2025年4月5日土曜日

Speedometer / Soul Groovin' Live!


 CD帯での紹介は「UKファンク界の速度違反野郎」ギラギラのホーン隊とタイトなリズム隊のライブならではの情熱的な演奏は文句なく楽しいものでした。Speedometer は、1997年にファンク・カルテットとして活動をスタートし、ライヴ・ハウスで JB'S や The Meters のカバーのプレイが主体でした。その後 UKファンクの The James Taylor Quartet 等との共演、カルテット編成からパーカッションやホーン・セクションを加えた編成になりオリジナルナンバーを作り始めます。
 そしてデビューは1999年にアメリカのレーベル Soul Fire からシングル Soul Safari をリリース。1stアルバム This is Speedometer Vol.1 のリリースは2004年。こちらはUKのレーベル Freestyle Records です。私がもう一枚所有しているのは、This is Speedometer Vol2 (2005) です。バンド自体は現役で speedometer-funk.co.uk から活動を見ることが出来ます。


 このアルバムは、英国南部のハンプシャー州にある The Soul Cellar の2008年5月3日PM5時~4日の朝AM4:00までのライブの録音です。(11時間も演奏する訳は無いので、多数のバンドがでて、Speedometer は2回とかだと思いますが) ジャズ・ファンクと言っても、アーバン・ソウル系ではなく、ホーン強化のJB’Sのジャズ寄りな感じです。
 さて、おそらく店頭で試聴一発でお気に入り購入のように思われるこのアルバムを全曲レビューします。まずは、テーマソングであろう Speedopener から。MCのバンド名コールから始まり、キーボード、ギター、ベース、ドラムの4ピース演奏です。なるほど結成当初からのテーマソングなので最初は4ピース。当然のパキパキのファンクセッションで当然のカッコ良さ。作曲者はリーダーでギタリストの Leigh Gracie 。お次は At The Speakeasy ホーン部隊参加の同様のファンクセッション。こちらは、This is Speedometer Vol2 (2005) の1曲目にも収録されていました。ほぼスタジオ盤と同じ速度ですが、こちらのライブの方が切れがある感じがします。Speakeasyの意は「知る人ぞ知る」隠れ家的雰囲気の酒場だそうです。しゃべりやすい酒場みたいな気もします。Kool To Be Uncool は、少しスピード落とした同じタイプのファンクセッション。似たタイプの曲が続きますが、この手の、イキったタイトなリズムでカッコ良いホーンの曲は幾らでも聴いてられます。What Am I Gonna Do で歌物になり、JB’Sタイプのタイトなバックでクセが少な目のボーカルです。ここまでソングライティングは全てギタリストの Leigh Gracie で、さすがリーダー歌物もイケてます。Answer To Mother Popcorn で、JB’S の Mother Popcorn (1969) へのアンサーソングで Vicki Anderson が録音した曲のカバーで、原曲のカッコ良さそのままにって感じが、ソウルファンにはたまらないでしょう。キメもそのままですよ、スキですねえ。。Make It Alright こいつの曲の本体はTOP の What Is Hip? を拝借して、サビを変えてきてますね。ここらへんもたまらんですね。Kool & The Gang / Let The Music Take Your Mind さらに、カバーが続きます。Kool & The Gang のバージョンも楽しくなってきたんでリンクしときます。本家のダルさも良いですね。そしてスパイ大作戦のテーマも途中で入れての乱闘となってます。Four Flights Up はギターのカッティングの基礎練習のために作った曲にホーンアレンジして、ツイデにホーン部隊がラテンまでアレンジを加えて遊んだような曲です。バンドの遍歴と今までの下積みの積み重ねが伺われます。Soul Grooving は、Merl Saunders のカバーで本家はジャズ・ファンクの走りのような演奏でした。こちら Speedometer では、もっとタイトに攻めながら、Leigh Gracie は、Grant Green フレーズを入れながら古き良きを大事にした演奏です。Am I Your Woman (Tell Me So) そしてボーカルものに戻ってきます。Beyoncé  の Crazy In Love と思ったら元ネタが、 Chi-Lites と言うボーカルグループの本家のようで、本家がまたカッコ良い。No Man Worries 誰のカバーかと思ってましたが、Leigh Gracie の作曲です。元ネタありそうですがわかりません。 Work It Out こちらも This is Speedometer Vol2 (2005) の5曲目に収録。元ネタは Beyoncé です。カバーと言うよりは元ネタレベルまでの再構築なので Beyoncé に元ネタはあったんかな?とも思ったりしましたが、それは無いようです。今まで Beyoncé をこんなにマジマジと見ることもありませんでした。趣味ではないけど凄い方ですね。
 いやいや、Speedometer のサウンドも楽しかったですが、カバー曲のルーツを聴きながらアルバム中の曲を確認してたら、かなり楽しめました。勉強になりました🎶

lead vocals : Ria Currie
organ, electric piano : Sting Davies
guitar, congas : Leigh Gracie
bass : Rich Hindes
drums : Chris Starmer
congas, bongos, percussion : Matt Wilding
tambourine : Nick Haverson
flute, alto sax, baritone sax : Matt McKay
tenor sax, percussion : Simon Jarrett
trumpet : Neil Penn

Recorded Live at The Soul Cellar, UK, May 2008.

1. Speedopener / Leigh Gracie
2. At The Speakeasy / Leigh Gracie
3. Kool To Be Uncool / Leigh Gracie
4. What Am I Gonna Do / Leigh Gracie
5. Answer To Mother Popcorn / James Brown, Vicki Anderson
6. Make It Alright / Leigh Gracie
7. Kool & The Gang / Let The Music Take Your Mind / Gene Redd, Kool & The Gang, 
8. Four Flights Up / Leigh Gracie
9. Soul Grooving / Jimmy Daniels, Merl Saunders, Ray Shanklin
10. Am I Your Woman (Tell Me So) / Eugene Record
11. No Man Worries / Leigh Gracie
12. Work It Out / Beyoncé Knowles, Chad Hugo, Pharrell Williams





  

0 件のコメント:

コメントを投稿