2026年8月25日火曜日

Miles Davis Quintet With John Coltrane Live In Saint Louis 1956

 

 ジャケット写真の Miles Davis がとても若くてふっくらしています。もともと私的録音によるマイルスの故郷であるミズーリ州セントルイスで行われた2回のラジオ放送テープです。ライナーノーツによると、1956年7月14日および21日と記載されている録音日は、実際の録音は1957年2月16日と23日であったと主張しているディスコグラファーがいるが、本当に1956年だとの説もあり、どちらが正しいかは不明です。
  Miles の実家はセントルイスにあり、1951年あたりから重度の麻薬中毒に陥り、仕事が全く入らなくなったため、セントルイスの父親の家に戻り麻薬依存症の治療に専念し1954年にカムバックし、その数年後に故郷に帰ってきての仕事の音源で、公式では、セントルイス での録音は、治療に入る前の重度ジャンキー時期の1952年春の James Forrest とライブ・セッション Miles Davis, Jimmy Forrest  Our Delight /  Recorded Live At The Barrel, St. Louis と、この録音の二つだけであるとされています。
 この録音のあと同年の1957年に、John Coltraneは、最初の Milesバンド の退団となります。理由は、この Milesバンド参加時期の評判が良くなかったと書かれていますので、薬物中毒で演奏に支障をきたしていたからでしょうか。ちなみに Paul Chambers、Philly Joe Jones もジャンキーであったとのことで、この時代のジャズ・ミュージシャンのジャンキー・エピソードはネタに事欠きません。


 演奏に希少性があるのはもちろんですが、ショーの冒頭では、マイルスの本来の声(数ヶ月後に手術を受けてダミ声/囁き声になる前の声)を聞くことができるというのも、貴重な資料であるとライナーノーツでも解説されています。
Intro Miles は Charlie Parker の「Ah-leu-cha」をアナウンスしています。ラジオMCとしてクレジットされている Spider Burks が彼に尋ねる。「Ah-leu-cha、それは外国語ですか?」「それは Charlie Parker の言葉だよ」なるほど。ですがそんなことしゃべってるかな?音がこもっていてよくわかりません。
Ah-Leu-Cha 紹介された Charlie Parker の楽曲で、なにやら激しいくRed Garland が叩きつけるようにピアノを弾き、Philly Joe Jones のドラムもスネアばかりが目立つ。Coltrane が高揚しているのはよくわかります。
A Foggy Day  アップテンポな Gershwin です。Paul Chambers の弓引きのアルコのスピード感と迫力、Red Garland の高揚したピアノが印象的。
All Of You これもアップテンポ気味です。肝心の Miles のトランペットが遠い遠い。サックスはそうでもない。ラジオって感じです。10曲目と2テイク入ってます。
Woody 'n You Miles のレパートリーとしては珍しい?ですが、先の All Of You よりはマイクに近くて Miles のトランペットが聞き取れます。でもベースとかの音とのバランス悪すぎですね。こうゆう時の Coltrane は、ゴリゴリと吹いていても説得力があるのがすごいですね。 
Walkin'  やっと各楽器のバランスが良くきけるようになってきたのはマイクのセッティングが変わったからか、こちらの耳が慣れてきたからなのか。やっとごり押しでない Red Garland のピアノソロですけど粗いことは否めない気がします。 
Two Bass Hit  この録音の前の年 1955年の Circle in the Round が最初の収録らしいです。アップテンポでスリリングな演奏ではあるが、バタバタしてる気がします。
Well You Needn't やっと落ち着いた演奏になってきたような気がします。相変わらず音のバランスは悪いですが聴きなれている曲の分、バックの演奏も頭の中で補えて聴けるので聴きやすくなっているんだろうか。それともこれが Monk 作品のすごさなのか。と思っていたらマイクの位置を変えたのか、バスンという音がして各楽器の音がクリアになります。そうか、ラジオ局の録音ではなくラジオから流れてくる音を自宅で録音しているんだ。マイクか、録音機材の位置を変えたら音が良くなったわけですね。なるほど
Billy Boy 今までの録音状態による各楽器を聞き取れないストレスから解放されます。割と高速で演奏されるのにしっかりと演奏されるところも聞き取れて良いです。
All Of You  先に聴いていた録音状態の悪いバージョンと違って楽しく聴けます。テンポ落としてますかね。Miles の優しいニュアンスが聞き取れます。
Airegin Sonny Rollins の傑作ですね。高揚します。スピード感あふれる素晴らしい演奏で最後の方で満足感。最初の録音状態では楽しめなかったはずでホッとします。
Announcement, The Theme  終わりになったかと思えば最後は7分の大熱演
Sign Off, The Theme  クロージングがこの前であったのかと思えば、さらに最後にクロージングなんですね。
前半、音質に難があるのはしかたないですが、真面目に聴きこむとそればかりが気になってしまいます。ラジオを聴くようにその雰囲気を楽しむのが良いとは思います。録音時の時代背景なんかも含めて聴くと、なかなか面白い録音ではないでしょうか🎶🎺

trumpet : Miles Davis (1, 2, 4 to 8, 10 to 13)
tenor sax : John Coltrane (曲: 1, 2, 4 to 8, 10 to 13)
piano : Red Garland
bass : Paul Chambers
drums : Philly Joe Jones
mc : Spider Burks

live at Peacock Alley, Saint Louis, Missouri, July 14 (#1-6) & 21 (#7-12), 1956. Two Saturday afternoon concerts.

1. Intro
2. Ah-Leu-Cha / Charlie Parker
3. A Foggy Day / George & Ira Gershwin
4. All Of You / Cole Porter
5. Woody 'n You / Dizzy Gillespie
6. Walkin' / Richard Carpenter
7. Two Bass Hit / Dizzy Gillespie, John Lewis
8. Well You Needn't / Thelonious Monk
9. Billy Boy / Traditional
10. All Of You / Cole Porter
11. Airegin / Sonny Rollins
12. Announcement, The Theme / Miles Davis
13. Sign Off, The Theme / Miles Davis

定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。


  

0 件のコメント:

コメントを投稿