2023年10月29日日曜日

Miles Davis / The New Miles Davis Quintet

 

 このアルバムは Prestige での 1955年11月16日の録音で、コルトレーンのいる第1期の黄金期の「初めて持ったオリジナル・コンボのデビュー盤」ということになっていますが、10月27日に Columbia のスタジオで  'Round About Midnight の一部を録音しています。       
 マイルス自身は本作をそれほど重要な作品とは考えておらず、このとおりジャケットはかなり、どうでもよい感じの小川の写真に文字でタイトルが書いてあるだけでタイトルも単純に Miles だけ。Prestige の方が小さい会社であるため金はかけずにマイルスの作品を販売する方策だったようで、マイルスには多額の前払い金(ヤクの資金)を渡していたので Columbia がアルバムをリリースをしてからでも、盤を販売することはOKの契約をしていたとのこと。 'Round About Midnight が大手の Columbia で有名になり、宣伝をかけずしてこのアルバムのセールスを伸ばすことが出来たようです。ということでその後に出たアルバムのジャケットは色々なバージョンがあるようですので、中身を見ずにジャケ買いをする私としては気を付けなければいけないヤツですね。

 

 他の人の批評も気になるところで、'Round About Midnight  と比べてアンサンブルが悪いとか、全体的な厚みが無いとか、ただのセッションにしか聞こえないとか、辛めの批評が多いようです。しかし聴いてみないとわからないし、数年後に聴くと、また印象が変わることが多いのも、この手のアルバムに良くあること。
 さて、レビューしてみましょう。 Just Squeeze Me は、丁寧にテーマを吹くミュート・トランペットから始まります。非常にリラックスしたセッションであることは間違いないかと思います。若干 Red Garland のピアノが奥に引っ込んでいるような録音ではあります。コルトレーンは、ブホッとした音でのソロですが吹きすぎず落ち着いたソロは悪くはないんではしょうか。There Is No Greater Love は、良い曲ではあるけど気合は入ってないかもしれませんが、これを落ち着いたセッションと聴けば良い録音かもしれません。マイルスは良い感じのトランペットで仕事を全うしてます。How Am I to Know? は、アップテンポできました。Paul Chambers のベースが、かなり良い仕事をしているのでつられて、マイルス、コルトレーン、ガーランドのソロも聴いていて楽しいですね。S'posin' も快調なアップテンポの曲ですが、続けて聴くと若干単調になってしますような気もしますがリーダーが癌bっています。The Theme は、このアルバムで唯一のマイルスの自作曲となります。コルトレーンは、終盤でのソロとなります、他の曲も含め段々と単調なソロではあるような気もします。Stablemates これで最後の曲となります。モコモコして地味な曲が最後になっております。悪くはないんだけど曲が羅列してあるだけに聞こえないことも無い。
 このコンボの演奏をライブハウスで見れれば、それはかなり楽しいことは間違いなさそうなんだけど、そう思って聞くからかもしれませんが、アルバムとしては、ライブの演目を全部録音して並べただけの曲の羅列っぽい感じは否めないかも🎵
 
trumpet : Miles Davis
piano : Red Garland
bass : Paul Chambers
drums : "Philly" Joe Jones
tenor sax : John Coltrane

recorded November 16, 1955

1. Just Squeeze Me
2. There Is No Greater Love
3. How Am I to Know?
4. S'posin'
5. The Theme
6. Stablemates





  

2023年10月28日土曜日

James Brown / Hot Pants


 以前のレビューでこんなこと書いてました。
「いつも思うんですがバンドのメンバーは大変なんでしょう。二日酔いならブレイク・ポイント逃しそうです。ずうっとテンションは同じで緊張しっぱなしで親玉は怖そうなおじさん。失敗したら、どつかれそうです(いやクビか?)」
 これはブーツィーが、1971年にヤクのやりすぎでクビになった後の1971年8月にレコード会社をポリドールに移して最初に販売したアルバムですから、やはり親玉は怖そうなオジサンだった訳です。そんな怖そうなオジサンも1988年に、薬物吸引中に妻とケンカ、銃乱射後に警察とカーチェイスなど、かなりの危ないヤク中らしいですが、このアルバムは仕事をきっちり、長尺でのファンクを5曲+ボーナスの潔いJBファンクと。改めて聴いていると、このセリフを言うような歌回しとループが、ヒップホップへ変化していったんだろうかとも思います(どうなんだろう?)


 さて、レビューです。Blues & Pants は、クールで黒さ満点の9分40秒の長尺。高速ではなく、落ち着いたテンポで、ダラダラしていますが、Fred Thomas の忍耐を強いられているような超シンプルベースを聴いていると、しっかり統制されているのだなと感じます。次いで、Can't Stand It は、またゴツゴツとしていてギターの Hearlon (Cheese) Martin, Robert Coleman の強制労働ぶりですが、しっかりファンクしています。2パートに分かれる Escape-Ism ですが、基本はワン・コードのリフパターンが一緒。最初はボーカル中心で2部目は、オルガン、トランペットのソロに自由が与えられています。そして掛け合いなどがあり、ノリ的には更にヒップホップ感が増しています。ボーナストラックの Escape-Ism (Complete Take) は、更に19分の長尺。基本一緒ですが音圧が低めかな。そして Hot Pants は、パターンは同じワンコードのファンク一発ですがタイトル曲だけあって何かがカッコ良いのと、途中から変わるリフ・パターンで何か新鮮に感じます。何かを突き詰めるとカッコ良くなるという典型ですね。
 同じリフを続けて、これほどまで飽きさせないのはJBならでは。でもクセが強いなあ。やっぱり🎵

vocals : Bobby Byrd, James Brown
organ : James Brown
guitar : Hearlon (Cheese) Martin, Robert Coleman
bass : Fred Thomas
drums : John (Jabo) Starks
congas : Johnny Griggs (3, 4, 6)

alto sax : Jimmy Parker
tenor sax : St. Clair Pinckney
trombone : Fred Wesley
trumpet : Jerone (Jasaan) Sanford, Russell Crimes (1, 2, 5)
organ trombone : Bobby Byrd

1. Blues & Pants
2. Can't Stand It
3. Escape-Ism (Part 1)
4. Escape-Ism (Part 2)
5. Hot Pants (She Got To Use What She Got To Get What She Wants)
【Bonus】
6. plus Escape-Ism (Complete Take)





  

2023年10月27日金曜日

The Wes Mongomery Trio / A Dynamic New Sound


 1959年にニューヨークで録音されたオルガンとのトリオ録音。トリオ音源としては初の録音となります。オルガンは Melvin Rhyne(メルビン・リーン)でドラムが Paul Parker(ポール・マーカー)で、録音状態は良くい状態ながらライブ感もある仕上がり。ジャケットのイラストも印象的です。プロデューサーは、この楽器構成はプロデューサーは、Bill Evans の仕掛け人として有名な Orrin Keepnews で、これも彼の仕掛けなのでしょうか。売れるミュージシャンを嗅ぎ分ける凄い人ですね。ちなみに Melvin Rhyne のオルガン演奏は結構地味で Jimmy Smith のようなド派手タイプでは無いのでギター・アルバムとして、ウェスのギターを堪能できる仕上がりも心憎い。


 この音源自体はCDでありリメイク版であるので別テイクが2曲追加されています。Satin Doll は採用テイクをスタッフが間違えたらしく、このリメイク版では6曲目に別テイク、7曲目にオリジナル、Missile Bluesはモンゴメリーがソロ演奏の後に失敗を犯してしまったとのことで、別テイクが先になっていますが、オリジナルの3分54秒ぐらいのところのことでしょうか?ミスなのかどうかは注意して聴かないとわかりませんが・・
 オープニングは、モンクの Round Midnight プリッとした音色のギターのイントロです。私の所持する音源で Echoes Of Indiana Avenue のバージョンも気にいっています。こちらも同じくオルガンの Melvin Rhyne とのデュオ。録音は 1957-58 となっていますから、この録音の前身となっているようです。Yesterdays も静かに始まります。オルガンのペダル・ベースとドラムのブラッシングだけのシンプルなバッキングだと、ギターの弦は鉄だと言うことがわかるカラカラの音が目立ちます。The End Of A Love Affair では、オルガンとドラムが一転して頑張ってスイング。1950年にEdward C. Redding が Mabel Mercer という女性クラブ歌手のために作詞・作曲した曲ですが、ラブソングっぽくないですね。Whisper Not は、Benny Golson が1956年にガレスピ楽団にいたときに作曲した名曲。これもオルガンが頑張っていてスモール・コンボのまとまりの良さが現れています。Ecaroh は、ホレスシルバーの作曲の明るく楽しげなテーマの曲で、ウェスもノリの良い演奏でどこまでも弾き続けるような感じが最後はフェイドはもったいない。そしてデューク・エリントンの Satin Doll (Take 5)、Satin Doll が、珍しい2曲続き。理由は前述のミス。それ以外にも曲全体は (Take 5) の方がモコモコしている感じはあり、ギターソロの組み立ては正規の方が面白いような気もするので本当に間違いだったのか、なんて思ってしまいます。次いでウェス作曲のブルース Missile Blues (Take 5)、Missile Blues も、間違いとのことですが、再発盤の方が2曲聴けてお得だというところで良いでしょう。それにしても(Take 5)があるんだったらマスター音源は少なくとも、あと3つの違うバージョンがあるはずですから、それも聴いてみたいもんです。そして Too Late Now は Burton Lane 作曲のバラードで古臭くも良い曲ではあります。聴いているとつまらないかなって思ったところでウェスのソロになって、ゆったりとしたシングル・ノートのソロも悪くないなあと思いながら後半は聴けます。Jingles でラストですが、ウェス作曲の大好きな曲です。個人的には Russell Malone / Black Butterfly の高速バージョンが一番好きなんですが元祖ここにありです。
 この録音は、飛行機嫌いで知られるウェスがニューヨークまで飛行機でやって来たのか、ケニーバレルがギターとアンプを貸したのかといったことも話題になったらしい。結果的には飛行機できたことは判明したが、バレルのギターの借用は不明🎵

guitar : Wes Montgomery
organ : Melvin Rhyne
drums : Paul Parker

producer : Orrin Keepnews

1, 5, 6, 7, 8 recorded at Reeves Sound Studios, NYC, October 5, 1959
2, 3, 4, 9, 10, 11 recorded at Reeves Sound Studios, NYC, October 6, 1959

1. 'Round Midnight
2. Yesterdays
3. The End Of A Love Affair
4. Whisper Not
5. Ecaroh
6. Satin Doll (Take 5)
7 Satin Doll
8. Missile Blues (Take 5)
9. Missile Blues
10. Too Late Now
11. Jingles



▶ Jingles


  

2023年10月22日日曜日

Pat Metheny Group / Still Life (Talking)

 

 最近になって Pat Metheny を聴くようになってきたので、よく解っていませんが、行きつけの音楽好きが集う「おでんバー」に、これを持って行ったところ、皆さん口を揃えて「名盤だよね」とのこと。パット・ファンと言わずともパットを聴く人にとって傑作と言われる存在のようです。どうやらブラジルがテーマの作品であり、ボーカリーズ・スタイルと言われる声を楽器として使う言葉の無いボーカルとパット独特の浮遊感により五感に訴えるアルバムとなっています。また、Acoustic, Electric, の Guitar, Guitar Synthesizer を効果的に駆使しているのも、単なるギタリストを超越したアーティストだと実感します。今まで聴いてこなかったのは、その超越したアーティスト的な部分が理解できるのもの響いてくるものが無かったからで、聴くようになったと言っても崇拝するほど好きなジャンルではありません。ただ凄いということは十分認識できる内容で、1988年度グラミー賞ベスト・ジャズ・フュージョン・パフォーマンス賞受賞も納得。その後、ジャズ・フュージョンにブラジリアン要素が加わり Last Train Home は後にTVアニメ「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース」に使用されています。


 そんな名作をレビューしてみます。1曲目は、Minuano (Six Eight) 浮遊感のあるアルペジオのイントロ、ボイスが更に浮遊感のあるメロディを奏でながらシンフォニックな展開。途中からドラムが加わり効きだしてからギター・シンセとボイスとのユニゾンの透明感が素晴らしい。Minuanoとは南部ブラジルの冬の激しい季節風のこと。風が吹き抜ける空気感実にうまく表現されています。 So May It Secretly Begin この曲もメロディ・ラインが素晴らしい。ギターはアコースティックとエレキで引き分けているようです。曲名からすると冬の激しい季節風が過ぎた後に春の芽生えが秘かに進行している様を表現しているのでしょうか。Last Train Home は、ギターシンセでのフワッとした音色が郷愁を誘うメロディーで歌いドラムの細かいリズムが列車の走るリズムに聞こえてきます。ライナーノーツにカントリー・フレイバーな曲って書いてありますが田舎って意味のカントリーなら理解できますがが私には音楽的にはカントリーには聞こえません。海外での批評を間違って訳してしまったのですかね。(It's Just) Talk では、ブラジリアンな雰囲気が出てきています。Lyle Mays のピアノ・ソロも抜群です。自然の描写からブラジルの人混みに入ってきた感じでしょうか。陽気にしゃべる人たちを外から見つめている感じです。Third Wind は、アップ・テンポで激しめのリズムになり、疾走感や曲の展開も凝っていて聴き応えがあります。ジャズとミナス音楽とアフロ・ラテンなリズムとが三位一体で、ここでも風がテーマですね。ブレイク後のパーカッション・ソロとギターソロとボイスのユニゾンはカッコイイですね。このユニゾン・ソロは楽譜に書かれているのでしょうか。アドリブで反応しているとすれば凄いことです。Distance は、遠くから森を見つめていることを表現している感じのする風景画のような曲です。ラストは In Her Family で、ピアノの Lyle Mays の表現力に魅了されます。曲名からすると女性に家族が出来て小さな幸せを嚙みしめているかのような感じです。家族は当然赤ちゃんでお母さんの腕の中で幸せそうに寝ているかのようです。
 こういった甘くて切なくて、郷愁をかきたててくれるような路線は昔の私には退屈であり理解できない路線でありましたが、今は歳をとり、こうやって音楽を聴いて色々感じることができるようになったのは改めて自分でもビックリです🎵

acoustic guitar, electric guitar, guitar synthesizer : Pat Metheny
composed by, arranged by : Lyle Mays, Pat Metheny
piano, keyboards, co-producer : Lyle Mays
bass (acoustic & electric) : Steve Rodby
drums : Paul Wertico
percussion, voice : Armando Marcal
voice : David Blamires, Mark Ledford

producer : Pat Metheny

recorded march/April 1987 at Power Station, NYC

1. Minuano (Six Eight)
2. So May It Secretly Begin
3. Last Train Home
4. (It's Just) Talk
5. Third Wind
6. Distance
7. In Her Family





  

2023年10月21日土曜日

The Baker Brothers / Transition Transmission


 このレビューを書くにあたり、前作 Bakers Dozen を未だ手に入れていないことに気が付き明日の休みは中古屋に行こうかと思っています。インスト7曲、ボーカル入り7曲で、ミーターズ路線のファンキー、アシッドジャズ風のUKファンク味付け、泥臭いソウルテイストもありながら、売れ線ポイところも混ぜてきています。が、決してオシャレ系ではない。
 段々とプロっぽく無難に音をまとめてきているのが気になりますが、改めて聴いてトリオ編成の荒っぽくて男らしいところ、適度にジャジーさを絡ませたファンクっぷりが気に入っています。
 メンバーは、このアルバムは未だ オリジナルの Dan Baker、Richard Baker の兄弟と親友のマルチ・ミュージシャン Chris Pedley、前作からボーカル参加の Vanessa Freeman、ソウルシンガーの元 Average White Band の Hamish Stuart、他ロンドン・クラブ・ジャズ・シーンの人気バンド Reel Peopleからリーダーの Mike Patto(key) 等々。


 さて、レビューです。このアルバムはなんと14曲入りの大盤振る舞い。Why Oh Why ミュンミュンいってるシンセですが、ジャミロクワイっぽい曲作りのダンサブルなファンクです。Chance And Fly ホーンとストリングスの入れ方が素敵なポップで勢い溢れるグルーヴ。ストリングス入れると金持ちっぽいですね。Aargh, Aargh-Aargh アウ!アウ!アウ!から始まるモッドな熱い高速インスト・ジャズ・ファンク。Soul Shine ミドル・テンポのクラシック・ソウル風ファンクの出だしにストリングスを入れた現代風ファンクに変化し、Vanessa Freeman の清涼感あるボーカルが素敵。Would I Be Wrong 聴いたことあるじゃありませんか?Silver Bullet At Motion Blue Yokohama にも収められているガチガチジャズ・ファンクがおしゃれにアレンジされるとこうなります。If You Want Me To Stay 聴いたことがあるやつですね。そうです、Sly の Fresh に収録されていますが私未購入でベスト盤の Anthology で聴いたことがありました。So Said, So Done は、パーカッションの拍子木の採用でもあるようにアフロ系のリズムを入れた複雑なリズムが絡む実験的なインスト作品。B Bro Super 8 は、Quantic Soul Orchestra という英国のクラブ・ミュージックのリメイクとのこと。テーマのメロディは聴いたことがあるような気がします。イケイケ。Beat Feat どこかの曲のコピーと思ったらオリジナルです。メンバー3人が楽しく歌えるように作ったようですね。よくあるパターンですが良し。Kick Back は、Chris Pedley と Dan Baker が楽器を持ち換えての録音。なるほど、それほど難しいことはやっていないインスト。It's Not Me は、T.O.P. の歌メロもそのままパクッてきたかのような曲ですが、曲が進めば Baker Brothers 流。Roll Up Your Sleaze は、大好きなB級インスト・ファンクのFUNK. INC あたりがモチーフですが、最初だけですね。曲が進めば、これも Baker Brothers 流。Transition Transmission アルバムのタイトル曲となります。このアルバムで最も Baker Brothers っぽいのは、確かに、これですがインパクトは弱め。最後は Home Life はレゲエ・ダブのゆるーい感じで締めとなります。ハーモニカがおしゃれですね。
 聴き直しても、最高だったんで、昨晩はこれ持っていつもの「おでんバー」で爆音でかけた結果、絶賛賛同者が1名追加されました。隙間のあるジャズ音源を追求しているオジサンは寝てましたけど🎵

vocals : Chris Pedley, Dan Baker, Hamish Stuart (2, 6, 11), Richard Baker, Rowan Baker, Vanessa Freeman
guitar, keyboards, violin, organ, clavinet : Dan Baker
drums ,percussion : Richard Baker
bass , synthesizer : Chris Pedley

keyboards : Mike Patto
tenor sax, electronic wind instrument : Paul Young
baritone sax, alto sax : Matt McNaughton
trumpet : Paul Jordanous
trombone : Steve Hayes (4, 7)
flute, piccolo flute : Ben "Piccolo" Lamb (2, 13)
harmonica : Julian Jackson (4, 9, 14)

Producer – The Baker Brothers

1. Why Oh Why
2. Chance And Fly
3. Aargh, Aargh-Aargh
4. Soul Shine
5. Would I Be Wrong
6. If You Want Me To Stay
7. So Said, So Done
8. B Bro Super 8
9. Beat Feat
10. Kick Back
11. It's Not Me
12. Roll Up Your Sleaze
13. Transition Transmission
14. Home Life





  

2023年10月20日金曜日

Jazzanova / Funkhaus Studio Sessions


 Jazzanova はドイツのベルリンで結成された3人のDJ、プロデューサーのユニットで、Gilles Petersonと共に1997年レーベル Sonar Kollektiv を設立しました。このアルバムはその Sonar Kollektiv とお馴染み P-Vine からの発売です。サウンド的には Steely Dan 系のジャズやソウルを丁寧に大人向けのサウンドに仕上げてあります。DJが創った音楽ではありますが、本アルバムはプログラミングを排除した生音でありデジタルな感覚を感じるリアルな音が心を揺さぶります。DJのアルバムであると複数のボーカリストが起用されることが多いようですが、このアルバムでは Paul Randolph の1人となっており完全にバンドとして成り立っているのがわかります。


 アルバム名である Funkhaus Studio Sessions からわかるように、録音場所はベルリンの名門スタジオ、Funkhaus(ファンクハウス)にて制作されたものです。日本でのライブはは「ブルー・ノート 東京」「ビルボード・ライブ」でのライヴやフジ・ロック・フェスティバルに出演しているようです。
 さてレビューです。Let Me Show Ya は、最も Steely Dan 直系と言える曲で、このパターンは大好きです。作曲は Stefan Leisering 作詞は Paul Randolph で、サウンドの奥行きも深く、良くつくりこまれた名曲ですね。Theme From Belle et Fou 全て1曲目のようなサウンドかと思いきや、こっちは The Brand New Heavies 系のインスト。ジャズ・ファンク好きには、たまらん音です。I Human feat. Paul Randolph ボーカル曲で、これはシングルカットされているようです。こちらは Jamiroquai 系ですね。Look What You're Doin' To Me は、アーバン・ソウル系ですが、途中のラテンにチェンジするところは非常におしゃれ。Lucky Girl は、ボサ・ノバのリズムで軽快なジャズ・ファンクです。どれが本当の Jazzanova の音楽性なのか?目まぐるしく変わります。No Use、 No Use (Part 2) とアレンジ違いの2曲が続きます。1曲目はアコースティック多めのしんみりバージョン。次はエレクトリックなアーバン・ソウルバージョンです。ボーカルの Paul Randolph の言葉でないボイス非凡です。Flashback は、The Brand New Heavies 系です。総じてこっち系がこのバンドの本領かも知れません。Believer は、風変りな曲ですが、音使いはDJらしい楽曲です。 Little Bird は、ピアノのイントロから始まるバラード。こういった曲が聴かせられるのもなかなか器用なバンドであると感心させられます。I Can See は、ポップ・ロックですね。 Boom Clicky Boom Klack は、パーカッションのリズムとベースのみのイントロから始まりボーカルは中東系の音階を交えながらソウル系のようなトリッキーな曲。ワールド系でもないのが面白い。Fedime's Flight は、デジタルな重低音ベースがなり続けるインスト・エレクトリック・ポップ系で様々なアイデアがありすぎ。Let It Go で最後になりますが、リズムはThe Brand New Heavies 系ですが、進行はもっと複雑で Steely Dan も入りながらエレクトリックな感じもあります。このバンドの音楽性を集結させたようでもありコマーシャルな曲では無いですが良きかな。
 超技巧派集団と言われるのが納得のアルバムでした。ファンク、レアグルーブ好きなら絶対好きになる一枚であり、ジャズやソウルを丁寧に調理したクロスオーヴァー・サウンドで楽曲、音質、アレンジとも申し分ない良版🎵

vocals : Paul Randolph
electric piano (musser ampli-celeste) : Stefan Leisering (10)
synthesizer : Stefan Leisering (3)
electric piano (fender rhodes & wurlitzer), piano, harmonium, synthesizer, trumpet : Sebastian Studnitzky
bass : Paul Randolph
electric bass, double bass, percussion  : Paul Kleber
electric guitar, twelve-string guitar : Arne Jansen
computer (pc), percussion : Axel Reinemer
congas, bongos, percussion : Stefan Leisering
drums : Carl-Michael Grabinger
alto sax, tenor sax, baritone sax, flute : Sebastian Borkowski
trombone : Stefan Ulrich

producer : Axel Reinemer, Stefan Leisering
all songs recorded live at Studio P4 November 14th - 16th 2011

1. Let Me Show Ya
2. Theme From Belle et Fou
3. I Human feat. Paul Randolph
4. Look What You're Doin' To Me
5. Lucky Girl
6. No Use
7. No Use (Part 2)
8. Flashback
9. Believer
10. Little Bird
11. I Can See
12. Boom Clicky Boom Klack
13. Fedime's Flight
14. Let It Go






  

2023年10月15日日曜日

Donald Byrd / Byrd In Hand

 
 

 当たりも有ればハズレのようなアルバムもある。Donald Byrd も多作なだけにつまらないと思うようなアルバムもありますが数えてみたら15枚を超えているので、この際とことん買い続けましょうと見たことが無いものはとりあえず仕入れるようにしています。
 このアルバムは、1959年5月の録音で10月録音の Fuego より少し前に録音されたもの。このあたりのバードはハズレがありませんが Fuego と同様に少々地味な感じはします。しかしこの地味さが良いと感じる人は多いはず。と思って、メンバーもテナーが Charlie Rouse バリトン Pepper Adams 、それなりに反応があるのかと思ったのですがいたら行きつけの「おでんバー」では良いも悪いも評価は無く無反応なのが悲しかったです。ちなみにベース Sam Jones、ドラムの Art Taylor、そしてピアノ Walter Davis Jr. の布陣は見ただけでも強力メンバーかと思います。


 さてレビューです。Witchcraft は、Cy Coleman 作曲のスタンダード。フランク・シナトラが1957年に歌った作品なので、この作品が出る前の2年前です。当時としては、最近のヒット曲を吹き込んだ感覚だったのでしょうか。印象的なテーマを伴奏無しにバードが吹き始め、リズム隊は後からついてきて他の管はサビの部分で控えめに登場し、淡々とバードは吹き続けます。延々と一人で吹き続けるのかと思えば、中盤から Pepper Adams のバリトン・サックスが登場で、雰囲気が一転し、Walter Davis Jr. のピアノソロは短め、続いて Charlie Rouse のテナーソロでテーマに戻り、テーマはバードがとりながら控えめに管のアンサンブルと王道の流れで、派手さはありませんが良いですよねえ、これ。Here Am I はバード作品です。おっ曲の頭からバリトンが効いてます。少し重めの雰囲気でバードも、影のある柔らかなトーンで合わせてきます。Devil Whip もバード作品で、今度は少し派手目に曲調が変わります。テーマ部分も3管がバチっと音を出してきます。ジャズ喫茶で本を読みながら、ウトウト気分で聴いてたらハッと目が覚めて苦い珈琲をすすり直すパターンですね。一挙に緊張感増します。Bronze Dance は、Walter Davis Jr. の作品でラテン風味たっぷりで、また雰囲気を変えてきました。この曲のコード進行は私好きなパターンで少しモダンな感じが、また好印象。Clarion Callsh も続けて、Walter Davis Jr. の作品です。出だしは音程高めテンション高めにバードが吹き始めます。バードのソロ後に Pepper Adams のバリトン・サックスがアダルトにソロで、これまた展開が気持ち良い。後で出てくる Charlie Rouse のテナーソロも良いけど Pepper Adams の印象が強すぎます。と書いてたら、また切り裂くようにバードの張りのある音でテーマに戻ってきました。The Injuns のバード作品が最後です。早めのハード・バップで、コンサートの締めのような感じの曲で、やはり最後になります。バード吹きまくりでヤンヤです。
 アルバムの最初に間を持った演奏の曲を持ってきて、じっくり体馴らし(耳馴らし)をしてから、徐々にテンションが上がってくる曲を持ってくる後半盛り上げ型のアルバムですね。地味に良いですので、お気に入りの棚の場所に入れときます🎵

trumpet : Donald Byrd
piano : Walter Davis Jr.
bass : Sam Jones
drums : Art Taylor
tenor sax : Charlie Rouse
baritone sax : Pepper Adams

producer : Alfred Lion
recorded By : Rudy Van Gelder

Recorded at the Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey on May 31, 1959.

1. Witchcraft
2. Here Am I
3. Devil Whip
4. Bronze Dance
5. Clarion Calls
6. The Injuns





  

2023年10月14日土曜日

Albare / Acid Love

 

 アシッド・ジャズに凝っていた時に、アルバムタイトルの 「Acid Love」が気になって中身は聴かずに購入したアルバムでした。アシッド・ジャズ自体がジャズ寄りのファンクであったり、アーバン・ソウルのようなものもジャズ・ファンクと呼ばれていたりするようなので、これがジャズ・ファンクではないとは言えるのかどうかも疑問ではありますが、このアルバムは私がほぼ聴かないタイプのダンス・ミュージックであり、私の理解するアシッド・ジャズではありませんでした。しかし、このアルバムも聴き直すのは多分3回目で前回よりも良いイメージではあり、どうやらここ数年で音楽に対する私の感性も、また変わってきているようです。
 ライナーノーツによるとモロッコ生まれでイスラエル、フランスで育ち、フランスで音楽家のキャリアをスタートし、今はオーストラリアに住んでいるようです。打ち込みの女性ヴォーカル曲から、ラップ、はては生ギターによるチック・コリアのスペインまで。多分器用な人であるので、こんなアルバムになってしまったものと想像できます。


 あんまり聴きこむほどの情熱は持てないのですが簡単に紹介です。What Would I Do? 女性ボーカルの Kim Collins を前面に押し出したマーカスがポップに手を出した時のような打ち込み曲です。全体を通してこれに徹してるのであれば納得なのですがそうではないのが中途半端かなあ。Enjoy The Music アコースティック・ギターでリフを作って、Zachary Breaux 風の感じで、ラップの FLI T と言う人が、また中途半端に起用されています。サウンド的には悪くないんですが。。。Way 2 Love 打ち込みのポップスでボーカルは Peabo &
 Jamie O'neil です。売れ線の軽めのヤツですが、このボーカルの人のアルバムで良いんではないかな。Love Line ラップで Little B でよくあるヤツ。Bottom Line ドラムのプログラミングパターンが前の曲と同じ?な気がします。好きで作ったのかなあ。ああ辛口コメントしか出ない。Midnight Skat アーバン・ソウルっぽいヤツが作りたかったんですね。パソコンで作るとこんな曲ができやすい。ですよね。Love's Got A Hold 女性ボーカルの Kim Collins がまた登場です。この人の歌はうまいです。Can't Say で、また打ち込みの Zachary Breaux 路線ですね。Girl 軽いポップで聴きやすいことは聴きやすいかな。Acid Love は、タイトル曲ですね。一番アシッド・ジャズっぽい感じではあります。Going On ボーカルは Melisa James & Albre この女性も上手いし音域がものすごく広い方です。Spain が最後の締めです。アコースティック・ギターとエレクトリックの多重録音作品です。
 先にも書いたように前回聴いた時よりは印象良いですが、楽器の上手いアマチュア・ミュージシャンの作品ような感じは中途半端なB級といったところ🎵

1. What Would I Do?
2. Enjoy The Music
3. Way 2 Love
4.  Love Line
5. Bottom Line
6. Midnight Skat
7. Love's Got A Hold
8. Can't Say
9. Girl
10. Acid Love
11. Going On
12. Spain

▶ Can't Say

▶ ALBARE 'South' Official music video

▶ Albare's Urban Groove Project - The Mind Reader (Live)



  

2023年10月13日金曜日

Eddie Roberts' West Coast Sounds / It's About Time


 The New Mastersounds のギタリスト Eddie Roberts' (エディ・ロバ)のセルフ・プロデュースのソロ・アルバムで、アメリカ西海岸のミュージシャンを集めて、ファンク・ファンク!!本家の The New Mastersounds は、60年代後半のソウル・ジャズ系の99年に結成された4人組インスト・ファンク・バンドでファースト・アルバムは、2001年 Keb Darge Presents The New Mastersounds を Cooker というレーベルから発売。以降は、自主レーベル One Note Records で作品を作り続けている。このアルバムは P-Vine からの発売。ソロアルバムだけに好きなことしかしてない感じで荒々しい部分が魅力。


 それではレビューです。オープニングは The Long Drive Home 昔からあるコード進行と曲構成で、難しいことはしていません。ドラムのカラカラの音がチープで気持ちよく、ひたすらエディーがギターをかき鳴らしています。気持ちだけでかき鳴らしている感じが、これまたチープで素晴らしい。もう少しダサいと私の好きなB級ファンクに近づく感じ。Bouncin' Around ここではドラムが少し音を変えて重めの音にしてます。ひたすらビートを刻みホーン部隊もむずかしいことはせずに王道の高揚感のあるハーモニー。Good Things は、元もとは、Pearl Dowdell の Sister Funk のカバーとのこと。オリジナルは当然歌物ですがオルガンでボーカルをやってます。Break The Fast いかにも西海岸にきましたって感じのビートにのっかってブラス部隊がソロをとる構成です。Fast'in も、昔からの王道パターンのディープ・ファンクです。ジャム・セッション的な感じですが、ここら辺が本領発揮って感じがします。A Day, A Week, A Month, A Year は、サイケ感を出してます。このアルバムでは異色の曲ですが中盤のアクセントとしては良いのではないでしょうか。Aguacate ここら辺はちょっと軽い感じのファンクでリハーサルでちょっと録音してみたぐらいの気負いはない録音です。BGMに良いんですよね。こういうの。All The Time 1970年ぐらいのクラシック・ファンクのカバーとのこと。オルガンの音が古き良きオールド・ファンクの雰囲気ぴったりです。曲のブレイクやキメも昔の感じそのままです。これも古臭くてダサいけどカッコ良い典型ですね。Now Is The Time これも Pearl Dowdell の Sister Funk のカバーとのこと。元曲も聴いときたいですね。Pack Of Lies これもカバーでデトロイトを中心に活動した Fabulous Counts というインスト・ファンク・グループのカバーらしい。どこかで聞いたことがあるやつです。コレクションのジャズファンク系オムニバスの、どこかにある気がします。今度調べてきます。Black Bag は、Carl "Sherlock" Holmes の Investigation No. 1 に収録の曲のカバーです。この曲カッコ良いんですよね。Somebody I Used To Know これもカバーで、ベルギー生まれのオーストラリアのシンガー・ソングライター Gotye の楽曲。2011~12年のヒット曲らしいので、それほど古い曲ではありません。アフロ系のリズムで、エディはオクターブ奏法でテーマを弾いています。なるほど、これを最後にもってきますか。ソロ・アルバムっぽいですね。
 総じて、ハモンド・オルガン・サウンド、チャキチャキのギターのファンク・カッティング、ジャズファンク好きにはお勧め🎵

guitar : Eddie Roberts
hammond organ , clavinet : Wil Blads
drums : Jermal Watson
tenor sax : Joe Cohen
tenor sax : Daniel Caseras
trumpet : Mike Olmos

producer : Eddie Roberts

1. The Long Drive Home
2. Bouncin' Around
3. Good Things
4. Break The Fast
5. Fast'in
6. A Day, A Week, A Month, A Year
7. Aguacate
8. All The Time
9. Now Is The Time
10. Pack Of Lies
11. Black Bag
12. Somebody I Used To Know