2021年11月9日火曜日

本日のCD Thelonious Monk / The Nonet!

 

 Nonet とは九重奏のことで、1967年の秋にモンクのカルテットは Jazz Expo'67 というイベントに出演契約を交わした。そして従来のカルテットに管五人を加えた9人編成でロンドンのオデオン・ハマースミスでリハーサルを行いその後のパリでの録音。会場はパリの Salle Pleyel (サル・プレイエル) でフランス・パリ8区にあるコンサートホールで、パリ管弦楽団とフランス放送フィルハーモニー管弦楽団のフランチャイズホールとのこと。
 ラジオ放送用音源で、本CDでは、イントロダクションがカットされているもののラストまでノーカット収録されている音源です。発売は1988年なので発掘音源ですね。放送用録音なので録音状態は割と良い感じですが、サウンドはモノラル。


 録音されている拍手で相当大きい会場であることがわかります。編成は先に書いたように9人編成なのでビッグバンドではなく、ビッグ・コンボという感じです。人数が多い割にはホーン部隊のアンサンブルは薄目で、各人のソロを楽しむ大型ジャムセッションのような感じになっています。なので Ruby My Dear はカルテット、We See でトランペットの Ray Copeland が参加、Epistrophy でペット Ray Copeland に続き、サックス Johnny Griffin でエンディングに向けて人数が増えてきます。Oska-Tでは、おそらく全員参加のにぎやかなテーマと各人の熱のこもったソロ。Evidence では、Charlie Rouseのソロがいつもより気合が入ってます。Blue Monk はフリューゲル・ホルンのミュート演奏って珍しい?でしょうか。
 人数が多いこともあってかモンクのピアノは薄めにはなっています。ここら辺がファンの間でもつまらないといった評も見受けられ、確かにモンクのピアノをばっちり聴くぞと気合を入れて期待すると裏切られる作品かもしれませんが、こんな形態は珍しいことでもあるしモンクが参加したジャムセッションとして聴けばかなり貴重な音源だと思います。マニアな録音のせいかYouTubeには残念ながら音源が見当たりませんでした(面白いと思うんですけどねえ)🎶🎹

piano : Thelonious Monk
bass : Larry Gales
drums : Ben Riley
alto sax : Phil Woods
tenor sax : Charlie Rouse, Johnny Griffin
trumpet : Clark Terry, Ray Copeland
trombone : Jimmy Cleveland

producer : Joop Visser

recorded on November 3rd, 1967 at Salle Pleyel, Paris.

1. Ruby My Dear
2. We See
3. Epistrophy
4. Oska-T
5. Evidence
6. Blue Monk
7. Epistrophy

▶ Oska-T



  

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