2025年2月26日水曜日

Calvin Keys / Electric Keys


 全く知らなかったギタリストですが、タワレコでギターを弾く渋いお姿のジャケットを見かけての購入でした。調べて見ると、Calvin Keys は1942年生まれ、2024の4月にカリフォルニアの Berkeley と言うところで82歳で亡くなっています。ジャズギタリストで1971年から202年までリーダー・アルバムを16枚出しています。そのうち、スピリチュアル・ジャズ・レーベル Black Jazz Records からの発売がデビューから2枚、インディーズの Ovation 1枚、Olive Branch 2枚、Lifeforce Jazz 4枚、Silverado, 2枚、今回の Wide Hive からは 4枚 のアルバムを発売しています。Black Jazz Records からの作品が有名なようです。共演したミュージシャンは Ray Charles, Ahmad Jamal, Jimmy Smith, John Handy, Bobby Hutcherson, Eddie Marshall, Sonny Stitt, Pharoah Sanders, Joe Henderson and Leon Williams などの有名どころ。ただ私知ってはいるけど、音源はそれほど所持していない方々ばかりでした。もしや認識していないけど知らず知らずのうちに聴いていた場合があるので、改めて検索してみましたが、そんなことはありませんでした。



 ジャズ・ファンク、ジャズロック系のギタリストですが、お若い頃のジャケ写はかなり尖っています。今になって気になって youtube で聴いてみたら、見た目の激しさや怪しさは無く普通にジャズしてましたのが、何か残念。
 購入当初に聴いた時には、ジャズ・ファンクっぽいけど印象に薄かったので、再度聴き直せばどう変わるのか楽しみにレビューしてみます。You Know The Game グラント・グリーン系のファンクっぽい8ビートで、軽く歪ませたギターに、ブラスが加わったサウンド。何か緩ーく流れる感じです。Love and Innocence これは1曲目より、もっとジャズっぽい感じですが相変わらず緩いです。ギターを引き立てるようにしているんでしょうかブラスのアレンジがかなり丸いです。後半のに入るとギターソロが少し熱いフレーズになりますが、メリハリは少な目。Backyard 少し重めの8ビートのドラムがイントロで、少しばかりパンチが効いてて、なかなか良い感じです。Electric Keys またもやドラムがイントロで早めのビートです。歪み強めのロックっっぽい。御大御年の割に頑張って Baker Brothers 系ですね。これも良い。Rhubarb Jam 変拍子っぽく聞こえますが4拍子でした。ルバーブ・ジャム?なるほど食べ物のジャムと掛けているのですね。演奏は曲名の通りJamって見ましたって感じです。Senior Moment 少しアングラっぽくアシッド系の感じの曲で、お若い頃はこんなセッションも多かったのでありましょう。大人な変則ファンクナンバーです。Telegram Blues お気楽ブルースセッションでブラス部隊登場無しの泥臭いヤツです。Shawneeq やっと純ジャズにきました。こんな曲があったのは全く印象に残っていませんでした。The Hernia そして、またやってきましたド・ブルースです。時々変則的なスケールを混ぜているのがジャズギタリストの主張ですね。Touch 静かにギターソロで締めくくりです。
 以前に聴いた時の散漫な感じの印象は少なくなり、音楽的にも年齢的に円熟した渋みを感じ少し評価が上がりました🎶

electric guitar : Calvin Keys
bass, piano, keyboards, songwrite : Matt Montgomery
drums : Josh Jones, Thomas McCree
sax : Doug Rowan
trombone : Mike Rinta

producer, songwriter : Gregory Howe

1. You Know The Game
2. Love and Innocence
3. Backyard
4. Electric Keys
5. Rhubarb Jam
6. Senior Moment
7. Telegram Blues
8. Shawneeq
9. The Hernia
10. Touch





  

2025年2月25日火曜日

Hank Mobley With Donald Byrd And Lee Morgan Blue Note 1540

 

 本作はサックス奏者の Hank Mobley がリーダーとなって、1957 年にBlue Noteレーベルから BLP 1540 としてリリースしたアルバム。モブレーは、このセッションのリーダーであり、全てモブレー作曲となります。しかしソロなどの出番が特に多くなっている訳ではなく、自分は余り目立たずに「皆さん自由にやりなはれ」といった感じです。
 改めてメンバーはHank Mobley(ts), Donald Byrd, Lee Morgan(tp), Horace Silver(p), Paul Chambers(b), Charlie Pership(ds)で、トランぺッターを2人配置している変則編成です。サックスの調子は基本テナーとソプラノはB♭、トランペットも同じくB♭です。通常は管楽器は調子の違う楽器でバンドを編成することによって、アンサンブルを構成するのですが、あえて同じB♭3管編成は珍しいような気がします。ライナー・ノーツでは「そのような音域の制限から、クローズド・ボイシングと、ユニゾンのメロディライン、3度を使った3声のボイシングを取り入れた」と書いてあります。楽器をやらない人には何のこっちゃで、楽器をやる人はフーンと思っていただけるのかと思います。



 収録曲は、なんと4曲という割と1曲が長めのアルバムです。1曲目の Touch And Go は騒がしいファンファーレ風のイントロとブレイクがウルトラQみたいな怪獣が出てきそうな感じで始まります。テーマには簡潔な3音のラテン風味のフレーズが使われていて、Horace Silver の切り込み隊長からエキサイティングなソロ、続いては Lee Morgan 18歳にしては早熟な演奏は相変わらず。続いてはモブレーのソロはアダルトに控えめに始めて段々と饒舌になり、Donald Byrd の鋭きソロに引き継いで、Paul Chambers のよくあるアルコ・ソロ、Charlie Persipドラム・ソロは簡潔にまとめてます。そこからはトランぺッター二人の乱れうちです。続いて Double Whammy も明るいテーマの曲ですが少しアダルト。ソロ回しはMobley→Morgan→Byrd→Silver→テーマ→Persip、そしてまたもや Byrd⇔Morgan の合戦で、うん楽しい。Barrel Of Funk はミディアムテンポのスイング。今度のソロ回しは、Byrd→Mobley→Morgan。Silver のピアノソロは管のソロの後の良い休息になっていて好感。 Mobleymania は曲名に自己愛を感じる明るめのテーマの楽曲。Mobley のこのアルバムでの作曲はこの雰囲気での一貫性を感じます。ここでは Morgan のソロから始まり、今までの演奏で体がほぐれてきたかのように全体的に流れるように流暢なプレイが繰り広げられる熱気あふれる演奏です。
 リーダーそっちのけで競り合うプレイにばかり思わず耳が行ってしまうが、ナイスな作品でした。CDのデータは Hank Mobley Sextet でした🎶

tenor sax : Hank Mobley
trumpet : Donald Byrd, Lee Morgan
piano : Horace Silver
bass : Paul Chambers
drums : Charlie Persip

written by : Hank Mobley

producer : Alfred Lion
engineer (recording) : Rudy Van Gelder
recorded on November 25, 1956. Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey
 
1. Touch And Go
2. Double Whammy
3. Barrel Of Funk
4. Mobleymania





  

2025年2月24日月曜日

Family Underground / Once In A Lifetime


 1970年代は James Brown, Jackson 5, Earth Wind & The Fire, Ohio Players, Stevie Wonder, Tower Of Powers, The Isley Brothers, Sly & The Family Stone あたりの有名バンドが数多く存在するが、その他にも相当数の無名バンドが存在し、実力あり、曲良しでも、なかなかアルバムリリースまでこぎつけない。アルバムを作ってもコマーシャルがなく売れないなどの、不遇のバンドが数多く存在します。
 1968年ニューオリンズの マイナーファンクバンド Fabulous Fantoms。アルバムリリースにたどり着けなかったが、シングルをまとめた音源が話題になり、その編集盤再発により一躍、脚光を浴びています。その Fabulous Fantoms が分裂して、1974年に結成されたバンドが Family Underground となりますが、やはりアルバムを残すことなく消えています。このバンドの音源を発掘したシングル2曲の他75年と79年に録音され未発表のままだった楽曲を纏めたのが、この Once In A Lifetime。経歴的には、かなり面倒でマニアな話しです。
 商売に欠ける執念なのか、マニアの執念なのか、どちらか力が強いかはわかりませんが、発売当初はレコードで、世のB級ファンク・マニアに受けまくったアルバムとのこと。で、更にCDで再発したというマニアな音楽ファン目当ての安上がりな究極の商売のようですが、聴いてみたら、適度なチープさで懐かしく泥臭いファンク・ソウル・サウンド。B級過ぎないところが、新しさも感じてしまう優良盤でしたので、私も発売当時の試聴で即購入を決めているようです。

Fabulous Fantoms

 Once In A Lifetime ジャケ違い

 アルバムは、1975年の録音と、故Willie Teeプロデュース 78年の録音(7,8)と1978年の録音、1979年の3回の録音から構成されています。1978年で一回解散となり、ボーカルの Roland Treaudo, キーボードの Manuel Herrera Jr. がメジャーとの契約を目指して他のミュージシャンを雇っての録音とのことだが、発売するレーベル、広告宣伝、アルバムの出来不出来や実力だけで売れるわけでもないのは、音楽業界に限ったことではないでしょう。
 そのようにして埋もれた名盤をレア・グルーブとして発掘される本CDは、私のようなリスナーの大好物であるわけで、再度大好物を聴いたレビューをしておきます。We Are Somebody キャッチーなメロディーだがアンダーグラウンドな雰囲気のテーマ、サビではコマーシャルなどこかで聴いたようなメロー・ソウルなノリで、曲としては最も印象に残るファンクナンバーで初期の1975年録音。I Don't Know Why 1曲目とサウンドは大きく変化し、ベースの音色、リズムアレンジ、全体的にもこの演奏はどう聴いても完全なアース・サウンドのアレンジです。なるほど。1979年の解散後のミュージシャンを雇っての録音は、売れないと今後は無い。こここから1979年録音が6曲目まで続きます。Dr Music ファンクサウンドのメロー・ソウルを取り入れた楽曲でシンプル。For The Love Of Disco これはディスコ狙いのアース系で、この手の曲はこの時代、量産されていたはず。王道で悪かろう訳はないがオリジナリティは少な目、しかし演奏と曲は好い。複雑。All We Need Is Love またもやミラーボールが似合う商業アース系ファンクナンバーで、ここまで徹底すると気持ち良い。バンドのの演奏力はホント高いと思います。There Must Be An Answer このアルバムでの1979年録音のラストはバラードです。直ぐにわかる Lionel Richie に触発されての楽曲。Hello の出だしにそっくりのAメロに別のBメロつけてます。わかりやす過ぎて、これは逆に印象抜群。All We Have Is A Song さて1975年録音に戻ります。アース的なアレンジではありますがオリジナリティある良い曲です。Nowhere To Run やはり1975年録音の方が好みですね。2管のホーンもファンクですがブラス・ロックっぽいのが好感。Our Love's Gone By フォーク調のスロー・ソウルで素朴に良い感じです。ファズを効かせたギターソロも唐突だがレトロっぽいし未成熟なサウンドが更に好感。 There Must Be An Answer (75 1st Mix)  イントロからシンプルにかっこよいです。6曲目より Lionel Richie っぽさが少なくて私的にはこちらの方が好みです。アレンジ次第で、もっと変わるんだろうと思います。I Don't Know Why (75 1st Mix) これも2曲目のファースト・ミックスとのこと。アース臭さはかなり消えていますので、これもこっちの方がジャキジャキしている感じが良い。と思えば、1979年の方が解散後に売れてやろうとした結果が、当時流行っていた音を取り入れての策が良くない方に転んだのではなかろうか。Superstitous これは誰もが知っている Stevie Wonder の名曲です。これはスタンダードだから誰がやってもカッコ良いヤツです。〇です。Make A Change 私の好きなスライ系。似たような曲は当然世の中にいっぱいあるだろうけど、このパターンのファンクはかなり好物です。ただこのアルバムでは、このバンドでは異色な曲になってます。
 改めて聴き直してでは、頭の中で少し美化してたかもしれない感じで、お気に入りの棚には入らずですね。こんな珍しいもの持ってるけどと自慢できる一枚ではあります🎶

【1,9-12,(7,8)】
lead vocals, congas : Roland Treaudo
keyboards, backing vocals : Manuel Herrera Jr.
lead guitar, rhythm guitar, backing vocals : Arthur V. Bell 
bass guitar, lead vocals, backing vocals : Parker Shy 
drums, backing vocals : Winston Shy
sax, backing vocals : Milton Lewis
trumpet : Thomas Mitchell

【2-6】
lead vocals, congas : Roland Treaudo
backing vocals : Earl Smith Jr. 
keyboards, backing vocals : Manuel Herrera Jr.
lead guitar, rhythm guitar : Roy Joseph
bass guitar, backing vocals : Nick Daniels
trumpet : Thomas Mitchell
drums, percussion : Willie Green

recorded by Chuck Shehe, New Orleans 1975 (1,9,10,11,12)
recorded 1978 (7,8)
recorded at Ultrasonic Studios, New Orleans LA 1979 (2,3,4,5,6)

1. We Are Somebody / Manuel Herrera Jr.
2. I Don't Know Why / Roland Treaudo
3. Dr Music / Arthur V. Bell, Manuel Herrera Jr., Roland Treaudo
4. For The Love Of Disco / Roland Treaudo
5. All We Need Is Love / Manuel Herrera Jr.
6. There Must Be An Answer / Manuel Herrera Jr., Milton Lewis
7. All We Have Is A Song / Arthur V. Bell, Milton Lewis
8. Nowhere To Run / Joseph Arther James
9. Our Love's Gone By / Roland Treaudo
10. There Must Be An Answer (75 1st Mix) / Manuel Herrera Jr., Milton Lewis
11. I Don't Know Why (75 1st Mix) / Roland Treaudo
12. Superstitous / Stevie Wonder
13. Make A Change / Roland Treaudo, Manuel Herrera Jr.





  

2025年2月23日日曜日

Wes Montgomery / Echoes Of Indiana Avenue


 偉大なジャズ・ギタリストを挙げるなら必ずや名前が挙がるであろうギタリストですが、1967年の A Day In The Life のイージー・リスニング系に転向してからがセールス的には成功したとのことですが、私的にはここら辺からが、どうにもつまらないと感じています。
 本作は2012年に発表された未表発掘の大物音源。発売はお馴染みの Rezonande Records です。世に出ていなかった未発表音源なので、購入時にはレアさだけで寄せ集めの音源かと思っていたら、あまり聞けないんじゃないかと思われる活き活きとした演奏に非常に満足したアルバムです。
 ウェスは1923年のインディアナポリス生まれで、1948年から1950年までライオネル・ハンプトンの楽団に参加し、その後インディアナポリスに戻り昼の仕事をしながら夜は演奏という生活を1959年にリバーサイド・レコードと契約するまで続けたとのこと。本作は1957から1958年にかけて録音されたリバーサイド・レコードと契約する前、つまりメジャーデビュー前のインディアナポリス時代の驚きの初期音源とのこと。ライブとスタジオの半々で
スタンダードの心地良い演奏が楽しめます。
 のちにメジャーデビュー後の本人が「インディアナポリスで演っていた頃はもっと巧く弾けたんだ」とインタビューで発言が残っていますが、確かにギタリストとしてもっとも脂がのっていた時期は実はこの時期だったのか?と思える演奏です。ウェスを有名にしたオクターブ奏法は控え目で多用はしていません。メジャーデビュー後、特にイージーリスニングにの吹込みでは、おそらくプロデューサーが何でもかんでもオクターブでやって欲しいとリクエストしていたものと思えます。
 
 
 Diablo's Dance はブルージーにピアノとのユニゾンでダイナミックなスイング、Round Midnight はオルガンとともにアーシーな曲になっていて、編集が良いのだろうがフルアコのギターの音と弦の響きが良い、Straight No Chaser はテンポ早めのドラムレスでの演奏でかえってスリリングにリズミカルに聞こえます。Nica's Dreamはホレス・シルバー作の名曲で実にリラックスした演奏で、何よりもわかりやすい演奏なのが良い。Darn That Dream でまたオルガンの Melvin Rhyne との共演となるが、あまり黒さを感じないオルガンとの演奏がしみじみときます。おなじみ Take The A Train はライブ感あふれる演奏で跳ねるリズムがノリよく客を盛り上げようと煽るような演奏で遠くで客が盛り上がっているのも録音されています。そしてMisty、Body And Soul と不滅のスタンダードが続き Misty はギター控えめにピアノメインで、締めは After Hours Blues ですからライブが終わった後の自由なセッションなのでしょう。リズム&ブルースのセッションで好き勝手な演奏でギターアンプの音量を上げて少し歪ませてみたりゲラゲラ笑いながらの実に楽し気な演奏は延々と続くようなフェイドアウトでした。ジャズ・ミュージシャンも、やっぱり好きなのねって親近感でホッコリします。
 ウェスを、これから買おうと思っているなら、これから買った方が良いんではないかとお勧めできる演奏でライナーノーツも英語のみですがたっぷり24頁、これについては以前ゆっくりと読みたいと以前に書きつつ字が細かすぎて読みづらくゆっくりと読むことも無かったので、今回はOCRで読み込んで翻訳サイトも使いながら、今から解読していきます🎵

guitar : Wes Montgomery
piano : Buddy Montgomery (3), Earl Van Riper (6 to 9), Melvin Rhyne (1, 4)
organ : Melvin Rhyne (2, 5)
bass : Mingo Jones (6 to 9), Monk Montgomery (3)
bass : Larry Ridley (1, 4)
drums : Paul Parker (1, 2, 4, 5), Sonny Johnson (6 to 8)

producer : Zev Feldman

Recorded 1957-58.
Tracks 1, 2, 4 & 5: Possibly recorded in Indianapolis (studio unknown).
Tracks 6-9: Recorded live, possibly at the Hub Bub, Indianapolis.
Track 3: Recorded live, possibly Indianapolis.

1. Diablo's Dance
2. Round Midnight
3. Straight No Chaser
4. Nica's Dream
5. Darn That Dream
6. Take The A Train
7. Misty
8. Body And Soul
9. After Hours Blues (Improvisation)






  

2025年2月22日土曜日

Roy Hargrove's Crisol / Grande-Terre

 

 Roy Hargrove は、私よりも若い1969年米テキサス州ウェーコ生まれの若手だったが2018年ニューヨークで49歳の若さで急逝しました。私がロイを最初に聴いたのは、アフロキューバン系のラテン寄り1997年の Habana 。ストレートで美しい響きのトランペットとラテンは非常によくマッチしていて、他のアルバムも聴きたくなり、その後にジャズ・ヒップホップに転向するRHファクター Hard Groove も聴いてみた。そこから気になるトランぺッターの一人になり初期 ハード・バップ 作品も聴いてきました。が、最初に聴いた Habana を超える作品には未だ出会っていません。技巧派であることは間違いなく、演奏にパッションも感じるのですが爆発的なところが欲しいのですが、今ひとつ聴いている身としては不燃気味になってしまう印象があります。
 手にしたこの作品は、Roy Hargrove の死去から6年、録音から26年が経った2024年に未発表の作品としてリリースされていたもの。久しぶりに行った DiskUnion の店頭で見かけたの購入となりました。
 ジャケットのデザインも、かなりカッコ良いし購入してから数日で、いつもの行きつけの音楽好きの集う「おでんバー」へ持ち込みで最初の試聴としました。マスターヘは、肩透かしも多いですが今回は期待かもと前口上を述べてのCDインをしたところ、最初はオッ、カッコ良いかもと聴きながら酒も進みます。マスターはラテン・ジャズも聴きますが好んで聴くタイプではないことは知っていたのですが反応はマズマズでした。


 Roy Hargrove's Crisol の「Crisol 」は、ハーグローヴは1997年頃に結成されたユニットでスペイン語で「るつぼ」を意味しています。アフロ・キューバンのリズム、ネオ・バップ、プログレッシヴ・ジャズを多面的に融合させたサウンドで、主とされているRHQ(ロイハーグローブ・クインテット)RHB(ロイハーグローブ・ビッグバンド)RHF(RHファクター)とは、異なる音楽性です。
 このアルバムは、Crisol の「Habana」に続く第2作としてテナーサックスの Jacques Schwarz-Bart(シュワルツ・バルト)の生まれ故郷であるカリブのグアドループ島1998年4月グアドループのスタジオで吹き込まれたもので、アルバムのタイトル 「Grande-Terre」は、そのスタジオがあった島の一部からとっています。事前にリハーサルはなし、録音は全てライブ、オーバーダブも無しとのこと。またグアドループ島と言えば小沼ようすけ氏の Jam Ka で使われている民族楽器’Ka’ で記憶にある場所でもあり、そこら辺にも親しみを感じます。


 それでは全曲レビューです。Rhumba Roy ピアノの Gabriel Hernández による楽曲で、緻密なリズムのラテン・ジャズで、スリリングなハードバップで劇的な展開です。ソロのトップバッターを切る Roy Hargrove が、かっ飛ばし、おそらく作曲者の Gabriel Hernández の怒涛のフレーズは、かなりの聴きどころです。トップバッターで飛ばし過ぎたので、静かな A Song For Audrey はベースの Gerald Cannon の楽曲。静かではありますが、ベースラインは実は忙しい動きをしています。Audrey に捧げる曲なのは、わかりますが誰なのか? Lake Danse は、Roy Hargrove の楽曲です。リズムを抜かせば王道なジャズのようですが、複雑なリズムがそれをダンサブルに彩ります。Kamala's Dance これも Roy Hargrove の楽曲。ゆったりとしたラテンのリズムはダンサブルであるものの、小さな動きで細かなステップを踏む感じで Kamala は娘の名前とのこと。前曲もそうですが、メリハリは各パートで付けられますが、曲全体の抑揚は少な目です。B And B ギターの Ed Cherry 作曲のとてもダンサブルで軽快なルンバですかね。王道のラテンのピアノ・リフとベースの絡み。それに巧みなホーン部隊のアンサンブルで安定。パーカッション・ソロも王道のラテン・パターン。ある意味新しいものは無いような気はしますが演奏はピカイチです。Another Time 次はドラムの Willie Jones の静かな楽曲。このバンドは全員が曲を作れるようです。Lullaby From Atlantis はテナーの Jacques Schwarz-Bart の作曲でホーンのアンサンブルから始まり、本編はきっかりジャズします。一息つく感じですね。Afreaka は Cedar Walton の楽曲で、かなりの上げているラテン・アレンジが楽しい楽曲です。ここにきて自由に表現しまくるメンバーの個性がたってきて楽しいかもしれません。トロンボーン大活躍です。前曲がアフリカで今度は Ethiopia と地名の楽曲が続きます。今度はピアノの Larry Williams がエチオピアの広大な大地を楽曲で表現する、ハーグローブとのデュオで、しんみりと聴かせてくれます。Priorities 最後は Roy Hargrove の楽曲で締めくくりとなります。ドラムの Julio Barreto の語り?ラップ的なノリですかね。バンドのまとまりを魅せるクロージングで芸術性も高い作品と思えます。
 歯切れよいアフロキューバンなリズムで、ブルース、バップ要素を盛り込んだ展開は気持ちが良い。私としては、総じて良いのですが、やはり Habana を超える作品には惜しくも未だ出会えなかったかと言う印象で、多分それは無いのかな。でも、かなりの好印象作品で「お気に入りの場所行き」は確定です🎶

trumpet, flugelhorn : Roy Hargrove
trombone : Frank Lacy
alto sax : Sherman Irby
tenor sax : Jacques Schwarz-Bart
guitar : Ed Cherry
piano : Gabriel Hernández, Larry Willis
bass : Gerald Cannon
drum, vocal (10) : Julio Barreto
drums : Willie Jones
percussion : Miguel “Angá” Diaz
percussion : Changuito (José Luis Quintana) 

producer : Larry Clothier
recorded by Henri Debs in April 1998 at La Terreur studio in Pointe-à-Pitre Guadeloupe

photography : Des McHahon
art direction and design : Kyledidthis

1. Rhumba Roy / Gabriel Hernández
2. A Song For Audrey / Gerald Cannon
3. Lake Danse / Roy Hargrove
4. Kamala's Dance / Roy Hargrove
5. B And B / Ed Cherry
6. Another Time / Willie Jones
7. Lullaby From Atlantis / Jacques Schwarz-Bart
8. Afreaka / Cedar Walton
9. Ethiopia / Larry Williams
10. Priorities / Roy Hargrove


▶ Afreaka



  

2025年2月21日金曜日

James Cotton / High Compression


 1984年 Alligator Records に入ったコットンが録音した唯一の作品です。と思っていたら、その後2010年 Giant 2013年 Cotton Mouth Man というアルバムが Alligator Records から発売されていることを、これを書いて発見したので、James Cotton マニアとしては、どこかで入手せねばなりません。Giant をチラッと見たらコットンは歌っておらず、ハーモニカのみの録音なので古い録音の焼き直しではなさそうです。
 気を取り直して、ウォークマンに入れていた音源も見返しながらデータ化した音源を整理していると、何故かデータ名が全く違うアルバム名になっていたり、違う曲の名前が登録されていたりしています。おそらく2、3年前にデータのバック・アップをした時に保管場所を間違えてデータ交換した時のバグだなと思いつつ整理していたら、3. 23 Hours Too Long の曲名が 24 Hours になっています。??と思って原盤のCDをチェックすると、なんと原盤のCDの登録データ自体が 24 Hours です。たまに発見すると、おそらくエラー・コインを発見した時と同じような気分が味わえますが、確かCDのデータ・エラーは価値がなかったので、一人で楽しんでおきます。でかいエラーは確か Beatles で、アルバムまるごと違うアルバムの曲名になっていたなんてこともありました。が、これは入力ミスか? 23 Hours Too Long 「23時間は長すぎる」だね。そうだ、だったら曲名を「24時間」にしたらどう思います?って感じのバイト・テロのような気もします。長くなりましたが誰にも自慢できないネタが一つ増えました。


 バンドはオーソドックスなシカゴ・スタイル、ファンク・ブルース・スタイルの両方がアルバムの中でミックスされている感じで、適度に荒々しく、田舎っぽいけどサウンドは芋くさくはありません。The James Cotton Chicago Blues All-Stars、The James Cotton Band と二つのバンドでの録音がミックスされていて、前者の方がオーソドックスなシカゴ・ブルース。後者はブラスも入っているのもありファンク・ブルースタイプに大別されるかと思えます。
 百回くらいは聞き返しているかと思いますが、細かく注意しながら聴いてはいないので、新鮮な気持ちで再度聴きながらレビューです。Diggin' My Potatoes 定番ブルースで、3 Harp Boogie では、アコースティック・ギターのシンプルな演奏でしたが、ノリ良しの迫力あるバージョンに進化しています。Ying Yang 若干、跳ねすぎている感じはしますが良い演奏であることは確か。笑い声も交えてオジサンはご機嫌な演奏です。23 Hours Too Long ザ・ド・ブルースなタメがたっぷり入ってます。前談ではエラーのことを書いてしまいましたが、実は深刻な歌で「赤ちゃん」と「お母さん」を虐待したら出て行ってしまって23時間は長すぎるって内容で、100万ドル持ってたら払うなんてことも言ってますが、かなりやばいアル中かなんかの匂いがプンプンするブルース。No More Doggin' 暗くなったところで陽気なブルースに戻ります。もうあなたと浮気しないわって歌なんですけどね。No Cuttin' Loose タイトな演奏でブラスも入っていて刺激的です。ベース・ラインがファンキーです。 Ain't Doin' Too Bad 都会的なバックの演奏にオジサンのだみ声が最高です。Michael Coleman のギターは、賢こそうなフレーズで、ダメな人も多いかと思いますが、私これが結構いけます。Sunny Road 今度のギターは Magic Slim のイントロからです。正統派のブルースギターで、外れたことは余りやりませんし、しつこいですが、これがこの人の魅力でこれも良い。Superharp コットンおじさんが、かなり楽しそうで頑張ってます。ハープの長いフレーズの後の、息継ぎ音も臨場感たっぷりです。Superharpって自分のことですよね。Easy Loving ハッピーな感じのブルースですね。おそらく歌詞の中身は軽そうなオヤジの戯言のような気がします。High Compression アルバム・タイトル曲が最後の気合を入れてるパターンです。ボーカル無しのハープがたっぷり堪能できてブギーなギターも良いです。
 曲調がバラバラでまとまりがないなんて気もしますが、やっぱり何回聴いても良いアルバムで構成なんかどうでも良いです。曲が良いんですよね。愛すべきブルースマンは2017年3月16日に肺炎のため入院先の病院で亡くなりました。御年81歳。ありがとうございました🎶

The James Cotton Chicago Blues All-Stars (1, 3, 4, 7,10)
harmonica, vocals : James Cotton
piano : Pinetop Perkins
guitar : Magic Slim
Bass : Aron Burton
drums : Robert Covington

The James Cotton Band (2, 5, 6, 8, 9)
harmonica, vocals : James Cotton
keyboards : Eddie Harsch
guitar : Michael Coleman
Bass : Noel Neal
drums : Ray Allison
tenor sax : Douglas Fagen
trombone : Johnny Cotton
trumpet : Danny Fields

producer : Bruce Iglauer, James Cotton

1. Diggin' My Potatoes / Robert Brown
2. Ying Yang / Steve Miller
3. 23 Hours Too Long / Eddie Boyd
4. No More Doggin' / Rosco Gordon
5. No Cuttin' Loose / Jack Daniels, Johnny Moore, Renee Marks 
6. Ain't Doin' Too Bad / Deadric Malone
7. Sunny Road / Roosevelt Sykes
8. Superharp / James Cotton, Larry Williams 
9. Easy Loving / Jesse Stone
10. High Compression / James Cotton

▶ Diggin' My Potatoes




  

2025年2月19日水曜日

Big Mountain / Unity


 アルバム購入当時も、ジャズ・フュージョン系を聴いていたので、普段はそちら系を聞いていたのですが、当時レゲエブームだったこともあり、関西の寝屋川で行われていたレゲエ野外フェスに、友人と毎年参加していたので、出演バンドのアルバムを事前購入して予習していたものの一枚。
 Big Mountain(ビッグ・マウンテン)は1991年にカリフォルニアのサンディエゴで結成されたバンドで、前身は、Rainbow Warriors(レインボー・ウォリアーズ)なるプロレスのような、いかつい名前でした。改名したバンド名も大物感ある名前ですが、いかつい音楽ではなく、若干ポップな感じがするのがこのバンドの持ち味かと思います。懐かしい音源ではありますが、現代の音楽に耳馴れした人でも、それほど古臭いとは思わずに聴けるサウンドかと思います。
 寝屋川での野外フェスでは、ほぼ酒を煽りに行っていたようなものなので肝心の演奏がどうだったかは、記憶にありませんが盛り上がっていたことは間違いないです。



 さて、懐かしのアルバムを再度聴きながらレビューしていきましょう。Fruitful Days ボブ・マーリー・タイプのレゲエで好きなヤツです。クセの強い英語がカッコ良く聞こえます。ブラスが入っていますがライナーに書かれてはいないのでキーボードでしょうか。ライブでは、そう少しチープなブラス音がキーボードで入ってる気がします。Border Town これも、緩いテンポの昔タイプで踊れなくてもリズムに身を任せるだけで気持ち良い横揺れが気持ち良い曲です。Upful & Right 完璧なコーラスの弾き語りフォークで、このバンドの実力を見せつけてくれます。Sweet Sensual Love ベースとドラムは打ち込みでした。気にしなければわかりませんが、確かにノリ的にはのっぺらしてるのかも知れません。I Would Find A Way かなりポップ路線でレゲエ的なリズムは隠し味程度です。こんな曲も混ぜてくるのがこのバンドのすごいとことですかね。Tengo Ganas ポップなメロディー、スパニッシュなギターのオブリガードで、レゲエのリズム。で、きっちり聴かせる。やっぱりすごいバンドだったんだなと思います。Baby, I Love Your Way そして、これが大ヒット曲ですね。Peter Frampton のカバーで、映画 Reality Bitesサントラに使われていたとのことですが、おそらく映画はマイナーで、Peter Frampton はバカ売れしていたものと思われます。原曲も聴き直しましたが、凄いフォークな感じですね。こちらのレゲエ・バージョンの方が頭に入りぱなしで忘れてました。改めて聴いても情感たっぷりのボーカル。元曲が好きなギタリストたちが参加したと思われる様々ギターの入れ方、ホーン部隊も入れて、かなりの大曲です。 Young Revolutionaries 大曲の後のギターとのデュオは聴く人に効きますね。仕掛けまでも素晴らしいです。Revolution ウォークマンに入ってるのをずっと聴いていて、ボブ・マーリーの曲と勘違いしていました。作曲者は Quino になってますね。Time Has Come ダブっぽい感じの古くないタイプのレゲエですかね。Big Mountain バンド名の曲なのでド派手なヤツが来るかと思ってましたが、素朴な曲でした。こんな曲があったことも忘れていましたが、よく聴くと味わい深いです。キーボードなどはプログラミングでしょうか。記載がありませんでした。Baby, Te Quero Ati (Spanish Version) 、Un Sensual Amor (Spanish Version)全世界で最も話されている言語はスペイン語と聞いたことがあるような気がします。そして、このリズムと音は外人の女の子がいるお酒が飲める場所に行くとマストなパターンですね。
 レゲエって反戦歌とか、哀しい歌のイメージあります。改めて聞いてもアレンジは非常にポップで、それっぽい曲名は、Border Town ぐらいです。でもアルバムの名前は Unity ですね。どうなんだろうな(深追いはしません)🎶

1. Fruitful Days / Brett Fovargue, James McWhinney, Quino
lead vocals : Quino
backing vocals : James McWhinney, Shani Harriott
keyboards : Billy Stoll
guitar : Tony Chin
bass : Lynn Copeland
drums : Lance Rhodes
producer : Bruce Caplin, Quino

2. Border Town / Lance Rhodes, Quino
lead vocals : Quino
backing vocals : James McWhinney, Shani Harriott
keyboards : Billy Stoll
guitar : Tony Chin
bass : Lynn Copeland
drums : Lance Rhodes
producer : Quino

3. Upful & Right / James McWhinney, Quino
lead vocals : Quino
backing vocals : James McWhinney, Shani Harriott
guitar : Adam Lipanski
producer : Bruce Caplin, Quino

4. Sweet Sensual Love / Quino 
lead vocals : Quino
backing vocals : James McWhinney, Shani Harriott
guitar : Tony Chin
bass, keyboards, programmed by : Kevin Flournoy
drum programming : Tony Moore
timbales, bongos : Nengue
Producer : Kevin Flournoy

5. I Would Find A Way / Diane Warren
lead vocals : Quino
backing vocals : Alex Brown, Jackie Gouche, James McWhinney, Khris Kellow, Monalisa Young, Quino, Shani Harriott
rap (rap vocal) : James McWhinney
keyboards, synth (bass) : Khris Kellow
organ : Jim Cox
guitar : Dean Parks, Paul Jackson Jr., Tony Chin, Waddy Wachtel
bass : Freddie Washington
drums : Ed Greene
percussion : Luis Conte
producer : Steve Lindsley

6. Tengo Ganas / Lance Rhodes, Quino
lead vocals : Quino
backing vocals : James McWhinney, Shani Harriott
electric guitar : Tony Chin
Acoustic Guitar – Django Porter
bass, keyboards, programmed by : Kevin Flournoy
drum programming : Tony Moore
congas : Lengue
Saxophone – Brandon Fields
producer : Kevin Flournoy

7. Baby, I Love Your Way / Peter Frampton
lead bvcals, backing vocals : Quino
backing vocals : James McWhinney
arranged by (rhythm track arrangement), programmed by, keyboards : Aaron Zigman
guitar (Duarte Eddy) : Ron Fair
guitar (Skank) : Tony Chin
acoustic guitar : John Goux
bass : Abraham Laboriel
drums : Abraham Laboriel Jr., John Robinson
percussion : Steve Forman
alto sax : Warren Hill
trombone : Bill Reichenbach
trumpet : Jerry Hey
flute, tenor sax : Larry Williams
programmed by (additional programming) : Erik Hansen
producer, arranged by, Recorded by : Ron Fair

8. Young Revolutionaries / Quino
lead vocals : Quino
backing vocals : James McWhinney, Shani Harriott
guitar : Dean Parks
producer : Bruce Caplin, Quino

9. Revolution / Quino
vocals : Quino
backing vocals : James McWhinney, Shani Harriott, Tony Chin
keyboards : Billy Stoll
guitar : Tony Chin
lead guitar : Jimmy Dale
bass : Lynn Copeland
drums, percussion : Lance Rhodes
producer : Bruce Caplin, Quino

10. Time Has Come / Lynn Copeland, Quino
lead vocals : Quino
backing vocals : James McWhinney
keyboards : Billy Stoll
guitar : Tony Chin
bass : Lynn Copeland
drums : Lance Rhodes
producer : Lynn Copeland

11. Big Mountain / Jerome Cruz, Quino
lead vocals : Quino
backing vocals : James McWhinney, Shani Harriott
acoustic guitar : Calvin Banks
producer : Bruce Caplin, Quino

12. Baby, Te Quero Ati (Spanish Version)
mixed by : Tom Lord-Alge
producer, arranged by, recorded by : Ron Fair
translated by (spanish lyrics) : Giancarlo Cruz, Jose

13. Un Sensual Amor (Spanish Version)
translated by (spanish lyrics) : Eddie Arias, Pietro Carlos






  

2025年2月18日火曜日

Lazy Lester / Harp & Soul


 レイジー・レスターはルイジアナ生まれのブルース・ハーピストで、このアルバムはユルい雰囲気のロッキン・ブルースやカントリー・ブルース。ルイジアナあたりのこの地方のブルースには独特な味があり、この手のブルースは「スワンプ・ブルース」と呼ばれてます。
 本作は長い間ブランクのあった彼の復帰作です。1933年生まれで本名は Leslie Johnson。1950年代の半ば頃から、地元ルイジアナのブルース・ファンの間で注目を集めるようになった。ある日ライトニン・スリムとのセッションでレギュラーのハーピストの代理を務めたことがきっかけとなりソロ作をレコーディング。その際プロデューサーのジェイ・ミラーは彼のリラックスした演奏スタイルから、彼のステージ・ネームを「Lazy Lester」と名付けてプロのキャリアはスタートします。彼はセッション・プレイヤーとして、スリム・ハーポやジョニー・ウィンターといったアーティストたちの作品にも引っ張りだこで、ジョニー・ウィンターの1961年の初期のセッションにその名を刻んでいます。
 しかし彼は1960年代以降は、人種分離や差別に挫折、また作曲によるロイヤリティをジェイ・ミラーに搾取され、音楽業界に懐疑的になり20年間ほどは肉体労働などに従事して過ごしていました。そういった訳で一度現場から離れるも、後年になってからザ・キンクスによる「I’m A Lover, Not A Fighter」のカバーやファビュラス・サンダーバーズなどのバンドが彼の楽曲をカヴァーしたことで、キング・スネイクやアリゲーターといったレーベルが再び注目され、再び活動を再開し1988年に本アルバム「Harp & Soul」を発表となりました。


 演奏スタイルとしては、お気楽で舌っ足らずな発音の歌い方で、コブシを効かせた歌い方はせずにお気楽な感じです。ハープも当然上手いんですが決して技巧派ではなく、長い間ブルースをやってきた年輪を感じさせる音が好感です。ギター・ソロも、かなりカッコ良いタイプです。
 それではレビューしていきます。I Done Gone Over It シャカシャカと軽快なリズムのドラムのロック・ブルースです。ライトで気負わないリラックスした演奏は、このバンドの円熟味を感じます。Take Me In Your Arms 2曲目はバラードで、ゆったりとしたラブソングのようです。レスターのブルース・ハープも、ほのぼのとしていて草原の中でオジサンが気持ちよく歌っているかのよう。I'm Your Man ブルースマンが良くやる名曲です。ズシズシくるリズムですが、マディ・ウォーターズとかより、やはり軽量。重いヤツが好きな人には物足りないかも。でも演奏はうまい。Patrol Wagon Blues 伝統的なパターンのブルースですね。patrol wagon とは囚人を運ぶ護送車。なるほどそういう歌なので、のんきな感じは少な目です。Dark End Of The Street フォーク・ブルースっていうんですかね。ほのぼのっぽい曲調です。Raining In My Heart 続く曲も前曲と似たような曲調です。田舎っぽくて古き良きアメリカって感じが良い。ギターの音色がキュンときます。Bye Bye Baby 大好きなブギーです。ノリ良しですが他のブルースレジェンドより迫力は少な目の軽量級は否めない。Bloodstains On The Wall ほのぼのブルースですが、少し悪ぶって歌ってますね。良いですよ。Alligator Shuffle 曲名通りのシャッフル・ブギー。インストで、かなりカッコ良い。Five Long Years ゆっくり目のゆったりブルース。本来はこの人向きではないような気もしますが、良い出来で気に入りました。
 ホンワカ系のノスタルジックな曲の方が、この人の持ち味は出るような気がします。バンドの演奏とのバランスは非常に良いですが、個人的にはガシガシしたブルースの方が好きかも🎶

harmonica, vocals : Lazy Lester
piano : Lucky Peterson, Teo Leyasmeyer
bass : Bob Greenlee
guitar : Ernie Lancaster, Kenny Neal, Pete Carr, Robert "Town Crier" Thomas
Kenny Neal
drums : Denny Best, , Floyd Miles
Washboard : Fred Reif

producer : Bob Greenlee

1. I Done Gone Over It / Jones, Blackwood
2. Take Me In Your Arms / Johnson
3. I'm Your Man / Mc Daniel
4. Patrol Wagon Blues / Miller
5. Dark End Of The Street / Penn & Moman
6. Raining In My Heart / Moore & West
7. Bye Bye Baby / Johnson & West
8. Bloodstains On The Wall / Patt
9. Alligator Shuffle /  Johnson
10. Five Long Years / Boyd