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2025年1月15日水曜日

James Cotton / 3 Harp Boogie


 長い間、聴いていなかったのですが、アルバム名から James Cotton、Billy Boy Arnold、Paul Butterfield の三人のハーピストが全曲に参加しているアルバムだと思っていましたが、ホーンが入っている曲と、アコギとハープのみの曲があるようで全てに三人が参加ではないようでどうやら違います。マイナーなアルバムのせいか、解説しているサイトも、ほぼ皆無で長い英語のライナーノーツを読んでいくと最後の方に、異なる二つのソースでできていると書いてあり解説ありましたが、どの曲がそれに該当するかは書いてありません。(聴いたらわかるだろってことですね。おそらく)
The tracks that comprise this disc hail from two highly disparate sources. The acoustic material was recorded circa 1962-63 by producer Norman Dayron in a setting that was very informal by any standards—an apartment on Chicago's South Side. It places Cotton smack dab in the sympathetic company of brash youngbloods Paul Butterfield and Elvin Bishop and relative veteran Billy Boy Arnold, whose old Vee-Jay catalog was about to receive a shot in the arm from the Yardbirds.
 この聴きどころは、やはり3人のハープが聴ける acoustic material で、Norman Dayron のシカゴのアパートで録音したとのこと。ここで、この三人が録音とは仲良き事、素晴らしいと言いたいところで、所持音源の検索しましたが、このアルバム以外では Billy Boy Arnold が参加しているものは、ありませんでした。
 調べてみると Arnold は、1935年イリノイ州シカゴ生まれ。Sonny Boy WilliamsonⅠ に大きな影響を受けてクラブでの音楽活動を開始、1953年で初録音し Bo Diddley のバンドにも在籍。代表曲は1955年 I Wish You Would とのこと。James Cotton も1935年生まれ、Paul Butterfield は1942年生まれでこの時代のブルース業界では後輩になります。ちなみにこの音源録音時1963年は、コットン、アーノルドは28歳、バターフィールドは19歳で白人の若いブルースマンが先輩の黒人大御所と演奏していますが自身のバンド Paul Butterfield Blues Band 同年に結成しています。 写真掲載しときます。James Cotton, Billy Boy Arnold, Paul Butterfield の順です。



 それでは、改めて聴いてレビューです。Jelly Jelly ブルース・ピアノのイントロから始まる典型的なブルースで、コード進行と歌メロは Stormy Monday 等で使われているものと同じですね。ブルースとはそう言うもんです。ジャケットが古臭いですが、録音は結構良いです。エレクトリック・マテリアルと書かれているホーンも入った気持ち良いブルースですが、気になるのは、後半4分ぐらいのところから入ってくるホーンはトランペットのようなんですが、ミュージシャンのクレジットはトロンボーンのお二人。トランペットのような発音をしているのか、楽器を持ち換えているのか、違うミュージシャンが参加しているのか。 South Side Boogie 2、3曲目はアコースティック・マテリアルです。シカゴのサウス・サイドのアパートでの録音と書いてあるので、それがこのセッションの名前になっています。Elvin Bishop のアコースティックでのブギーなギターのノリが素晴らしい。やっぱり名手です。それに合わせて3人がハープを被せてきて最高のセッションです。So Glad You're Mine 先のブギーは楽器のみですが、これは歌ものになります。ボーカルは御大 James Cotton です。年齢を重ねたかのような28歳に聞こえない声質は、この時点から。Good Time Charly ここでエレクトリック・マテリアルに戻ってきますが、一気ににぎやかな音になるので、音量を上げて聴いていたらビックリするかと思いますので気を付けて。Diggin' My Potatoes コットンの他のアルバムでもよく聞いているナンバーですが、アコースティックのみの演奏もオツなものがあります。テンポはバンドでやっている時と余り変わりない早めです。短くて残念。There's Something On Your Mind そしてエレクトリック・マテリアルです。やはりビックリします。スタジオ録音ですが語り部分が長くて気持ち入ってるのがビンビンきます。V-Ford Blues  車のフォードがテーマのブルースですね。Mose Allison のバージョンを聴いたことがありますが全く印象が違います。コットン氏にかかると曲が似通ってくるのかもしれません。Turn On Your Love Light またもやフル・ボリュームのソウル・タイプの演奏にビックリします。こういったノリの演奏は珍しいかもしれません。Dolly Put The Kettle On 最後はアコースティック・マテリアルからの録音で、延々と続くセッションを連想させるよう1分46分でフェイドアウトの終わり方が余韻を残します。
 アコースティックとエレクトリックの落差がありすぎて、聴きながらビックリするアルバムでした。三人のハーピストのアパートでのセッションが素晴らしいので世に出したかったけど、尺が足りなかった結果この構成?のような気がします🎶

① Acoustic Material Recorded in Chicago 1963, Produced by Norman Dayron
2, 3, 5, 7, 9 (determined by listening)
harmonica, vocals: James Cotton 
harmonica: Paul Butterfield 
harmonica: Billy Boy Arnold
guitar: Elvin Bishop

② Electric Material Recorded in Chicago 1967, Produced by Barry Goldberg, Michael Bloomfield and Norman Dayron
1, 4, 6, 8 (determined by listening)
harmonica, vocals: James Cotton 
guitar: Luther Tucker 
piano: Alberto Gianquinto 
bass, vocal: Robert Anderson 
drums: Sam Lay Tenor 
sax: Delbert L. Hill Baritone 
sax: McKinley Easton 
trombone: Louis E. Satterfield 
trombone: John M. Watson

producer : Michael Bloomfield

1. Jelly Jelly
2. South Side Boogie
3. So Glad You're Mine
4. Good Time Charly
5. Diggin' My Potatoes
6. There's Something On Your Mind
7. V-Ford Blues
8. Turn On Your Love Light
9. Dolly Put The Kettle On





  

2025年1月3日金曜日

James Cotton And His Big Band / Live From Chicago Mr Superharp Himself !


 「ブルース・ハープ」と「だみ声」が素敵な、私がシカゴ・ブルースで最も好きなアーチストです。Sonny Boy Williamson II から9歳の時に手ほどきを受け、1957年に Muddy Waters のバンドで Little Walter の後任のハーピストとして頭角を現し、1967年からソロでの活動がメインとなっています。James Cotton を聴いたのは、たぶんFMラジオでブルース特集をやっていた時にカセットで録音したのが最初だったと思います。当時はロック小僧だったので、ホーンの入ったビッグバンドを聴くことはなくバンド・サウンドや、ブルース。ハープの表現力が新繊に聞こえた記憶が曖昧ながらあります。
 そうやって、ファンになってしまってレコード屋で見かける度に揃えて何枚目にこのアルバムにたどり着いたのかはよくわかりませんが、これは 1986年のライブ録音で、James Cotton のキャリアとしては中盤、アブラギッシュ感満載の演奏の、シカゴの Biddy Mulligan's でのライブです。Biddy Mulligan's は、現在も存続しているアイリッシュ・バーです。(同一の店だと思っています)


 それでは聴き続けてきた熱いライブを再度聴きながらレビューします。Here I Am (Knocking At Your Door) 煽るオープニングの紹介でから始まるブギーで、タイトなリズム隊+ホーン部隊でキメが多め、ボーカル、ハープがしっかりメインの録音。Michael Coleman の基本ノーマルの軽い歪みのギターの音も、カッコ良いです。Part Time Love ディスコチックなベースリフでポップな印象があるものの、しっかりブルースしてて2曲目も上げてきます。ホーンが入るビッグバンド形式は音が厚くて聴きごたえ十分。Just To Be With You バラードまでいかないスローテンポのブルースで Muddy Waters でも有名な曲です。しんみりとしてますが、On a ship that's made of paper, I will sail the seven seas, Fight a shark with a toothpick 紙の船に乗って爪楊枝でサメと戦うぜとシュール。Hard Headed 1曲だけ前の曲でしんみりさせて、またジャンプしてきます。たたみかけるようなボーカルでグイグイと来るところがやっぱり素敵です。When It Rains It Pours タイトなリズムのブルース。雨が降る時はガンガン降るぜ、悪いことも連続するけど、良いこともいっぱいあるぜ と前向きソング。Cross Your Heart 伝統的ブルースを少しモダンなアレンジで演奏していて曲が進めば進むほど盛り上がります。Come Back, Baby ここでバラードがきます。哀愁のコード進行がしみじみと来て、ブルースハープが、このしんみりさに拍車をかけて聞き惚れます。Born In Chicago そしてバラードの次はあげるのが基本です。まさにシカゴ・ブルース。曲中ブレイク前のワーオの叫び声も興奮です。The Midnight Creeper ブルースハープの為のブルース James Cotton 本人の曲で、最高です。
 ホーンの入ったバンドで、グイグイと引っ張るタイトなリズム隊。アレンジは若干モダンンな感じで、ひたすら脂ギッシュでもないとこがこのアルバムの魅力でしょうか。ライナーノーツはペラペラですが、何百回聴いても中身は重厚なブルースのカッコ良い名盤です🎶

harmonica, vocals : James Cotton
piano : Eddie Harsch
bass : Noel Neal
drums  Ray "Killer" Allison
guitar : Michael Coleman
tenor sax : Douglas Fagen
trombone : Johnny Cotton
trumpet : Danny ''Boney'' Fields

producer : Bruce Iglauer
recorded by : Timothy Powell
recorded live, February 1-3, 1986 at Biddy Mulligan's, Chicago, Illinois

1. Here I Am (Knocking At Your Door)  (John Watkins)
2. Part Time Love (Clay Hammond)
3. Just To Be With You (Bernie Roth)
4. Hard Headed (Albert Atkins, Osee Anderson)
5. When It Rains It Pours (Bobby Patterson)
6. Cross Your Heart (Sonny Boy Williamson)
7. Come Back, Baby (Walter Davis)
8. Born In Chicago (Nick Gravenites)
9. The Midnight Creeper (James Cotton)





  

2024年11月16日土曜日

James Cotton Band / Live & On The Move


 もともとは2枚組のアルバムだったものを、CDでは1枚にまとめたライブ録音。19曲で、コットン・ファンにとって、ベスト・ヒットのような曲目構成がうれしいアルバムです。盤によっては Fannie Mae の入っていないものもあるようです。 
 1976年の発売で8枚目となるアルバムで、ギターは Matt Murphyでドラムの Kenny Johnson、ベースの Charles Calmese 、1974年発表のスタジオ録音盤「100% COTTON」と同じメンバーで、このリズム隊から生み出されるファンク・ブルースはなかなか強力。コットンおじさんも36歳の若い時の演奏でエネルギッシュで声も若いです。
 出だしのライブの始まりかたから、いかにもアメリカのエンターテイナーって感じです。盛り上げ方の進行も全てお決まりのパターンのようで、おそらく定番のショーの形式と思われます。


 ライブ会場の Shaboo Inn in Wlllimantic Conn ですが、ボストンから90マイル、ニューヨークから145マイルのアメリカの北西にある New England の1000人規模の大型ライブハウスで、ロックではBoston, Aerosmith, The Cars, Journey, AC/DC ブルースでは、Muddy Waters, BB King, John Lee Hooker, Freddy king, Buddy Guy ジャズでは Miles Davis などもギグっていたようです。1982年の閉店ライブでは、James Cotton もゲストで呼ばれていました。

  


 これも相当、聴きこんできたアルバムですが久しぶりに聴きながらレビューします。Cotton Boggie 定番のブギー・ナンバーです。ブルースハープの裏打ちとリズムが、機関車が走るような感じだと思いながらいつも聴いています。いつ聴いてもスカッと気持ち良い。
One More Mile ジャンプ・ブルースですね。キメもばっちりです。All Walks Of Life
ブルース度高めの一曲。のしのしと歩くようなドラミングが相変わらずかっこいいです。Born In The Missouri スローテンポの古典ブルースで、ピアノが相棒として活躍します。
Flip Flop & Fly これも定番で、早めの明るいブギで楽しいです。Flip Flop & Fly I don't care if I die Don't ever leave me, Don't ever say goodby のサビのコーラスもお客さんもノリノリです。サックスソロの最後は、ハエの羽音を真似たギターのシャカシャカもご愛敬です。Mojo は、Got My Mojo Worlin’ ですね。ハイスピードでバンドがきれいにグルーブしています。Roket88 これも大好きな定番です。この早口ボーカルもカッコイイですね。Goodbye My Lady ここでクールダウンの曲です。哀愁のメロディーで男臭く Goodbye My Lady と歌われたら女性はうっとりするのでしょうか。引いてしまうのでしょうか。これも良い曲ですね。I Don’t Know 定番のキメの連発のブルースです。曲の切れ目でベイ~~ベの最後の「ベ」でドラムとタイミングが合うかどうか、遊んでいるようです。ピッタリは1回ですかね。Caldonia シャッフル・ナンバーでコットンおじさんの裏声を使って母親の声真似、早口マシンガンで観客も大喜びですね。Boggie Thing コットンバンドはこのブギが多くて、気分があがります。Goodmorning Lil’ School Girl 田舎のオジサンが女の子に話しかけている曲でしょうか。子供がスキップしているぐらいのテンポでホノボ系シカゴ・ブルースです。Oh, Baby You Don’t have To Go オーソドックス・タイプのブルースです。ここらへんで Charles Calmese のベースの上手さに気づきます。Help Me 昔のタイプのシカゴ・ブルースです。このテンポで、このリズムでグルーブさせるのは結構、難しいかもしれません。Fannie May 曲の解釈は全く異なりますが、ジャコも大好きだったファンク・ナンバーですね。Hot’ n cold メンバーがボーカルをとってコットンが合いの手を入れる楽しい曲です。ライブって感じがします。Tenny Weeny Bit これはJBな感じの曲でコットンにしては珍しいビートですね。歌の表情のつけ方がさすがです。Blow Wind Blow シカゴ・ブルースの定番曲です。コットンバンドでもよく聴きますがこのライブのこれは出来が良いようで満足。How Long Can A Fool Go Wrong ハイトーンのブルース・ハープが印象的なブルースです。キッチリとブルース・ハープのソロを多めにとってテクニックを見せつける曲ですね。いや、オジサンのハープが堪能できる曲です。
 ジェイムス・コットンのライブは楽しいですが、特にこのライブはノリ良く。しゃべり、よく吠える、そしてメンバーがみなで楽しそうです。バンドとしても脂がのっていてテンション高いので聞いているほうもテンションあがります。 このライブの客になりたかった🎶

vocals, harp : James Cotton
keyboards : Mike "Captain Z" Zaitchik
guitar : Matt Murphy
bass : Charles Calmese
drums : Kenny Johnson
sax : George T. Gregory

producer : Al Dotoli
recorded live at Shaboo Inn in Wlllimantic Conn.

1. Cotton Boogie (James Cotton)
2. One More Mile (James Cotton) 
3. All Walks Of Life (James Cotton )
4. Born In Missouri (Willie Cobbs)
5. Flip Flop & Fly (Charles Calhoun, Lou Willie Turner)
6. Mojo (Booker Ervin)
7. Rockett 88 (Jackie Brenston)
8. Goodbye My Lady (Mark Klingman, N.D. Smart II, Todd Rundgren)
9. I Don't Know (Willie Mabon)
10. Caldonia
11. Boogie ThingAll Walks Of Life (Matt Murphy)
12. Good Morning Lil' School Girl
13. Oh Baby You Don't Have To Go (Jimmy Reed)
14. Help Me (J. Watson)
15. Fannie Mae (Bobby Robinson, Buster Brown)
16. Hot 'N Cold (Allen Toussaint)
17. Teeny Weeny Bit (Ian Whitcomb)
18. Blow Wind Blow (Dub Dickerson)
19. How Long Can A Fool Go Wrong (James Cotton)



Mojo


  

2024年3月22日金曜日

James Cotton / Deep In The Blues


  2017年3月16日に亡くなったJames Cotton の 1995年録音のアルバムです。御大の歌声は、だいぶ苦しそうに聴こえます。喉頭癌で手術を受けられてから歌えなくなったので録音ですね。苦しそうな、かすれた歌声ですが、これがまた渋い味つけになっています。基本的にはホーン部隊を従えた若い頃のファンク・ブルースが大好きなのですが、このアルバムはドラムレスのアコースティック。ずっと聴き続けてきた激しいファンク・ブルースが信条の御大の、こんなブルースを聴いていると、しんみりとしてしまうものがあります。と書くと悲しみに溢れたアルバムのように感じるかもしれませんが、ファンクブ・ルースのオヤジのキレのあるハープは健在、しゃがれ声がさらに掠れていますが、ファルセットも出せます。
 ジャズ業界から Charlie Haden の応援も嬉しいし、1949年生まれのブルースの権威 Joe Louis Walker がアコースティックで参加とメンバーも話題となっています。


 それでは、改めて聴きながらレビューです。Down At Your Buryin' ギターは Joe Louis Walker でブルースですがフォークっぽい弾き方ですね。御大の語りかけるようなボーカルとキメのフーフーのファルセットが気持ち良い。All Walks Of Life 典型的なブルースですね。テンポは少しアップです。こういったアコースティック・ブルースだと Charlie Haden のアコースティック・ベースがバンドを引っ張るように活躍します。You Got My Nose  Open 古典的なイントロが嬉しいです。ベースレスの超シンプル。Dealin' With The Devil アコースティックで少しにぎやかなナンバーです。御大の盛り上げパターンのハーブのお決まりフレーズも連発で、大満足です。Strange Things Happen ピアノが入ったブギですね。こんなセッションに参加できるようにブギ・ピアノを練習再開しようと思わせてくれるほどシンプルに古典的で楽しいピアノです。Country Boy ロックンロール・タイプの跳ねるヤツですね。これは楽しい。Vineyard Blues ナショナルのスティール・ギター独奏です。レコーディングの合間にやったヤツが出来が良かったのでアルバムに入れた感じでしょうか。スティールギターも10年くらい触ってないかもしれないです。たまには弾こうと思います。 Worried Life Blues は、格調高い感じでギターレスのピアノ、ベースでの演奏となっています。ベースがズンズンきます。Two Trains Runnin' ではフォーキーな感じのセッションですね。ライナーノーツにはスティールギターのクレジットは無いので普通のアコースティックをボトルネックでオープンチューニングしているのでしょうか。そこが気になります。 Ozark Mountain Railroad どこの山の曲なんでしょう?調べてみればアメリカ中部の高原とあります。Charlie Haden のソロですがジャズ的ではなくアコースティック・ベースでフォーキーな曲になっていますが、唱歌のようなメロディーも出てくるので原曲ありでしょうかググってもわかりませんでした。Sad Letter 伝統のブルースです。マディーウォーターズの曲ですね。もともとは、この人のバンドのハーピストであったので、思い出の曲でしょうね。Play With Your Poddle ノリの良いブルース。プードルと遊ぶ歌なんてブルースらしいおバカな歌詞なんでしょうね。楽しい曲です。Blues In My Sleep スローブルースでドーン。って感じです。歌無しのゆったりインストで皆さんの余裕たっぷりの演奏が楽しめます。Everybody's Fishin' 締めは御大らしくハッピーな攻めのブルース曲です。やはりここでも御大の盛り上げハープのフレーズ連発です。これでなくては。ギターソロも、いつもよりサービス多めです。良いですな・・
 心底末永く愛聴させていただく一枚です🎵

vocals, harmonica : James Cotton
acoustic guitar : Joe Louis Walker ( 1, 2, 4, 6, 9, 11 to 14)
steel guitar (national) : Joe Louis Walker (7)
guitar : Joe Louis Walker (3)
piano : Dave Maxwell (5, 8, 13)
bass : Charlie Haden (1, 2, 4, 6, 9 to 14)

producer – John Snyder

performed on August 14 & 15, 1995 at Conway Recording Studios, Los Angeles, CA.

1. Down At Your Buryin'
2. All Walks Of Life
3. You Got My Nose Open
4. Dealin' With The Devil
5. Strange Things Happen
6. Country Boy
7. Vineyard Blues
8. Worried Life Blues
9. Two Trains Runnin'
10. Ozark Mountain Railroad
11. Sad Letter
12. Play With Your Poddle
13. Blues In My Sleep
14. Everybody's Fishin'





  

2023年11月24日金曜日

James Cotton / Baby, Don't You Tear My Clothes


 2017年3月16日に亡くなりました御大 James Cotton(ジェイムス・コットン)の最後のアルバム。喉頭ガン手術を受けてから、歌えなくなってしまったためブルースハープだけ吹いておられます。とびっきりのジャケットの笑顔がまぶしいです。
 マディ・ウォーターズのバンドにリトル・ウォルターの後任として正式参加は1957年。マディのバンドには在籍1966年まで、そして1967年 Cut You Loose! (Vanguard)でソロデビュー。以降コンスタントにアルバムを作り続けて本作まで多分合計20枚。
 James Cotton を最初に聴いたのは、大学時代でブルースと言えば BBキング、マディ・ウォーターズだと思っていた私に ブルース・ハープのカ訪ッコよさ、シカゴ・ブルースという伝統芸、ジャンプ・ブルースという熱いブルースを教えてくれた、私にとってブルースを深く掘り下げてくれたの先生のような人で、訃報を聴いた時にはお疲れさまでしたと手を合わせたのを覚えています。


 このアルバムで、御大はもう歌えないのでボーカルものは ゲストによる客演です。御大のブルース・ハープも超ロングトーンやブレスなしの大技とかもなく、ゆったりとしたプレイで最後を飾っています。タイトル曲 Baby, Don't You Tear My Clothes は Lightnin' Hopkins(ライトニン・ホプキンス)の曲です。ボーカルは Bobby Rush。この人もファンク・タイプのブルースを歌う人で、ビル・クリントンが大統領に就任したとき、彼は James Joseph Brown と一緒に、ホワイトハウスでも演奏、2007年には中国で初めてのブルース・マンとして公演し、このアルバムの発売と同じ2017年に自己のアルバムでグラミー賞を受賞の人です。他、Dave Alvin が歌う Stealin', Stealin' , Doc And Merle Watson の弾き語り How Long Blues はコットンとハープでほのぼの、最後の Friends のハープを聴くとコットンのブルース人生がこれで終了したのかと感無量のハープ演奏です。

harmonica : James Cotton
piano : David Maxwell
guitar : Derek O'Brien
bass : Noel Neal
drums : Per Hanson

producer : Randy Labbe

1. Coach's Better Days
2. Baby, Don't You Tear My Clothes / vocals : Bobby Rush
3. When You Got a Good Friend / vocals, piano : Marcia Ball
4. Stealin', Stealin'  / harmony vocals, tambourine : Chris Gaffney vocals, guitar : Dave Alvin
5. Key to the Highway / vocals : Odetta
6. I Almost Lost My Mind
7. Rainin' in My Heart / vocals, accordion : C.J. Chenier
8. Bring It on Home to Me / vocals : Jim Lauderdale
9. Muleskinner Blues / vocals, guitar : Peter Rowan
10. How Long Blues / vocals, guitar : Doc And Merle Watson
11. Mississippi Blues / vocals, guitar : Rory Block
12. Blues for Jacklyn
13. Friends



▶ Friends


  

2023年11月10日金曜日

James Cotton Band / Live At Electric Lady


 機関車のようでタイトで骨太なリズム隊で、実に油ギッシュなライブ。1974年に Buddh から発売の 100% Cotton と同時期の未発表ライブで、Sequel から1992年にCDで発売。この100% Cotton から、ギターに Matt Murphy ドラムに Ken Johnson ベース Charles Calmese サックス Little Bo の強力メンバーで、James Cotton Band としてファンク・ブルースのサウンドを確立しています。


 さて、レビューです。Back At The Chicken Shack これは、1960年録音のジャズ・オルガニスト Jimmy Smith による1960年の録音が元曲です。元祖はもっとスロー・テンポのブルースで Kenny Burrell がギターを弾き、Stanley Turrentine が サックスを吹いています。しかし、こちらの方が数倍カッコ良い出来栄えインスト作品。Off The Wall 1953年の Little Walter の作です。これも高速ブギーで最高のハープを聴かせてくれるインスト作品。 Rocket 88 は、James Cotton の十八番のナンバー。 1951年の Jackie Brenston and his Delta Cats が最初の録音。Don't Start Me Talking は Sonny Boy Williamson II の作品で、2分33秒と短くまとめられたブルース。Georgia Swing は、少し曲調を変えたブルースで Matt Murphy のソロがギラギラした音で良いですね。作者は不明のようです。One More Mile は、コットンのオリジナル。短いMCが入ってから始まります。これも十八番ナンバーですが、このアルバムのバージョンは素晴らしい。I Got My Mojo Working 1956年Preston "Red" Foster の作品ですが、Muddy Waters で有名になった曲ですね。この高速ファンク・ブルースでやると違った曲に聞こえるぐらいの出来栄え。How Long Can A Fool Go Wrong テンポはやっと落ちた普通のレベルになりました。コットン作品。シンプルな音使いですが、コットンのハープが冴えます。ブレークしてのお客さんのノリノリの反応からも興奮もののライブが伺えうらやましい限り。Blow Wind Blow これも十八番の一つですね。Little Walter 作品でズドンズドンと腹に来るベース・ラインが気持ち良い。Mean Ol' World は、スローナンバーで、T-Bone Walker の1942年作品。枯れた音の Matt Murphy のギターリフが、何でもないけど好きです。このような何でもない曲でこそバンドの力がわかります。I Don't Know 1952年 Willie Mabon の作品ですが、Blues Brothers でもヒットした名曲ですね。ブレイクだらけで、これがまた良い。Boogie Thing は Matt Murphy 作となっています。名の通りひたすらブギーで演奏しているほうも興奮するテンポでこれでもかと音の洪水。Stormy Monday Muddy作品かと思っていましたが、T-Bone Walker みたいです。様々なブルースマンに愛される名曲です。Fever は、Eddie Cooley、Otis Blackwellの作曲で、Little Willie John の1956年のデビューアルバムにしてヒット曲らしいです。オールディーズっぽい曲で最後はフェイドアウト。
 ハープもこれでもか!という感じでたたみかけ、迫力あるボーカルに思わず引き込まれ文句なく楽しい。スタジオ盤以上に熱い演奏がブルースはやはりライブだなと思わせてくれ、大満足なアルバム🎵

harmonica, vocals : James Cotton
bass : Charles Calmese
drums : Ken Johnson
guitar : Matt Murphy
tenor Saxophone : Little Bo

recorded for radio station KQ42 at Electric Lady Studios in New York in late 1975 or early 1976

1. Back At The Chicken Shack
2. Off The Wall
3. Rocket 88
4. Don't Start Me Talking
5. Georgia Swing
6. One More Mile
7. I Got My Mojo Working
8. How Long Can A Fool Go Wrong
9. Blow Wind Blow
10. Mean Ol' World
11. I Don't Know
12. Boogie Thing
13. Stormy Monday
14. Fever






  

2022年3月10日木曜日

James Cotton / Live At Antone's Nightclub


 2017年3月16日に喉頭がんで亡くなられた James Cotton (ジェイムス・コットン)の1988年発売の53歳の時のライブアルバムです。喉頭がんの手術を受けられたのは1990年ですから、その2年前となります。そう思って聴くと大分と迫力のある声で喉に負担はかっかているような気もします。
 さてこのアルバムよく見てみるとAntone's Record というレーベルから発売されています。1987年からAlligator Record (アリゲーター・レコード) に移籍しているはずかと思ってタイトルを見れば Antone's Nightclub だから、このナイト・クラブが所有しているレーベルになるんですかね。まあ、そこは詳しくは、調べないでも良いかなと。


 「ミスター・スーパー・ハープ!」の紹介とともに、いつものジェイムスコットンのハープソロのイントロが始まり、ダブル・ストップのギターが絡みベースとドラムが入ってくる。そしてお馴染みの Blow Wind が始まる。いつものリズム隊の安定感ですが、Matt Murphy (マット・マーフィ) のギターが、いつもより歪みが少ないような気がしますが、ソロは絶好調に弾きまくっています。マットマーフィーはコットンと同じミシシッピ生まれ1948年にシカゴへ移住。ハウリン・ウルフのバンドに加わったのもコットンと同じ頃。ブルース・ブラザーズにも参加していたギタリストです。後はテンポは少し抑え気味で全体的に落ち着いたムードで、Nightclub だからか煽りは少なめの落ち着いた演奏で、音的には結構大きな箱の感じが録音から聞き取れます。中の写真があったので掲載しときます。


 Blow Wind、Oh Baby、Midnight Creeper なんかがオススメで、特にこのアルバムのMidnight Creeper は最高です🎵


harmonica, vocals : James Cotton
piano : Pinetop Perkins
bass : Calvin Jones
drums : Willie Smith
guitar : Luther Tucker, Matt Murphy

1. Blow Wind
2. Juke
3. It Ain't Right
4. Gone To Main Street
5. Oh Baby
6. Hoochie Coochie Man
7. Eyesight To The Blind
8. Midnight Creeper



▶ Oh Baby



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