2025年4月28日月曜日

John Coltrane / Coltrane Plays The Blues

 
 こちらは1962年 Atlantic Records からの発売。1960年10月に録音した演奏の一部を収録したアルバムです。1960年10月21日、24日と26日に行われた録音セッションは Coltrane のレギュラーカルテットの初のレコーディングでしたが、多数の曲を録音していて、このとき録音された演奏の一部は、Coltrane Jazz (1961)My Favorite Things (1961) に収録されており、現在続けて聴いてレビューしてきています。そして最後には Coltrane's Sound (1964) の発売となるのが、このセッションの録音を使ったアルバムの発表の流れです。このアルバムのブルースに関してwikiに、詳しい掲載がありました。
ブルースは一般にAAB形式で構成され、Bの部分のコード進行はV→IV→I(いわゆる541ブルース)、またジャズにおけるブルースではBの部分のコード進行としてII→V→I(キーがCならばDm7→G7→C7、いわゆる251ブルース)となることが多い。本アルバムの前半のタイトルが"Blues To"で始まる曲はいわゆる従来型の541ブルースか251ブルースである。これに対してアルバムの後半のタイトルが"Mr."で始まる曲はAAB形式ではあるものの、541や251のような形式ではなく自由な形式が採用されている。こういったブルースに乗って行われるコルトレーンのソロも、十分に間(休符)をとってモーダルに歌い上げており、かつて特徴としたシーツ・オブ・サウンドは完全になりを潜めている。・・・なるほど
 なお、Atlantic Records からは、Giant Steps のリリースを皮切りに、1960年10月の録音を中心に5枚のアルバムをリリースし、Impulse! へと移籍します。英語版の wiki には、このアルバムの曲は Coltrane の意見や承諾なしに Impulse! への移籍が決定してから Atlantic Records が勝手に発売したと書いてあります。つまりはケンカ別れなんですかね。プロデューサーは、一連のアルバムは Nesuhi Ertegun となっています。


 Coltrane は演奏をしただけで、この作品の監修には関わっていないのは、意外でしたが、コンセプトが非常に明快であり、演奏も Coltrane 初心者に聴きやすいのは、プロデューサーの Nesuhi Ertegun が優秀な人物であったことと思われます。先にも書きましたが、"Blues To"で始まる曲はいわゆる従来型の541ブルースか251ブルース、"Mr."で始まる曲はAAB形式ではあるものの、541や251のような形式ではなく自由な形式、A面 "Blues To"、B面 "Mr." です。
 それでは全曲レビューしていきます。「Blues To Elvin」このアルバムの中でこの曲だけが Elvin Jones 作曲で、イントロは McCoy Tyner のブルージーなピアノで、サックスがテーマの標準構成。音数を詰め込まないのが Coltrane風ではないと思ってしまうのは、これまで聴いてきて耳が毒されているからか。「Blues To Bechet」Coltrane 作曲のブルースでベシェとは、ソプラノサックスの先駆的奏者 Sidney Bechet のことであり、Coltrane はこのアルバムではこの2曲目だけソプラノを吹いています。1953年が最後の録音で、1959年に62歳にパリで亡くなっていますので、共演はしていないものと思われます。「Blues To You」ユーが誰なのかはわかりませんが、やはりブルーナンバーはメンバー全員がリラックスできるのか、スイング感が非常に心地よい演奏です。「Mr. Day」 B面に変わって、自由形式のブルースになります。と言っても漫然と聴いている分には形式なんて気になりません。イントロは、まずはベースから次にドラムが入り、サックスのテーマが入ってくるとパッと花が咲きます。テーマのメロディは非常に単純で直ぐにソロに移ります。跳ねるようなリズムで Coltrane が吹きまくるパターンですが無理やり音を入れてくるのではなく、気分のまままに気持ちよい程度のしつこさでした。McCoy Tyner のピアノも余り考えずに自由に弾いている感じが好感です。「Mr. Syms」ゆったりとしたテンポでジャズって感じが楽しめる曲になっています。最初の McCoy Tyner のピアノのソロがバックの演奏のスイング感に、微妙にずらして入れるスイングなテンポが合わさると違う波が重なり合って二つの波にユラユラするようなところが良かったです。「Mr. Knight」 ハードバップのスタイルで、スウィンギーなナンバーで、ベースのイントロでテンポを形作ってピアノがコードで形を作って、Coltrane が曲にメロディーを放り込んできます。ソロに入る前の動機づけのような単純なテーマで流れに乗ったフレージングをの音を楽しむような作りになっています。その後でじっくりと料理するような McCoy Tyner のピアノが、また素晴らしい。
 ジャズのブルースは、かしこまった演奏も多いですが、こちらはお気楽なセッションが多く、かと言ってカジュアル過ぎず、聴きながら作業するのにも良い感じで繰り返し聴いても飽きない名盤です🎶🎷

soprano sax (2), tenor Sax : John Coltrane
bass : Steve Davis
drums : Elvin Jones
piano : McCoy Tyner

producer : Nesuhi Ertegun
Recorded October 24, 1960.

1. Blues To Elvin / Elvin Jones
2. Blues To Bechet / John Coltrane
3. Blues To You / John Coltrane
4. Mr. Day / John Coltrane
5. Mr. Syms / John Coltrane
6. Mr. Knight / John Coltrane


▶ Mr. Day



  

2025年4月27日日曜日

John Coltrane / My Favorite Things


 Coltrane 続きで書いて3枚目になりますのは、実は廉価版の5枚組を昔購入したものを聴いているからです。つまり未だ続きあります。1959年にアトランティック・レコードに移籍し、Giant Steps を録音し、大きな名声を得ます。これを機に1960年に Miles Davis のバンドを離れたころからバンド・リーダーとしての活動を優先させ、1960年10月に大がかりなレコーディング・セッションを行い、その一部は本作で1961年の発売、残りは1964年 Coltrane's Sound に収録されています。


 この録音でコルトレーンは、ソプラノ・サックスを使用しています。コルトレーンは、Don Cherry とのセッション The Avant-Garde(1960)などで、ソプラノ・サックスを使い、本作でも大々的に取り入れています。このアルバムのタイトル曲 My Favorite Things は、ミュージカル Sound Of Music の劇中で使われた超スタンダードですが、Coltrane の晩年のフリースタイルとなるまではコンサートの定番曲として演奏されています。
 と言うことで全曲レビューしていきます。「My Favorite Things」先にも書いてしまいしたが、このアルバムではソプラノ・サックスという楽器を使用しているのが特徴で、この曲では、個性的な吹き方で演奏していて、最初の Coltrane ソロは、怪しい音色とメロディですが、ピアノソロでは淡々と美しいジャズになり、また Coltrane がソロをとると途端に怪しい曲に変化します。最後はかなりフリーキーに変化していくのも面白い。ちなみに録音された時点では、Sound Of Music はまだ封切られていなかったようなので、この3拍子の曲に注目した Coltrane の目の付け所も素晴らしい。「Everytime We Say Goodbye」この曲は Cole Porter 作曲のスタンダードで、1曲目よりも正調な演奏です。ここでも Coltrane は、ソプラノを使用しているので、非常にタッチが軽いです。使っているソプラノは Miles からのプレゼントとのこと。「Summertime」ビニールLPであれば、ここで盤がひっくり返ります。ひっくり返したところで太い音のテナーに音が変わり、かなり饒舌な語り口になります。この曲は、ゆっくり目で演奏されることが多いイメージですが、速めにしてテーマも少し簡略化して曲全体のイメージを作り替えています。「But Not For Me」次もガーシュイン作品で、テナーで吹きまくりの曲になっています。また楽しげな雰囲気のこの曲はコンサートのラスト曲のような感じにも聞こえ、アルバムを締めくくりとしては良い雰囲気です。
 表と裏の表情を変える作戦は、とてもよい印象で、暴走しようとする Coltrane を McCoy Tynerが裏から上手く支えているのが好印象でした🎶🎷

soprano sax (1,2), tenor sax (3,4) : John Coltrane
piano : McCoy Tyner
bass : Steve Davis
drums : Elvin Jones

producer : Nesuhi Ertegun
recorded at Atlantic Studios, New York, NY
track 1 on October 21, 1960
track 3 on October 24, 1960
tracks 2 & 4 on October 26, 1960

1. My Favorite Things / Richard Rodgers, Oscar Hammerstein
2. Everytime We Say Goodbye  / Cole Porter
3. Summertime / Du Bose Heyward, George Gershwin
4. But Not For Me / George Gershwin, Ira Gershwin





  

2025年4月26日土曜日

John Coltrane / Coltrane Jazz


 このアルバムは、コルトレーンがジャズ史に残る名盤を連発始めた時期の1959年から60年にかけて行なわれた3セッションからのテイクで Atlantic Records から1961年に発売されています。コルトレーンがジャズ史に残る名盤を連発始めた時期の1959年から60年にかけて行なわれた3セッションからのテイクで構成され、Giant Steps (1960) と同時期に録音されたトラックと、彼の黄金のカルテット結成前夜の演奏が収められ、彼の演奏スタイルの変遷を理解する上で重要な一枚であり、モダン・ジャズの発展においても欠かせないアルバムとされています。
  Giant Steps (1960) をソロで録音はしたものの、親分マイルスから声がかかり、Coltraneは マイルス・コンボに一時戻ることになります。その気心が知れたメンバーでコルトレーンは彼らとスタジオに入り、できたのが本アルバムと言われています。


 前作 Giant Steps (1960) 同様に本作も自作曲が中心です。俺のジャズを聴けと言わんばかりの勇ましいタイトルですが、前作よりリラックスしてのジャム・セッションのように聴こえます。それでは全曲レビューします。「Little old lady」一発目は、St. Thomas のような雰囲気の楽しい楽曲で、堅苦しさや緊張感は全くなし。「Village blues」この曲だけセッションメンバーが違ってピアノは McCoy Tyner、ベース Steve Davis、ドラムは Elvin Jones です。1曲目とは違うタイプのブルースです。テンポゆっくりなだけで聴く方も心穏やか、Coltrane は、音を探るようにロングトーンのソロ、ピアノ・ソロもゆったりと優しく、最後に Coltrane は、最後のテーマの後、静かに消えるようにいなくなり終了。「My shinning hour」になって、やっとアップテンポ来ました。やはり早めのテンポだと Coltrane のやる気が違います。音数は多いですがリラックスしている感じで Paul Chambers、Jimmy Cobb のリズム隊の良さも出ています。「Fifth house」は少し捻った曲になっています。アッチコッチと飛んでいくようなテーマのサックスに演奏がバラバラになるかのように聴こえながらも、戻ってきたり離れて行ったりと不思議な心象を聴き手に与えますが、やっているメンバーも戸惑っているのかエンディングが上手く着地していないかのように聴こえます。「Harmonic」は、モンク的な楽曲です。そう思うと Fifth house もモンクに対抗した雰囲気づくりを模索した楽曲のようにも思えます。Coltrane が身をよじるように変則なタイミングで音を入れようとソロを始めるが、結局はいつもの Coltrane 節に決着するのがニヤリ。コードの流れとソロの音程のタイミングを微妙にずらしたような Wynton Kelly のピアノ・ソロが、またニヤリ。「Like Sonny」軽いタッチの曲で、非常に正調。親友であり影響を受けた Sonny Rollins に敬意を表して書かれた曲で、「この曲は、コルトレーンのスタイルや音楽性の発展において重要な役割を果たしています」などと書かれているものを見かけますが、そうかなあ。「I'll Wait And Pray」これは Coltrane も音を模索する素振り無く、良く演奏して曲を熟知しているような吹き方で、いつもの Coltrane節が無いのが、逆に不思議に聴こえます。ラストは「Some Other Blues」のブルースで、これは、ノッペリと音数多めに いつもの Coltrane節 なのが安心感あります。
 「Giant Steps」「My Favorite Things」あたりと比較すると地味ですが、暗くしたジャズ喫茶でデカい音で、ゆったりとした気持ちで聞きたいアルバム🎶

① November 24, 1959 ②December 2, 1959
tenor sax : John Coltrane
piano : Wynton Kelly
bass : Paul Chambers
drums : Jimmy Cobb
③ October 21, 1960 ("Village Blues")
tenor sax : John Coltrane
piano : McCoy Tyner
bass : Steve Davis
drums : Elvin Jones

Recorded at Atlantic Studios, New York City

1. Little Old Lady (Hoagy Carmichael, Stanley Adams) ①
2. Village Blues (John Coltrane) ③
3. My Shining Hour (Harold Arlen, Johnny Mercer) ②
4. Fifth House (John Coltrane) ②
5. Harmonique (John Coltrane) ②
6. Like Sonny (John Coltrane) ②
7. I'll Wait And Pray (George Treadwell, Jerry Valentine) ①
8. Some Other Blues (John Coltrane) ②





  

2025年4月25日金曜日

John Coltrane / Giant Steps


 ジャズファンを自称する方は、ほぼ持っているマスト・アイテムかと思います。1958年に、Coltrane は Monk のバンドを脱退し、Miles Band に再加入します。そして1959年には、Miles のモード奏法の金字塔 Kind of Blue の収録に参加。Atlantic Records に移籍。1月にMilt Jackson と共同名義で Bags & Trane を収録し、4月~12月にかけて本アルバム Giant Steps が録音されています。Miles の Kind of Blue 影響なのか、曲目は全てオリジナルで固め、Kind of Blue の録音メンバーからは、Naima だけ、ピアノの Wyn Kelly ドラム Jimmy Cobb が参加、ベースのPaul Chambers は全曲を弾き、ピアノは Tommy Flanagan が Naima 以外は全曲弾いています。また、全7曲中、4曲が身近な人間をテーマにしていることも特徴です。


 それでは全曲レビューしていきます。「Giant Steps」複雑に変化するコード進行(1コーラス16小節中に長3度という珍しい転調を10回行う)♩=240を超えるハイテンポと、最初から大曲が投入されます。Coltrane の音数の多いサックスが、とんでもないプレイですが忘れてはいけないのが、Tommy Flanagan の不名誉事件で、ハイテンポでの音数に Tommy Flanagan はついていけず、ピアノ・ソロでは途中からコードを押さえるだけになってしまい、コルトレーンが被せるようにサックス・ソロを入れてきます。このリベンジで録音したと言われていますが Coltrane 敬意かと私は思いのが Tommy Flanagan / Giant Steps (In Memory Of John Coltrane) (1982) です。「Cousin Mary」これは、従姉妹に捧げた曲で、Cookin With The Miles Davis Quintet (1957) に収録の Blues By Five を改作したもので、原曲よりも少し荒々しくなっているように感じます。「Countdown」Art Taylor の長めドラムソロから始まり、Coltrane の乱入がカッコ良いです。それからの Tommy Flanagan の参加は、Giant Steps 同様に苦しそうなのは今回聴いて思いました。ベースが最後に入ると生き生きしてきます。と思う間もなく駆け抜けるように終了。メンバーには結構きつかった曲かも知れません。「Spiral」今までが激しいだけに、少し休憩みたいな感じです。ただ演奏には緊張があるような気がします。「Syeeda's Song Flute」自分の娘が遊びで吹いていたフレーズを取り入れた曲で、曲調はユーモラスなのですが、これでもかと Coltrane がぶつけてくる音の洪水には圧倒されます。Tommy Flanagan のソロが単音部分でも詰まっているところもあり、あれほどの名手が、この時は相当に緊張されていたんだと改めて発見で、Tommy Flanagan にとっては試練のセッションだったんだと感じます。「 Naima」は、瞑想するような曲調で、詰め込まれていな音符の一つ一つを聴かせるバラード。こういった対比が聴くものを更に引きづりこまわれるのが、アルバムとして聴く楽しみが生まれます。Wynton Kelly のピアノもシンプルで余計な音を省いたピアノに凄みを感じます。後に発売される reissue されたアルバムでは Cedar Walton が弾いたバージョンも収録されています。そして最後は「Mr. P. C.」は 録音中のメンバーである Paul Chambers の為に書かれた曲で、このアルバムへの貢献度の高さを示している曲でもあります。ベースをランニングさせながら、バンドを引っ張っていく本人のベースも、やはりカッコ良いものがあります。曲としても何より覚えやすくて印象的なテーマで楽曲としての出来も良いし大好きな曲の一つです。
 改めて聴き直すと発見がありました。名アルバムではありますが当時としては難しいチャレンジであったことが伺える内容で、楽しんで聴くと言うよりは Coltrane と他メンバーの本気を聞き取れたような気がします🎶🎷

tenor sax : John Coltrane
piano : Tommy Flanagan (1 to 5, 7) , Wynton Kelly (6)
bass : Paul Chambers
drums : Art Taylor (1 to 5, 7), Jimmy Cobb (6)

producer : Nesuhi Ertegun
recorded at Atlantic Studios, New York, NY.
1 to 5, 7 were recorded on May 4, 1959.
6 was recorded on December 2, 1959.
all composed by John Coltrane

1. Giant Steps
2. Cousin Mary
3. Countdown
4. Spiral
5. Syeeda's Song Flute
6. Naima
7. Mr. P. C.


▶ Naima



  

2025年4月24日木曜日

Chick Corea & Herbie Hancock / An Evening with Chick Corea And Herbie Hancock

 


 最近聴いている音源には Herbie Hancock が多いですが、Chick Corea については、Electric Band系が多いかと思っていたら、Miles 作品が多いでしょうか。この両者の共通点として直ぐに思い浮かぶのは、若い時は思いっきりアコースティック・ジャズのミュージシャンであったのが、ある時思いっきりエレクトリックに傾倒し、またアコースティックに戻ってきているところです。このアルバム購入は2025年に入ってからで、特に目的としてのこう購入でなく、たまたま中古屋で見かけたから。私には興味津々ですが、行きつけの音楽好きの集う「おでんバー」では、余り好まれて聴かれることの無い二人です。しかし先に家で封を開けて聴いたところ素晴らしい。敢えて、皆様の先入観を変えるために持って行きました。が、人の先入観はなかなか変えることが出来ないもの、悪評ではないものの、無反応に近い。うーん、これは残念。しかし音楽は自分で聴いて、どう感じるかです。他人の評価に惑わされることがあるものの、自分が良いと感じることが心の栄養に大事なものです。


 Chick Corea と Herbie Hancock、共演と言えば Miles Davis / In A Silent Way (1969)Live Evil (1971) などが有名ですが、ライナーノーツには、二人の繋がりが、もっと原点にあると掲載されています。Chick のデビュー・アルバムは1962年7月にニューヨークで録音されたラテン音楽のバンド、Mongo Santamaría の「GoMonGo!」で、この頃 Herbie は Donald Byrd のバンドにいて、土曜日だけ Mongo Santamaría のバンドで演奏していたそうです。そして、当時未完成だった Herbie のオリジナル「Watermelon Man」を Mongo Santamaría が取り上げて大ヒットとなり、Herbie 初のリーダー・アルバム Takin' Off (1962) でも収録され大ヒットし、様々なミュージシャンにカバーされたり完全オマージュの別名の曲が演奏されるなんてことも起きています。共演こそしていないものの両者の Mongo Santamaría への参加、そして「Watermelon Man」へと点と点がつながってくると言う、エピソードは謎解きのようでワクワクしますが、ここでは残念ながら演奏されていません。


 このアルバム 1978年2月ライブ録音。6曲中3曲がChick、1曲がHerbie、1曲がChick  & Herbie、そしてバルトークのピアノ曲で、ライナーノーツの英語版では、このアルバムは、二重奏 (Duets) であるが、勝負・決闘 (Duels) ではないと書かれ、Duets には「二人だけの対話」の意味がある。対話ではあるが「対決」はあり、インプロビゼーションの最もピュアーかつスリリングな局面が凝縮されているとも書かれています。このライナーツのライターの 久保田 高司 氏の研究心、書きっぷりは中々マニアで読み応えありました。ステレオで注意深く聴きたい方は、右が Chick、左が Herbie です。
 それでは、全曲レビューしていきます。「Homecoming」Chick Corea の作曲です。格調高きクラシックのようであり、フュージョンのようでありながらの実はジャズ・インプロであるのが凄い。2台のピアノを名手が演奏するので、広がりがある美しい展開、打楽器のようなピアノの使い方などテクニックやピアノを知り尽くしたアイデアも堪能できます。拍手の大きさ、笑い声などからも顧客サービスたっぷりのパフォーマンスもあるようで、おそらくピアノの鍵盤前から離れてのピアノの弦の中に手を突っ込んでのパーフォーマンスをしながら、手を挟まれるギャグなんかもやっているように音から推測できます。映像で見てみたい気もしますが、見なくても想像できる録音です。「Ostinato」はバルトークの「Mikrokosmos」よりと書いてあります。他の演奏を聴いたことが無いので、この演奏の凄さはわかりませんが、1曲目で耳馴れしてくると、オーケストラでも聴いているかのような立体感のある演奏に聞こえますが3分だけの超ショートであさめています。「The Hook」は Chick と Herbie の共作となっています。こちらは最初からインプロ感のある演奏で、ウネウネとお互いの感情を探りながら変化していきます。特に印書に残るのは、ギターのピッキング単音のような響きのリフを延々としてる部分で鍵盤を叩いているだけなのだろうか?それとも、ホントにピッキングでもしているのだろうか?気になります。11分過ぎのミュート気味の音はピアノの弦の上に何かをのっけて鍵盤を叩いての音だろうか?とか、それを過ぎると二人の単音連打による打楽器的なアプローチ。かなり独創的です。「Bouquet」 Herbie が Chick を紹介しての Chick の独奏。こちらについてはガチガチの遊びとお笑い要素無し。Herbie の紹介部分があるから1曲目の Homecoming と実質的には同じぐらいですが、最長の19分22秒の演奏です。途中何かラテンの曲からの引用もあることだけは解りますが、何の曲かはわからないのが悔しいところ。「Maiden Voyage」そして Herbie の名曲の登場です。Maiden Voyage (1965) では、Freddie Hubbard のトランペットが印象的なジャズ曲でしたが、ピアノのデュオでやると透明感のある曲に変わります。イントロから始まるコードリフだけで客はヤンヤです。ファンは大興奮ですね。ピアノだけのプレイですが、ここにきて私も頭がハッと覚めます。「La Fiesta」Chick 作曲のスパニッシュかラテンと思いきやイントロからはラテンの雰囲気は微塵も無し。でも途中のソロからスパニッシュになり、おそらく Chick の演奏に合わせてスパニッシュにあるリズムの手拍子?っぽいヤツを Herbie が合いの手を入れて雰囲気が盛り上がります。
 なにしろ、名手の二人であり息もぴったり、アイデア満載のファンサービスたっぷり。ありがたいけど退屈なアルバムではありません🎶🎹 

piano (steinway) : Chick Corea, Herbie Hancock

producer : Chick Corea, David Rubinson
recorded live at Masonic Auditorium, San Francisco; Dorothy Chandler Pavilion, Los Angeles; & Hill Auditorium, Ann Arbor; February, 1978.

1. Homecoming / Chick Corea
2. Ostinato (From Mikrokosmos For Two Pianos, Four Hands) / Bela. Bartok
3. The Hook / Chick Corea, Herbie Hancock
4. Bouquet / Chick Corea
5. Maiden Voyage / Herbie Hancock
6. La Fiesta / Chick Corea





  

2025年4月23日水曜日

The Headhunters / Straight From The Gate

 

 Herbie Hancock (ハービー・ハンコック) のメガヒット作 Head Hunters(1973) のレコーディング・メンバーが、ハンコック抜きでそのままバンドを結成したバンドが、名前もそのまま Headhunters(ヘッドハンターズ)。デビュー作は Survival of the Fittest (1975) で、1975年はこのメンバーでツアーに出ていて6~7月には日本公演も行っています。本作は、1977年録音の 2nd なのですが、なんと2枚目にして活動を終了。しかし1988年に、ハンコック主導で、Return of the Headhunters! (1988) で活動再開し、Evolution Revolution (2003)、Platinum (2011)、Live in Europe (2008) とスタジオ録音2枚、ライブ録音1枚を遺しています。
 メンバーのギタリスト Obsidian Blackbyrd (DeWayne McKnight) は、1978~2021年に、Blackbird McKnight として、Parliament-Funkadelic に参加、John Frusciante の前任として1988年に Red Hot Chili Peppers に DeWayne McKnight で参加しています。


 本作では前作から引き続いてのレコーディングメンバーは、ギターの DeWayne McKnight, ベースの Paul Jackson、ドラムの Mike Clark、管楽器の Bennie Maupin となり、結構メンツは入れ替わっています。サウンド面で特に大きく変わったのは、ボーカルの Derrick Youman が加入し、キーボードで Paul Potyen が参加している点で、アフリカ的な影響はほぼ消失し、歌物も多く収録され、録音当時の音楽シーンが変化し、ダンス志向の要素が強まっており、ディスコの影響などもこのバンドにも及んでいたようです。
 それでは、前作とはガラッと表情を変えた本作を、楽しみながら聴いて全曲レビューしていきます。「Straight From The Gate」頭からタイトル曲で、Paul Jackson のベースがタイトに鳴るヘビー・ファンクで、ボーカル・コーラスには、明らかにE.W.&F. の影響が聴いて取れます。インストメインのバンドから、ソウル・ファンクのメイン・ストリームに食い込んでいこうとする意志が伝わります。「Mayonnaise」イントロからは、ハードな E.W.&F. になるのかと思いきや、Brecker Brothers 的な、ファンク・フュージョンです。似たサウンドではあるものの、Brecker Brothers よりアクは少な目ですが良い感じ。「Ms. Yum Yum」ブルース的要素がある The Crusaders 的インスト。アンニュイにキュイーンと言う McKnight のギターが印象的です。ここにも時代の流れを感じます。「Don't Kill Your Feelings」ここでも、明らかにE.W.&F. の影響がありますが、プログレッシブなピアノ・ソロなどがミックスされています。「Descending Azzizziuh」プログレッシブなジャズ・ロックで、ミュージシャン魂を入魂が気持ち良い。「I Remember I Made You Cry」打って変わってのソウル・ナンバー。出だしは、David Sanborn の Love & Happiness 的なのが嬉しい。「Pork Soda」前曲からメドレーのようにラテン・パーカッションのテクニカルなフュージョンに突入。ゴリゴリの McKnight のギターが吠えてます。「Dreams」ボーカルもの Norman Connors 風のフィリー・ソウルもやってのけます。「Silhouette」ラストは、硬派なフュージョンで、ここでもミュージシャン集団であることの主張を感じます。
 アルバムの構成としては、様々な要素がミックスされすぎていて入門としては難解かもしれません。やはり The Headhunters を聴くなら1枚目の Survival of the Fittest (1975) を聴いたうえで、ここに進んできた方が楽しめると思います。器用すぎる才能あり過ぎる音楽集団なので、次のアルバム制作に進むのが難しかったのは何となく理解できます🎶



lead vocals : Derrick Youman
piano, electric piano, clavinet, synthesizer (arp odyssey, arp string ensemble), organ, backing Vocals : Paul Potyen
electric guitar, acoustic guitar, sitar (electric sitar), backing vocals : Obsidian Blackbyrd (DeWayne McKnight)
bass, backing vocals : Paul Jackson
drums : Michael Clark
percussion : Bill Summers
bass clarinet, flute, soprano sax, tenor sax, vocals : Bennie Maupin

producer : David Rubinson & Friends, Inc., The Headhunters
written-by : The Headhunters
lyrics (1) by : Joel "Twinkles" Smith, Maurice Holloway, Wallace Mitchell
recorded At The Automatt, Automated Recording Studios in San Francisco May and June, 1977

1. Straight From The Gate
2. Mayonnaise
3. Ms. Yum Yum
4. Don't Kill Your Feelings
5. Descending Azzizziuh (The Beginning Of A Dream)
6. I Remember I Made You Cry
7. Pork Soda
8. Dreams
9. Silhouette





  

2025年4月22日火曜日

Lee Morgan / Candy


 1958年録音の作品でワンホーン・カルテットでの録音はこれだけ。なんといっても芸術的にどうだとか、あのソロが良いとかいうのとは別の次元の、実にイキな演奏はやっぱり良い。これは他のも聞かなければいかんと思い、この作品を皮切りにその後色々な作品を聴いてきました。Candy 1957、Leeway 1960The Sidewinder 1964Sonic Boom 1967
 とにかくトランペットの発音が品行方正でメロディも含めてダンディな響きで、この録音時はまだ19歳だったということにもかなりの驚きです。ティーンにして、このダンディズムにはおそれいります。全体の構成は軽く軽快であり聞きやすくて平坦でありながらクオリティが平均的に高いので、落ち着いた気分で本を片手に珈琲を飲みながらといったシチュエーションが似合うアルバムではないでしょうか。


 それでは、作品全体をレビューしていきましょう。Candy 甘いメロディーで明るいラブソングです。色々な人に演奏されている曲ですが、1956年の Nat King Cole が、有名なところです。ボーカルものと比較にはならないですが、Lee Morgan のこのバージョンは、後にも愛される名演と言える出来だと思います。2分49秒のトランペット・ソロの出だし4分17秒の違和感も、誰もマネできない天才的なアイデアと感心します。Since I Fell For You 先輩たち Sonny Clark トリオの素晴らしい後押しで、この胴の入った演奏ができるのか、先輩たちに負けてられるかとの演奏なのか、端正な音使いでのトランペット・ソロです。目立ち過ぎずに、これまた、いぶし銀のピアノが実に心地よいです。 C.T.A. は、テナー奏者 Jimmy Heath の作曲した曲です。こういった早いバップは聴いてい楽しい。All The Way は、1957年の映画 The Joker Is Wild (最近のホラーのヤツではありません)の主題歌で、ここら辺は当時の流行りを意識の曲ですが、A&M の誰かの作品群のように商業的で軽くはなく、抒情的に丁寧に作られています。ありです。Who Do You Love I Hope これも映画アニーよ銃をとれの主題歌ですが、実に明るいトランペットのソロが映える良い曲。Personality は、1940年代のポピュラー・ソングで、丁寧なトランペットがテーマ部分でバンドを牽引し、ソロからガラッと表情を変えて雄弁になる対比も素晴らしい。決して若造の吹くトランペットでは無いものが感じられます。All At Once You Love Her リイシュー盤につくボーナストラックです。スリリングな名演が付け加えられています。
 多作な人なのでこの後も多くの作品を残していますが、この頃のLee Morganの状況を見ていたら、前年の18歳でDizzy Gillespie のビッグバンドに参加していました。しかし直ぐに解散、またコルトレーンのBlue Train への参加、Art Blakey のメッセンジャーズへの参加し Moanin ' のレコーディングなどがあります。1957年’58年はミュージシャンの起点となる大事な年であったようです。じっくりと聞きながら「ああジャズっていいな」ってストレートに誰もが感じられるおススメです🎶

trumpet : Lee Morgan
piano : Sonny Clark
bass : Doug Watkins
drums : Art Taylor

producer : Alfred Lion
recorded by : Rudy Van Gelder

recorded at Van Gelder Studio, Hackensack, New Jersey on November 18, 1957 (#2, 6 & 7) and February 2, 1958 (#1, 3 to 5)
tracks 1-6 originally issued in 1958 as Blue Note BLP 1590.
#7 is a bonus track (not part of original LP) originally issued in 1987 on the first CD issue of this album

1. Candy / Alex Kramer, Joan Whitney, Mack David
2. Since I Fell For You / Buddy Johnson
3. C.T.A. / Jimmy Heath
4. All The Way / Sammy Cahn & Jimmy Van Heusen
5. Who Do You Love I Hope / Irving Berlin
6. Personality / Jimmy Van Heusen And Johnny Burke
7. All At Once You Love Her / Rodgers & Hammerstein

Candy

C.T.A.



  

2025年4月21日月曜日

Jaco Pastrius / Word Of Mouth Band 1983 Japan Tour featuring Kazumi Watanabe


 2012年リリースの発掘音源です。渡辺香津美がマイクスターンの推薦よって参加したワード・オブ・マウス・ビッグバンドの日本ツアーのミキサー卓から録ったカセットテープ音源なので音質もばっちり、リリース後に聞いた時には、これはすごい音源だとビックリしました。

 ジャコは1982年にウエザー・リポートを脱退し、ワード・オブ・マウス・ビッグ・バンドで、Invitations を録音しています。そして同年に東芝のオーディオ製品のブランド名を冠したオーレックス・ジャズ・フェスティバルで来日しています。その翌年の1983年にスモール・コンボとして再び日本でツアーを行ったのが本アルバム。1982年のツアー時には、かなりの奇行ぶりで、その後のイタリア・ツアーでは長すぎるディストーション・ソロとステージ放棄で2万人観客からのブーイング事件、ホテルのバルコニーの手すりから落下して骨折事件などお騒がせな時期だったはずですが、ここではフィジカルな演奏を見せており、素晴らしい録音内容です。特におかしなエピソードも見かけないので、安定期だったようですが、その頃二人でドラッグと酒にはまっていたマイク・スターンが来日できなかったことを思うと、そうでもないような気がします。ライナーノーツで渡辺香津美は、この後ツアーへの参加を要請されたけど断った、参加すればよかったと思っていたとの記述もありました。しかし、この頃のジャコは迷惑なエピソードのオンパレードで、それはリップサービスで実は渡辺香津美氏も危険を感じていたのでは?とも思ってしまいます。ライナーノーツに書いてあるツアーでのメンバーのエピソードを見ていると楽しそうな現場だったようです。


 全曲レビューしときます。 Disc1 から、Soul Intro, The Chicken ジャコと言えばこれです。The Chicken は、我々アマチュア・バンドでもセッションでは皆が楽しめる曲でお世話になってますし、ジャコが付け足した Soul Intro とのセットがやはり定番です。ジャコのベースもオルガンのようにブーストがかかり、演奏内容も良い状態です。Clean Up Woman 昔 Wayne Cochran のバンドに在籍していたジャコの思い出の曲ですね。Dermar Brown のボーカルも、かなりのハイレベル。ソウルに根差して鍛えられたベースのリズムを改めて認識ですが、2分3秒の超ショートでのフェイドアウト。Bass Solo は、MXRデジタル・ディレイを使用した、いつもの一人ソロですが、このベースソロは、よく聞くジミヘンなどは入れずに創造的です。時にやり過ぎてしまって不評を買うことも多かったソロですが、こいつは素晴らしい。Black Market これは Wether Report 時代の名曲で香津美氏のギターが、思いっきりヘビーに暴れているのが嬉しい。Black Market 1976。そして John & Mary は、ジャコの子供の名前をタイトルにした民族音楽的な楽曲、Word Of Mouth 1981 ですが後半は、原曲は後半がワールド・ミュージック風だったが、本アルバムではソウル風のアレンジ。Dania 正式アルバムには収録されていない Jaco Pastorius / Live In New York City Volume One に収録のジャコのスキャットが聴けます。その他FM東京のオンエアをCD化したブートレグっぽい正式リリース盤 Jaco Pastorius Band / Tokyo 83 なんかもありますが、聴き比べても、この盤の演奏は録音状態も含めて良いですね。
 続いて Disc2 です。Reggae Tune, Who Knows ジャコの作曲?発案?のレゲエセッションに、ジミヘンの Who Knows のドッキング。18分26秒の長尺で最後はプチっと終わり。好きな人には良いですが少々やり過ぎ感はある。Teen Town, Changes ジャコのセッションなどでも定番の Teen Town はディストーションのギターとも相性が良く、他でもハイラムが気持ちよくギュンギュン弾いているのもありますが、ここでは香津美氏がホント暴れっぷりが素晴らしい。私はハイラム・ファンであり悔しいですが、Jaco Pastorius / Live In New York City Volume One 、 Vol Two より、こちらの方が聴きごたえあるかな。Havona は、Wether Report / Heavy Weather 収録のジャコ作曲の名曲です。このコンボより少し大きい人数の編成でのスピード感のある演奏と非常にマッチしています。ジャコの指さばきも、速さ正確さパッションとも絶好調です。さらに Beavor Patrol は、正式アルバムには収録されていないナンバーで、この録音は Jaco Pastorius Band / Tokyo 83 と同じものと思われます。Fannie Mae, Why I Sing The Blues これもジャコの定番曲のメドレー。安定感は抜群です。


 ジャコのアルバムは、必ずしもコンディションの良くないジャコを悲しくなりながら聞いてしますこともありますが、このアルバムはホント聴けて良かったです。病気療養中の渡辺香津美さま、改めて有難うございます!

Jaco Pastorius“WORD OF MOUTH”Band 1983 ジャパン・ツアー・スケジュール
5月10日 大阪フェスティバル・ホール
5月11日 福岡サンパレス
5月13日 名古屋市公会堂
5月14日 宮城県民会館
5月15日 神奈川県民ホール
5月17日 新潟市県民ホール
5月19日 札幌厚生年金ホール
5月21日 新宿厚生年金ホール
5月22日 新宿厚生年金ホール(2ステージ)

bass : Jaco Pastorius
trumpet : Ron Tooley
sax : Alex Foster
keyboads, vocals : Dermar Brown
percussions : Don Alias
steel drums : Othello Molineaux
drums : Kenwood Denard 
guitar: Kazumi Watanabe

【Disc 1】
1. Soul Intro, The Chicken / Jaco Pastorius, A.J.Ellis
2. Clean Up Woman / Clarence Reid / Willie Clark
3. Bass Solo / Jaco Pastorius
4. Black Market / Joe Zawinul
5. John & Mary / Jaco Pastorius
6. Dania / Jaco Pastorius

【Disc 2】
1. Reggae Tune, Who Knows / Jaco Pastorius, Jimi Hendrix
2. Teen Town, Changes / Jaco Pastorius, Buddy Miles
3. Havona / Jaco Pastorius
4. Beavor Patrol / Jaco Pastorius
5. Fannie Mae, Why I Sing The Blues / Buster Brown, B.B.King


▶ Havona

▶ Dania