2021年8月13日金曜日

本日のCD Lazy Lester ♪ Harp And Soul


 レイジー・レスターはルイジアナ生まれのブルース・ハーピストで、このアルバムはユルい雰囲気のロッキン・ブルースやカントリー・ブルースが入っています。ルイジアナあたりのこの地方のブルースには独特な味があり、この手のブルースは「スワンプ・ブルース」と呼ばれてるそうです。
 本作は長い間ブランクのあった彼の復帰作です。1933年生まれで本名は Leslie Johnson。1950年代の半ば頃から、地元ルイジアナのブルース・ファンの間で注目を集めるようになった。ある日ライトニン・スリムとのセッションでレギュラーのハーピストの代理を務めたことがきっかけとなりソロ作をレコーディング。その際プロデューサーのジェイ・ミラーは彼のリラックスした演奏スタイルから、彼のステージ・ネームを「Lazy Lester」と名付けてプロのキャリアはスタートします。彼はセッション・プレイヤーとして、スリム・ハーポやジョニー・ウィンターといったアーティストたちの作品にも引っ張りだこで、ジョニー・ウィンターの1961年の初期のセッションにその名を刻んでいます。
 しかし彼は1960年代以降は、人種分離や差別に挫折、また作曲によるロイヤリティをジェイ・ミラーに搾取され、音楽業界に懐疑的になり20年間ほどは肉体労働などに従事して過ごしていました。そういった訳で一度現場から離れるも、後年になってからザ・キンクスによる「I’m A Lover, Not A Fighter」のカバーやファビュラス・サンダーバーズなどのバンドが彼の楽曲をカヴァーしたことで、キング・スネイクやアリゲーターといったレーベルが再び注目され、再び活動を再開し1988年に本アルバム「Harp & Soul」を発表となりました。
 演奏スタイルとしては、お気楽で舌っ足らずな発音の歌い方であまりコブシを効かせた歌い方はせずにお気楽な感じです。ハープも当然上手いんですが決して技巧派ではありませんが、長い間ブルースをやってきた年輪を感じさせる音が好感です。
 ブルース・ロックな I Done Gone Over It、ノスタルジックな Dark End Of The Street(これは良い♪)、 ラストの典型的な王道ブルース Five Long Years なんかがお勧めです。

harmonica, vocals : Lazy Lester
piano : Lucky Peterson, , Teo Leyasmeyer
bass : Bob Greenlee
guitar : Ernie Lancaster, Kenny Neal, Pete Carr, Robert "Town Crier" Thomas
Kenny Neal
drums : Denny Best, , Floyd Miles
Washboard – Fred Reif

producer : Bob Greenlee

1. I Done Gone Over It
2. Take Me In Your Arms
3. I'm Your Man
4. Patrol Wagon Blues
5. Dark End Of The Street
6. Raining In My Heart
7. Bye Bye Baby
8. Bloodstains On The Wall
9. Alligator Shuffle
10. Five Long Years





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