「 I'll Never Forget You」などが聴きどころ。Josef Zawinulの権力志向と音楽性にばかり目が行ってしまうが、アルバムとしては中々の出来と思います🎶

keyboards : Josef Zawinul
sax : Wayne Shorter
bass : Victor Bailey
drums : Omar Hakim (6), Peter Erskine
percussion, vocals : Mino Cinelu

Guest
guitar : Carlos Santana (1, 5)
vocals : Colleen Coil, Darryl Phinnessee, Marva Barnes, D. Siedah Garrett

producer : Josef Zawinul
recorded at The Sound Castle, Los Angeles, California

1. This Is This / Josef Zawinul
2. Face the Face / Josef Zawinul
3. I'll Never Forget You (Dedicated to the Memory of My Parents) / Josef Zawinul
4. Jungle Stuff Part I (Album Version) / Mino Cinelu
5. Man with the Copper Fingers / Josef Zawinul
6. Consequently (Album Version) / Victor Bailey
7. Update / Josef Zawinul
8. China Blues / Josef Zawinul




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2026年9月5日土曜日

Count Basie Zoot Sims / Basie & Zoot


 1975年当時、すでにベテランの域に入っていたBasie & Zoot のリラックスした演奏です。「職人たちが楽しんで演奏している小編成のセッション」で、お手本のような演奏ができてしまった魔法の一枚で、ビッグバンドのリーダーとしての印象が強い Basie が、少人数のコンボでリラックスして弾きまくる姿を堪能できる一枚です。ストラト・ピアノやオルガンまで披露していて、特にオルガン演奏は、非常にファンキーで温かみのあります。また Zoot のテナーサックスは、ベイシーの正確なリズムに完璧にフィットしています。どの曲でも流れるようなフレーズと心地よいトーンで、聴き手を幸せな気分にさせてくれます。
 ジャケットは、セッション現場に吸殻がてんこ盛りの灰皿になり、くたびれた普段着でのp二人の姿が写っている写真。もうちょっと良い写真は無かったのかとは思ってしまいます。写真はプロデューサーでもある Norman Granz が撮ったものが使われています。発売は Pablo Records で、1973年に Norman Granz が設立したジャズ・レコード・レーベル。つまりジャケ写は社長の選択でもあるんでしょうがないですか。


「I Never Knew」1925年に書かれたポピュラーソング・ジャズのスタンダード・ナンバーです。 Count Basie Orchestraでも、繰り返し多数録音されていますが、本作は最速に近いスピードでのグイグイ、ときて陽キャ全開です。初っ端から嬉しいです。
「It's Only A Paper Moon」最速スピードからスピードダウンして、Basie のピアノが跳ねて、軽快にスキップしているような、当時だったら若い男女がこの曲に合わせて楽しく踊れるんだろうなって思います。
「Blues For Nat Cole」曲名でわかる Nat King Cole・キング・コールに捧げられた曲、Basie のリズムに強打するピアノのリズムに、全員が呼応してこれも踊る様なスイング。ラストの可愛らしさを感じるピアニッシモな終わり方もイケてます。打鍵の一つずつのリズムが、やっぱり素晴らしい。
「Captain Bligh」テンポダウンのバラード風ブルースきました。Bligh って何だろうと思ったら、1789年のバウンティ号の反乱で知られる英国海軍士官 William Bligh のことのようで、トンガからティモールまで約6,700kmをボートでの大航海して生還した方のようです。航海の荒々しさよりも、ゆっくりボートで漂っていることが連想されるブルースです。
「Honeysuckle Rose」1929年のオフ・ブロードウェイ・レビュー Load of Coal のために書き下ろされ、ソフト・シューズ・ダンス(タップダンスの一種で、靴底に金具を付けていない革底の靴で踊るスタイル)のナンバーとして紹介されたとのこと。ソフト・シューズ・ダンス初めて知りました。なるほどタップダンスか、細かなリズムと音を刻む Basie のピアノに先導されて踊れといわんばかりの Zoot の横揺れが気持ち良い。
「Hardav」心静かに聴くスロー・ブルース、シンプル。av ってなんだろう。
「Mean To Me」1929年に制作されたシート・ミュージック。古き良きを思わせるスイングで強打はなしで気負いのないピアノに Zoot も素材に対しての余裕のサックスを優しくブローで対応。熱いばかりがジャズでは無い。
「I Surrender, Dear」最後は Basie のオルガンが登場します。ライナーノーツによればBasie にオルガンの仕組みを教え、Honeysuckle Rose の作者である Fats Waller だそうだ。

 ライナーノーツはアートブレイキーのピアノ奏者でも知られるBenny Green が書いていますが、全体的に抽象的な周りくどいインテリ的な文章が私には難解でした。ですが、アルバムの選曲としては Basie Zoot が若かりし頃にジャズ界でやっと頭角を現し始めた頃の1925年から1934年の間に発表されたもので構成されていて、彼らはその音楽を現代に今運び続けているのだ、ぐらいは。と言うところは理解できました。

 ワンホーン構成なので、ホント足取り軽やかで軽快でワクワクする。聴いていて本当に楽しいスイング🎶

piano, organ : Count Basie
tenor sax : Zoot Sims
bass : John Heard
drums : Louis Bellson

producer : Norman Granz
recorded April 9, 1975, Studio RCA Studio, New York
art direction : Phil Carroll 
design : Gilles Margerin 
photography : Norman Granz

1. I Never Knew / Ted Fio Rito, Gus Kahn
2. It's Only A Paper Moon / Harold Arlen, Yip Harburg, Billy Rose
3. Blues For Nat Cole / Count Basie, Zoot Sims
4. Captain Bligh / Count Basie, Zoot Sims
5. Honeysuckle Rose / Andy Razaf, Fats Waller
6. Hardav / Count Basie, Zoot Sims
7. Mean To Me / Fred Emil Ahlert, Roy Turk
8. I Surrender, Dear /  Harry Barris, Gordon Clifford





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