2026年5月28日木曜日

Count Basie Zoot Sims / Basie & Zoot


 1975年当時、すでにベテランの域に入っていたBasie & Zoot のリラックスした演奏です。「職人たちが楽しんで演奏している小編成のセッション」で、お手本のような演奏ができてしまった魔法の一枚で、ビッグバンドのリーダーとしての印象が強い Basie が、少人数のコンボでリラックスして弾きまくる姿を堪能できる一枚です。ストラト・ピアノやオルガンまで披露していて、特にオルガン演奏は、非常にファンキーで温かみのあります。また Zoot のテナーサックスは、ベイシーの正確なリズムに完璧にフィットしています。どの曲でも流れるようなフレーズと心地よいトーンで、聴き手を幸せな気分にさせてくれます。
 ジャケットは、セッション現場に吸殻がてんこ盛りの灰皿になり、くたびれた普段着でのp二人の姿が写っている写真。もうちょっと良い写真は無かったのかとは思ってしまいます。写真はプロデューサーでもある Norman Granz が撮ったものが使われています。発売は Pablo Records で、1973年に Norman Granz が設立したジャズ・レコード・レーベル。つまりジャケ写は社長の選択でもあるんでしょうがないですか。


「I Never Knew」1925年に書かれたポピュラーソング・ジャズのスタンダード・ナンバーです。 Count Basie Orchestraでも、繰り返し多数録音されていますが、本作は最速に近いスピードでのグイグイ、ときて陽キャ全開です。初っ端から嬉しいです。
「It's Only A Paper Moon」最速スピードからスピードダウンして、Basie のピアノが跳ねて、軽快にスキップしているような、当時だったら若い男女がこの曲に合わせて楽しく踊れるんだろうなって思います。
「Blues For Nat Cole」曲名でわかる Nat King Cole・キング・コールに捧げられた曲、Basie のリズムに強打するピアノのリズムに、全員が呼応してこれも踊る様なスイング。ラストの可愛らしさを感じるピアニッシモな終わり方もイケてます。打鍵の一つずつのリズムが、やっぱり素晴らしい。
「Captain Bligh」テンポダウンのバラード風ブルースきました。Bligh って何だろうと思ったら、1789年のバウンティ号の反乱で知られる英国海軍士官 William Bligh のことのようで、トンガからティモールまで約6,700kmをボートでの大航海して生還した方のようです。航海の荒々しさよりも、ゆっくりボートで漂っていることが連想されるブルースです。
「Honeysuckle Rose」1929年のオフ・ブロードウェイ・レビュー Load of Coal のために書き下ろされ、ソフト・シューズ・ダンス(タップダンスの一種で、靴底に金具を付けていない革底の靴で踊るスタイル)のナンバーとして紹介されたとのこと。ソフト・シューズ・ダンス初めて知りました。なるほどタップダンスか、細かなリズムと音を刻む Basie のピアノに先導されて踊れといわんばかりの Zoot の横揺れが気持ち良い。
「Hardav」心静かに聴くスロー・ブルース、シンプルな Basie Zoot の演奏。av ってなんだろう。
「Mean To Me」1929年に制作されたシート・ミュージック。古き良きを思わせるスイングで強打はなしで気負いのないピアノに Zoot も素材に対しての余裕のサックスを優しくブローで対応。熱いばかりがジャズでは無い。
「I Surrender, Dear」最後は Basie のオルガンが登場します。ライナーノーツによればBasie にオルガンの仕組みを教え、Honeysuckle Rose の作者である Fats Waller だそうだ。

 ライナーノーツはアートブレイキーのピアノ奏者でも知られるBenny Green が書いていますが、全体的に抽象的な周りくどいインテリ的な文章が私には難解でした。ですが、アルバムの選曲としては Basie Zoot が若かりし頃にジャズ界でやっと頭角を現し始めた頃の1925年から1934年の間に発表されたもので構成されていて、彼らはその音楽を現代に今運び続けているのだ、ぐらいは。と言うところは理解できました。

 ワンホーン構成なので、ホント足取り軽やかで軽快でワクワクするスイングは、聴いていて本当に楽しい🎶

piano, organ : Count Basie
tenor sax : Zoot Sims
bass : John Heard
drums : Louis Bellson

producer : Norman Granz
recorded April 9, 1975, Studio RCA Studio, New York
art direction : Phil Carroll 
design : Gilles Margerin 
photography : Norman Granz

1. I Never Knew / Ted Fio Rito, Gus Kahn
2. It's Only A Paper Moon / Harold Arlen, Yip Harburg, Billy Rose
3. Blues For Nat Cole / Count Basie, Zoot Sims
4. Captain Bligh / Count Basie, Zoot Sims
5. Honeysuckle Rose / Andy Razaf, Fats Waller
6. Hardav / Count Basie, Zoot Sims
7. Mean To Me / Fred Emil Ahlert, Roy Turk
8. I Surrender, Dear /  Harry Barris, Gordon Clifford




定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。



  

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