調べていると、1977年にリリースのフュージョン・ブームの記念碑的作品。「ふむ」そうだったかなと思いだしながら、当時の日本のジャケットを見ると「Soft&Mellow」のキャッチコピーに「ユートピア」の邦題。なかなかの意訳?です。外国のレコードを日本人にわかりやすいタイトルに変えて(意訳ではないですよね)発売するのは、日本のレコード業界だけなんでしょうか?全く原文と違うタイトルにするのは凄い発想ですが、アーチストもよく了承するもんだと相変わらず感心してしまいます。ヒットすると秘話としてTV番組とかで取り上げられることも多いので面白いですが・・
当時は、喫茶店は勿論あらゆるところでかかっていたらしいのですが、流行った時にはまだ私は小学生で喫茶店に行く歳でもなく、自分のFMラジオを持つ直前であったため、タイトル曲は「なんとなく」2曲目Maui-Wauiのほうが耳覚えのあるアルバムでした。
タイトル曲「Feels So Good」9:42で長尺ですが、当時のシングルなどは3分半ほどに縮めてあったとのことでテーマ部分だけがポップス的に流れていたようです。キャッチーで覚えやすそうなメロディーですが昭和を感じます。おそらくもう少し後で流行るナベサダ(渡辺貞夫)とかも、Steve Gaddあたりもこんな感じのアレンジが多かったような当時の流行りの曲調とアレンジで懐かしい気分には浸れますし安心感があります。今の帯に書いてあるのは「全米ポップ・チャートで最高2位を記録」とあり、ポップチャートでの記録とは確かにすごいですね。
60年代のチャック・マンジョーネはディジー・ガレスピー可愛がられ、ディジーの紹介でArt Blakey and Jazzmessengers「Buttercorn Lady」1966年に参加(これもいずれ仕入れたいと思います)本格的なジャズ・トランペッターだったようですが、このアルバムでは鋭角的な音色のトランペットではなく温かみのあるフリューゲルホーンの音色です。
タイトル曲はキャッチーですが、Hide & Seek (Ready Or Not Here I Come)あたりは、ブレッカーブラザーズ系( Billy Cobhamにもありそう)の鋭角的に攻めてくる曲でここらへんの方が、フュージョン好きの私にはぴったりな感じです。
なお日本語版ライナーノーツには、グラミー賞ではレコード・オブ・ザ・イヤーでビリージョエルの「素顔のまま」に敗れたの情報もあり、そんなところと競ったのか?と感心し「フィール・ソー・グッドで私の生活はおおいに変わった。・・世界中のファンに私の音楽を知ってもらえたし、ふたりの娘を大学に行かせるための学費も得ることができた・・」などのインタビュー。エピソードも含め繰り返し聴きながらこれを書き楽しんでおります。
flugelhorn, electric piano : Chuck Mangione
soprano baritone tenor sax, piccolo alto flute, flute : Chris Vadala
electric twelve-string acoustic classical guitar : Grant Geissman
bass : Charles Meeks
drums, congas, timbales : James Bradley Jr.
producer : Chuck Mangione
1. Feels So Good
2. Maui-Waui
3. Theme From "Side Street"
4. Hide & Seek (Ready Or Not Here I Come)
5. Last Dance
6. The XIth Commandment
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