The Jazz Messengers は1954~1955年にかけてピアノのホレス・シルヴァーと結成され、 Jazz Messengers を名乗る前のライブ A Night At Birdland Vol1・ Vol2 のライブ、して1958年の Moanin' と快進撃を続け、アコースティックなモダン・ジャズを追求し続けている。しかし時代によって変化するジャズ界は1970年代はエレクトリック楽器を使ったエレクトリックが流行り、アートブレイキーでも低迷期があり1970年代後半ぐらいから暗黒時代と呼ばれていたようです。
そして若き18歳の Wynton Marsalis(ウィントン・マルサリス)の加入により人気が復活です。マルサリスのメッセンジャーズ入団は1980年6月のボトムラインでのライブからで、このライブは7月17日のモントルー・ジャズ・フェス、7月13日のノース・シー・ジャズ・フェスの録音です。1980年10月11日フロリダのライブは Live at Bubbas '80 に収録されスタジオ初録音は Album of the Year (1981年4月12日パリでの録音) となります。
冒頭の Minor Thesis はノース・シー・ジャズフェスの録音で、快調なテンポのピアノの James Williams のオリジナル。このビッグ・バンドのオープニングはいつもこの曲だったそうで、一発目からテンションを上げる構成です。セカンド・ドラムの John Ramsey 以外は全員ソロをとっています。Wheel Within A Wheel 以降は全てモントルー・ジャズ・フェスの録音です。Wheel Within A Wheel は Bobby Watson 作曲の3拍子で、タイトルの由来は旧約聖書のエゼキエルの預言書からきているとのこと。ブレイキーのドラムによるイントロから始まり、ピアノ・トロンボーン・テナーサックスの順でソロ回しですが、トロンボーンの Robin Eubanks は優秀です。ギターの Kevin Eubanks は弟らしい。Bit A Bittadose は、シャッフルの Bobby Watson 作曲です。ベニー・ゴルゾンのブルースマーチ風だが、それよりゴリゴリのシカゴ・ブルース風な演奏が良い。Stairway To The Stars は、スタンダードで、このバンドのツアー中にずっと演奏されていた定番曲とのこと。Bobby Watson のアルト・サックスの長めのイントロから始まり、古き良き時代を感じるメロディーが良いのと日本人のミュージシャンによくありそうなサウンドな気がして親しみやすい。ラストは Linwood で、これも Bobby Watson 作曲で、カンサス・シティのストリートが名前の由来とのこと、アップ・テンポで Bobby Watson 本人のソロも気持ち良いくギターの Kevin Eubanks のソロもなかなかのもので御大のドラム・ソロが締めくくります。
いつものスピーディな演奏に5人のブラスが加わる豪華な設定で、昔のアート・ブレイキーよりもあか抜けた印象があります。ダブル・ドラムのせいか、全体的に御大のドラミングは少し大人しめ🎵
drums : Art Blakey, John Ramsey
piano : James Williams
guitar : Kevin Eubanks
bass : Charles Fambrough
alto sax : Bobby Watson
tenor sax : Bill Pierce
baritone sax, alto sax : Branford Marsalis
trumpet : Valerie Ponomarev, Wynton Marsalis
trombone : Robin Eubanks
producer : Wim Wigt
recorded live at the Montreux Jazz Festival July 17, 1980, and the Northsea Festival on July 13, 1980 (1)
1. Minor Thesis
2. Wheel Within A Wheel
3. Bit A Bittadose
4. Stairway To The Stars
5. Linwood
▶ Linwood
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