2022年12月11日日曜日

Keith Jarrett, Gary Peacock & Jack DeJohnette / Standards, Vol. 1

 

 キース・ジャレットも最近聴き始めたピアニストで、難解というイメージが付きまとっていたせいか今まで敷居が高かった人です。オジサンの世代的には有名な人なので知ってはいましたし、行きつけの「おでんバー」でもマスターが好きなので比較的よくかかっていたので段々と耳馴れしてきてやっと自分で購入した一枚目がこのアルバムとなりました。
 初のリーダーアルバムの購入とはなりましたが、Keith Jarrett の参加している作品はマイルスぐらいでした。Miles Davis / Live EvilMiles Davis / Get Up With It


 イメージとしては長尺のソロを唸りながら演奏する印象だったので、このアルバムは正直正統な演奏だったのが意外でした。この作品はトリオでの演奏としてのデビュー作で、その出発点と言うことです。実際1981年までは、キースは全くと言っても良いほどスタンダードを弾かないピアニストで1982年のソロ・コンサートでアンコールにOver The Raibow, All The Things You Are などのスタンダードを演奏したのが反響を呼び翌1983年1月に、このアルバムのレコーディングに入ったとのこと。
 選曲はスタンダードながらも繊細なタッチでありながらドラマチックなピアノにドラムのジャックのリズムに乗せ、ベースのゲーリーも濃密に絡み合う。激しく高揚させてくれたり音は鳴っているのに静かな静寂ような気持にさせてくれたりとこれも買ってよかった。
 Meaning Of The Blues ではスタンダードではあるものの、お互いの音を確かめるような感じで、そっと演奏が始まります。All The Things You Are は、ジャズマンならお馴染みの名曲で、コンサートでもアンコールで演目には入っていたとのことで、やはり堂に入ったもの美しいテーマ部分は導入部でその後は激しく目まぐるしいソロに入ります。唸り声も絶好調でノリにのった力強い曲になっていますが、曲のラストでいきなり失速してくずしたテーマに戻るところがまた良い。It Never Entered My Mind は美しいバラードで1940年に初演のブロードウェイ・ミュージカル Higher And Higher の中の失恋ソングで原曲はミディアム・テンポだったのがフランク・シナトラが歌って以降バラードとして定着した曲だそうです。The Masquerade Is Over については、落ち着いた調和のとれたスタンダードらしい演奏で安心感がありますが気持ちよさそうに唸るキースが絶好調だなあ。God Bless The Child はエリックドルフィーで有名な曲で、元々の曲は非常に辛気臭いブルース調の曲なのですが、ダンサブルなソウルのような曲調にしていて、ドラムも8ビートですか?へえこんなこともするのかと15分の演奏も気にならない。新鮮でした。なるほど、これも名盤と呼ばれているのがわかります🎵

piano : Keith Jarrett
double bass : Gary Peacock
drums : Jack DeJohnette

producer : Manfred Eicher

recorded January 1983 at Power Station, New York City.

1. Meaning Of The Blues
2. All The Things You Are
3. It Never Entered My Mind
4. The Masquerade Is Over
5. God Bless The Child





  

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