Coltrane 続きで書いて3枚目になりますのは、実は廉価版の5枚組を昔購入したものを聴いているからです。つまり未だ続きあります。1959年にアトランティック・レコードに移籍し、Giant Steps を録音し、大きな名声を得ます。これを機に1960年に Miles Davis のバンドを離れたころからバンド・リーダーとしての活動を優先させ、1960年10月に大がかりなレコーディング・セッションを行い、その一部は本作で1961年の発売、残りは1964年 Coltrane's Sound に収録されています。
この録音でコルトレーンは、ソプラノ・サックスを使用しています。コルトレーンは、Don Cherry とのセッション The Avant-Garde(1960)などで、ソプラノ・サックスを使い、本作でも大々的に取り入れています。このアルバムのタイトル曲 My Favorite Things は、ミュージカル Sound Of Music の劇中で使われた超スタンダードですが、Coltrane の晩年のフリースタイルとなるまではコンサートの定番曲として演奏されています。
と言うことで全曲レビューしていきます。「My Favorite Things」先にも書いてしまいしたが、このアルバムではソプラノ・サックスという楽器を使用しているのが特徴で、この曲では、個性的な吹き方で演奏していて、最初の Coltrane ソロは、怪しい音色とメロディですが、ピアノソロでは淡々と美しいジャズになり、また Coltrane がソロをとると途端に怪しい曲に変化します。最後はかなりフリーキーに変化していくのも面白い。ちなみに録音された時点では、Sound Of Music はまだ封切られていなかったようなので、この3拍子の曲に注目した Coltrane の目の付け所も素晴らしい。「Everytime We Say Goodbye」この曲は Cole Porter 作曲のスタンダードで、1曲目よりも正調な演奏です。ここでも Coltrane は、ソプラノを使用しているので、非常にタッチが軽いです。使っているソプラノは Miles からのプレゼントとのこと。「Summertime」ビニールLPであれば、ここで盤がひっくり返ります。ひっくり返したところで太い音のテナーに音が変わり、かなり饒舌な語り口になります。この曲は、ゆっくり目で演奏されることが多いイメージですが、速めにしてテーマも少し簡略化して曲全体のイメージを作り替えています。「But Not For Me」次もガーシュイン作品で、テナーで吹きまくりの曲になっています。また楽しげな雰囲気のこの曲はコンサートのラスト曲のような感じにも聞こえ、アルバムを締めくくりとしては良い雰囲気です。
表と裏の表情を変える作戦は、とてもよい印象で、暴走しようとする Coltrane を McCoy Tynerが裏から上手く支えているのが好印象でした🎶🎷
soprano sax (1,2), tenor sax (3,4) : John Coltrane
piano : McCoy Tyner
bass : Steve Davis
drums : Elvin Jones
producer : Nesuhi Ertegun
recorded at Atlantic Studios, New York, NY
track 1 on October 21, 1960
track 3 on October 24, 1960
tracks 2 & 4 on October 26, 1960
1. My Favorite Things / Richard Rodgers, Oscar Hammerstein
2. Everytime We Say Goodbye / Cole Porter
3. Summertime / Du Bose Heyward, George Gershwin
4. But Not For Me / George Gershwin, Ira Gershwin
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