Blue Note から Prestige に移籍してからの1952年、1954年に3回に分けて録音されたトリオによる作品です。1951年にモンクは大麻事件に巻き込まてキャバレー・カードを没収されてしまったので、妻ネリーの稼ぎで生活をするしかなく Prestige Records に多額の借金を背負っていた状況下での演奏です。
モンクはホーンを入れたカルテットでのフォーマットのイメージが強くトリオ作品はそれほど多いイメージはありません。数えると、Plays Duke Ellington 、The Unique、London Collection Vol2, Vol3 ぐらいでしょうか。そのトリオ作品には Art Blakey が高確率で参加していてこのアルバムにも、もちろん参加していらっしゃいます。
このアルバムでは Blue Monk, Bemsha Swing, Monk's Dream の初期録音により目を引きますが、それ以上に演奏的にはアート、ブレイキーのドラムとも非常に相性が良く、円熟味を増す前のモンクの演奏がとても私は気に入りました。トリオは、モンクがテーマもアドリブも含めて楽曲全体を全てコントロールしなければならないので、彼の様々なアイデアが発見できるような気がしますね。
ドナルド・バードが率いていたレギュラー・バンドによる1967年録音で、このグループは66年暮れからファイブ・スポットに出演していました。メンバーのアルト・サックスのソニー・レッドとは同じデトロイト出身で、歳も同じということもあり、バードも信頼を寄せていた関係で、このアルバムでは West Of The Pecos、Loki、Eldorado 3曲がソニー・レッドの作曲した作品となっていて、レッドのフリーキーなプレイが気持ち良い。ちなみに作曲者は Sylvester Kyner = Sonny Red の本名とのこと。
一歩進んで2曲目の West Of The Pecos ではアップテンポの正調モード系ハード・バップとなり、流れとしては1曲目でかまされたのに少し落ち着いてくれと言われている感じです。続く Loki でも正調ハード・バップではありますが切り込み隊長レッドからバード、モブレーに続きなるほど。
そんな中 Beale Street が始まるとなんか聞いたことがある?と聴きながらモヤモヤします。するとマスターが💡 Herbie Hancock の Watermelon Man 1962 なるほどそうだなとYouTubeで交互に聴いてみると、コード進行とバッキングパターンがやはりマンマです。テーマが少しだけ違う感じで音階の順番を少し変えただけのように酷似しています。Watermelon Man の方が1962年作なので先に発売ですから、Beale StreetのほうがWatermelon Man をオマージュしている感じですね。ジャズ界ではこの手のコードだけ変えるとか、メロディーだけ変えるとかの手法は多くみられ元曲を公言されているものも多いですが、ポップやロックでヒット曲だったりすると著作権でよくもめてますよね。まあ何回聴いてもパクリでした。
プロデューサーは Alfred Lion。アルバムとしてもエキセントリックさが楽しいアルバムですが、Herbie Hancock と続けて聴くとまた楽しさ倍増かもしれません。
これは1994年に出た Bill Withers (ビル・ウィザーズ) のベストです。Bill Withers、Donny Hathaway は、私にとってニューソウルの代表格なんですが Bill Withers は私の周りでそこそこの音楽好き(ジャズ好きが多いのではありますが)にも意外と知られていない人で日本人にはあまり人気がないのかもしれません。何回かアルバムを聴かせているんですが歳をとると皆さん物覚えが悪くなるのかなかなか覚えていただけませんので、根気よく普及を続けることにします。
この方音楽エリートではなくフォードモーターに努めていて33歳で1971年にSussex Records よりデビュー。1985年を最後にアルバム制作もなくプロとしてのおそらく言葉が上手く話せなくなる吃音症で音楽活動は休止。割と最近の2020年に80歳で亡くなっています。
Donny Hathaway はピアノ弾き語りで音楽エリート、Bill Withers は生ギターで独学系と私は認識しています。代表曲としては表題の Lean On Me 、Ain't No Sunshine、Use Me、Just The Two Of Us などでここら辺は何となく聞いたことがあるけど歌っている人は知らないという方が私の友人には多いです。既に持っているアルバムや曲と被ってはしますが、ベスト盤ならではの選曲と曲順でこれはこれで満足の一枚であります。
札幌在住時代に購入したCDです。Katzumaって響きなんでてっきり日本人かと思っていたら、イタリア人のボローニャの新鋭デュオとのことです。詳細はネットを見ていても実はよくわからんのですが、どうやら Andrea Visani が核となっているユニットと書いてあり、また自身が運営する自主レーベルとなっていたのでこの人の別名は Katzuma?でもあるのでしょうか。ユニットのメンツは Chico MD & Tony T と書いてあるものもあり、ボーカルはこの二人で、打ち込みで音を作成しているのが Andrea Visani なのか別人なのか?は実は未だ理解できません。写真の人の名前は?さて誰なのか???
ディスコ、ソウル、ファンク、フュージョン・ジャズ、ダブ、アフロ・ビート等なんでもありイタリアってイメージは余り感じません。サウンドを聴いていても写真から見てもPCを駆使した打ち込みとサンプリングなどで楽曲は作成されていると思われ、アシッド的ジャズファンクが楽しいアルバムです。Boogie To This 何かはJBの声サンプリングしているらしいしファンカデリック的 Dogs Of War なんかもツボを心得ていらっしゃる。Rituals は儀式の意。