2023年8月27日日曜日

Zoot Sims Quartet / That Old Feeling

 

 最近になって、たまに聴くようになりました。ひたすらスイングすることを信条とする方で、他の音楽形態に浮気をすることが無い職人のような人のイメージがあります。1925年生まれで1985年3月23日に59歳で亡くなるまで生涯現役。時代的には、スタン・ゲッツと人気を二分していたとのこと。私の Zoot Sims の聴き始めは Zoot Sims and Bob Brookmeyer / Tonite's Music Today + Whooeee(1956)からで、古き良きアメリカを感じさせてくれて、エロくて大袈裟な表現が気に入って少しづつ揃えていってます。


 さて、オープニングは 9:20 Special から始まります。Count Basie 初演の Jack Palmer、Earle Warren、William Engvick による1941年の楽曲で、ウキウキするリズムの楽しい楽曲をさらりと。9:20の意味を知りたいですがググっても出てきませんでしたので、いずれ調べてみたいと思います。The Man I Love は、George Gershwin の1924年ミュージカル Lady Be Good のための書下ろしです。Lady Be Good は第2次世界大戦の戦闘機の名前だそうなので、戦時の恋を描いたものでしょうか。ムーディでシムズのサックスがエロいです。55th And State はダンサブルで軽快、さらっとしてます。The Blue Room も1926年のミュージカル The Girl Friend の楽曲で作曲は Lorenz Hart、作詞は Lorenz Hart の楽曲、非常に耳に印象に残るテーマの楽曲です。Bohemia After Dark は、ベースのOscar Pettiford が Cafe Bohemia のハウスバンドのリーダーだった時のクロージング・
テーマだそうですが大団円の曲というよりは煽り曲のような気もします。Gus's Blues は、このバンドのドラマー Gus Johnson と言う人の作曲1913-2000のドラマーで1945年~1952年まで Count Basie に在籍とググりました。少し粋がっている感じの曲調が良いですね。That Old Feeling は1937年に Sammy Fain が作曲し出版され、映画 Walter Wanger's Vogues of 1938 で使われたとあります。シート・ミュージックってやつですね。このアルバムのタイトル曲で、軽快なスイングでロマンチックなメロディーラインです。Woodyn' You は、1942年に Dizzy Gillespie Woody Herman のビッグ・バンドの為に書いた曲で、様々なジャズの巨匠によって演奏されている名曲ですね。Zoot Sims も高めの音域で力が入った演奏です。Blinuet は1956年の Zoot! に参加の George Handy と言うピアニストによる楽曲です。同年の録音ですが、このあるアルバムのピアニストは John Williams です。The Trouble With Me Is You は、Jack-Seagal-George Handy とあります。哀愁のバラード。Zonkin'、 Noshin'は、1956年の Zoot! に参加の George Handy の作曲で2曲続けての収録です。Zonkin' はバンドをスイングさせやすいわかりやすい楽曲で盛り上がります。Noshin' も同様に軽快なスイング。Zoot Sims が、Alto、Tenor、Baritone を吹いているようですので、テーマ部分は多重録音ですかね。この録音は1956年ですから、当時の最新技術がここで使われているようです。Minor-Minor の作曲者は Flo Handy とありますので、おそらく George Handy の兄弟でしょうか。詳しくはわかりませんでした。そして最後は Pegasus も George Handy です。最後の楽曲らしくオールドな感じのスイングです。
 特にこの人の音色が好きとかではないですが、聴いていてスムーズに聴き流せる昔ながらのフィーリングが心地よいアルバムでした🎵

tenor sax: Zoot Sims (1 to 4, 6 to 8, 10)
alto sax: Zoot Sims (5)
alto sax, tenor sax, baritone sax : Zoot Sims (9, 11 to 14)
piano : John Williams
bass : Nabil Totah
drums : Gus Johnson

#1 to 8 recorded in NYC, October 12, 1956.
Originally released as Zoot Sims Quartet - Zoot.

#9 to 11 recorded in NYC, November 2, 1956.
Originally released as Zoot Sims - Plays Alto, Tenor And Baritone (omit 'Where You At' from original LP).

#12 to 14 recorded in NYC, November 19, 1956.
Originally released as Zoot Sims - Plays Alto, Tenor And Baritone (omit 'Major-Major' from original LP).

1. 9:20 Special
2. The Man I Love
3. 55th And State
4. The Blue Room
5. Bohemia After Dark
6. Gus's Blues
7. That Old Feeling
8. Woodyn' You
9. Blinuet
10. The Trouble With Me Is You
11. Zonkin'
12. Noshin'
13. Minor-Minor
14. Pegasus



▶ Zonkin'


  

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