2021年6月14日月曜日

本日のCD Miles Davis ♪ Miles In The Sky

 

 1968年にリリースでマイルスが初めてエレクトリック・ピアノとエレクトリック・ギターを初めて使用したとして有名な作品ですが、電気楽器を取り入れた試作品は1曲目のStuffに Herbie Hancock、Ron Carter、2曲目ParaphernaliaでGeorge Bensonだけで、アルバム全体としては大きなサウンドの変化は少なく、電化マイルスとしては2年後の1970年 Bitches Brew とかのほうが強烈なインパクトのある作品となっているかと思います。 またこのアルバムと同じ第2期黄金クインテットのメンバーでは同年にNefertitiが発表されており芸術的にはこちらの方が評価が高いとされています。
 と巷の評価も気になりながらレビューしてしまいがちですが、ジャズにエレクトリックを持ち込んだチャレンジとマイルスが長期的な構想を描いての、その後に続く布石を打ってきているのかと思うと改めてすごい人なんだなと思ってしまいます。マイルスってよくわからないし好きではないなんて過去書いてきましたが、これだけマイルスを聞いていると段々と面白くなってきています。
 今回のアルバムで注目は、エレクトリック・ピアノ、ベースが使われた1曲目のStuff。8ビートに始まり単調な8ビートから複雑なフィルが入る前半1/3ぐらいからは違和感も消えていきます。ずっとファンだった人がはじめて聴いたらそれは驚くんでしょうけどその後のマイルスを聴いている私にとってはハッとはしますがそれほどの驚きではありません。続く楽曲も常識を逸脱するようなことはなく安心して聴ける内容です。なのでこのアルバム自体としてはその後のエレクトリック・マイルスへのプロローグと考えれば緩やかな変化にしか当たらないような気もします。そんなことを感じながら前評判を目にしながら、アルバムを通して聴いて楽器の使用による意識改革は感じますが、何を表現したいのかはハッキリとはわからないというモヤモヤ感はあります。
『Bitches Brew』がエレクトリック・マイルス時代の“動”の問題作だとすれば、本作『In A Silent Way』は“静”の衝撃作というカンジがする。というレビューも見ましたが、動と静は賛同するけど私には問題作とまで感じる衝撃度合ではありませんでした。ただこうしたジャンルの融合や、ジャズ以外のリスナーを取り込んでいける取り組みの流れを作ったマイルスが進化していく段階として興味深い作品。
 ジャケットのサイケなデザインは悪趣味なものが多いですが、空を舞う蝶のようなモチーフにも見え、中心は夜空、その周りは太陽のようにも見つめられている目のようにも見えるこのデザインは好きです。

trumpet : Miles Davis
bass : Ron Carter
drums : Tony Williams
piano, electric Piano : Herbie Hancock
tenor sax : Wayne Shorter

producer : Teo Macero

January 16, 1968 (a)
Miles Davis (tpt); Wayne Shorter (ts); George Benson (el-g); Herbie Hancock (p); Ron Carter (b); Tony Williams (d)
May 15, 1968 (b)
Miles Davis (tpt); Wayne Shorter (ts); Herbie Hancock (p); Ron Carter (b); Tony Williams (d)
May 16, 1968 (c)
Same personnel as May 16
May 17, 1968 (d)
Miles Davis (tpt); Wayne Shorter (ts); Herbie Hancock (el-p); Ron Carter (el-b); Tony Williams (d)

All tracks recorded at Columbia Studio B

1. Stuff (d)
2. Paraphernalia (a)
3. Black Comedy (c)
4. Country Son (b)
【Bonus Tracks】
5. Black Comedy (alt. take) (c)
6. Country Son (alt. take) (b)

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