2022年2月22日火曜日

Harold Mabern / The Leading Man

 

 2019年9月で惜しくも83才で世を去った Harold Mabern の追悼盤の Mabern Plays Mabern を先に聴いていたので本作も気になって購入してみました。Mabern Plays Mabernでの私の印象はコードを塊まりで跳ねるようにぶつけてくる印象ようなピアノで非常に力強く男性っぽいのが印象的でした。
 これはたしかタワレコで購入したもので、購入後にはいつもの「おでんバー」に直行して良いオーディオ環境で初聴きです。マスターも Harold Mabern に関しては余り知識はないようですが、以前の私のCDが記憶にあるようでこれは期待ですね、と言いながらデッキに挿入しました。
 しかし最初の Yes Or No をかけると、予想よりもかなりのテクニカルで華やかなピアノです。ウェインショーターの作品とのことですが、私的にはかなり合格なのですが抱いていた印象と違いすぎるので少々ビックリでした。続く Save The Best For Last はサックスの Bill Easley がリードをとるドラムは8ビートのフュージョンで異色な印象を受けます。またもや予想を裏切られる感じです。さらに3曲目の Full House はウェスの名曲です。ドラムレスでベース、ギターのとのトリオの演奏でギターに焦点を合わせた楽曲になっています。ここまで来ると私的には次にはどんな曲がくるのかワクワクします。さて She / Mr. Lucky ピアノ・イントロから入ってきて次の展開は?と思っていたら独奏でした。ジョージ・シアリングとヘンリー・マンシーニのメドレーです。店で聴いていた時には、ここらへんでマスターが好みではないと告白され、隙間のない装飾の多いピアノは多分マスターの好みではないと何となくわかる気がしました。店では技巧的であるかなとの第一印象ですが、今聴き直していると技巧よりも力強いコードのつけ方とセンスに以前聴いたメイバーンのアルバムの力強さの共通点が理解できたような気持になります。Alone Together はスタンダードですが、Jack DeJohnette の煽りっぷりが豪華な印象を与える印象でドラムに負けないリズムでダイナミックなメイバーンでなるほど、これもある意味メイバーンらしい演奏と思えるようになってきました。The Man From Hyde Park はハービー・ハンコックに捧げたメイバーンのオリジナルとのことで、歌ものになっています。ドルフィン・ダンスのフレーズがイントロとソロで出てきます。B & B もメイバーンのオリジナル・バラードですが、とても力強いバラードであるとの印象を受けます。T-Bone Steak はジミー・スミスのブルースで、こういった定番の演奏はリラックスして聴けます。最後 Mercury Retro はメイバーンのオリジナル・ソロで締めです。
 1992年~1993年まで、4回に分けてレコーディングされていて多彩な楽曲は、結構考えて作りこまれたアルバムと思います。最初に聴いた印象よりも聴きこんできたらドンドン印象が良くなってきました🎵

piano : Harold Mabern
guitar : Kevin Eubanks
bass : Ron Carter
drums : Jack DeJohnette
alto sax : Bill Easley
trumpet, flugelhorn : Bill Mobley
vocals : Pamela Baskin-Watson

producer : James Williams, Kazunori Sugiyama

recorded and mixed at Power Station, Clinton Recording and Effanel Towers, New York on November 9, 1992, January 21, March 12 & April 12, 1993.

1. Yes Or No
2. Save The Best For Last
3. Full House
4. She / Mr. Lucky
5. Alone Together
6. The Man From Hyde Park
7. B & B
8. T-Bone Steak
9. Mercury Retro





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