2026年10月31日土曜日

Jim Hall / Jazz Guitar


 2013年12月10日に亡くなられてから10年上経ちましたが、そんなに前だったかな?って感じがします。アルバムは巨匠 Jim Hall の1957年録音の初リーダー作です。
 Jim Hall は1930年生まれでこの時 27歳。ですがジャケットの巨匠はだいぶ真面目そうな風貌で27歳よりは貫録がある感じがします。そして後ろで抽象的な Jim Hall のギターを弾く姿のペインティングは John Altoon とのクレジット。1950年代と1960年代のLAアートシーンで抽象画で著名なアーチスト。知的なアート作品である主張を感じます。


 ドラムなしのオールド・ファッションなトリオ編成とシンプルな演奏で何かとてもライトで、あったかい雰囲気が伝わってきます。このライトさの秘密はピアニストの Carl Perkins で、左手に障害を持っている方で、演奏は音数が両手のピアニストよりも少なくなるため、結果全体に風通しのいいライトなサウンドに貢献し、彼のドライブ感のある演奏と軽やかさ魅力をプラスしています。 

Stomping At The Savoy ニューヨークのダンス文化の中心だったハーレムにある有名なダンスホール「Savoy Ballroom」を題材にしたダンス向きの曲で、Savoy Ballroom は、ハーレムでダンス文化の中心だった場所で、ここでは、曲のにぎやかさをそのまま押し出すというより、3人のきれいに呼吸がそろった軽快さを感じます。
Things Ain't What They Used To Be なんでもないブルースですが、音を置く間合いがよく弾き過ぎていないというか、控えめなギター、聴きやすいピアノで派手さは全くないのが、かえって聴きやすい。youTube に Alternate Take があったので聴きましたが、そちらでは、ベースソロがあって、もう少しアグレッシブな感じです。採用テイクのほうはベースソロは無く重めに重心があるような気がします。
This Is Always Carl Perkins のピアノがわかりすく曲を誘導してくれるところに、なめらかなメロディをパキっとした音のギターでなめらかに流し、音数はこれも増やさずにフレーズのつながりで聴かせてくれています。
Thanks For The Memory 前の曲までは、もっさりとしたギターではありましたが、ここでは少しばかり細やかな音です。それに合わせて Carl Perkins のピアノも饒舌になります。Red Mitchell のベースソロはもう少し目立っていただくほうがバランスがとれたような。
Tangerine ここで更に表情が変わります。跳ねたリズムに合わせて Red Mitchell のベースの下支え良い感じになり全体が立体的に聴こえます。
Stella By Star light 映画のためのテーマの 物語っぽい流れ に華やかな表情を出した解釈で、この盤の中でも表情が出ている気がします。やすい曲です。コード感の移り変わりに対して、ホールがどう間を取るかが見どころです。
9:20 Special Count Basie楽団の流れで生まれた1941年のジャズ・スタンダード。テンポ感の良さが楽しい曲で、3人のやり取りが素直に伝わってきます。Jim Hallのギターもリズムを意識した弾き方になりドラムレスの演奏ですがテンポ感があります。
Deep In A Dream かなり歌心重視で、ギターの音の余韻を味わえます。途中までのギターソロで貫いていただいても良いぐらいですが、ピアノが入って伴奏部分が不要になってからのギターの対比も良いは良い。
Look For The Silver Lining 1920年のミュージカル『Sally』で広まったスタンダード。明るく穏やかに上がっていくメロディが良い曲です。派手に盛り上げるより、柔らかいフレージングと余白で曲の良さが出ています。
Seven Come Eleven 最後にしかけてきていたのを、これを再度聴くまで忘れていました。もともとは Charlie Christian と Benny Goodman 楽団 で知られるジャズ・スタンダードでスイング感を出すために、アタック強めなストロークのギターが印象的です。

 まだまだ現代ジャズ・ギターの巨匠ジム・ホールの記念すべき初リーダー作ですが気負いは感じられずリラックスした雰囲気で、難しいことはやらんので、楽しんで聞いてくれといったアルバムでした。
 Jim Hall  も嫌いなスタイルではないのですが特に大好きなわけではない。私の手持ちで、リーダーアルバムは Concierto (1975) しかありません。セッション参加では Bill Evans で Green Dolphin Street (1959)、Undercurrent (1962)  そして、Charlie Haden - Jim Hall (1990) それに忘れてはいけない Ella Fitzgerald  Ella In Berlin (1960) なんかがあります🎶🎸

guitar : Jim Hall
piano : Carl Perkins
bass : Red Mitchell

producer : Richard Bock
recorded in Los Angeles, January 10 & 24, 1957.
 
1. Stomping At The Savoy / Andy Razaf, Benny Goodman, Edgar Sampson, Chick Webb
2. Things Ain't What They Used To Be / Ted Persons, Mercer Ellington
3. This Is Always / Mack Gordon, Harry Warren
4. Thanks For The Memory / Leo Robin, Ralph Rainger
5. Tangerine / Johnny Mercer, Victor Schertzinger
6. Stella By Starlight / Ned Washington, Victor Young
7. 9:20 Special / Earl Warren
8. Deep In A Dream / Eddie De Lange/Jimmy Van Heusen
9. Look For The Silver Lining / B.G. DeSylva/Jerome Kern
10. Seven Come Eleven / Charlie Christian/Benny Goodman







定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。


  

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