こちらは1964年 Atlantic Records からの発売。1960年10月に録音した演奏の一部を収録したアルバムです。1960年10月21日、24日と26日に行われた録音セッションは Coltrane のレギュラーカルテットの初のレコーディングでしたが、多数の曲を録音していて、このとき録音された演奏の一部は、Coltrane Jazz (1961)、My Favorite Things (1961) 、Coltrane Plays The Blues (1962) に収録。そしてその録音を使用した最後には Coltrane's Sound (1964) の発売となるのが、このセッションの録音を使ったアルバムの発表の流れです。
邦題は、1曲目「The Night Has A Thousand Eyes」の直訳で、この訳をした時には、この曲がこのアルバムの中心であると考えたのでしょう。しかし個人的には8:39の長尺で延々とコルトレーンが吹き続けマッコイタイナーも、延々と弾き続け力の入った「Equinox」のほうが中心でもよいのではないかとも思えます。ソロ部分で派手さは無いですが力強く、修行でもしているかのような精神的な強さを感じます。「Central Park West」は、リリカルで優しげなコルトレーン作のソプラノ・バラードで、モーダルな旋律ですが、どこかで聴いたことあります。Giant Steps を遅くしてコードの順番を入れ替えればこの曲になるような気がするのは私だけ?でしょうか。「Liberia」は Coltrane の曲になりますが、曲調は深いものがあり、この後の活動の展開はこういたものから派生してくるものかと深く聴き行ってしまいます。「Body & Soul」有名スタンダードを独自の解釈で演奏されていますが、これはそれほど極端な解釈ではないようです。「Equinox」は、時間や季節の分岐点の意味でエキノコックスではありません。熱演であるのは前述のとおり。 「Satellite」については、ネタ元は How high the moon らしいですが、これは一聴ではわかりづらい感じです。
過去録音のせいか Nesuhi Ertegun はこのアルバムではプロデューサー表記ではなく、とうとう supervised by になっています。前衛的なジャケットは、写真家・画家として活躍していた Marvin Israel で、前作からも Coltrane は、Atlantic とはケンカ別れっぽい気がしますがここら辺のお金のかけ方は趣味が良いです🎶🎷
soprano sax (2), tenor sax : John Coltrane
bass : Steve Davis
drums : Elvin Jones
piano : McCoy Tyner
supervised by : Nesuhi Ertegun
recorded October 24 and 26, 1960 at Atlantic Studios, New York City.
photography : Marvin Israel
1. The Night Has A Thousand Eyes / Ben Weisman, Dotty Wayne, Marilyn Garrett
2. Central Park West / John Coltrane
3. Liberia / John Coltrane
4. Body And Soul / Edward Heyman, Frank Eyton, Johnny Green, Robert Sour
5. Equinox / John Coltrane
6. Satellite / John Coltrane
▶ Equinox
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