もともとは2枚組のアルバムだったものを、CDでは1枚にまとめたライブ録音。19曲で、コットン・ファンにとって、ベスト・ヒットのような曲目構成がうれしいアルバムです。盤によっては Fannie Mae の入っていないものもあるようです。
1976年の発売で8枚目となるアルバムで、ギターは Matt Murphyでドラムの Kenny Johnson、ベースの Charles Calmese 、1974年発表のスタジオ録音盤「100% COTTON」と同じメンバーで、このリズム隊から生み出されるファンク・ブルースはなかなか強力。コットンおじさんも36歳の若い時の演奏でエネルギッシュで声も若いです。
出だしのライブの始まりかたから、いかにもアメリカのエンターテイナーって感じです。盛り上げ方の進行も全てお決まりのパターンのようで、おそらく定番のショーの形式と思われます。
ライブ会場の Shaboo Inn in Wlllimantic Conn ですが、ボストンから90マイル、ニューヨークから145マイルのアメリカの北西にある New England の1000人規模の大型ライブハウスで、ロックではBoston, Aerosmith, The Cars, Journey, AC/DC ブルースでは、Muddy Waters, BB King, John Lee Hooker, Freddy king, Buddy Guy ジャズでは Miles Davis などもギグっていたようです。1982年の閉店ライブでは、James Cotton もゲストで呼ばれていました。
これも相当、聴きこんできたアルバムですが久しぶりに聴きながらレビューします。Cotton Boggie 定番のブギー・ナンバーです。ブルースハープの裏打ちとリズムが、機関車が走るような感じだと思いながらいつも聴いています。いつ聴いてもスカッと気持ち良い。
One More Mile ジャンプ・ブルースですね。キメもばっちりです。All Walks Of Life
ブルース度高めの一曲。のしのしと歩くようなドラミングが相変わらずかっこいいです。Born In The Missouri スローテンポの古典ブルースで、ピアノが相棒として活躍します。
Flip Flop & Fly これも定番で、早めの明るいブギで楽しいです。Flip Flop & Fly I don't care if I die Don't ever leave me, Don't ever say goodby のサビのコーラスもお客さんもノリノリです。サックスソロの最後は、ハエの羽音を真似たギターのシャカシャカもご愛敬です。Mojo は、Got My Mojo Worlin’ ですね。ハイスピードでバンドがきれいにグルーブしています。Roket88 これも大好きな定番です。この早口ボーカルもカッコイイですね。Goodbye My Lady ここでクールダウンの曲です。哀愁のメロディーで男臭く Goodbye My Lady と歌われたら女性はうっとりするのでしょうか。引いてしまうのでしょうか。これも良い曲ですね。I Don’t Know 定番のキメの連発のブルースです。曲の切れ目でベイ~~ベの最後の「ベ」でドラムとタイミングが合うかどうか、遊んでいるようです。ピッタリは1回ですかね。Caldonia シャッフル・ナンバーでコットンおじさんの裏声を使って母親の声真似、早口マシンガンで観客も大喜びですね。Boggie Thing コットンバンドはこのブギが多くて、気分があがります。Goodmorning Lil’ School Girl 田舎のオジサンが女の子に話しかけている曲でしょうか。子供がスキップしているぐらいのテンポでホノボ系シカゴ・ブルースです。Oh, Baby You Don’t have To Go オーソドックス・タイプのブルースです。ここらへんで Charles Calmese のベースの上手さに気づきます。Help Me 昔のタイプのシカゴ・ブルースです。このテンポで、このリズムでグルーブさせるのは結構、難しいかもしれません。Fannie May 曲の解釈は全く異なりますが、ジャコも大好きだったファンク・ナンバーですね。Hot’ n cold メンバーがボーカルをとってコットンが合いの手を入れる楽しい曲です。ライブって感じがします。Tenny Weeny Bit これはJBな感じの曲でコットンにしては珍しいビートですね。歌の表情のつけ方がさすがです。Blow Wind Blow シカゴ・ブルースの定番曲です。コットンバンドでもよく聴きますがこのライブのこれは出来が良いようで満足。How Long Can A Fool Go Wrong ハイトーンのブルース・ハープが印象的なブルースです。キッチリとブルース・ハープのソロを多めにとってテクニックを見せつける曲ですね。いや、オジサンのハープが堪能できる曲です。
ジェイムス・コットンのライブは楽しいですが、特にこのライブはノリ良く。しゃべり、よく吠える、そしてメンバーがみなで楽しそうです。バンドとしても脂がのっていてテンション高いので聞いているほうもテンションあがります。 このライブの客になりたかった🎶
vocals, harp : James Cotton
keyboards : Mike "Captain Z" Zaitchik
guitar : Matt Murphy
bass : Charles Calmese
drums : Kenny Johnson
sax : George T. Gregory
producer : Al Dotoli
recorded live at Shaboo Inn in Wlllimantic Conn.
1. Cotton Boogie (James Cotton)
2. One More Mile (James Cotton)
3. All Walks Of Life (James Cotton )
4. Born In Missouri (Willie Cobbs)
5. Flip Flop & Fly (Charles Calhoun, Lou Willie Turner)
6. Mojo (Booker Ervin)
7. Rockett 88 (Jackie Brenston)
8. Goodbye My Lady (Mark Klingman, N.D. Smart II, Todd Rundgren)
9. I Don't Know (Willie Mabon)
10. Caldonia
11. Boogie ThingAll Walks Of Life (Matt Murphy)
12. Good Morning Lil' School Girl
13. Oh Baby You Don't Have To Go (Jimmy Reed)
14. Help Me (J. Watson)
15. Fannie Mae (Bobby Robinson, Buster Brown)
16. Hot 'N Cold (Allen Toussaint)
17. Teeny Weeny Bit (Ian Whitcomb)
18. Blow Wind Blow (Dub Dickerson)
19. How Long Can A Fool Go Wrong (James Cotton)
▶ Mojo
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