2026年10月7日水曜日

Kenny Dorham / 'Round About Midnight At The Cafe Bohemia

 

 久々にこのアルバムを聴くのだが、その前にジャケット・デザインがよくあるパターンなのだが、カッコよいのが気になったので、改めて見てみるとやはりデザインは Reid K. Miles です。絵とか写真的な芸術に興味は無いのですが Blue Note の多くのジャケットに、写真などに、同様の色を施して、この字体はワンパターンなのですが、統一感と品性を感じます。写真の選び方、切り取り方にもセンスがあるんでしょう。誰にでもできそうでできない技です。


 さてハード・バッパーの Kenny Dorham の安定のライブ収録盤。期待を裏切らない安定の演奏は素晴らしいことはわかっています。ニューヨークの元ストリップクラブだった Cafe Bohemia が大いに盛り上がっていた時の録音です。
 この Cafe Bohemia を起点に目まぐるしい活動がレコードに記録されることになります。 Dorham の参加していた The Jazz Messengers の At the Cafe BohemiaVol 1 2が録音されたのは、このライブの前年の1955年11月23日。このあと1956年に Dorham は Messengers を脱退する。フロントの相棒にテナーの J.R. Monterose を迎え、ABC-Paramount にて4月4日に Kenny Dorham And The Jazz Prophets を録音。その約2か月後の5月31日には、またもや Cafe Bohemia にてピアノを Dick Katz から Bobby Timmons 、ギターの Kenny Burrell にしてライブをする。それが本作で Blue Note にて発売。当時のジャズメンは、基本はライブをして金を稼ぐのが日常で、売れっ子はそれだけ活動の場があるのは当然ですが、レコード会社も、この短期間にこれだけの録音を残して発売するのは、量産しても擦り減らない需要があってのことと推測されます。ミュージシャンもスタジオに入らずに普段のライブが録音されて金が入ればラッキーではあります。知れば知るほど作品をまた違った印象で聴くことができてまた面白い。(The Jazz Prophets は持っていないので、これを揃えればマニアの満足度はまた上がることかと思います)
 続きもあります。この Jazz Prophets もこのライブ後に解散して、Dorham は急死した Clifford Brown の後任として Max Roach のクインテットに移籍するとのことで、この時代のミュージシャンは忙しい。相関図を作ったら矢印がいっぱいで訳がわからんことになりそうです。


 さてこのアルバムは、リラックスした脱力加減が絶妙な気軽さで実に楽しく聴けます。そして私的にはなんといっても名前も同じ Kenny Burrell のホーンに負けてられるかの高速バップギターも聴けるのが嬉しい録音です。

Monaco  スローテンポのラテンから始まり、倍テンポになってからは軽快に流れるような自然な展開。ケニーバレルのソロは短めですが見事。
'Round About Midnight  Monk 作品のスタンダードで、Dorhamは何の気負いもなくさらっとプレイ。Bobby Timmons も16小節のソロをさらっと添えて J.R.は楽器特性でムードを深掘りし ているような。
Mexico City  はじけるテンポのマイナー・テーマ。このアルバムで一番盛り上がっているのはこの曲ではないでしょうか。みんな気合の入ったソロ回しですが、やっぱりギターの Kenny Burrell の粒立ちが良く流れるようなギターソロが好き。
A Night In Tunisia  イントロはラテンで、直ぐに4/4に移行する通常の展開ですが、テーマが終わった後のブレイクで、Dorham のトランペットのみからソロが始まるとこが、ウヒョーとこ声をだしたいほどカッコよくて、この出だしで心奪われます。スリリングではないけど余裕の落ち着いたチュニジア。
Autumn In New York  流れるようなバラードで聴いているとリラックスさせてくれる曲でDorham 以外は脇役に徹します。このアルバムでは箸休めのような役割でしょうか。
Hill's Edge  ドラマーの Arthur Edgehill の名前を逆さにした曲でメンバーもノリノリ。ここではテナーのJ.R. Monterose が大活躍のソロを繰り広げ、Kenny Burrell の気合ソロのホーンライクなギターに耳を奪われます。

アルバム自体は哀愁度の高いメロディーの短調の曲が多く、派手なアルバムではないんですが聴いていると収録時間の43分があっというまに過ぎてしまいます。力の抜け具合がホントに絶妙でジャズって良いなあと思わせてくれます🎶🎺🎸

trumpet : Kenny Dorham
tenor sax : J.R. Monterose
piano : Bobby Timmons
guitar : Kenny Burrell
bass : Sam Jones
drums : Arthur Edgehill
 
producer : Alfred Lion
recorded by : Rudy Van Gelder
recorded Live on May 31, 1956.
design (cover) : Reid K. Miles

1. Monaco / Kenny Dorham
2. 'Round About Midnight / Thelonious Monk
3. Mexico City / Kenny Dorham
4. A Night In Tunisia / Dizzy Gillespie, Leo Robin
5. Autumn In New York / Vernon Duke
6. Hill's Edge / Kenny Dorham

▶ Monaco





定年退職して延長をしないことにしたので、音楽以外のことをしばらく「ノージョブ定年 NoJobTeinen」と言う別ブログに書いてみることにしました。


  

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