1975年6月20日のカナダ・バンクーバーでの完全未発表ライヴ音源です。これは今年2021年の6月18日に日本先行リリースされた音源です。日本にビル・エバンス信者が多いとか、日本人はダウンロードではなくCD購入派が多いとか、そんな市場原理が働いたのでしょうか。日本人である私は思わず購入です。
当時のラジオで放送された音源でそのオリジナル音源テープが今回の発売となったとのこと。所有者は2回変わっているとのことでマニアの間、密かに所有されていたものが世の中に出てきたんでしょうか、今年は更に1作品のリリースがある模様です。世の中にはこんなものがまだあるんですね。
さてラジオ放送音源とのことで録音状態は良いのですが、ステージから比較的少し離れた席で聴いているようなマイク位置で、音量をあげないと臨場感に乏しいところが少し惜しいところでしょうか。そこがライブ盤の良いところかもしれないし、古びたラジオのような録音が間発表音源として出されることもあることを考えれば十分なレベルです。
ライブの会場は、、カナダのブリティッシュコロンビア州バンクーバーのOil Can Harry's (オイル・キャン・ハリーズ)という1968年に設立されたクラブ。クラブはライブハウスとは違うようでお酒は提供されないらしんですが、とても雰囲気がよくてアルコールがあっても良かったんじゃないかとインタビューで言っていたとか
このライブは1975年6月20日、この録音の7か月前のヨーロッパ・カナダのツアー中にドラマーのマーティ・モレルが脱退しています。ツアーはゴメスとのデュエットで後半を乗り切っています。1974年にレコード会社は Milestone から Fantasy に変わり1975年に入ってからは歌手トニー・ベネットとの共作なんかも発表し企画色の強い録音が多くなります。このトリオのドラマーの Eliot Zigmund は1975年1月にビレッジ・バンガードで初めて録音し以降のツアーに参加しています。アルバムでは1977年以降 Crosscurrents, I Will Say Goodbye, You Must Believe in Spring なんかがあります。マーティ・モレルの緻密な演奏とは違った空間のある演奏です。エバンスはリハしない人で、ジグムンドは、でかい会場ではビビりながら演奏したとの記事も見ましたが、ここでは場所もあるんでしょうがリラックスしたとても良い演奏と思って聴いております。ちなみに Eddie Gomez はもう長いので実にメリハリのある素晴らしい演奏でエバンスが世界に入ったソロを続けていると、ベースで違う世界に自然にもっていくとこがすごいとこですね🎶🎹
▶ Bill EvansTrio - Up with the Lark Live at Oil Can Harry's, Vancouver, BC, 1975 (Official Visualizer)
piano : Bill Evans
acoustic bass : Eddie Gomez
drums : Eliot Zigmund
recorded live at Oil Can Harry's, Vancouver, Jun.20, 1975
1. Sareen Jurer
2. Sugar Plum
3. The Two Lonely People
4. T.T.T. (Twelve Tone Tune)
5. Quiet Now
6. Up With The Lark
7. How Deep Is The Ocean
8. Blue Serge
9. Nardis
▶ Nardis
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