2024年1月20日土曜日

Parliament Funkadelic / Dope Dogs


 日本でのブームにあたり発表された Paliament Funkadelic 名義のアルバムで13年ぶり1994年の発売です。90年代以降は、ヒップホップのビートをPファンクのフォーマットにいかにして取り込むか、というのがテーマで、このアルバムも打ち込みも使用したヒップ・ホップにも歩み寄ったアルバム。ドープドッグは麻薬犬ですね。アルバムにはドッグを冠した曲目が並んでいるのがなんとも言えない。


 1曲目の犬は、Dog Star で The P-Funk Guitar Army Tribute To Jimi Hendrix にも Fly on 収録されていたジミヘンを敬愛しつつファンカデリックの要素を取り入れた楽曲で基本的には Blackbird McKnight のギターを楽しむ曲となっています。弾き始めると止まらないBlackbird が8分間弾きまくりです。2匹目の犬は U.S. Custom Coast Guard Dog 本アルバムのコンセプトとなるラップでジョージのラップがメイン 3匹目は犬ではありませんでした Some Next Shit これもラップナンバーですがファンカデリックらしい大勢のコーラスが特徴で多分違う曲を合わせて作った構成的には凝っている曲 4匹目はクラシック的なヒップホップ 5匹目 6匹目 7匹目 8匹目Fifiで少し雰囲気を変えた打ち込みではあるがオリエンタルな楽曲となり異色ではあるが悪くない。きりがないので飛ばして12曲目 Kibbles and Bits がお気に入りです。ジョージのラップ教室となっていて、ジョージの孫のバタヴィアンに楽しそうに指導しているのですが段々とリズム感がとれてきて上手くなってくるのが微笑ましい。不良でありファンクでありパンクでありジャンキーであるファンカデリックのイメージを孫の可愛い声で変えてしまうのも悪くはない。
 そしてこのアルバムの最後に曲名のクレジットがある Tales That Wag the Dog part2は収録されていないのに今気づき(無音の曲ではなく曲自体が存在しない)どんなメッセージがあるのか気になるところであります。

メンバーは書いてたらキリがないんですが
vocals : Amelia Jesse, Andre Foxxe, Barbarella Bishop, Belita Woods, Bobby Gillespie, Calvin Simon, Daddy Freddy, Denise Johnson, Duane "Sa'D'Ali" Maultsby, Fuzzy Haskins, Garry Shider, Gary Mudbone Cooper, George Clinton, Grady Thomas, Janet Evans, Jeanette McGruder, Jessica Cleaves, Joe Harris, Larry Heckstall, Lige Curry, Lloyd Williams, Louie "Babblin" Kabbabie, Shawn Clinton, Micahel "Clip" Payne, Nicole Tindall, Pat Lewis, Patavian Lewis, Ray Davis, Robert "P-Nut" Johnson, Cuz, Sandra Feva, Sheila Horne, Shirley Hayden, Starr Cullars, Steve Boyd, Tracey Lewis

keyboards, piano : Joseph "Amp" Fiddler, Martin Duffy, Tracey Lewis

organ, synthesizer : Bernie Worrell, Blackbird McKnight, George Clinton, Jeff Bass, Loic Gambas, Michael "Clip" Payne

guitar : Andre Foxxe, Andrew Innes, Bootsy Collins, Catfish Collins, Cordell Mosson, Dennis White, Blackbird McKnight, Eddie Hazel, Garry Shider, Jeff Bass, Jerome Ali, Loic Gambas, Michael Hampton, Michael "Clip" Payne, Robert Young

bass : Bootsy Collins, Blackbird McKnight, Henry Olsen, Lige Curry, Lonnie Motley, Michael "Clip" Payne

drums, percussion : Blackbird McKnight, Frank Waddy, Gabe Gonzales, Guy Curtis, Loic Gambas, Michael "Clip" Payne

horns : Bennie Cowan, Fred Wesley, Greg Boyer, Greg Thomas , Maceo Parker, Marcus Belgrave, Richard Griffith, Rick Gardner

programmed by : George Clinton, Mark Bass, Mike Payne, Mike E. Clark, Mike Wilder

1. Dog Star (Fly on)
2. U.S. Custom Coast Guard Dog
3. Some Next Shit
4. Follow the Leader
5. Just Sat Ding (Databoy)
6. Pack of Wild Dogs
7. Fifi
8. All Sons of Bitches
9. Dopey Dope Dog
10. Sick 'em
11. Kibbles and Bits
12. I Ain't the Lady (He Ain't the Tramp)
13. Tales That Wag the Dog


Fifi



  

2024年1月19日金曜日

New York Trio / The Things We Did Last Summer

 

 Swing Journal は買いませんが、ライナー・ノーツによると「Swing Journal 選定【ゴールドディスク】です。結論から言えば、その通りの秀作です。ピアノの Bill Charlap は実は初めて聴いたのですが、きちんとした優等生的で整然とした演奏は、背筋が伸びるような聴き心地でした。Bill Charlap は、1966年生まれで1994年にAlong with Me という初リーダーアルバムをリリース、2001年にこのトリオを結成してから2008年までベースの Jay Leonhart とドラムの Bill Stewart とアルバムを出しています。の音の構成も飛びぬけたハイセンスのものであり、ニューヨークのピアノ・トリオとの銘々に相応しい演奏を聴かせてくれます。発売は Venus Record という日本のレーベルで、1992年にジャズ専門レーベルとして設立され、個人が経営する独立系ジャズ・レーベルとしては現在、日本最大級の規模です。アメリカのミュージシャンを中心としてイタリア、オランダなどのヨーロッパにもレコーディングを拡大しているレーベルです。なるほど日本人好みの音のような気がします。


 さて、再度じっくり聴きながらレビューしていきましょう。The Shadow Of Your Smile トリオなのに、いきなりピアノの独奏から始まります。邦題は「いそしぎ」ほぼこの曲の名前で以外では使われない日本語ですので、何か調べてみたら鳥の名前「磯鴫」でした。お馴染みのこの曲は1965年に映画「いそしぎ」のテーマ曲として、Paul Francis Webster が作詞して、Johnny Mandel が作曲したものですね。The Things We Did Last Summer カクテル・ピアノになりそうでギリギリそっちではないタメの効いたピアノと雰囲気のあるベース、シャクシャクしたブラシ・ワークは気楽に聴けます。How Long Has This Been Going On? 印象的なテーマのスタンダードです。場末のスナックで、こんな演奏を聴きながらコックリしてしまうシーンが想像できます。How High The Moon ここで、少し上げてきます。歌詞は Nancy Hamilton 作曲は Morgan Lewis で、ホントに様々な人に愛される名曲です。Mona Lisa は、作詞作曲は J.Livingston/R.Evans です。印象的なのは Nat King Cole、Gregory Porter などのボーカルものが好きです。このピアノも悪くはないですが、教則本っぽくて熱いところが無いのが寂しいかもしれません。You'd Be So Nice To Come Home To あの有名な曲がこのトリオになるとこうなるよねと若干のつまらなさを感じたところでドラムのブラシのチキって音を合図にテンポ・アップします。テーマに忠実にがモットーのようなので、それほど崩していくことはありませんがなるほど9分13秒のこのアルバム一番の長尺です。It's Only A Paper Moon は、ライナーノーツを書かれている寺島靖国氏の批評通り、最初からスローテンポの曲であるかのような、ゆったりとしたバラードに仕上げているのが気持ち良いです。ためてから、ギリギリのところで発するコードも一つ一つが大切に発せられています。When Your Lover Has Gone は、Einar.A.Swan の作曲です。邦題は「恋去りし時」ですが曲名に反して、悪い恋の呪縛から解き放たれたのでしょうか、軽やかな浮きだつメロディのテーマです。軽いけど良いなあ。As Time Goes By が最後です。H.Hupfield の名曲ですね。
 聞き流していた時は、等生的で整然とした演奏で格式が高いと思っていましたが、改めて聴き直せば、どちらかと言えばイージー・リスニング的なアルバムでした。ライナーで寺島氏が「原曲から外れないアドリブ」と言われているがその通りで、私もインプロビゼーションにこだわらんでも良いものは良い🎵

piano : Bill Charlap
bass : Jay Leonhart
drums : Bill Stewart

producer : Tetsuo Hara, Todd Barkan

recorded April 3 and 4, 2002 at The Studio in New York

1. The Shadow Of Your Smile
2. The Things We Did Last Summer
3. How Long Has This Been Going On?
4. How High The Moon
5. Mona Lisa
6. You'd Be So Nice To Come Home To
7. It's Only A Paper Moon
8. When Your Lover Has Gone
9. As Time Goes By





  

2024年1月14日日曜日

Bryan Adams / 18 Til I Die


 発売1996年、当時私は兵庫県に住み工場勤務から営業に変わった時です。当然私は30歳は超えていたので、これは青春のアルバムには該当しませんが30歳の若き日に繰り返し聴いていた思い出のアルバムです。当時の私は日々、仕事・音楽・釣り・酒をローテーションしていて、仕事は午前様は当たり前状態のブラックな働き方でした。しかし休みは大阪のバンド仲間とセッションしたり、夜中3時に起きてバス釣りにいったり、酒も途切れることなくガバガバ飲み、気力体力とも充実していた時期でであったことを覚えています。
 このアルバムを改めて聴いて、発売時36歳のBryan Adams (ブライアン・アダムス) は、永遠に18歳の気持ちを持っていたかったのかと思い、私も歳をとることが想像できませんでした。しかし時は過ぎ、当然最近はムリは効かなくなり徹夜なんて全くできませんし釣竿も10年以上眠ったまま。気持ちと考え方は変わらんつもりではありますが、今あんな生活していたら3日と持ちません。


 それでは、久しぶりに大ヒット作を聴いてみましょう。 The Only Thing That Looks Good On Me Is You カッコ良いタイトルですね。ZZ TOP みたいなギターのリフのブルース・ロック。Do To You 跳ねるアメリカン・ロックです。ハーモニカもブライアンは吹けるんですね。Let's Make A Night To Remember スイートなラブソングです。こんなハスキーボイスでささやくように力強く歌われたら女子ファンは増えるでしょう。18 Til I Die タイトル曲です。イントロはキラキラなアルペジオ。本編はジャギジャギなカッティング。ゴツゴツと歌い 18 Til I Die と力いっぱいに叫ぶのが非常に心地よい。Star こんな曲があったのは忘れてました。大人になったら何になりたい?って、語りかけ、最後は星に向かって願いをかけてみる。と言う曲で、タイトル曲の続きの曲のような感じ。 (I Wanna Be) Your Underwear 君の濡れてるシャツになりたい。シャワーになりたい。タトゥーになりたい・・歌詞もカッコ良いですね。We're Gonna Win は、俺たちは勝つんだ、一位になるんだという、アスリートへの応援歌のような曲。かき鳴らすギターがシンプルにギター小僧たちには受けるに違いない。ロックはこういったシンプルなものが響きやすい。I Think About You 君のことを四六時中考えているよ、というラブ・ソングです。18歳の時の自分もこんな気持ちになってたことがあるような気がします。I'll Always Be Right There 今度は付き合っている女の子を愛おしく思う気持ちを歌っています。ギターのアルペジオってこんなにしんみりとするのかというお手本。It Ain't A Party...If You Can't Come 'Round 一転して勇ましい曲です。君と一緒にパーティに行きたい。アメリカの若者はこんな感じなんでしょうね。日本には若者がパーティを開いてみんなで踊る習慣はありませんので映画のワンシーンを見ている感じです。Black Pearl ブラック・パールと呼ぶ南部の女の子に惚れちまったっていう曲です。ハノイ・ロックスによくあるリフで、この曲もカッコ良い。You're Still Beautiful To Me ここで、またバラードです。この曲のバランス具合もこのアルバムの魅力ですね。しっかり聴かせてくれます。Have You Ever Really Loved A Woman? 手拍子がスパニッシュ風の曲です。芸が細かいですね。アイデアが曲に詰まっていてバンドも脂がのっています。Hey Elvis エルビスは、やっぱりアメリカのロック好きの若者のヒーローなんですね。ハード目のロックンロールでとても良し。私がロックバンドを組んでいた若かりし頃に、この曲があったら、きっとライブでやっていたでしょう。
 ブライアン・アダムスの曲のライティングも素晴らしいですが、なんといってもギター・リフが荒々しくもオシャレな仕掛けがあり斬新で大好きです。アメリカンロックの良さ、楽しさがしょいっかりと出ていると思います。
 最後の曲の「Have You Ever Really Loved A Woman?」で、なんとパコ・デ・ルシアがギター弾いてましたってのは発見です。道理でスパニッシュ!🎵

I wanna be young the rest of my life
Never say no, try anything twice
Till the angels come and ask me to fly
I'm gonna be 18 til I die
 
18 till I die, can't live forever, that's wishful thinkin'
Whoever said that must have been drinkin'
Don't wanna grow up, I don't see why
I couldn't care less if time flies by
 
18 till I die, 18 till I die
It sure feels good to be alive
Someday I'll be 18 goin' on 55
18 till I die, oh yeah

vocals :  Bryan Adamas
backing vocals : The Pointless Brothers (1, 4, 6, 10, 11)
keyboards : Olle Romo (3, 5, 6)
guitar : Keith Scott (1 to 6, 8, 10 to 12), , Mutt Lange (1 to 7, 10 to12),  Bryan Adamas (1, 3 to 8, 10 to 13),
bass : Dave Taylor (1 to 6, 8, 10 to 12)
drums : Mickey Curry (1 to 8, 10 to 13)
percussion : Olle Romo (1 to 6, 8, 10 to 12)

1. The Only Thing That Looks Good On Me Is You
2. Do To You / harmonica : Bryan Adams
3. Let's Make A Night To Remember
4. 18 Til I Die
5. Star / piano : Michael Kamen
6. (I Wanna Be) Your Underwear
7. We're Gonna Win
8. I Think About You
9. I'll Always Be Right There / guitar : Phil Palmer
10. It Ain't A Party...If You Can't Come 'Round
11. Black Pearl
12. You're Still Beautiful To Me
13. Have You Ever Really Loved A Woman?
bass : Mutt Lange
castanets : Olle Romo
classical guitar : Paco de Lucia
handclaps : Bryan Adams
14. Hey Elvis





  

2024年1月13日土曜日

Wes Montgomery / A Day In The Life


 タイトルはビートルズの「A Day in the Life」で、Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド)に収録されていたナンバーです。気になって調べてみると、ビートルズのアルバム発表は 1967年6月で、なんと本作レコーディングも1967年6月であり、なんとも素早い対応での録音です。レイ・チャールズで有名になった When a Man Loves a Woman なども収録されていますが原曲は1966年 Percy Sledge のデビュー・シングルで Billboard 1位の曲となっていますので、これも素早い対応で、アルバムのセールスの目的としての選曲が濃いアルバムということがうかがわれます。ピアニストは、Herbie Hancock ですがアルバイトみたいなもんでしょうか。あまりハンコックの良さを感じた気はしません。


 ジャケットも煙草の吸殻のド・アップで、今の時代なら批判を受けてしまいそうなもので、選曲含め色々と一過言あるジャズ好きに総攻撃されそうなアルバムですがレビューしていきましょう。 A Day in the Life もう解説してしまいましたが、ほぼ同時期の録音となったビートルズのヒット曲です。ベースに Ron Carter ですが、つまらない単音のベース・ラインをずっと弾いています。それに合わせてウェスがオクターブでメロディ・ラインを弾きますが、ウェスである必然性は全くないですね。 Watch What Happens 1964年のフランス映画「シュルプールの雨傘」に Michel Legrand が書いた曲です。曲としては良いですが、街の喫茶店で流れる有線のBGMみたいです。When a Man Loves a Woman これについても。前述していますが、ウェスがオクターブ奏法でテーマを弾いてオーケストラが味付けをしています。教則本の演奏みたいですね。California Nights これもカバーでスティング、追憶、007のテーマなどの作曲をした Marvin Hamlisch の楽曲です。確かに映画音楽っぽい。Angel 本作で唯一のウェスのオリジナルです。後のフュージョンにつながるような感じはします。Eleanor Rigby これはビートルズ・ナンバーで、ボサ・ロック風です。サンタナバンドを聴いている感じでウェスを聴いている感じでは無いです。それも途中まででオケが入ると安っぽい。Willow Weep for Me ビリー・ホリデイが良く歌うことで有名な曲で、他のジャズ・ミュージシャンも良くセッションで使っていますが、楽譜をナゾッて演奏しているだけの感じがします。ウェスは楽譜は読めなかったと言われていましたっけ。Windy は、聴いたことあります、ロック・グループの Association の楽曲ですね。もはや、イージー・リスニングと割り切って聴くしかありません。Trust in Me やっとジャズっぽいのが来ましたが、時すでに遅い感じがします。The Joker ミュージカルの楽曲ですね。でも、またサンタナがやってきました。ボサ・ロックです。
 全てがウェスのオクターブ奏法でテーマを弾いて、オーケストラで味付けをするパターンで一流ミュージシャンが、やればスタジオの録音時間は節約できたでしょう。プロデューサーの Creed Taylor は、これで一儲けと思ったのか、ジャズは古い、時代はこの流れと決意をもって作ったのか、面白い時代です🎵

guitar : Wes Montgomry
piano : Herbie Hancock
bass : Ron Carter
drums : Grady Tate
percussion : Jack Jennings, Joe Wohletz, Ray Barretto

conductor : Don Sebesky
cello : Alan Shulman, Charles McCracken
harp : Margaret Ross
viola : Emanuel Vardi, Harold Coletta
violin : Gene Orloff, Harry Glickman, Harry Katzman, Harry Urbont, Jack Zayde, Julius Brand, Leo Kruczek, Lewis Eley, Mac Ceppos, Peter Buonconsiglio, Sylvan Shulman, Tosha Samaroff
woodwind : Phil Bodner, Stan Webb
flute (bass) : George Marge, Joe Soldo, Romeo Penque, Stan Webb
french horn : Ray Alonge

producer : Creed Taylor


1. A Day in the Life
2. Watch What Happens
3. When a Man Loves a Woman
4. California Nights
5. Angel
6. Eleanor Rigby
7. Willow Weep for Me
8. Windy
9. Trust in Me
10. The Joker


▶ Angel



  

2024年1月12日金曜日

Tommy Flanagan, John Coltrane, Kenny Burrell & Idrees Sulieman / Cats

 

 デトロイトのミュージシャンが集まって作ったアルバムとのこと。同じようなコンセプトは Kenny Burrell / Jazzmen Detroit ですが、こちらのメンバー はデトロイト生まれ : Kenny Burrell、Tommy Flanagan、デトロイト育ち : Paul Chambers、Pepper Adams:おそらく関係ない人 : Kenny Clarkeでした。メンバーは Kenny Burrell、Tommy Flanagan のみ一緒で他のメンバーは違いますが、こちらの録音は1956年、本アルバムは1957年の録音なので、この時の流行りなのか、デトロイト出身者が大いに盛り上がっているようです。
 先輩後輩関係で言うと1926年生まれの John Coltrane は、1930年生まれの Tommy Flanagan の4歳年下、このアルバムが作られた1957年時点では二人とも29才と25才と相当若い頃の録音です。このアルバムでは Tommy Flanagan がリーダー?となって、アルバム中の5曲中4曲に自作を提供しています。


 それではレビューです。Minor Mishap 日本語訳で「些少な事故」1961年に、Freddie Hubbard がこの曲をタイトルとしてレコーディングしています。この曲では Idrees Sulieman がトランペットを吹いています。曲としてはA部分でB♭のテーマがBではFmに転調する形式のABCA形式の32小節での曲構成が、ひとひねりの楽曲で大人でクールな演奏が好感。How Long Has This Been Going On は、このアルバムで唯一のスタンダードで、Gershwin の楽曲で、ギターと管楽器が入らないトリオ演奏のバラードで、厳かで品格のあるトミフラのピアノが光ります。Eclypso もトミフラではお馴染みの楽曲で、後の1977年のアルバム Eclypso でも取り上げています。ちなみに Eclypso は、「Eclipse」(日食や月食の"食"の意味)と「Calypso」(カリプソ。20世紀にカリブ海で起こった4分の2拍子の音楽)をミックスした造語で、イントロは Calypso で始まります。明るく軽快な楽曲はステージで、雰囲気を変えるのにもってこいの作品の位置づけだったのでしょうか。Solacium この曲ではコルトレーンが、長尺のソロを吹き続けるのですが何か苦しそうにフレーズを出してきている気がします。それに対比してバレルのソロは余裕で軽く弾いているのが印象的。 Tommy's Time 安直なネーミングのトミフラのオリジナルの軽いブルース。パソコンへのWalk Man 対応ソフトの Music Center for PC への取り込みで、Tommy's Tune になってますので直しときます。この現象はCDへのデータの登録時の作業ミスなのでしょう。たまに起きます。
 ジャケットのデザインが、Bobby Hutcherson / Happenings の Reid Miles の写真に紫の色を被せるパターンと同じなのが気になりましたが作者は調べてもわかりませんでした。ちなみにタイトルの「キャッツ(Cats)」とは、俗語で、ジャズ・ミュージシャンのことらしいです🎵

piano : Tommy Flanagan
bass : Doug Watkins
drums : Louis Hayes
guitar : Kenny Burrell (1, 3 to 5)
tenor sax : John Coltrane (1, 3 to 5)
trumpet : Idrees Sulieman (1, 3 to 5)

recorded by : Van Gelder

recorded in Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey, April 18, 1957.

1. Minor Mishap
2. How Long Has This Been Going On
3. Eclypso
4. Solacium
5. Tommy's Time



▶ Eclypso


  

2024年1月7日日曜日

渡辺香津美 / Acoustic Flakes


 30代ぐらいまでは、渡辺香津美は聞いたことがある程度だったんですが、札幌勤務していた40代ぐらいからよく聞くようになりました。昔のフュージョンをバリバリと弾いていた香津美も良いですが、その後はジャズを基本としながらも様々なアプローチで世界的なギタリストとしてギターの魅力を語ってくれます。
 このアルバムも、そんなアコースティック・ギターで様々な音楽にアプローチした作品「Guitar Renassance」からの曲が中心となった作品で 5.Blue Monk、9.Adagio、12.Tochika Island はこのアルバムでの書下ろし(弾きおろし?)ビートルズあり、ジャズあり、ブルースあり、ボサノバあり、クラシックありなんですが、ジャンルの垣根を超えて散漫にはならずにギターという楽器の魅力を伝えてくれます。
 またギター弾きには、たまらない丁寧なライナーノーツで、本人の楽曲解説、インタビュー、使用アコースティックギターの解説など、ファンをくすぐる心意気も満点。


 さてレビューです。一発目は、バッハの無伴奏チェロ組曲第一番 完全クラシックでピック弾き、使用ギターは Imai matsu Gut。If I Fell ビートルズのカバーで、ライトでポップなサウンドです。これに、ガットギターの Maria Gut で格式を付け足したようなサウンド。Three Views of A Secret は、ジャコのナンバーです。香津美先生にも、ジャコは特別でインパクトを与えてくれた共演者だったとのこと。使用ギターはTaylor K14EC Steel でシャリシャリとした音色が、この曲にも合うんですね。Stella by Starlight こういった超メジャースタンダードを弾いてくれるのも嬉しい。Blue Monk これは Monk の中でも超メジャーなブルースです。モンクのような音の使いかたはせず、純粋にブルースのテーマとしてこの曲を演奏されています。ギター・ルネッサンスⅣの録音時のアウト・テイクをここに持ってきたとのこと。使用ギターは Paul Jacobson Gut。Blue Steel は、オリジナルとなっていて、ギターらしく低音の開放弦をボンボンと鳴らしながらアドリブを炸裂させていきます。ギターという楽器で誰しもがやる遊び方ですが先生がやると遊びではなくなって作品になります。Nuages
8. Minor Swing
9. ピアノ協奏曲第23番イ長調より第2楽章アダージョ
10. Jamming IBERICO
11. 翼
12. TOCHIKA ISLAND
13. SAYONARA

、指弾きなんでもありの渡辺香津美の懐の深さです。Three Views of A Secret は私のジャコ好きを抜きにしても美しい響きが素敵です。さらにリチャードストルツマンとのクラリネットデュオのBlue Monk、Blue Steel ではギター弾きなら思わずやってしまうジミヘンとかも混ぜて適当に弾くジャカジャカ的な曲で楽しいです。Stella by Starlight はソロギターのお手本。
 こんなに弾けるわけはないんですが、私たちアマチュア・ギタリストにも精進すると楽しい世界が待っているよ的な幻想も持たせてくれる気もします。縦横無尽に弾けたら楽しいんでしょうなあ。 精進しましょう!

guitar : Kazumi Watanabe
bass : Richard Bona (9)
clarinet : Richard Stoltzman (5)
vocals : Minako Yoshida (11)

1. 無伴奏チェロ組曲第一番よりPrelude
2. If I Fell
3. Three Views of A Secret
4. Stella by Starlight
5. Blue Monk
6. Blue Steel
7. Nuages
8. Minor Swing
9. ピアノ協奏曲第23番イ長調より第2楽章アダージョ
10. Jamming IBERICO
11. 翼
12. TOCHIKA ISLAND
13. SAYONARA





  

2024年1月6日土曜日

Yousuke Onuma / GNJ


 私は2015年からギターを弾くのにピックを使用していません。アコギをメインにしてブルースやジャズをつま弾くスタイルにしています。きっかけとしては還暦を超えてデビューのブルース・ギタリストの「濱口裕自」氏と、この人「小沼ようすけ」氏です。スタイルは全く違うフィンガー・ピッカーで、「濱口裕自」氏はブルースやラグタイムを基本としてジャズやクラシックもアレンジして弾くタイプで、「小沼ようすけ」氏は、ピックで弾くようなフレーズを指で弦をはじいて出すタイプのギターです。タイプは違えど指で弾く音は弾き手が表情が細かくつけられるのでより楽曲の表情がくっきり出ます。両者ともソロ・ギターが得意であるというのは共通点ですね。
 「小沼ようすけ」氏との最初の出会いはギターマガジンに連載していた「HOP STEP JAZZ」でジャズ・スタンダードを2音のアレンジから3ステップで展開していくシリーズ連載でした。そこから 氏のYouTube で演奏を見て、CDを購入するようになり指でも訓練次第でいろんなことができるのを理解しました。ギターに語り掛けるように音楽を作り出し、別の側面から我々アマチュア・ギタリストに、こうやればギターってもっと理解できて楽しいんだよと教えてくれているようで、私のソロ・ジャズ・ギターの師匠のような存在です。


 4年ぶりの録音となったアルバムのタイトル「GNJ」はGreen Note Jazz の略。ジャズの音を表すBlue Noteに、小沼ようすけがここ数年意識しているオーガニックでナチュラルな音を掛け合わせた造語「Green Note」
 さて、レビューしていきましょう。 Jungle ピックで弾くようなカッティングで始まるイントロですが、よく聴くとピックではないような、ゆるいアタックであることが何となくわかります。曲調としてはフュージョンのようなライトな曲ですが、パーカッションがピリリと効いていて小粋な曲です。続く June 7th は、もう少しジャズしてます。ゆび弾きならではの、コンプレッサーがかかったような粒立ちの良いギターの音色でシングル・ノートとアルペジオ、カッティングを行き来しながら最後はジプシー的になりながら目まぐるしい展開です。Bamboo / Tonlé Sap これは、好きなゆっくりパターン。バラードなのでしょうが、ゆったりした曲です。ゆっくりと音を確かめるかのように貯めて音を紡いでゆくような構成と音と音の間に音楽があります。Impressions もパーカッションを押し出したイントロのコルトレーンナンバー。始まるとオットとなります。小沼氏のオリジナルも良いですが、こういったスタンダードが出てくるとグッと身近に感じます。いやカッコ良いです。ホント。Super Moon で、小沼氏オリジナルに戻ります。厳かなイントロはベースから童謡のようなメロディーラインのイントロ。バリ島のウドブで月夜に出来た曲だそうで、なんともロマンチックなメロディライン。これぞ小沼節のような曲でしょうか。すごく良い。What A Wonderful World 教則本でも取り上げていただいた名曲。とても素敵なイントロから始まり、アコギの持つ音色の多彩さも駆使しながら噛みしめるように弾かれています。スタンダードは、分解しながら色々な肉付けをしていく教則本を思い出しました。Sketch Of 60s 曲の名の通り、60年代のジャズ・テイストのモダンな楽曲です。映画のように音に色々な表情を付けている雰囲気がとても素敵です。カラカラとフィルムの回る音が効果音であっても似合う楽曲ですね。I Think It’s Going To Rain Today は、Randy Newman のスタンダード。ライナーノーツには、グレーがかった色のような空気感をとのこと。なるほどグレーなモノクロの暖かさのような音の色を感じます。耳に覚えのあるメロディーというのは新しく聴く曲よりも何か違う感情を呼び起こしてくれるような気がします。後半の静かな盛り上げ方もズンと心に来ます。Explorer Personnel は、パーカッシブなギターが印象的な曲です。最近色々な音楽を聴き、トランぺッター、ピアニストのリーダーアルバムも良く聴きますが、ギターの音って、やっぱり好きです。「新しいを求めてドキドキする感覚、スリリングを、そしてホッとする感じ、できたばかりの仮のタイトルは2014でした」とのこと。
 丁寧に音を紡いで丁寧にアルバムも構成していくという印象を受ける好アルバムです。ファンであるということが良さを更に倍増させてくれます。今後も愛聴していきます🎵

guitar : 小沼ようすけ
acoustic bass : 金澤英明 (3, 4, 5, 7, 8)
electric bass : 鈴木正人 (1, 2, 9)
drums : 坂田学 (1, 2, 5, 7, 8)
percussion : 仙道さおり (1, 2, 3, 4, 5, 7, 9)

recorded & mixed by Takaoki Saito

executive producer: Tadashi Shimizu

recorded at LANDMARK STUDIO on June 18-19, 2014

1. Jungle
2. June 7th
3. Bamboo / Tonlé Sap
4. Impressions
5. Super Moon
6. What A Wonderful World
7. Sketch Of 60s
8. I Think It’s Going To Rain Today
9. Explorer Personnel





  

2024年1月5日金曜日

Keith Jarrett, Gary Peacock & Jack DeJohnette / Standards, Vol.2

 

 私は常に20枚ぐらいの未聴盤が家にあり、いつも行っている音楽好きの集う「おでんバー」で封を開けます。家にあるチープなシステムで小さな音で聴くのと全く印象が異なる、まずはバーのオーディオで爆音で聴くこととしています。と同時にマスターや知り合いの反応を見るのも楽しみであります。
 と言うことで、最初は、あの唸り声が耳障りで仕方なかった Keith Jarrett はマスター他常連も好んで聴いてるので、最近耳馴れしてきて、今では私も頻繁に聞くピアニストとなっています。 standards Vol. 1 は、ジャズシーンを揺るがしたと言われる Keith Jarrett, Gary Peacock & Jack DeJohnette のトリオのデビュー作で、印象的な作品でした。これは Vol.2 も聴いとかなければいかんなと購入。マスターや常連は「当然昔聞いたことありますぜ」と何も言わずに聞き、昔聴いたことは覚えているものの中身がどんなだったことか忘れていたことを白状されていました。そうですよね。何十回も聴かないと音楽も忘れてしまうものは多いのです。私も数か月前に聴いたこのアルバムを再度思い出しながら聴いてみましょう。


 1983年1月の Power Station の録音の1st 続きのアルバムのレビューです。So Tender スタンダーズのアルバム名ですが、これはキースのオリジナル。ですが、I've got a crush on you の冒頭フレーズが、そのままテーマになっているとのことで(聴いたことあります)大きな意味ではスタンダード。美しいピアノの旋律にキースの雄叫びが絶好調です。中盤からのアドリブは大きなうねりを魅せ、ベースソロへのバトン・タッチも心地よい。Moon And Sand は、 クラシックの作曲家 Alec Wilder, Morty Palitz 作。クラシックやミュージカルの作曲に一生を捧げたらしい。こういった、単純なテーマではない、しっかりジャズ・バラードはキースの得意とするところでしょう。テーマから発生するアドリブも雄叫びと共に聴くと狂気的にも感じ、感情の高まりがそのまま音に出来るキースの才能には改めて感心します。In Love In Vain は、Jerome Kern, Leo Robin 作は、また可愛らしい曲です。1946年の映画の主題歌とのことで恋愛を表現した可愛らしい曲なのに、アドリブの架橋で低い声のウーの連発には苦笑。アーの方が良い。ここに心を奪われなければホントに少女の恋心を表現したような可愛い曲が素晴らしい。Never Let Me Go は、Raymond Evans, Jay Livingston の楽曲です。これも、うっとり系の曲で、バラード続きは私には本来しんどいのですがライトに旋律を聴かせてくれるキースのピアノとトリオの息の合った演奏に改めてハッとしました。If I Should Lose You は、Ralph Rainger, Leo Robin の楽曲。やっとリズムに動きのある曲が出てきました。最初からキースはスキャットのようにピアノを弾きながら叫びまくります。やはり、キースのピアノは、複雑な動きをするピアニストのそれではなく、わかりやすいアドリブのフレーズの連続なのが、また安心して聴ける要素のようです。バラードではメロディー楽器のような DeJohnette のドラムも、ここではアグレッシブに Peacock とキースを煽ってくるのも美味しいですね。I Fall In Love Too Easily これで最後の曲。Sammy Cahn, Jule Styne による楽曲。やっぱり締めはバラードです。静けさの中にある美しさをキースが優しく表現し、単調になりがちな曲に DeJohnette が絶妙なブラシのタイミングで表情をつけていき、曲の進行を裏で Peacock で進める。全てがわかりあえたようなトリオ演奏が、平坦になりがちな曲に表情をつけているのが、感動的です。私はこれが一番好きかもしれない。
 バラード集は私は退屈してしまうのですがこのトリオでは退屈しません。聴かせる小技が無限にあるのでしょう。素晴らしい🎵

piano : Keith Jarrett
bass : Gary Peacock
drums : Jack DeJohnette

producer : Manfred Eicher

recorded January 1983 at Power Station, New York City

1. So Tender
2. Moon And Sand
3. In Love In Vain
4. Never Let Me Go
5. If I Should Lose You
6. I Fall In Love Too Easily





  

2024年1月4日木曜日

Herbie Hancock / Future Shock

 

 1983年のスクラッチ、シンセを駆使したディスコ・サウンドに殴りこんだ作品です。当時やたら流行っていて、TV、ラジオ、喫茶店の有線と至る所で Rockit が流れていました。私はジャズには全く興味が無かった頃だったので、Herbie Hancock とは、この世界の人なのだとインプットされてしまったのは、まさにこの作品です。この作品のせいで、Herbie Hancock は聴かなくても良いだろうと敢えて避けてジャズを聴いてきたのですが、色々な作品を聴いていると、やはりジャズ・ピアニスト Herbie Hancock は避けては通れません。リーダー作は聴かないものの、あらゆるところに登場してきますので、やはり聞いておこうかと思ったらジャズ作品の方が多いのに驚いたのは割と最近の話です。
 行きつけの音楽好きの集う「おでんバー」でも Herbie Hancock は、おそらく余り好まれてはいないものと思われますが、最近は頻繁に持ち込んで私の家よりも遥かに良いオーディオ環境で聴かせてもらっています。好きなタイプの音ではありませんが、収集家としては、こんなものも再度聴いておこうかと購入しました。初回試聴は、やはり「おでんバー」で行ったのですが、良いオーディオ環境で聴くと私の家のチープな環境よりもスカスカな音のイメージでした。原因はドラムの音だと思います。グルーブ無しの機械的なループはテクノとかでは良い方向に働くのでしょうが、こういったエレクトリック・ファンク系ではマイナス作用である気がします。


 それでは、レビューをしていきましょう。流して聴くより発見が多いものです。何かあるでしょうか? Rockit 昔から聴いていたあれです。改めて聴いてもあまり新鮮味はありませんが、曲としてはしっかりしているとは思いますが、スクラッチなどは現代の方が芸の細かいあ人がたくさんいるかと思い古い時代を感じます。Future Shock これは、Curtis Mayfield のカバーですね。リズムマシンに合わせてドラムを叩いているものと思われますが人間味を感じます。原曲のカーティスのファルセットが印象に残っているので Dwight Jackson Jr. の女性ボーカルは違和感を感じません。でも音はペラペラしていますよね。生のバンドには負けるかなあ。ギターの Pete Cosey は頑張っていますが、これも少し中途半端なイメージです。TFS 同じようなパターンのシンセです。楽器の機能としても当時は限りがあるのでしょう。曲としては意外とこのアルバムの中ではセンスは良い部類に入るような気はします。 Earth Beat は、スローながらも凝った作りの楽曲になっています。若干ジャズ魂が見えるような気もしますが、単純にフレーズの一つ一つを寄せ集めた感じもあり未だ中途半端な感じもします。Autodrive うーんなんと表現したらよいのか。惰性っぽい楽曲かな。でもシンセよりエレピで弾いている時の方が表情豊かで良いと思いますので改めてシンセに、こだわらずに作ったらもっと良い曲になっていた感じ。Rough は、コーラスとか申し訳ない程度に出てくるベースのスラップ・フレーズなどサンボーンの Love & Happines を聴いて作ったんだろうと思われる作品です。Rockit (Mega Max) はよくある編集者です。元のバージョンより聴きやすくなっています。やはり、この手の音楽は技術の集合体でもあるんだなあと思います。
 懐かしかったものの、感動には乏しい作品かな。記録ですね。🎵

piano, synthesizer, Fairlight CMI, keyboards : Herbie Hancock 
keyboards : Michael Beinhorn 
electric guitar : Pete Cosey
bass : Bill Laswell
turntables, "FX" : D.ST. 
drums, percussion : Sly Dunbar
percussion : Daniel Poncé
lead vocals on "Future Shock" : Dwight Jackson Jr.
lead vocals on "Rough" : Lamar Wright
backing vocals : Bernard Fowler, D.S.T., Roger Trilling, Nicky Skopelitis

producer : Herbie Hancock

basic tracks recorded at OAO Studios, Brooklyn, N.Y.
New York overdubs recorded at RPM Studios, N.Y.C.
Keyboard overdubs and additional recording at Garage Sale Recording, Los Angeles, CA.
mixed at Eldorado Recording Studio, Los Angeles, CA.

1. Rockit
2. Future Shock
3. TFS
4. Earth Beat
5. Autodrive
6. Rough
7. Rockit (Mega Max)

▶ Rockit


▶ Rough