1959年 Verse の グループのレーベルである Bethlehem Records からリリースされたBillie Holiday の追悼アルバムで、基本は、ピアノ Mal Waldron、ベース Julian Euell、ドラム Al Dreares のトリオで、Jacky McLean がアルトサックスで1曲目のタイトル曲だけ参加しています。タイトル曲の Left Alone は、1959年に Mal Waldron が作曲、Billie H年oliday が作曲のボーカル曲ですがビリー自身の歌は残っていません。Mal Waldron は、1957年からビリーが1959年に亡くなるまで伴奏者を務めています。と、ここまで書くとビリーはもう亡くなっているのかと思いきや亡くなったのは、1959年7月17日で、このアルバムが録音された時点の2月24日でははビリー・ホリデイは、麻薬による肝硬変、腎不全で相当調子は悪いでしょうが、亡くなってはいませんでした。リリースが1960年なので録音後に彼女への追悼盤として発売されたようです。
ジャズ喫茶のリクエストは、こればかりになったと言う名アルバムですが、発売当初1962年はあまり売れなかったらしい。それがレコード会社が変わるたびに売れてきて最後はベストセラーになってしまったという、噛みしめれば味が出るパターンのようです。当然日本でのみ抜群の評価を受けていたようです。
それではレビューです。1曲目は、このアルバムのタイトルで有り Jackie McLean が参加しているのも、これだけという Left Alone です。あまりにも有名で様々な人によって演奏されている曲で、アルバム全体の出来も素晴らしいのだが、どうにもマクリーンの絡みつくサックスのインパクトが強烈です。Catwalk 以降は、トリオになります。これはマルのオリジナル曲で、ゆったりとしたテンポで各人のプレイは力の入った感じです。You Don't Know What Love Is は、邦題「恋の味はご存じないのね」でホリデイの愛唱歌であったようで、一音一音を確かめるように弾くマルのピアノです。アルバムのつくりとしても冒頭3曲は、聴き手を弾きづりこむために、かなり考えられて配置されているように感じます。Minor Pulsation では、一挙にトリッキーなテーマに変わりドキッとします。アップテンポのオリジナルで歯切れが良い演奏です。Airegin は、ロリンズの名曲ですね。最初はゆったりと聞かせてテンポがドンドン上がっていきます。マルのピアノも細かなフレーズを織り込みながら段々と熱を帯びていきます。最後は、The Way He Remembers Billy Holiday で曲ではなく対談を収録しています。
ちなみに、行きつけの「おでんバー」で、これをかけたところ、昔聴いていたけど忘れていたよ。でも久しぶりに聴くと昔の印象よりも抜群に良いねとの玄人筋からの評価でした🎵
piano : Mal Waldron
bass : Julian Euell
drums : Al Dreares
alto sax : Jackie McLean
recorded February 24, 1959 in NYC
a dedication to Billie Holiday by her former pianist Mal Waldron.
1. Left Alone
2. Catwalk
3. You Don't Know What Love Is
4. Minor Pulsation
5. Airegin
6. The Way He Remembers Billy Holiday
▶ Airegin
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