スタッフのファーストは「Stuff」1976年のアルバムです。Gordon Edwards (ゴードン・エドワーズ)、Richard Tee (リチャード・ティー)、 Steve Gadd (スティーブ・ガッド)、Christopher Parker (クリストファー・パーカー)、 Eric Gale (エリック・ゲイル)、Cornell Dupree (コーネル・デュプリー) が参加する夢のようなバンドです。フュージョンですが、音楽性は歌の入っていない R&B、ソウルが主体でこんなバンドがやりたいとジャズ研に入ったときに思ったんですが、残念ながらリチャード・ティーがいなかった。そんな当時売れっ子のスタジオミュージシャンで結成されたんですが、2021年現在の存命はGordon Edwards、Christopher Parker、Steve Gadd の三人だけになってしまいした。
改めて聴き直して肉声の代わりを楽器がやっているだけのR&B、ソウルであるのが、心地よくかっこいい音です。Steve Gadd、Christopher Parker のドラムは細かいビートの方と基本的なリズムの二人が叩いているのは注意すれば聴き分けられますが上手すぎるので、どちらがどちらかは聴き分けられませんが、このバンドのグルーブはこのツインドラムによって牽引されているのがわかります。それに大好きな Richard Tee の跳ねるようなオクターブ奏法によるキーボードのソウル・ゴスペル的なフレーバーが加わります。そして Cornell Dupree、Eric Gale のハートフルなギター、特には Cornell Dupree のなでるようなオブリで最高の味付けをしながら、ボーカルがいない分ギターで歌っちゃいます。
マーカスのオリジナル中心ではありますが、The Temptations (テンプテーションズ)のカバーの Papa Was A Rolling Stone とか良かったんで、参加ミュージシャン見てみたら Keb' Mo'、Wah Wah Watson がギターを弾いてるのを発見。聴き直しちゃいました。 We Were There、Xtraordinary なんかは、いつものマーカスでホッとします。
録音されている拍手で相当大きい会場であることがわかります。編成は先に書いたように9人編成なのでビッグバンドではなく、ビッグ・コンボという感じです。人数が多い割にはホーン部隊のアンサンブルは薄目で、各人のソロを楽しむ大型ジャムセッションのような感じになっています。なので Ruby My Dear はカルテット、We See でトランペットの Ray Copeland が参加、Epistrophy でペット Ray Copeland に続き、サックス Johnny Griffin でエンディングに向けて人数が増えてきます。Oska-Tでは、おそらく全員参加のにぎやかなテーマと各人の熱のこもったソロ。Evidence では、Charlie Rouseのソロがいつもより気合が入ってます。Blue Monk はフリューゲル・ホルンのミュート演奏って珍しい?でしょうか。
まずジャケ写がいいですよね。おそらくハーレムの壁際で子供たちと手をつなぎ、「かごめかごめ」っぽいことをしているのでしょうか。暖かさがある、このジャケ写のアルバムはDonny Hathaway (ダニー・ハザウェイ) の1970年、1st Everything Is Everything で邦題は「新しきソウルの光と道」
ダニーと言えばどうしても Live という人が私も含めて大半なのでしょうが、このデビューアルバムも忘れてはいけません。既にダニーの音の世界が確立されていて、Jazz、ゴスペル、クラシック、ブルース、ファンクが入り混じって従来のソウル・ミュージックとは一線を画しているのがわかります。プロデューサーには自身のバンド、キングピンズを率いてアレサやカーティスのバンドにも参加している King Curtis の名前が名前が入っており、やはりこの人もこのファミリーの一員であったのかと再認識しました。
アルバム一曲目は Voices Inside (Everything Is Everything) 重いベースラインから始まり、エモーショナルでソウルフルであるが、何か物悲しい響きでホーンセクションも印象的で明らかに従来のソウルと異なる感触が伝わってきます。この曲がダニーの音楽の幕開けなのかと思うとググっとくる曲です。そしてブルースナンバーにアレンジすると全く変わってしまった Misty なんかも聴きごたえありますし、ジャム・セッション風のインストで徐々にヒートアップしていくのが楽しい Sugar Lee なんてのもお勧めです。そしてお馴染み The Ghetto もここから収録されています。スタジオ版は久しぶりに聞いたんですが中々迫力あります。この曲を聴くと60~70年台のアメリカを背景とした吉田ルイの著作ハーレムの熱い日々 BLACK IS BEAUTIFULを思い出しながら、68年キング牧師暗殺、ベトナム戦争激化、失業、貧困、なくならない黒人差別、とても意味深いメッセージがこの歌にはあることと実感します。最後のボーナストラック「A Dream」にもそんな意味があるのでしょうか🎶🎹
piano, conductor, vocals : Donny Hathaway
backing vocals : The Vashonettes
guitar : Phil Upchurch (1 to 4, 6 to 8)
bass : Louis Satterfield (1 to 3), Philip Upchurch (3, 4, 6, 7)
drums : Morris Jennings (1 to 4, 6 to 8)
percussion : Ric Powell (1 to 8)
congas : Henry Gibson
alto sax : Clifford Davis, Donald Myrick
tenor saxophone : Johnny Board, Lenard S. Druss
bariton sax : Willie Henderson
trombone : John Avant, Morris Ellis
trumpet : Robert A. Lewis, Gary Slavo, John E. Howell, Oscar Brashear
bass trumpet : Cyril Touff
french Horn : Ethel Merkerl, John Lounsberry, Paul A. Teryett
tuba : Aaron Dodd
producer : King Curtis (1 to 4, 6), Donny Hathaway, Ric Powell
This album is dedicated to the great Melvin Sparks. Tracks 1-4 Recorded at The Library, Greenfield, MA. Tracks 5 & 6 Recorded live at The Independent, San Francisco, CA 11/10/2011. Alan Evans, Eric Krasno, Karl Denson, Neal Evans, Ryan Zoids, DeAngelo Nieves
さて、今回のアルバムはジャズピアノの巨匠であるビル・エバンスとの共演をなんと全て網羅した3枚組です。楽曲は当然既に所持していて被るものもありますが、所持していないものや貴重な1958年のラジオ放送音源なんかも収録されているし、ブックレットなんかも読みたいしで購入してしまったものです(輸入版だったので全て英語でしたが)2017年の発売でしたが、これは発売されてから割と直ぐに購入しています。楽曲は Kind of Blue、Jazz at the Plaza、At Newport 1958、Jazz Track、ミシェルルグランの、Legrand Jazz からです。