2026年7月5日日曜日

Miles Davis / Bags Groove


 「Bugs Groove」は昆虫食だが「Bags Groove」はジャズの曲名、UとAの違いで全く変わることに今更ながら気づいたのは数年前。そして、ジャケットを見ていたら何かがおかしいことに気づきます。
 CDの側面表記のタイトル ・・Bagg' Groove
 CDの曲名データ  ・・・・・Bags Groove
 当時のライナーノーツ表記  ・・Bags' Groove
おいおい!何が正しいんだ?そもそも「Bags Groove」を和訳するとどうなるんだ?とググって見て、同じ疑問を持った方が見つかりました。
どうやら 「Bags」の g 一文字が正解で、作曲者 Milt Jackson の綽名というのが正解っぽく、知らない人たちが色んな表記にしてしまったようです。なるほど・・・前置きが長くなりました


 1954年録音、1957年にPrestigeからリリース。同年の2つのセッションの音源をまとめた作品で、ハードバップ前夜の雰囲気と、のちのマイルスらしさの“種”がよくわかる1枚と言われます。そして、嘘か真かわからぬが MilesとMonk のケンカセッションとしても有名です。若造の Miles が Monk に、Bags’ Groove で俺のソロでピアノは弾くな!と言ったので、弾くのをやめてしまったと言われていますが、そんな邪魔なヤツをセッションに入れるはずもないし、そんな曲がアルバム・タイトルになるわけもありません。完全に Miles の曲の演出上の指示が面白い伝説になっているだけだと思いますが、そんなことを知ってこれを聞くと単純なテーマの出だしがピリピリしているような気がしなくもない。
 実際、ここではベースとドラムだけをバックにしたソロになるので、Miles のミュート・トランペットの音色とニュアンスがくっきり浮かびます。また通常のハードバップよりも引き算されたサウンドになり独特の緊張感が生まれ、何もしていないことで Monk の存在感も前後で浮き上がります。
 最近注意して聴いているので気づいたのですが Monk 自身も、自分のアルバムやライブ音源では、他人のソロでは無伴奏のことがよくあります。ピアノを弾かずに踊っていることもあるようです。ここら辺は、もしかして Miles に学ぶこともあったのでは?なんてことも想像してしまいます。
 Monk が本格的に前に出るのは自分のソロの場面で、いつもの「左手と右手のリズムやアクセントが少しずつ「ずれる」感じ」「不意に出てくる濁った和音や、鍵盤を叩くようなアタック」「ブルースに根ざしたフレーズなのにストレンジ感」が聴けます。
「Take 1」Monk は、ソロに入って音を出すタイミングを伺ってから弾き始めます。テンポがややタイトで全体に集中力が高い。黙る回数も多いが、フレーズの切れが良く、構成がわかりやすいと思います。
「Take 2」ややリラックスしていて、Miles も“おかずフレーズ”を増やし気味で、Monk も間の取り方がより自由で、音数もばらつきがあって遊びが増え、リラックスしたソロをとっている印象。一音目の置きかた、どこで突然黙るかに注目して聴くと、より違いがわかって面白いです。
ここからピアノは Horace Silver、テナーサックス Sonny Rollins
「Airegin」 初演は Miles Davis with Sonny Rollins (1954) の Sonny Rollins作。タイトルである「Airegin」は、自身のルーツのであるアフリカの国のひとつ NIGERIA(ナイジェリア)を逆から綴ったアナグラム。マイナーキーで転調を繰り返す複雑なコード進行。アフリカっぽくはないハードバップ。
「Oleo」 I Got Rhythm のコード進行をベースに作られた、いわゆるリズム・チェンジの代表曲で、これも Sonny Rollins作。 植物性バターの Oleomargarine)が曲名の由来。高速で世話しない印象がある曲ですが、初演はこの盤で落ち着いてます。ほかの Miles 作品では Relaxin'(1956)Jazz At The Plaza (1958)Tourin (1964) などドンドン高速化しながら回数も多いです。個人的には Jazz At The Plaza (1958) が好きです。
「But Not For Me (Take 2) 」これも2take収録で、Take1よりも、演奏全体のまとまりや、カチッとした完成度が高いのが魅力。
「Doxy」 またもや Sonny Rollins 作品です。本作が初録音で、軽快でゴスペル的なニュアンスも感じます。録音当日にまだ曲が完成しておらず、スタジオでマイルスに「曲はあるか?」と聞かれたて、その場で紙切れに書き殴って急遽作ったという話しはMiles 談。
「But Not For Me (Take 1)」リラックスした柔らかな演奏で、ソロのフレーズの遊びや即興性が高くて良いと思いますが、原盤は格調が高い方を選んだのか。


いずれにしろ大学のジャズ研時代のfのブルース・セッション曲であり、ジャズが全くわからなかった時から聴いて演奏していたので、懐かしみながら聞いております🎶

recorded at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.

【recorded December 24 , 1954】
trumpet : Miles Davis
piano : Thelonious Monk
vibraphone : Milt Jackson
bass : Percy Heath
drums : Kenny Clarke
1. Bags' Groove (Take 1) / Milt Jackson
2. Bags' Groove (Take 2) / Milt Jackson
【recorded June 29 , 1954】
trumpet : Miles Davis
piano : Horace Silver
bass : Percy Heath
drums : Kenny Clarke
tenor sax : Sonny Rollins
3. Airegin / Sonny Rollins
4. Oleo / Sonny Rollins
5. But Not For Me (Take 2) / George Gershwin, Ira Gershwin
6. Doxy / Sonny Rollins
7. But Not For Me (Take 1) / George Gershwin, Ira Gershwin


▶ Airegin

▶ Oleo

定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。



  

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