BlueNoteの名盤からの12曲オムニバスです。BN の 価格を下げた過去音源の The BN Works 1500 シリーズのキャンペーン用CDで、第4弾のようです。名前の通りの中身でハード・バップばっかり集めています。そもそもなんですが、ジャズのハード・バップって激しめのジャズってことはわかりますが、どんな違いがあるのか改めて確認してみます。
戦前の1930年代から1940年代の流行のビッグバンドの形態のジャズは「スイング・ジャズ」と呼ばれベニー・グッドマン、デューク・エリントン、カウント・ベイシー、グレン・ミラーなんかです。スイングジャズは、スウィングのリズムが特徴のダンスミュージックでしたが、大人数の編成であるため、アドリブやソロの要素よりもアンサンブルに重点が置かれていたわけです。
そしてこの大人数のバンド形態は1940年代あたりから少人数の即興演奏を主体とする「ビバップ (bebop)」へと変化していきます。形式としては決まったテーマを演奏し、コード進行に沿った形でアドリブを順番に行う形式が主で「スイング・ジャズ」は聞く側が楽しむダンス・ミュージックだったのが、ビバップは演奏側が楽しむものとなり技術や芸術性を楽しむものに変化してきました。
そして1950年代からニューヨークなどで演奏されるビバップはハード・バップと呼ばれる形態の演奏スタイルになっていきます。私たちが所謂ジャズと感じるサウンドのイメージですね。ハード・バップは特にソロ部分のアドリブをよりホットでドライブさせたものでフレーズが重要視されたため、メロディーとして使える(成立する)音を使うためビバップよりも、融通性のないメロディーやフレーズになりやすいらしいです。つまりはアウトなフレーズは邪道だったわけですね。
さらには、この制限された音の呪縛から使える音の解釈を変えたモード・ジャズに移行していきます。と色々見ながら書きましたのでおそらく本筋は外れていないはずです。ふう
また1954年のアートブレイキーの「A Night at Birdland Vol. 1」あたりから「ハード・バップ」という言葉が使われだしたようでアフロ・キューバン・ジャズもハードバップに含まれるって書かれます。
まあ音楽のジャンル分けってのは時に曖昧なので、雰囲気で聴くのでも十分かと思いますが、そこら辺を掘り下げて聴いていくのも、また楽しい聴き方でもあります。このCDはプロモ用のオムニバスなので、特にプロデューサーの選曲の妙とかは感じません。ノッペリしたアルバムで、ああこれ持ってる、とかで楽しむやつですね🎶
1. Sonny Rollins / Wail March
2. Clifford Jordan / Beyond The Blue Horizon
3. Hank Mobley / Mighty Moe & Joe
4. Sonny Clark / Shoutin' On A Riff
5. Bud Powell / Blue Pearl
6. John Coltrane / Locomotion
7. Curtis Fuller / Little Messenger
8. Horace Silver / Safari
9. Lee Morgan / C.T.A.
10. Lou Donaldson / Blues Walk
11. Louis Smith / There Will Never Be Another You
12. Kenny Burrell / Phinupi
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