2023年8月27日日曜日

Zoot Sims Quartet / That Old Feeling

 

 最近になって、たまに聴くようになりました。ひたすらスイングすることを信条とする方で、他の音楽形態に浮気をすることが無い職人のような人のイメージがあります。1925年生まれで1985年3月23日に59歳で亡くなるまで生涯現役。時代的には、スタン・ゲッツと人気を二分していたとのこと。私の Zoot Sims の聴き始めは Zoot Sims and Bob Brookmeyer / Tonite's Music Today + Whooeee(1956)からで、古き良きアメリカを感じさせてくれて、エロくて大袈裟な表現が気に入って少しづつ揃えていってます。


 さて、オープニングは 9:20 Special から始まります。Count Basie 初演の Jack Palmer、Earle Warren、William Engvick による1941年の楽曲で、ウキウキするリズムの楽しい楽曲をさらりと。9:20の意味を知りたいですがググっても出てきませんでしたので、いずれ調べてみたいと思います。The Man I Love は、George Gershwin の1924年ミュージカル Lady Be Good のための書下ろしです。Lady Be Good は第2次世界大戦の戦闘機の名前だそうなので、戦時の恋を描いたものでしょうか。ムーディでシムズのサックスがエロいです。55th And State はダンサブルで軽快、さらっとしてます。The Blue Room も1926年のミュージカル The Girl Friend の楽曲で作曲は Lorenz Hart、作詞は Lorenz Hart の楽曲、非常に耳に印象に残るテーマの楽曲です。Bohemia After Dark は、ベースのOscar Pettiford が Cafe Bohemia のハウスバンドのリーダーだった時のクロージング・
テーマだそうですが大団円の曲というよりは煽り曲のような気もします。Gus's Blues は、このバンドのドラマー Gus Johnson と言う人の作曲1913-2000のドラマーで1945年~1952年まで Count Basie に在籍とググりました。少し粋がっている感じの曲調が良いですね。That Old Feeling は1937年に Sammy Fain が作曲し出版され、映画 Walter Wanger's Vogues of 1938 で使われたとあります。シート・ミュージックってやつですね。このアルバムのタイトル曲で、軽快なスイングでロマンチックなメロディーラインです。Woodyn' You は、1942年に Dizzy Gillespie Woody Herman のビッグ・バンドの為に書いた曲で、様々なジャズの巨匠によって演奏されている名曲ですね。Zoot Sims も高めの音域で力が入った演奏です。Blinuet は1956年の Zoot! に参加の George Handy と言うピアニストによる楽曲です。同年の録音ですが、このあるアルバムのピアニストは John Williams です。The Trouble With Me Is You は、Jack-Seagal-George Handy とあります。哀愁のバラード。Zonkin'、 Noshin'は、1956年の Zoot! に参加の George Handy の作曲で2曲続けての収録です。Zonkin' はバンドをスイングさせやすいわかりやすい楽曲で盛り上がります。Noshin' も同様に軽快なスイング。Zoot Sims が、Alto、Tenor、Baritone を吹いているようですので、テーマ部分は多重録音ですかね。この録音は1956年ですから、当時の最新技術がここで使われているようです。Minor-Minor の作曲者は Flo Handy とありますので、おそらく George Handy の兄弟でしょうか。詳しくはわかりませんでした。そして最後は Pegasus も George Handy です。最後の楽曲らしくオールドな感じのスイングです。
 特にこの人の音色が好きとかではないですが、聴いていてスムーズに聴き流せる昔ながらのフィーリングが心地よいアルバムでした🎵

tenor sax: Zoot Sims (1 to 4, 6 to 8, 10)
alto sax: Zoot Sims (5)
alto sax, tenor sax, baritone sax : Zoot Sims (9, 11 to 14)
piano : John Williams
bass : Nabil Totah
drums : Gus Johnson

#1 to 8 recorded in NYC, October 12, 1956.
Originally released as Zoot Sims Quartet - Zoot.

#9 to 11 recorded in NYC, November 2, 1956.
Originally released as Zoot Sims - Plays Alto, Tenor And Baritone (omit 'Where You At' from original LP).

#12 to 14 recorded in NYC, November 19, 1956.
Originally released as Zoot Sims - Plays Alto, Tenor And Baritone (omit 'Major-Major' from original LP).

1. 9:20 Special
2. The Man I Love
3. 55th And State
4. The Blue Room
5. Bohemia After Dark
6. Gus's Blues
7. That Old Feeling
8. Woodyn' You
9. Blinuet
10. The Trouble With Me Is You
11. Zonkin'
12. Noshin'
13. Minor-Minor
14. Pegasus



▶ Zonkin'


  

2023年8月26日土曜日

The Horace Silver Quintet / Horace-Scope

 

 Horace Silver (ホレス・シルバー)は、1950年代前半から1970年代末まで最も長く Blue Note (ブルー・ノート)に在籍したピアニストで1928年生まれ。シルバーは24才でブルーノート、モダンジャズ・シリーズの第一弾、 Blue Note 1501,1502 の Miles Davis Vol 1,2 からピアノ演奏で参加しています。その後のブルーノートは世界的なファンキージャズ・ブームに乗り全盛を極めることとなりホレス・シルバーは36枚のアルバムを録音しています。



 シルバーがアート・ブレイキーと活動し始めたのは1954年の Horace Silver and the Jazz Messengers からで、Jazz Messengers(ジャズ・メッセンジャーズ)は最初はシルバーの名前が冠となっています。1956年にはジャズ・メッセンジャーズから脱退し、自己のハード・バップ・クインテットで作品を作り続けます。この演奏は脱退後の1960年の録音となる全盛期の作品ですが、彼の作品の中でもマイナーな部類かもしれません。
 ライナーノーツによるとホレスは、同じ曲の再録音は滅多にしないということですが、Nica's Dream は最初にジャズ・メッセンジャーズにこの楽曲を提供していたとのことで、この曲は再演であるとのこと。Nica's Dream 以外は全てホレスの新曲です。
 1曲目のStrollin'が、ややゆっくり目のテンポでややアーシー、Me And My Baby はいかにもスタンダード、タイトル曲 Horace-Scope は、やはり売れ線な曲作り。聴きどころはやっぱり、速い連アレンジの Nica's Dream になってくるのでしょうか。ドラマーはこのアルバムから Louis Hayes から Roy Brooks に変わり、このあと5年はこのメンバーでの演奏となります。
 ホレスのイメージである元気印が第一印象で、ピアノなどのリズム隊よりホーン部隊が前に出ています。中々良いアルバムではありますが隊長が自分を目立たせることなく、バンドアンサンブルを中心としたサウンドつくりです。このアルバムも最初に聴いたのは自宅ではなく、いつもの行きつけ「おでんバー」なんですが、皆さん違和感なくノリ良く聴かれて、特に悪い反応も無かったので普通に聴きやすいアルバムと言った印象だったことでしょう。再度今回聴いてみて思うことは、やっていることは王道のハード・バップなのですがサウンド自体はポップな印象で、カルテットとしてのバランス、サウンド重視で作った感じです🎵

piano : Horace Silver
bass : Gene Taylor
drums : Roy Brooks
tenor sax : Junior Cook
trumpet : Blue Mitchell

producer : Alfred Lion
recorded at the Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey on July 8, 1960.

1. Strollin'
2. Where You At?
3. Without You
4. Horace-Scope
5. Yeah!
6. Me And My Baby
7. Nica's Dream





  

2023年8月25日金曜日

Return Of Jazz Funk Special / Jazz Funker Never Dies


 これはジャズファンクを集めだした最初のころに購入の、老舗のレーベル P-Vine のジャズファンク・オムニバスの2枚組です。聴きなおしてみても、改めて中身の濃いオムニバス。ジャズ・ファンク初心者にしては中々良い買い物をしていたようで、自分を褒めてあげたい選択でした。このオムニバスに収録されている曲も、当時は全く知らなかったものも多かったのですが、今ではアルバムごと購入している曲も多く、もう私もジャズ・ファンク初心者からは脱却しているものと思っております。
 「Return Of Jazz Funk」は、足かけ8年にわたって88タイトルものリリースを出し続けてきたP-Vine名物企画だそうで、その集大成が、この「Return Of Jazz Funk Special / Jazz Funk Never Dies」となるらしく道理で中身が洗練されてスペシャルなわけです。


 アルバムの構成も単なるおすすめ曲の羅列ではなく、DISC 1 には、ベスト・オブ・ジャズファンク10 曲、DISC 2 にはそのカバー10 曲が収録の構成となっており、1枚目を聴いて、そうそう、これこれ!と思いながら聴く。2枚目を聴いて、オー、このバージョンもあったな。こっちを先に知っていたんだったな。と言う楽しみ方ができます。そしてDISC 1の本家をもう一回確認してみよう!なんて聞き方もできるわけでで、これは楽しい。 私、現在 車は保有してませんけど、こんなのが車に積んであるとノリ良くいろんな曲が聴けて良いんですよね。出張の時のレンタカーにも使えそうです。
 私の場合、 Monkey Hips And Rice、Confusion の冒頭2曲については Soulive、 The New Mastersounds の方を先に聴いていました。 Backwoods Sideman については本家の Buddy Rich がやっぱり好き。Music Is The Message はLes Demerle のボーカルが素晴らしくてBoston Hornsと甲乙はつけがたい。Nathan Davis / African Boogie は忘れてましたが曲自体が中々スリリングで良い曲でした。割と煽られて聴く系の楽しいオムニバスで P-Vine というレーベルならではの良作🎵

【DISC 1】
1. The Wooden Glass Featuring Billy Wooten / Monkey Hips And Rice
2. Ivan Boogaloo Joe Jones / Confusion
3. Buddy Rich / Backwoods Sideman
4. Richard Groove Holmes / No Trouble On The Mountain
5. Roy Porter Sound Machine / Panama
6. Night Blooming Jazzmen / Nam M'yoho Ren-Ge Kyo
7. Jimmy Mcgriff / Groove Grease
8. Les Demerle / Music Is The Message
9. Nathan Davis / African Boogie
10. Jimmy Mcgriff / Fat Cakes

【DISC 2】
1. Soulive / Monkey Hips And Rice
2. The New Mastersounds / Confusion
3. The Sound Stylistics / Backwoods Sideman
4. Osaka Monaurail featuring Shirley Davis / No Trouble On The Mountain 
5. Funkshone / Panama (Funkshone New Version)
6. Speedometer / Nam M'yoho Ren-Ge Kyo
7. Big Organ Trio / Groove Grease
8. Boston Horns / Music Is The Message
9. David Pastorius & Local 518 / African Boogie
10. Speaker Sgt. / Fat Cakes





  

2023年8月20日日曜日

Bill Evans / Morning Glory

 

 ビル・エバンス・トリオの1973年アルゼンチンのブエノスアイレスでのライブ録音です。1973年の録音としては、The Tokyo Concert Live、Half Moon Bay があり、いずれもライブでこのライブと同じメンバー。もう一枚 Eloquence は、エバンスのソロと Eddie Gomez とのデュオとなっていて、ゴメスの比重が非常に重い時期の録音となります。
 発売はカルフォルニアを拠点に2008年に設立されたジャズの発掘音源のレーベル お馴染み Resonance Records(レゾナンス・レコード)です。いつもの紙ジャケですが、中身のブックレットが充実していて、マニアにはたまらない仕様で、実際のコンサートからの貴重な写真やアメリカの作家/ジャーナリスト、マーク・マイヤーズとアルゼンチンの作家クラウディオ・パリジによるエッセイ、さらに、エディ・ゴメスとマーティ・モレル、ピアニストのリッチー・バイラーク等の最新のインタビューも等が収録されています。
 この録音は海賊版で出回ったことがある音源らしいのですが、オリジナル・テープ・リール (放送音源) があったらしくそこからリマスターされたものであるとのことで海賊版より音は確実に良いものとなっているとのこと。


 1973 年は、この収録のトリオが初来日を果たし、日本全国 11 箇所を演奏旅行した年でもあり、東京郵便貯金会館でのライブ The Tokyo Concert も発売されていて、このアルバムの収録曲もエヴァンスが好んで演奏した曲のオンパレード。Mornin' Glory、My Romance 等が演奏されているようで、これも比較して聴いときたいとこです。
 さてレビューですが、最初は、Re: Person I Knew です。静かな、いかにもエバンスっぽい音をちりばめたピアノのイントロから始まります。抽象的な曲なのでソロ部分だけでなく至る所で、各楽器の細かな細工が聞き取れて良い感じです。終了後の拍手も静か。次いでEmily です。確か娘さんの名前を取った曲だったんですよね。テーマ部分の繰り返されるフレーズがとても印象的な曲で、何か娘さんに優しく語り掛けるようで大好きな曲です。これも好演。このバンドのこの時代の Eddie Gomez は、やはりとても素晴らしいことも再認識。Who Can I Turn To? も、エバンスっぽい装飾音がちりばめられたピアノ・イントロ、テーマと来て直ぐに Eddie Gomez のソロが冴えます。でも曲の展開パターンが一辺倒のような気もしますが、トリオだからそこら辺の制約はありますか。The Two Lonely People
は、はかなさが漂う曲で、ここら辺のエバンスのニュアンスが好きな人は多いんではないでしょうか。 What Are You Doing the Rest of Your Life も、静かな曲ですが劇場で場面が変わっていくような展開で聞き入ってしまう曲です。そして My Romance ですね。演奏回数は相当多い曲なので、曲の展開に対してメンバーの息がぴったりです。Marty Morell のソロが入り、 Eddie Gomez のボウが入るところも面白い展開です。全く違う世界に行ってしまうところはファンにとっても楽しかったはず。とここで一枚目が終了。2枚目は、アルバムタイトルの Morning Glory から開始で、違うライブが始まったかのように、My Romance の熱のこもった演奏から、また落ち着いたパターンに戻ります。曲の構成バランスも良くなるほど、テーマにするだけの演奏ですね。Up with The Lark は、優雅な曲調にミドルテンポで、曲を食い気味にリードする Eddie Gomez が、また良い仕事をしていると感じます。Twelve Tone Tune (T.T.T.) は、On a Friday Evening でも聴いていて印象に残ったスリリングな曲で、だいぶ熱がこもった演奏に客の拍手も喝采。Esta Tarde vi Llover 「今日の午後雨が降るのを見た」メキシコが生んだ巨匠、Armando Manzanero アルマンド・マンサネロ氏の1967年作品で、失恋して雨が降るのをぼーっと見ているという歌詞のしっとりした曲です。Esta tarde vi llover ここでの演奏もしっとりとした空間を持って美しい。エバンスにしては装飾は少な目で原曲が大切にされている感じです。そして Beautiful Love はしっかりとスイングする感じできっちりとエバンスのピアノを Eddie Gomez とMarty Morell がフォローする。 ん?3分8秒ぐらいのところで、カチャというシャッター音のような音、その後もカチャカチャがあり何の音だろうと気になってしょうがない。ドラムのシンバルに何かが接触している音のようなものもある。曲も良いけど気になります。以降他の曲でも時々あります。ここら辺がこの音源がずっとリリースされなかった原因でもあるんでしょうかね。そして有名な Waltz for Debby、My Foolish Heart と続けて締めです。ライブですから、これを聴いて満足する顧客サービスですね。悪い訳がない。
 このアルバムを購入してから、しばらく家で寝かせておいて、いつもの「おでんバー」で最初に聴こうと持っていきました。何回か書いていますが、この「おでんバー」は、アンチ・ビルエバンス派が多く中々かけることが出来ませんでしたが、他の常連さんがいない時を見計らってかけてほしいと頼むと、渋々マスターがかけてくれました。結果はマスターもこれは、良い録音だと認めるなかなかの内容でした。録音と店のオーディオ・セッティングとの相性も良かったように感じます🎵

piano : Bill Evans
bass :  Eddie Gomez 
drums : Marty Morell

producer : Zev Feldman
recorded by –:Carlos Melero

recorded live at the Teatro Gran Rex in Buenos Aires, Argentina on June 24, 1973.

【Disc 1】 
1. Re: Person I Knew 
2. Emily
3. Who Can I Turn To? 
4. The Two Lonely People
5. What Are You Doing the Rest of Your Life
6. My Romance 
【Disc 2】
1. Morning Glory 
2. Up with The Lark 
3. Twelve Tone Tune (T.T.T.)
4. Esta Tarde vi Llover
5. Beautiful Love
6. Waltz for Debby
7. My Foolish Heart 

▶ Emily




  

2023年8月19日土曜日

The Thelonious Monk Quartet / Monk's Dream

 

 Columbia Records へ移籍後1作目の1963年作品です。2作目の「Criss-Cross」を先に聴いていて、かなりお気に入り度が高かったんですが、これはそれを更に上回るぐらいの素晴らしい作品でした。カルテットの息がぴったりで演奏が落ち着いていて、何よりモンクのピアノが全て楽譜を見て弾いているかのようなスムーズな流れと動きが魅力です。
 これまでの録音では1日~2日で録っていたのを、このアルバムでは十分な予算をとって4日間かけて録音したとのことで、この十分な時間を費やしたレコーディングが、いつもよりも輝いた演奏に影響を与えているようです。またこの十分な予算は音質にも影響を与えているようでこのアルバムと同時購入した Riverside で作成したアルバムを続けて聞いていたら、その臨場感が差が歴然としていてんなにも違うんだと気付くほどで、音質の違いもあるもんだなと。また2作目の「Criss-Cross」ではそこら辺の事情は分からなかったのですが、この2作品の録音は続けて行われたセッションによるもので、その流れからこの2作品生み出されたのかと私が両作品が気に入ったことにも納得がいきます。


 ですが、このアルバム曲目的には目新しさはなく、スタンダード3曲とオリジナル5曲が収録されているうち初録音のオリジナルは「Bright Mississippi」のみ。ライナーノーツによるとこの「Bright Mississippi」にはおまけの逸話があります。元のコード構成は「Sweet Georgia Brown」という曲でこのコード進行に簡単な別のメロディラインをのせただけで、この曲は原曲から逸脱しなかったため、著作権料を請求されたと言われている(払ったとは書いてありません)元曲を聴いてみましたがそんなに似ていないし、コード進行が同じでメロディーラインも似ている曲なんて世の中には相当な数があるわけで、このアルバムはセールス的には大成功となったヒット・アルバムなのでこんな事件も起こったんでしょう。
 さてモンクの代表作としては、初期作品の Riverside の「Brilliant Corners」「Monk's Music」が取り上げられることが多いようですが、日本では知名度は低いようです。実際これを購入した日にいつも「おでんバー」で聞いて、モンクは好きと言っている常連さんもマスターも聞かれてはいませんでした。ですが、本作は米国で一番売れた作品でもあります。売れた作品が万人にいられるとは限りませんが、やはり売れるだけあっての中々の名作。未試聴のかたは是非どうぞ🎵

piano : Thelonious Monk
tenor sax : Charles Rouse
bass : John Ore
drums : Frankie Dunlop

producer : Teo Macero

recorded October 31, 1962 ( 7, 10, 12 & 5 )
recorded November 1, 1962 ( 2, 3 & 11 )
recorded November 2, 1962 ( 6, 9 & 1 ) 
recorded November 6, 1962 (8, 4)

1. Monk's Dream (Take 8)
2. Body And Soul (Re-Take 2)
3. Bright Mississippi (Take 1)
4. Blues Five Spot
5. Blue Bolivar Blues (Take 2)
6. Just A Gigolo
7. Bye-Ya
8. Sweet And Lovely
9. Monk's Dream (Take 3)
10. Body And Soul (Take 1)
11. Bright Mississippi (Take 3)
12. Blue Bolivar Blues (Take 1)





  

2023年8月18日金曜日

Jazz For More / El Dorado


 那須基作(Nasu Kisaku) 氏の監修のコンピレーション・アルバムです。ジャンルを超越した「JAZZ」の魅力を伝えるべくクラブ、ジャズ、ファンク系の音源を選び抜き、絶大な支持と信頼を得ているシリーズものとのことですが、2021年現在わたくし未だ1枚しか持っていません。本作は2010年度版です。
 では那須基作氏とは何者か?「JAZZ integral 所属の選曲家」とのことで「そんな職業ってあるのか?」と思ったのですが、要は「DJ」のことでしょうか。でも那須基作で検索してもDJであるとは出てきませんし、JAZZ integralとは、レーベルなのか何なのかもさっぱりとわかりません。ライナー・ノーツを見ようとは思うのですがCDの山の中にあり今のところ解明ができません。いずれゆっくりと書き足したいと思います。


 まずは1曲目の Rare Groove Club はのっけからアシッドな感じでドロッとしたファンク。Ray Flowers & Jez Poole というグループの作品です。元曲を探していても Cinematic Funk というコンピのアルバムにしかたどり着けません。続いて Turn It Up は Ugly Duckling というグループのラップ。ジャズつながりとしてはサンプリングもとにジャズ・レコードが使われている感じで、Turn It Up!Loud! Loud! の掛け声が楽しく盛り上がります。Louisiana Boppin’ は、ジャズやラテンなどからサンプリングしたと思われるクラブ系、My Favourite Things は何故か綴りが違いますがラウドジャズ系の激しい演奏、Recado Bossa Nova はピアノは跳ねるようなリズミカルなピアノ・ジャズ。この Harold Mabern はジャズピアニストで私ものアルバムは Mabern Plays MabernThe Leading Man の持ち合わせがあります(なんか嬉しい)Day Dreaming はビブラフォン・メインのジャズ・ファンク、Move On Up は、カーティスの名曲をファンクバンド Lettuce の演奏 元ネタアルバム Rage! は持ってました(これもなんか嬉しい)Time Is Love はジャズ・ボーカルで Carmen Lundy のボーカルはスリリングで気持ち良いです、他の曲も聴いてみたくなります。Optimism は整然とした正統派ジャズでここらへんできりっとリスナーを絞めてきてます。Tighten Up のThe Bamboos はどこかで聞いたことがあると思ったら、同じくコンピ・アルバムの Tru Thoughts Funk で2曲入ってました。Spirit Of Love は聴きやすいタイプのラテンです。24th Of May ピアノでインディゴとかに通ずるタイプのフュージョンです。From J to Z は軽やかなピアノ・ジャズ、Trans Europa Express は長尺のパーカッションのイントロからチュニジア風の曲で、これ好きかもしれません。そしてHarold Mabern に戻って Summertime でした。前半はジャズファンクとラップで盛り上げて後半は聴かせるようになっていますね。
 那須基作氏は選曲家との肩書だけあって、確かにこのアルバムは聞いていて飽きないようになっています。コンピって良いアルバムもやっぱりあるから曲が被っていてもやめられません🎵

1. Rare Groove Club / Ray Flowers & Jez Poole
2. Turn It Up / Ugly Duckling
3. Louisiana Boppin’ / Przasnik
4. My Favourite Things / The Louis Hayes Group
5. Recado Bossa Nova / Harold Mabern Trio
6. Day Dreaming / The Wooden Glass feat. Billy Wooten
7. Move On Up / Lettuce feat. Dwele
8. Time Is Love / Carmen Lundy
9. Optimism / One For All
10. Tighten Up / The Bamboos
11. Spirit Of Love (Mano Arriba Remix) / Root Soul feat. Vanessa Freeman & Mike Patto
12. 24th Of May / Evgeny Lebedev
13. From J to Z / Re-Trick
14. Trans Europa Express / Christian Prommer’s Drumlesson
15. Summertime / Harold Mabern Trio





  

2023年8月13日日曜日

Brigitte Fontaine / Comme A La Radio

 

 Brigitte Fontaine(ブリジット・フォンテーヌ)は、フランスの歌手でジャンル的にはアバンギャルド・ミュージックとされています。そして彼女はシャンソン史上、最も際立ったキャラクターと存在感を合わせ持つ女性シンガーとも言われています。フランスの歌と言えばシャンソンですが、定義としては、中世の吟遊詩人をルーツとした歌曲、フランス語の歌曲の総称とのことですので、古典的な歌でなくとも、フランス語の曲であればシャンソンを名乗ることができるわけで、フランス語で歌えば、フォークでも、ポップスでも、ジャズでもシャンソンと名乗ることが出来ます。私自身はフランスの歌手ものは聴いてこなかったので、Brigitte Fontaine が初体験となります。彼女のアルバムは Areski Brigitte Fontaine / Le bonheur に続く2枚目となります。DiscUnion でジャズボーカルの棚にあったものを見て、このアルバムと Le bonheur を見比べて購入したので気になっていました。Le bonheur も悪くは無かったのですが、好みという訳でもなかったため「おでんバー」の常連さんが、これを持っているのを見たときに、思わず「貸して!」となりました。


 聴いてみれば、最初に聴いた Le bonheur よりも前衛的。フランス語の持つ響きと呪術のようなささやきボーカルは強烈です。メンバーも Areski, Jacques Higelin そしてフリージャズの旗手 The Art Ensemble Of Chicago の名前があります。このアルバムの発売される1969年から1971年にかけてパリを拠点に活動していたとのこと。なるほど、このアルバムが際立っている訳もわかります。
 普段聞かないシャンソンですが、じっくり聴いてみます。出だしはタイトル曲「ラジオのように Comme à la radio」です。ジャズっぽくも聞こえるバックの演奏に、マイクを近づけてつぶやくように歌うのが不気味な雰囲気ですが、タイトル曲だけあってインパクトは強烈。何度も聴いていると様々な楽器の音がラジオにのって勝手に聴こえてくるようにも感じます。2曲目は Tanka II は日本語の「短歌」がテーマ。アフリカンなパカッションとベースが基本で日本っぽくはありません。次いで Le Brouillard は「霧」これもパーカッションがベースですがオリエンタルな管楽器のメロディーが迫力あります。段々とリバーブを深くかけて霧の彼方に恐ろしいものが消えていくようなイメージ。J'Ai 26 Ans は邦題「私は26歳」です。やはりおどろおどろしい雰囲気ではありますが、可愛らしい歌い方ではあるので清々しく聞こえないことも無い。お経のようでもある。L'Eté L'Eté もオリエンタルな感じです。軽い音色の弦楽器は lute でしょうか。曲調はフォークっぽいですね。邦題は「夏、夏」そして Encore 「まだ」は、セミの声の聞こえるところで可愛い女の子がささやくように歌い、つぶやいているイメージかた始まり、Leo で、フリージャズとなる演劇的な流れです。Les petits chevaux は「仔馬」は、女の子が仔馬に語り掛けているのでしょうか。43秒の短い歌。そして Tanka I ですが、Ⅱよりは、オリエンタルで日本のようなな感じはします。Lettre A Monsieur Le Chef De Gare De La Tour Carol は、中東の音楽の音階を使った楽曲で、またガラッと場面展開は変わります。邦題は「キャロル塔の駅長さんへの手紙 」で、キャロル塔は中東にでもある塔なのでしょうか。Le Goudron「やに」は、」オリジナルには無いボーナストラックでオリエンタル。Le Noir C'Est Mieux Chois「黒がいちばん似合う」は、一番普通の曲です。何か安心しいます。
 まあ何か演劇でも見ているかのようなアルバムで目まぐるしく変わる世界観が不思議でアバンギャルドとは、このようなパターンもあるのだなと感心してしまいます。かなり繰り返し聴いたので慣れてきました🎵

vocals : Brigitte Fontaine
percussion, vocals : Areski Belkacem
flute : Roscoe Mitchell
sax, oboe : Joseph Jarman
bass : Malachi Favors
trumpet : Lester Bowie, Léo Smith
cello : Jean-Charles Capon
guitar : Jacques Higelin
bass : Jean-Francois Jenny-Clark
zither :Kakino De Paz
lute : Albert Guez

producer : Pierre Barouh

featuring : Areski, Jacques Higelin, The Art Ensemble Of Chicago

1. Comme A La Radio
2. Tanka II
3. Le Brouillard
4. J'Ai 26 Ans
5. L'Eté L'Eté
6. Encore
7. Leo
8. Les Petites Chevaux
9. Tanka I
10. Lettre A Monsieur Le Chef De Gare De La Tour Carol
11. Le Goudron
12. Le Noir C'Est Mieux Choisi
tracks 11-12 are bonus tracks, originally released as 7", 1970.





  

2023年8月12日土曜日

Jaco Pastorius / Live In Montreal (DVD)

 

 1982年ジャコは世界をツアーを回っています。6月のクール・ジャズ祭、9月は夏の日本ツアーはオーレックス・ジャズ・フェスティバル Twins Ⅰ&Ⅱ Live In Japan 、本作は7月に、ランディ・ブレッカーやピーター・アースキンが参加するバンドでカナダのモントリオール国際ジャズフェスティバルに出演した際の映像パフォーマンスを収録したライブDVDとなっています。ジャコの映像は youTube などで見ることはできますが、リーダーアルバムとしての公式ライブ映像は、これが唯一のものらしく、1982年当初はレーザーディスクで、またVHSで発売され2000年には、DVDで再発売され、2006年にはDTSサラウンド・サウンドが収録されたDVDも発売されているとのこと。このライブは音源のみのCDも発売されていますが、これは私未だ入手していません。


 当然このライブ映像は、かなり良いパフォーマンスのジャコのバンドなのですが、この時期のジャコは荒れていたはずと思いながら、ジャコ関連の本「パストリアスの肖像」「ジャコ・パストリアス魂の言葉」などを読み返してみると、ツアーを始めた当初は、ビジネスのことにも気を配っていたが、終盤には機構が目立つようになりジャパン・ツアーではかなりひどかったらしい。しかしこのライブでのジャコは顔にペインティングはしているものの、演奏中の表情も極めて音楽に集中し、周りを牽引するしっかりとした演奏の極上品であることが見て取れる。ジャコの死後に発表された音源には、精彩に欠くものも少なからず存在するため良い作品であったと言えると思います。
 Overture (Opening) は、SEのような感じでほんの少し流れる。そして直ぐにいつものあのイントロ Chicken のベースフレーズで始まる。この曲は JB’S のメンバーの Alfred Ellis の曲をジャコがカバーしたものとのこと(ジャコのオリジナルと思ってました)もはやジャズ初心者のセッションでは一番初めに通るお馴染み曲ですが、スティール・パンのソロも最高で全体的なグルーブも良いです。 Donna Lee は、Bobby Mintzer のバス・クラリネットのソロから始まり、その後段々と一大セッションに発展する。いつも直接的なテーマの繰り返しとは違ったひねった展開が最高です。初心者には真似できません。Bass Solo は、いつものパフォーマンスで、テープ・エコー(だった確か)でループに乗ってのソロ展開。過激すぎない程度なパフォーマンスに観客も大満足。Mr. Phone Bone も、激しい Bobby Mintzer のテナーサックスのソロから始まる大ジャムセッションで、ジャコのベースソロ部分はバッハのチェロ曲からのインスパイアされた部分もあり圧巻。Funny May も、お決まりの定番のブルース曲で、ジャコのボーカルもありで盛り上がります。メンバーも今までの緊張感のある顔から解き放たれたリラックスした表情になっています。ここらへんは、音源のCDだけではわからないところですね。
 youTubeで見たことはあったかのように思いますが、改めて見て最高のライブパフォーマンスかと思います。ジャコ否定派の「おでんバー」のマスターも、このライブは良いんじゃない、許せるとおっしゃっていました🎵

bass, vocals : Jaco Pastorius
drums : Peter Erskine
percussion : Don Alias
sax : Bobby Mintzer
steel drums : Othello Molineaux
trumpet : Randy Brecker

producer : Daniel Harvey

recorded Live At The International Montreal Jazz Festival, July 1982.

1. Overture (Opening)
2. Chicken
3. Donna Lee
4. Bass Solo
5. Mr. Phone Bone
6. Funny May




05/05/1982 - ONTARIO PLACE FORUM Toronto



  

2023年8月11日金曜日

Art Blakey & The Jazz Messengers / Live at Montreux and North Sea (Live)

 

 The Jazz Messengers は1954~1955年にかけてピアノのホレス・シルヴァーと結成され、 Jazz Messengers を名乗る前のライブ A Night At Birdland Vol1・ Vol2 のライブ、して1958年の Moanin'  と快進撃を続け、アコースティックなモダン・ジャズを追求し続けている。しかし時代によって変化するジャズ界は1970年代はエレクトリック楽器を使ったエレクトリックが流行り、アートブレイキーでも低迷期があり1970年代後半ぐらいから暗黒時代と呼ばれていたようです。
 そして若き18歳の Wynton Marsalis(ウィントン・マルサリス)の加入により人気が復活です。マルサリスのメッセンジャーズ入団は1980年6月のボトムラインでのライブからで、このライブは7月17日のモントルー・ジャズ・フェス、7月13日のノース・シー・ジャズ・フェスの録音です。1980年10月11日フロリダのライブは Live at Bubbas '80 に収録されスタジオ初録音は Album of the Year (1981年4月12日パリでの録音) となります。


 冒頭の Minor Thesis はノース・シー・ジャズフェスの録音で、快調なテンポのピアノの James Williams のオリジナル。このビッグ・バンドのオープニングはいつもこの曲だったそうで、一発目からテンションを上げる構成です。セカンド・ドラムの John Ramsey 以外は全員ソロをとっています。Wheel Within A Wheel 以降は全てモントルー・ジャズ・フェスの録音です。Wheel Within A Wheel は Bobby Watson 作曲の3拍子で、タイトルの由来は旧約聖書のエゼキエルの預言書からきているとのこと。ブレイキーのドラムによるイントロから始まり、ピアノ・トロンボーン・テナーサックスの順でソロ回しですが、トロンボーンの Robin Eubanks は優秀です。ギターの Kevin Eubanks は弟らしい。Bit A Bittadose は、シャッフルの Bobby Watson 作曲です。ベニー・ゴルゾンのブルースマーチ風だが、それよりゴリゴリのシカゴ・ブルース風な演奏が良い。Stairway To The Stars は、スタンダードで、このバンドのツアー中にずっと演奏されていた定番曲とのこと。Bobby Watson のアルト・サックスの長めのイントロから始まり、古き良き時代を感じるメロディーが良いのと日本人のミュージシャンによくありそうなサウンドな気がして親しみやすい。ラストは Linwood で、これも Bobby Watson 作曲で、カンサス・シティのストリートが名前の由来とのこと、アップ・テンポで Bobby Watson 本人のソロも気持ち良いくギターの Kevin Eubanks のソロもなかなかのもので御大のドラム・ソロが締めくくります。
 いつものスピーディな演奏に5人のブラスが加わる豪華な設定で、昔のアート・ブレイキーよりもあか抜けた印象があります。ダブル・ドラムのせいか、全体的に御大のドラミングは少し大人しめ🎵

drums : Art Blakey, John Ramsey
piano : James Williams
guitar : Kevin Eubanks
bass : Charles Fambrough
alto sax : Bobby Watson
tenor sax : Bill Pierce
baritone sax, alto sax : Branford Marsalis
trumpet : Valerie Ponomarev, Wynton Marsalis
trombone : Robin Eubanks

producer : Wim Wigt

recorded live at the Montreux Jazz Festival July 17, 1980, and the Northsea Festival on July 13, 1980 (1) 


1. Minor Thesis
2. Wheel Within A Wheel
3. Bit A Bittadose
4. Stairway To The Stars
5. Linwood



▶ Linwood