Coltrane が Milesバンドに在籍したのは、1955年~1957年。重度なヘロイン依存、アルコール中毒により、ステージ上での遅刻や不調、演奏中に居眠りをするなどの問題行動で解雇となっています。しかしその後 Thelonious Monk Quartet の一員として Monk のバンドに加入してFive Spot に長期出演し Himself (1957) で1曲で1曲、Monk's Music (1957) の録音に参加(このアルバムの3,5曲と録音メンバー、録音日は同じです)、1958年にバンドを離れることとなります。Monk は Coltrane を家に招待し音楽について語り合い、練習を重ねたとのことで、 Miles は職場仲間としては見限ったが、Monk は Coltrane の音楽的な魅力の方を選択したようです。
さて、このアルバムは1961年の発売ですけど録音は4年前の1957年の4月、6月、7月です。Monk は もともとPrestige と契約していたもののプロモーションの悪さもあり Riverside に移籍し、それから花開いています。一方 Coltrane と契約していた Prestige の録音なので、Monk に「サイドメンになれ」とせまりメンツの問題で発売が出来なかったのだが、Riverside でのプロデューサーの Orrin Keepnews 氏が「契約上の問題で即座にリリースできないことはわかっているけれど、どうしても演奏を記録しておきたい」として、別に録音しての発売となったとのこと。
なるほど Monk、Coltrane の共同名義のアルバムなのに、Coltrane は客演のように半分しか録音に参加していないのは、もともとはこの3曲を世に出したかったのだが、アルバムにするには曲が足りなかったので別メンバーでの録音を追加したわけで、あくまでメインは二人の共演する3曲ってことです。
Ruby, My Dear Coltrane のエモーショナルで瑞々しいサックスが光るバラードになっていて、吹きまくらない抑制された演奏がすごく良いかもしれない。Monk のデフォルメも抑え気味で調和がとれているのですが詰まらなくない。
Trinkle, Tinkle 録音した曲順はわかりませんが、アルバムの流れからすると1曲目 Ruby, My Dear で抑えていた Coltrane の感情が爆発しちゃった感じでその対比も面白いし、テーマからして Monk、Coltrane の息が合っていて流れるようなスムーズさ、Coltrane に挑発された Monk のピアノソロもいつもより前のめりで化学反応が起きているのではないでしょうか。Wilbur Ware のベースソロで失速?と思ったら Monk が楽し気に茶々を入れて、テーマに戻ったら、ほんの少しテンポが走るのは気持ち良かった証でしょう。このアルバムには化学反応が無いと書いてた人がいたようだが、これを聴いてそう思うのには納得がいかないですね。
Off Minor メンバーが変わりセプテット形式の重厚な演奏。安そうだけど広めの酒場で演奏している感に変わりグッと気が楽になります。
Nutty Coltrane バージョンに戻りますが Coltrane 落ち着いてます。Monk の目立つ順番で、ギリギリのタメが気持ち良いヤツです。
Epistrophy Art Blakey が存在感出してます。このドラムでバンドでのグルーブが変わるのがやっぱり凄い。
Functional 二人の名義ではありますが、Monk のピアノ独奏のブルース。気持ちよく聴いてたのですが、なかなか終着点にたどり着かないことに気づいてよく見たら、たっぷりの9分42秒。たっぷりと堪能できます。
やっぱり、これも良かった。Miles は飽きるんだけど Monk は飽きないって、行きつけの音楽好きの集う「おでんバー」のマスターが先日おっしゃってましたが同感です🎶🎹🎷
piano : Thelonious Monk
tenor sax : Coleman Hawkins (3,5) , John Coltrane (1,2,4)
alto sax : Gigi Gryce (3,5)
trumpet : Ray Copeland (3,5)
bass : Wilbur Ware (1-5)
drums : Art Blakey (3,5) , "Shadow" Wilson
written-by : Thelonious Monk
producer : Orrin Keepnews
recorded at Reeves Sound Studios, New York City
#1,2,4 : July 1957
#3,5 : June 26, 1957
#6 : April 16, 1957 (piano solo)
1. Ruby, My Dear
2. Trinkle, Tinkle
3. Off Minor
4. Nutty
5. Epistrophy
6. Functional
▶ Nutty









