1983年にリリースされた、Milesが演奏活動に復帰してからスタジオ制作では2枚目のアルバム。アメリカのビルボード最高136位、日本ではオリコン最高29位と、日本はやはりマイルス贔屓なファンが多いためかなりのセールスを記録しています。歪んだ音のギターとパーカッションのロック的なイントロでも聴く前に情報は仕入れてたんで驚きはしません。
マイルスは何故休んでいたかと言えば、1975年のセントラルパークで行われたフェスの後で急性肺炎で2か月入院し、1972年の交通事故の後遺症の人口股関節の手術を1975年末に受けから自宅療養し活動を休止となったようですが、1日にコカイン500ドル買ったり、ありとあらゆる女性を家に引っ張り込んでいて病気療養には程遠い生活だったようです。そんなマイルスが復帰した一因は「当時の妻のシシリーがそう願ったから」もう天才のことはわかりません。無茶苦茶な人です。(あまりにマイルスの音源が増えてきたんで、ファンではないと公言しつつ「マイルス・デイビスの真実」定価3,800円という511ページの分厚い本を中古屋で安く買い、面白がりながら聞いている音源と照らし合わせながら読んでいます)
そんな時代背景を楽しみながら聞いていると Marcus Miller は 1曲目の Come Get It からJaco をオマージュしたフレーズを連発で、アドリブの構成からフレーズの粒立ちはまさにそれです。ディストーションギターには驚きませんが、これには「エ」って感じでした。この後もハイパーファンク路線でこのアルバムは続くのかと思えば、Star People のような18分のブルースがあったりアルバムとしては何を考えてるのかわからないのが面白い。 しかしベースは、このあとのマイルス・デイビス・グループで大きな役割をしめていくマーカスであり、エレクトリック・マイルスへのターニングポイントの一つともなった作品でもあると思われ、後期のマイルスは純粋に音楽を楽しむよりも何を考えて次に何をしてくれる布石なのか?なんてことが気になってしまいます。圧倒的に昔のマイルスが好きですけど後期は面白く聞けます。
trumpet, keyboards : Miles Davis
electric bass : Marcus Miller, Tom Barney
electric guitar : John Scofield, Mike Stern
drums : Al Foster
percussion : Mino Cinelu
tenor sax, soprano sax : Bill Evans
executive producer : George Butler
producer : Teo Macero
1. Come Get It
2. It Gets Better
3. Speak
4. Star People
5. U 'n' I
6. Star On Cicely
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