私の友人もトランぺッターだけど歌が好き(なおかつ上手い)歌うトランぺッターと言えばガレスピが真っ先に思い当たり、ジャンルは違いますがスペクトラムの新田一郎氏もハイトーンなボーカルが素敵でした。トロンボーンやサックスではあまり思い当たらずトランぺッターに歌う人が多いように感じますね。なぜかと考えると私の友人を思いだします。彼は楽譜も読めますが「歌えなければ吹けるわけがない」を信条にメロディーやアドリブを口ずさみ、その音を吹きます。また彼のバンマスの練習の時には楽器を置いて、口ずさむことから練習は始まりました。ここら辺がトランぺッターとボーカルに何か関係性があるのかなとも思っています。トランペット吹けないんで私にはその理屈はわかりませんが。
いつもの「おでんバー」に行くと珍しくほぼ満席でビックリ。基本オジサン多めなのでですが本日は女性客もちらほらといらっしゃいます。最初にマスターが「これは誰でしょう?」とかけたのは日野照正。ほぼ今まで聴いていないんですが、前回来た時に1枚聴いてあれカッコイイなと思っていたのでマスターのニヤニヤ顔と併せて直ぐに正解できました。その後もオジサンたちはあれやこれやと好きなものをかけていたのですが女性にも何か好きなものをかけなよ。と薦めると「これ」でした。甘いささやきボーカルは私ずっと聴いていると飽きるんですが、他の女子たちにも受けは良く女性はこれが良いようです。
さてチェット・ベイカーの代表作として多くの人が真っ先にあげるのが本作。基本スタンダードを力を入れずに静かに歌っています。ジャズ・ボーカリストは基本メロディーをフェイクするのが常ですがチェットはメロディーをストレートにシンプルに歌い上げています。トランペットも派手に吹きまくることがなくアンニュイといった表現も似合います。
こんなに地味なのに名作と呼ばれ、CDショップにはほぼ必ず置いてあるなんて音楽性とセールスで見てジャズ史の中でもこれは特殊なアルバムなのではないかと思っていましたが、先にも書いたように女性にはこれが好みの方も多いようなので私の偏見ですか。
トランぺット・メインのジャズがも最近よく聞いているんですが熱めの演奏が好きで経年とともに加熱してファンク系に晩年移行したりする人がどちらかと言えば好みです。ほぼチェット・ベイカーもこれしか聞いていないため晩年のアルバムも少し聞いてみたい気はしています。 1960年代はマイルスも凌ぐ人気があり、1960年ドラッグにはまって人生転落しガレスピによって1973年に復活。1988年にはオランダのホテルから転落死とこの人も壮絶人生。
※最近気になっている Celesta(チェレスタ) という楽器がこのアルバムでも使われています。基本ピアノなんですが音域は、ピアノの中央ハから上へ4オクターブが従来の標準で高音を担当する楽器とのこと。
vocals, trumpet : Chet Baker
piano : Russ Freeman
celesta : Russ Freeman (1 to 6)
bass : Carson Smith (1, 7-12) , James Bond (2-6)
drums : Bob Neel (1, 7-12) , Lawrence Marable (3, 4), Peter Littman (2-5)
1. That Old Feeling
2. It's Always You
3. Like Someone In Love
4. My Ideal
5. I've Never Been In Love Before
6. My Buddy
7. But Not For Me
8. Time After Time
9. I Get Along Without You Very Well
10. My Funny Valentine
11. There Will Never Be Another You
12. The Thrill Is Gone
13. I Fall In Love Too Easily
14. Look For The Silver Lining
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