Lee Morgan といえば大ヒットは1963年録音・1964年発売の The Sidewinder で、次いで1965年に録音・1966年発売の The Rumprolle は、The Sidewinder の路線。本作はその前の年の 1964年に録音されたいましたが、The Sidewinder のヒットにより同類の The Rumprolle を優先して販売で同年の1966年に発表となったアルバムです。売れそうなアルバムは、売れる時に売ると、日本のアイドル並みのペースでのアルバムリリースとなっています。しかし全てのアルバムが売れたのかと言えば残念ながら The Sidewinder 以外のセールスは残念な結果となっています。The Rumprolle はBillboard 200入りを逃し、本作はBillboard 200で143位となり3週にわたりトップ200入りの結果です。200位に入れば十分かと思いますが、このアルバムは Lee がコケたアルバムと言われているらしい。
そんな快進撃の1963年ですが、1960年~62年までは録音的には低迷期で、麻薬癖がひどくなったためとも言われ、1963年にブルーノートに復帰しています。
さて、この作品のレビューとしましょう。8ビートも無く全体的には陰鬱でダークな雰囲気が漂い重い作品です。作曲はすべて Lee Morgan ですが1曲目の Search For The New Land の始まりかたは、なかなか斬新でハンコックのピアノがシンセチックに使われていて斬新です。そこから地底から這い上がってくるようなテーマが始まり盛り上がるのかと思いや重さを留めたまま元に戻り、ショーターのソロ、ダークなテーマ、Leeのソロ、テーマ、影薄めのグラント・グリーンのラテン風味のソロと、面白みに欠けるような気もするが、意外性のある展開が面白くもある。不思議な曲です。そして次の曲 The Joker は、普通に明るくバップしてるのが1曲目の意外性のある曲に続けるのは、なんともアンバランスですが、曲としては伝統的なノリで安心。Mr. Kenyatta も、普通にラテン風ジャズですがショーターの方が調子が良いような感じでグラント・グリーンも頑張りますが意外性は無いかなあ。 Melancholee は、ゆったりめのバラード?のようなダークな曲です。気が滅入るようなメロディーです。どうせなら、こちら方面の方向性をアルバムに持たせた方が良かったのではないかとも思えます。Morgan The Pirate はワルツ風。ドラムスの Billy Higgins が頑張っています。普通ですが、これは好きです。
全体的にコンセプトがよくわからないような曲の集合体のような気もしますが、冒頭で述べた過渡期の Lee Morgan のアルバムなので、実験をしながら何かを模索しているのが中途半端な印象となっているのでしょうか。そう思うと音源としては面白いかも🎵
trumpet, composed by : Lee Morgan
piano : Herbie Hancock
bass : Reggie Workman
drums : Billy Higgins
guitar : Grant Green
tenor sax : Wayne Shorter
producer : Alfred Lion
recorded by : Rudy Van Gelder
recorded on February 15, 1964 at the Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, New Jersey.
1. Search For The New Land
2. The Joker
3. Mr. Kenyatta
4. Melancholee
5. Morgan The Pirate
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