2021年9月29日水曜日

本日のCD Curtis Mayfield ♪ Superfly 25th Anniversary Edition

 

 カーティスのファルセット・ボーカルって、歌い方やメロディーの構成が違うからからか、他のハイトーンのボーカルとは違うなんとも言えない緊張感と深みがあります。聴き始めた最初のころはフワフワした感じがになじめなかったんですが、段々と好きになってきて、ボーカルだけではないバンドのサウンドつくりが実はストイックで実に細かく巧妙な仕掛けを発見できるところが気持ちよくなってきてます。
 最初に聴いた時には同じ曲なのにボーカルものやインストの2種類が録音されていたりするので、現在EPとかでよくあるリミックスを収録してるのかなと思っていたのですが、実はこのアルバムは当時の黒人映画の Superfly のサウンドトラックとして制作されたものでした。ジャケットはスパイ映画みたいなものを思わせる銃を持ったスーツの男と黒人女性写っていますが、この映画は麻薬密売人が主人公で、裏の世界で生き抜く苦悩や葛藤、暴力やその中で生まれる愛について描かれた物語です。当然私はこの映画は未見ですがそれほど名作ではないのではないかと思いますが後の映画のパルプ・フィクションにはこの映画の主人公のヤクの売人とそっくりの人物ジュールズなる人物も登場するとのこと、どこかで見かけたら買いたいとは思います。ジャケット裏面にはよく見ると映画のシーンがありました。
 

 カーティスはサウンド以外で黒人別使、差別などの社会の様々な問題や主張を音楽に込めることがラブ・ソングかと思っていたら背景には全く違うものが込められていたなんてこともよくありますが、このサントラの曲名は割とストレートです。Pusherman (売人)、Junkie Chase、Give Me Your Love (官能シーンで使われるらしい)Eddie You Should Know Better (主人公の相棒エディが稼業の選択を間違った場面)、No Thing on Me (Cocaine Song)となるほどな曲名です。Superfly についてはゲットーのストリートの生活から抜け出そうとして Superfly (抜け出そう)なんですね。なるほど
 曲は都会のギラギラとした側面を思わせる曲、失望や渇きを表現した曲、エンディングに向けての No Thing On Me や Think のような、美しい旋律など、1972年のまさにカーティスの全盛期に制作された名作。本アルバムは Superfly の映画公開の25周年を記念しての企画盤で映画でしか使われなかったテイク、映画公開に放送されたラジオスポット等11曲が加わったバージョンです。
 マーヴィンやスティーヴィ等のニュー・ソウルのリーダーは1999年12月26日享年57歳で帰らぬ人となってしまっています。才能ある人は命の消費が早い人も多いですね。

1. Little Child Runnin' Wild
2. Pusherman
3. Freddie's Dead
4. Junkie Chase (instrumental)
5. Give Me Your Love (Love Song)
6. Eddie You Should Know Better
7. No Thing on Me (Cocaine Song)
8. Think (instrumental)
9. Superfly
10. Ghetto Child (Demo Version)
11. Pusherman (Alternate Mix)
12. Freddie's Dead (instrumental)
13. Junkie Chase (Full Length Version) (instrumental)
14. No Thing on Me (Cocaine Song) (instrumental)
15. Militant March (From "Score")
16. Eddie You Should Know Better (instrumental)
17. Radio Spot #1
18. Underground ("Superfly-Esque" Demo)
19. Check Out Your Mind  (instrumental)
20. Radio Spot #2




muu music webzine

  

0 件のコメント:

コメントを投稿