2024年11月9日土曜日

The Band



 The Band とシンプルな名前。アメリカ合衆国を拠点に活動したカナダのバンドで、オリジナル・メンバーは、カナダ人4人「Jaime Robbie Robertson(ロビー・ロバートソン)、Richard Manuel(リチャード・マニュエル)、Garth Hadson(ガース・ハドソン)、Rick Danko(リック・ダンコ))とアメリカ人1人 Levon Helm(リヴォン・ヘルム)。1967~1976年まで活動し、いったん解散するも1983年にロバートソン以外のメンバーが再結成し1999年でバンドは解散となっています。Robbie Robertson 以外はメンバー全員がマルチ・ミュージシャンであることもこのバンドの特徴です。バンド名は、ボブディランバックバンドをやっていたときに名前を覚えてもらえず、ご近所の人が「あのバンド」って呼んでたんで、悔しさでこれにしたとのこと。
  通称「ブラウン・アルバム」として知られているThe Band の1996年の2作目で、ファンの間では真っ先に名前が挙がるアルバムとのこと。アメリカ南部のルーツミュージックを追い求め、温もりのある音で、適度にラフでルーズでアルバム全体からは音そのものの暖かささを感じます。またボブ・ディランとビッグ・ピンクで録音した曲に近いものにしたいと考え、録音はカリフォルニア州のハリウッド・ヒルズにあるかつて Judy Garland, Wally Cox、Sammy Davis Jr. などが所有していた物件だった、プール付きの邸宅を借りて録音しています。

 


 Eric Clapton も憧れていたバンドと何かで読んだことのあるバンドで、その記事を見てから知ったバンドですが、聴け聴くほど素晴らしいアルバムですので久しぶりに聴いてレビューします。Across The Great Divide ほのぼの系に感じるビートルズも意識した楽曲に感じ、カナダ人主体のバンドながら、アメリカを感じます。ブラスが効果的に入っているのでブラス・ロックとも言えるのかな。Rag Mama Rag ボーカルの歌い方はストーンズを意識でしょうか。チューバがベースラインてのが新鮮で、バイオリンがとても良い。ラグ+ブルーグラスですかね。The Night They Drove Old Dixie Down 後に Joan Baez がヒットさせている曲でもあります。フォーク的な語り口で南北戦争が題材です。When You Awake カントリー的な曲で、このアルバムでは目立ちませんが良い曲です。ボーカルの歌い方は、Josh Dion に引き継がれているなあと感じます。Up On Cripple Creek 暗めの出だしですが軽めのロックです。これも Josh Dion に引き継がれていると感じます。クラビを使っていますがファンクでは無いのも非凡です。Whispering Pines バラードで痛ましさも感じる美しいメロディーラインです。感情入り過ぎのボーカルも臨場感あります。間奏のコードチェンジも凝ってます。Jemima Surrender クラプトンあたりに引き継がれるアレンジのロックですが、ソウルも感じますし、ここでもブラス部隊が効果的に入ってますが所謂ホーンセクションではないので味わいが違います。Rockin' Chair カントリーロックですね。コーラス・アンサンブルもそっち系です。フラットマンドリンとアコ-ディオンが牧歌的です。Look Out Cleveland アップテンポで、クラプトンに後に引き継がれるサウンドです。ノスタルジックなメロディーになるかと思えば、ドーンとサビがきますので聴く方も忙しいですが。曲も良しアレンジも良し。Jawbone 「いつか王子様が」が繰り返し使われる変則な曲ですが、聴いているとクセになります。才能ある人は違います。The Unfaithful Servant 南北戦争後の奴隷制に終わりを告げる歌でしょうか。働いていた召使が家を出ていくのですが、ここも悪くはなっただろう。思い出もあるだろう。みたいな歌詞ですね。重いです。King Harvest (Has Surely Come)  力強い歌です。農民がトウモロコシに向かって話しかけていますが、これはこれから収穫期を迎える若者たちへの応援歌であることは間違いないでしょう。
 偉大なバンドであり、多くのミュージシャンに影響を与えたアルバムであることは間違いないでしょう。様々なタイプの曲が収納されていますがアルバムとして散漫にならずにまとまりがあるのも凄いです🎶

guitar, engineer : Jaime Robbie Robertson
organ, clavinet piano, accordion, sax, soprano sax, baritone sax, trumpet (slide trumpet) : Garth Hudson
tuba, electric piano, horns (high school and peck horns), engineer : John Simon
vocals, bass, violin, trombone : Rick Danko
vocals, drums, mandolin, guitar : Levon Helm
vocals, piano, drums, baritone sax, harmonica (mouth harp) : Richard Manuel

producer : The Band

1. Across The Great Divide (J.R. Robertson)
2. Rag Mama Rag (J.R. Robertson)
3. The Night They Drove Old Dixie Down (J.R. Robertson)
4. When You Awake (R. Manuel, J.R. Robertson)
5. Up On Cripple Creek (J.R. Robertson)
6. Whispering Pines (R. Manuel, J.R. Robertson)
7. Jemima Surrender (L. Helm, J.R. Robertson)
8. Rockin' Chair (J.R. Robertson)
9. Look Out Cleveland (J.R. Robertson)
10. Jawbone (R. Manuel, J.R. Robertson)
11. The Unfaithful Servant (J.R. Robertson)
12. King Harvest (Has Surely Come)  (J.R. Robertson)
【Bonus Tracks】
13. Get Up Jake (Outtake - Stereo Mix)
14. Rag Mama Rag (Alternate Vocal Take - Rough Mix)
15. The Night They Drove Old Dixie Down (Alternate Mix)
16. Up On Cripple Creek (Alternate Take) 
17. Whispering Pines (Alternate Take)
18. Jemima Surrender (Alternate Take)
19. King Harvest (Has Surely Come) (Alternate Performance)

Across The Great Divide

Up On Cripple Creek

Rag Mama Rag

The Night They Drove Old Dixie Down


  

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