2026年5月3日日曜日

Art Blakey & The Jazz Messengers / Live At Sweet Basil

 

 疾走感たっぷりの1985年3月24日のライブ。1974年に開店し2001年4月に閉鎖されたニューヨークのグリニッチビレッジの中心部にあった老舗ジャズ・クラブの Sweet Basil での録音です。1998年に日本の六本木にも「SBT139 スイートベイジル」がオープン、2001年にニューヨークの「Sweet Basil」が閉店、2014年にも六本木「SBT139 スイートベイジル」は閉店しています。➡ History of SWEET BASIL

 

 演奏する場所は、店に入って左手の奥の方にありスペース的には狭かったような記述がありますが、録音自体は大きなステージでのライブのようなリバーブ感があり、ウッドベースはエレキベースをアンプで弾いているような音で、ピアノまでもエレピっぽい音となっています。85年ですから録音技術の勝利って感じですね。
 Art Blakey はこの時、66歳。プレイヤーは若手を揃えての力強く溌溂とした演奏で何かスマートであり豪華な感じもします。CDの帯には1985年度ジャズ・ディスク大賞金賞受賞とあります。
 さてレビューしていきます。Jodi 派手なドラムソロから始まり、Jean Toussaint のソロも強力なアクの強いブロー、Donald Harrison のフリーな感じのソロで爆発です。で素晴らしい。Blues March 1958年のマーチを取り入れた勇ましいブルースです。大人しめの録音を聴くと、まさに軍隊の更新のような曲ですが、しっかりとハードバップ。Mr. Babe, Moanin'

「Jodi」演奏週間の最終日の2ステージからアルバムのトップに選ばれたのは、1958年に Messengers に加入した卒業生 Walter Davis の陽気な作品。イントロは御大のド派手なドラム・ソロから始まり、一挙にブラス部隊が流れ込んでくる。1985年なのでバンド自体が昔よち進化し、何より若手が加入しているだけあって勢いがある。明らかに Art Blakey & The Jazz Messengers のサウンドではあるんだけど、1954,1955年の Night At Birdland Vol1, Vol2 あたりの昔のアルバムを聴いてから、このアルバムを聴くと戸惑いが・・
「Blues March」1950年代後半から、ずっと演奏され続けている定番曲ですが、徐々にテンポが速くなってきているようです。そもそもイントロの御大のドラム・ソロからが勢いあまるぐらいの速さで力が入っています。しかし曲が進むにつれて各人のソロが終わるごとにテンポは落ちてきます。ワザとやっているのか、曲の流れ上そうなっているのか、御大が疲れてきてテンポが落ちたのか、なんてことを思いながら聴くのもまた一興。最後のテーマで、御大のドラムが少しづつテンポをワザと早めるようにしているのも感じるので、御大の疲れではないかなあ・・
「Mr. Babe」は、サックスの Donald Harrison の作品です。これも長尺の御大のソロがイントロから入り、怒涛の超高速のバップになだれ込み全員が最後まで疾走します。ものすごいインタープレイの連続とも言えますが、「Art Blakey 体育大学」の忍耐力トレーニングで、鬼教官が御大といった感じです。最後の Mulgrew Miller のピアノ・ソロは、延々と終わらない短距離走のようで男気が感じられます。
「Moanin'」体育祭の最後は定番曲で締めくくられます。鬼教官の地獄の特訓が終わったので、余裕しゃくしゃくのテンポと安心感に軽くステップを踏むような演奏に聞こえます。


 力強いアルバムで体育会のノリを感じますが、鬼教官 Art Blakey は、各人に自由に力いっぱい力を振り絞れと命令しているようで窮屈さは無く、体育会系を通り越して、芸術は爆発の領域にも達した感じがあります。疲れた時に聴くと、励まされるよりは更に疲れるような気がしますが、元気な時に聞けば力倍増です🎶

drums : Art Blakey
piano : Mulgrew Miller
bass : Lonnie Plaxico
alto sax : Donald Harrison
tenor sax : Jean Toussaint
trumpet : Terence Blanchard

producer : Horst Liepolt, Shigeyuki Kawashima
recording engineer : KAZUNORI SUGIYAMA
recorded March 24th, 1985 at Sweet Basil, Greenwich Village, N.Y.

1. Jodi /  Walter Davis
2. Blues March / Benny Golson
3. Mr. Babe / Donald Harrison
4. Moanin' / Bobby Timmons


他サイトで表示できないのでリンクからご覧ください
▶ Jodi
    

定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。



  

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