2021年7月1日木曜日

本日のCD Curtis Mayfield ♪ Roots

 

 カーティスはImpressions を アルバム「Check Out Your Mind (1970年)」に発表後、ソロとして独立。「Curtis」1970年、「Curtis/Live!」1971年に続いて本作はソロ第3作となるアルバムです。Impressions のカーティスではなく、ソロ・アーチストとしてのサウンドが明確に確立されたアルバムといえると思います。この頃のカーティスはかなりの多作で次作は10か月後にあの大ヒット作「Superfly」へと続きます。
 Impressions時代には、ゴスペルやソウルを基調とした音楽でありましたが、かなりの黒い混沌とした重厚ファンクサウンドと変化し「Roots」と名付けられたタイトルの通り、自らのルーツを振り返り、ブラック・プライドやブラックパワーの連帯といった鋭い社会メッセージを投げ掛け人種問題やベトナム戦争を背景にした当時の社会情勢をテーマに歌っています。その一方で、優しい歌声で明日への希望や永遠の愛を訴えるラブ&ピースな楽曲も印象的です。大衆性(ポップさ)が薄まったサウンドはファンク好きの心をくすぐってくれて、聴いているとこういった楽曲の作り方や、特定のフレーズを泥臭く繰り返すファンクの流れがファンカデリックなどにも引き継がれているんだなと聴いてとれます。
 楽曲のメッセージ性は強力な言葉を繰り返します。「Get Down」はグルービーなファンクで、派手さはありませんが怪しい低音ベースにひたすらGet Down!の連呼でジワジワとテンションをあがります。「Keep On Keeping On」はテンダー・ソウルでロッド・スチュワートの歌い方にも似ている(ロッドが真似しているといった方が正しいでしょうか)Keep On(前に向かって進め) 若者たちに向かって繰り返し歌い For all the wrong is now all right, The nation's of people are now united as one (かつての間違いは今は正しい、この国は一つに結ばれる)のメッセージ。「Underground」では人種差別を嘆き、The future starts from the undergraound (未来はアンダーグランドから始まる)「We Got to Have Peace」は、平和を訴えるメッセージ・ソング。開放的なノーザン・ソウル風サウンドと希望に満ちたメッセージPeace!Peace!Peace!はのちのライブでも定番の曲。「Beautiful Brother of Mine」では、The black pride is now true ブラック・プライドの顕示を呼び掛ける強力ファンク。息の詰まるようなメッセージソングが連発し「Now You're Gone」でやっと普通にブルースとなりラストは「Love to Keep You in My Mind」ラブ&ピースなソウル。My love for you is one you'll always Know で安心。
 カーティスの仕事の中では地味めすが、かなり中身は濃い仕上がりです。

vocals, guitar : Curtis Mayfield 
backing vocals : Mr. Leroy Hutson, Mr. Michael Hawkins
guitar : Craig McMullen 
bass : Joseph "Lucky" Scott
drums : Tyrone McCullen 

1. Get Down
2. Keep On Keeping On
3. Underground
4. We Got To Have Peace
5. Beautiful Brother Of Mine
6. Now You're Gone
7. Love To Keep You In My Mind





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