2024年12月20日金曜日

Tommy Flanagan / Giant Steps (In Memory Of John Coltrane)

 

 Cortrane の代表作にして、Hard・Bop〜Mode への過渡期にリリースされた最重要作品である Giant Steps 。レコーディング・メンバーは、テナー・サックス John Coltrane, ベース Paul Chambers, ドラム Art Taylor, そして ピアノは Tommy Flanagan でした。
 今になって知ったのですが、複雑に変化するコード進行(1コーラス16小節中に長3度という珍しい転調を10回行う)と、♩=240を超えるハイテンポでの音数に、Tommy Flanagan はついていけず、ピアノ・ソロでは途中からコードを押さえるだけになってしまい、コルトレーンが被せるようにサックス・ソロを入れてきた。コルトレーンのソロが良かったのか、Tommy Flanagan としては不本意な、このテイクがアルバムに採用されてしまったわけだが、なんと大ヒットとなった。という屈辱を味わった名手によるリベンジ・セッションとのこと。ただ、あちこち見ても本人談と書いてあるものは発見できなかったので、ホントにリベンジと本人が思ってこのアルバムを制作したのかは怪しくないかなとも私は思っています。
 John Coltrane の Giant Steps 録音は1959年、肝臓癌で亡くなったのは1967年、録音から23年後、Coltrane 没後、15年後のリベンジです。曲目は  Giant Steps に収録の Spiral, Countdown は収録されず、2. Central Park West が収録されています。


 1曲だけではなく、ほぼ全てをトリビュートしたアルバムと言うのは珍しいかと思いますので、原盤と聞き比べながらレビューしていきます。原盤ではラストに収録されていたのが Mr. P.C. ベースの Paul Chambers の略が PC で、生きていて録音に参加している本人に捧げるのは怖いマイナー・ブルースです。原盤はかなり早いテンポで重い音ながらのベース・ラインの疾走感があります。フラナガンは、きっちりとソロを弾ききっていますが、注意して聴くと若干スピードに弾き手が翻弄されているところもあるような気もします。トミフラのアルバムでもスピードは速いですが当時の録音より、さすがに余裕を感じます。サックス無しでの全面ピアノでの演奏なので重厚感がありスイング感もあったり、途中でガツンとコードを叩いて変化をつけるところなども良かったです。Central Park West 原盤には収録されていませんが、コルトレーンが1960年に吹き込んで1964年の Coltrane’s Sound に収録されていたバラードで原盤のピアノは McCoy Tyner。こちらのフラナガンの方が広がりと透明感のある美しい仕上がりです。そして聴いていて気づいたのは Giant Steps と同じ主題とコード進行をこの曲に使っていること。なるほど他のアルバムの曲を収録した訳はここにあったのですね。Syeeda's Song Flute フラナガンは低音のリフから始め、4ビートに変化していきます。途中で一瞬ラテンのリズムを挟んだり、この録音メンバーの小粋な演出にも心意気を感じます。原盤も、最初は低音のリフから始まり、コルトレーンのサックスがアーシーな雰囲気を醸し出しています。雰囲気が全く違うので聴き比べると面白いかと思います。Cousin Mary 曲名通り、コルトレーンが従姉妹に捧げた曲で、マイルスの Cookin に収録されていた Blues By Five を元に書き下ろしたナンバーです。フラナガンの盤は安定して粒の揃ったサウンドで気持ちよくスイングしています。中盤のコードソロを使って、気分を盛り上げていくところも良い演出です。コルトレーンの盤の方は、やはりアーシーなサウンドで、やはり名盤と言われるだけあって、ツヤのあるサックスには聴いていると熱くなるようなパッションが感じられます。聴き比べればフラナガンのピアノは若くてアイデアは未だ少ないのかとも聴いて取れます。Naima コルトレーンが当時の奥方に捧げたバラードで、サビ以外は低音が同じ音が持続する通奏低音=ペダルノート・アプローチが特徴の曲だそうです。原盤では、フラナガンでは無くWynton Kelly がピアノを弾いていて、饒舌なコルトレーンが、感情をこめてロングトーンばかりが新鮮な感じ。フラナガンの盤もしっとりとした中に情熱のこもった演奏で良いと思います。コルトレーンの盤よりも曲の中での表情の変化が聴いて取れます。Giant Steps 今回の聴き比べで結構な回数を聴いてしまいました。これだけ集中して繰り返し聴くことも滅多にないことかと思いますが、注目してしまうのはピアノ・ソロの部分で故フラナガンには申し訳ない。しかしピアノソロに見切りをつけてコルトレーンが入ってくるところの他メンバーの反応も素晴らしく早いのも聴きどころの一つかとも思いました。フラナガンのリベンジは、コルトレーンの盤よりも少しテンポは落としての演奏ですが、速ければ良いもんでもない。しっかりと年月をかけてこの曲を自身の中で消化した演奏で、表情のつけ方も素晴らしいですしスイング感もしっかりバンドの演奏でも出ていてお釣りがくる演奏だと思います。原盤には無い George Mraz のベースソロと続くドラム・ソロとソロ回しを終えて、最後は華麗なピアノソロで壮大に終わるのは感動的でもある。果たしてリベンジなのか、コルトレーンへの敬意なのか。私的には後者では無いのかと思うのですがどうでしょう🎶🎹


piano : Tommy Flanagan
bass : George Mraz
drums : Al Foster

all composed by John Coltrane

producer : Horst Weber, Matthias Winckelmann
recorded by David Baker
recorded on February 17 & 18, 1982 at Eurosound, New York

1. Mr. P.C.
2. Central Park West
3. Syeeda's Song Flute
4. Cousin Mary
5. Naima
6. Giant Steps





  

2024年12月15日日曜日

Colour Club

Colour Club (CD, Album) アルバムカバー

 1994年のアルバムで発売時に購入したのかどうかは記憶ありませんが、私がアシッド系にはまり始めた時期と同時期ではありますので、中古ではなく新品で購入したのかと思います。それ以来、お気に入りのアルバムになり聞き続けていますが、既にライナーノーツなどが紛失し、CDの本体のみしかありませんが、現代はネットが発達しているので、色々調べがつきます。当時、詳しいことはわかっていなかったのですが、Bernard Wise (Skipper Wise)、Les Pierce のマルチ楽器奏者の二人が、プログラミングを駆使するグループ。ジャンル分けでは American smooth jazz group、Soul-Jazz にあたるようです。私の中では Acid Jazz にも分類されるのは、ヨーロッパ式です(今初めて知りました)
 サウンド的には、打ち込みが主体ではあるものの、リズム、ベースラインなどが非常に優秀で、様々な楽器の使い方も含めて、とにかくハイセンスでした。過去形にしたのは、おそらく後輩にあたる今のミュージシャンが真似しまくっているので、いまや新しくは無いということで、おそらく当時は先駆者的なサウンド・クリエイターだったはずです。アシッド・ジャズ愛好家は、私の周りにはいなかったので日本でのセールスはどうだったのかはわかりませんが Freedom Words はシングルカットされ、American Billboards Video awards にノミネートされています。


 それでは、長年の愛聴作品を再度レビューします。Welcome To The Colour Club Welcome の女性ボイス、オーケストラヒット、ストリングス、シンセ、テナー・サックスの単純リフが組み合わさって、いかにも打ち込みで作りましたって感じがクールだと思います。Scene I 行進する 音だけで7秒です。Freedom Words けだるい歌い方の Ronee Martin のソウル的な 歌い方と声が素敵で、フリューゲルホルンの使い方も素敵です。
The Great Issue "Freedom Words Part II" シャカシャカと忙しい曲です。前の曲からの続きかと思いますが、エンディング的な違う曲ですね。Trust In Me 大好きな曲です。アコースティック・ベース音でのプログラミングで跳ねるようなベースライン、ジャズ風な楽曲は日本の、かつて国民的男性アイドル・グループでも取り入れた曲があったかと思います。このサウンドの先駆者かと思います。Consumption マーカスでも、このベースの使い方があったかと思います。こちらの方が先だと思うのですがどう mpでしょう。Scene II 今度は41秒のSE。On And On アーバン・ソウル的でアシッドです。普通に良い曲かと思えば怪しい雰囲気の編曲がアシッドです。Scene III 1分22秒で今度はSEというよりは小曲。こういった差し込み方もセンスありますね。Chicago 普通にソウルで、ひねりは少な目です。Cultures Of Jazz ハッピーなメロディーラインのシンセのテーマとミュート・トランペットの音のプログラミングのフレーズの組み合わせが繰り返され、それに Tony Guerrero の生トランペットええ色付けしていきます。これもアシッド系の曲でよくある手法です。ここら辺は先駆者とは言えないと思いますがセンスが良いです。Scene IV 今度は17秒のスライドギターとシンセのフレーズ、ループに使えそうなヤツです。Howbotsumtinlikdis ラップとのセッションです。ラッパのフレーズがやはり効果的。おっとScene IVのフレーズが使われています。Scene V 27秒のSE State Of Mind ちょと聴くと EWF の曲調に女性ボーカルを重ねたように感じるが Stevie Wonder のような気もするしキャッチーな曲であることは間違いない。Don't Wait Too Long 完全にメジャー級ブラコンの楽曲です。Colour Club Revue 1曲目をDubミックスして、アルバム収録曲を切り取ってつなぎ合わせてハイセンスにコラージュ
 久しぶりに通してアルバムを聴いて、やはり色褪せることの無いハイセンスな秀作を確認し、後発のミュージシャンのアレンジなどの参考になったであろう痕跡を感じます。私のパソコンでの音楽制作にも、かなりの影響ありの作品です🎶

producer (produced by) : Bernard Wise, Les Pierce
recorded by : Bernard, Pierce, Tom McCauley

Recorded at Moving Hands Studios, Sherman Oaks, Ca.

1. Welcome To The Colour Club (Bernard, Pierce)
Keyboards , programming: Pierce
spoken words : Bernard
2. Scene I (Bernard, Pierce)
3. Freedom Words (Bernard, Pierce)
congas : Tom McCauley
flugelhorn : Tony Guerrero
Keyboards , programming:Pierce
vocals : Ronee Martin
4. The Great Issue - "Freedom Words, Pt. 2" (Bernard, Pierce)
electric guitar : Bernard
Keyboards , programming:Pierce
trombone : John Garb
trumpet : Rick Braun
5. Trust In Me (Thomas, Pierce)
Keyboards , programming:Pierce
vocals : Dave Thomas
6. Consumption (Bernard, Pierce)
bass : Bernard
electric guitar : Derol Caraco
Keyboards , programming: Pierce
trombone : John Garb
trumpet : Rick Braun
7. Scene II
keyboards:Pierce
voice : Lorna Pirece
8. On And On (Bernard, Pierce)
vocals : Bernard, Pierce
drums : John Mahon
Keyboards , programming:Pierce
vocals : Dave Thomas
percussion : Tom McCauley
sax : Dave Stambaugh
9. Scene III
Keyboards , programming:Pierce
10. Chicago (Bernard, Pierce)
acoustic guitar : Bernard
bass : Bernard
electric guitar : Derol Caraco
Keyboards , programming:Pierce
vocals : Rhassan Patterson
11. The Cultures Of Jazz (Bernard, Pierce)
acoustic guitar : Bernard
Keyboards , programming:Pierce
sax : Gary Meek
trumpet : Tony Guerrero
12. Scene IV
acoustic guitar : Bernard
13. Howbotsumtinlikdis (Bernard, Pierce)
acoustic guitar : Bernard
trombone : John Garb
trumpet : Rick Braun
vocal, keyboards, programming : Pierce
14. Scene V
voice : Jessica Wise, Lana Pierce, Sonny Pierce
15. State Of Mind
vocals : Bernard, Pierce, Rhassan Patterson 
bass : Larry Kimpel
drums : John Mahon
keyboards, programming : Pierce
sax : Dave Stambaugh
16. Don't Wait Too Long (Bernard, Pierce)
vocals : Rhassan Patterson
keyboards, programming : Pierce
drums : John Mahon
sax : Dave Stambaugh
17. Colour Club Revue (Bernard, Pierce)
keyboards, programming : Pierce
dub , mix : Bernard





  

2024年12月14日土曜日

Cortijo y Su Combo Feat. Ismael Rivera / Bueno, Y Que...?

 

 サルサという音楽が発生したのは、1960年代後半からでニューヨークに大量移民してきたプエルトリコ人たちが、ラテン音楽を新しい感覚で作り上げた音楽と言われています。本作はそのサルサの源流となる、当時、破竹の勢いの コルティーホ楽団&イスマエル・リベーラ の1960年作品です。
 コルティーホ は1928年、プエルトリコのサンファン生まれ。当時には プエルトリコ にテレビは未だ無かった時代で、一つのエンターテイメントとしてコルティーホのサウンドがあり、この楽団の強烈なリズムとノリが人気であったものと思われます。
 このアルバムのジャケットは、そのサン・ファンの観光名所のモロ城の前での撮影とのことで、プエルトリコのサンファンにある石造りの要塞で、ユネスコの世界遺産にも登録された現在も人気の高い史跡とのこと。この要塞は、もともとスペイン人の植民地主義者が建てたもので、海からの攻撃を防ぐために使われました。その後 19 世紀後半から 1961 年までは米軍に占領されていたということから、解放される直前に撮影した写真と推測されます。


 ラテン音楽は、好きなんですが、雑に聴いております。「ボンバ」「プレーナ」の違いについても、わかったようなわからんような感じです。雰囲気としては「ボンバ」は コンガ などが主体となっていて「プレーナ」は、歌が主体な感じとは思うんですがこんな記述も見つけました。
「ボンバ」
プエルトリコの音楽で最もアフリカ色の強い音楽とダンス。もともとは太鼓をメインに、歌手と群衆のコーラスがかけ合いをする形で進行していた。ロイサ、サントゥルセ、マジャグエスなど各々の町で独特のリズムが伝えられている。プレーナ同様ラファエル・コルティーホ、モン・リベーラによってモダン化されサルサへとつながり、現在でもサルサの中に頻繁に取り入れられている
「プレーナ」
プエルトリコの古都、第二の都市ポンセで19世紀に生まれたといわれ、ヨーロッパ的なものとアフリカ的なものが絶妙にブレンドされたダンス音楽。カリプソのように“歌う新聞”的な性格も持っていた。もともとはパンデレータ(タンバリン様の打楽器)のコンビネーションで演奏され、今でもクリスマスなどでその編成で演奏されることも多いが、40年代にセサル・コンセプシオン、50年代にラファエル・コルティーホ、モン・リベーラによりモダン化され、ビッグ・バンドやコンボ形式でも演奏されるようになりサルサへとつながっていった
 さっぱり違いがわからないことには、変わりはないようで、人生勉強ですね🎵

1. Perfume De Rosas / ritmo ganga
2. Ramona / plena
3. Chachaguere / son montuno
4. Mañana Es Domingo / son montuno
5. Yo Soy Del Campo / bomba
6. Dime La Verdad / tamborito
7. Tuntuneco / son montuno
8. Que Feo El Pichon / plena
9. Parece Mentira / guaguanco
10. Si Yo Pudiera Andar / guarancha
11. Un Telegrama / guarancha
12. Pa Tumbar La Cana / bomba
13. El Retorno De La Cucaracha / guarancha





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2024年12月13日金曜日

Yosuke Onuma / Beautiful Day



 アルバムのテーマは海風とサーフィンで「海沿いの生活での美しい日々」で、カラッとした爽やかなサウンドで、BGM的に聞き流せそうな曲も多いのですが、ファンは、どうしてもそのマニアックなギタープレイに耳がいってしまいます。
 レコーディングは、George Benson の名作「Breezin'」と同じスタジオ、エンジニアで行われ、ファン・サービスとして Affirmation を録音したのか、経緯を評して録音したのか全体的なサウンドイメージはフュージョン系です。今回は従来の小沼ようすけのサウンドよりL.A.のサウンドを意識したものになっているかと思います。




 さて2007年と、いつの間にか懐かしいとなってしまったアルバムを、再度聴きながらレビューしてみます。 Introduction ガット・ギターのアルバム導入曲で、海の波の音をバックに懐かしさを感じる響き。Green トリオでの演奏のフュージョンです。指弾きを駆使した奏法が、このタイプの楽曲としては他のギタリストにはあまりないサウンドになっているかと思います。Wind タイトル通り、風をイメージしての楽曲でしょうが、爽やかさはあまり無く、チャイナっぽいイメージのアルペジオのテーマを中心に曲が展開されます。曲の最後のほうで風がやっと吹いてくる感じでしょうか。Ride キャッチーなリズムとテーマで波に揉まれながらサーフィンをしているイメージは感じます。よくも悪くもLA録音の影響を感じるフュージョンサウンドで、私はこちらの振り切り方はこれで好きです。Hot Sand 波打ち際の熱い砂をトボトボと散歩しているイメージですよね。フォーク調?のテーマにジャズをミックスして、いや昔のブルースに近いのかな。アコースティック・ベースのだるい響きも良いですね。Beautiful Day アルバムの主題曲で、アルバムで一番耳に残るメロディのテーマでポップです。Jam Ka 的なサウンドも良いですが、たまにはこちらの方に戻ってきたアルバムも聴きたいですね。Modern Man シンプルなリフで無機的な響きがありますが、後半の歪ませたギターソロにブルースも感じ、曲全体としては海から離れて都会をテクテク散歩しているようなイメージを感じます。Sunset ある意味、小沼氏のギターのギター曲って、こちらのイメージがあります。うん主題曲も良いけど、これが一番好きかも。Affirmation 海から離れてジョージ・ベンソンに敬意をはらっての収録曲ですね。悪い訳がない。ボーナスって感じです。 Malibu ~memory Of Beautiful Days~ イントロがあればエンディングがあります。締めはやはり波の音をバックにアコギでのソロですね。小沼氏らしいギターの持つ響きを活かした楽曲かと思います。
 基本的にデビューアルバムの nu jazz (2001) からJam Ka (2010)まで、Sony Music Japan からのCDを発売してこられましたが、レコード会社の売り込み戦略と小沼氏の音楽に対する取り組みが、チグハグになっていたのもここら辺のアルバムなのかなとも勝手に感じています。なので Jam Ka (2010) 以降は、GNJ (2014) / T5Jazz Records, Jam Ka Deux (2016) / SPACE SHOWER MUSIC, JAM KA 2.5 THE TOKYO SESSION (2019) / FLYWAY LABEL, YOUR SMILE (2023) / FLYWAY LABEL とメジャー・レーベルからマイナーな方に乗り換え、さらにはレーベルまで作るに至ったのかなと妄想してしまいました🎶🎸
 
electric guitar, acoustic guitar : Yosuke Onuma(小沼ようすけ)
electric bass, acoustic bass : Lincoln Goines
drums : Steve Ferrone

executive producer : Kozo Watanabe 
produced by Yosuke Onum 
recorded & Mixed at CAPITOL STUDIOS

1. Introduction
2. Green
3. Wind
4. Ride
5. Hot Sand
6. Beautiful Day
7. Modern Man
8. Sunset
9. Affirmation
10. Malibu ~memory Of Beautiful Days~


Wind



  


2024年12月8日日曜日

Bill Evans With Joe Jones / Green Dolphin Street


 1959年の Chet Baker(チェット・ベイカー)のセッションで久しぶりに出会った三人が、Riverside のプロデューサーの Orrin Keepnews(オリン・キープニュース)の勧めで録音したが、1969年に Riverside が倒産し1977年まで、何故かお蔵入りしていた音源です。アルバムの中で6曲は 1959年1月19日録音 のトリオ演奏で、最後の1曲が1962年8月21日録音 となっていますが、これは最初の6曲だけではアルバムとして長さが足りなかったから足しているものと思われ、盤によっては、全く違う別の日の録音の All of You だったりしていますので、尺が足りなかったのがお蔵入りの理由かと推測します。
 1959年のこの録音のトリオメンバーは、1958年頃のマイルス・バンドのレギュラーですがトリオでの録音は無いので、この録音にマニアなファンは直ぐに食指が動くのも納得です。ちなみに、この2か月後の3月にマイルスの「Kind of Blue」が録音されています。


 イメージ的には、硬派なイメージでしたので再度聴きながらレビューしてみましょう。 You And The Night And The Music 邦題では「あなたと夜と音楽と」とひねりも何もないのが寂しいですが、1934年の Revenge with Music というミュージカルの曲で、チェットのアルバムや後の1962年 Interplay でも取り上げています。イメージ通り派手さ華麗さは無いですが、歯切れよく熱くないところがカッコ良い曲かと思います。My Heart Stood Still これもミュージカルの主題歌。ミュージカルの題名は A Connecticut Yankee の楽しそうな名前で、この演奏は1曲目よりは気楽でリラックスした演奏となっています。アドリブで「サンタが街にやってくるの」フレーズが組み込まれているのはクリスマスの余韻を残した1月の録音だからでしょうか。Green Dolphin Street 曲名の前に On が付いている盤もあります。この曲は1947年の映画の主題歌で、映画のタイトルと曲名は同じですが邦題は「大地は怒る」となっています。本アルバムでは、8分13秒のアルバムの中でもっとも 長い曲となっています。Paul Chambers のベースが、ひとりソロになってからモコモコして何を演奏しているかよくわからない演奏で元気がないフリージャズみたいだなと思ってしまいました。How Am I To Know 1929年映画 Dynamait の主題歌です。エバンスのピアノは、曲の割に、華麗さを排除した硬派な演奏で抑揚少なめになっているかと思います。Paul Chambers のベースは、弓弾きのボウでとっていますが、このソロも精彩に欠く演奏と感じます。もしかしてお蔵入りの理由はこれ?でしょうか。Woody'n You (Take 1) (Take 2) と続きます。 (Take 2) のイントロでピアノが少しもたつきますが、全体的な演奏では後者の方が柔らかな印象を受けます。Loose Bloose エバンス・オリジナルのブルースのクインテットでの演奏。内省的で不可思議なイントロで始まり、Jim Hall の渋いギターと Zoot Sims のエロいサックスからエバンス、ロン・カーターのベース・ソロとの流れで今までの6曲と流れが全く違うぞと思っていたら、あっという間に5分37秒が尻切れトンボのようにあっけなく終了します。最後に1曲だけ、唐突な感じもしますがボーナス・トラックとして捉えれば、そんなものでしょう。
 以前聴いた時には、凄いセッションが眠っていたもので、録音過多の時代に整理が悪かったり、予算とか契約の関係なのかと思っていましたが、冷静に今聴き直して、この録音にはどうしてもこの録音を販売したいと思わせるものがこの演奏にあったのか、これを世に出せば、ひと儲けできると思わせるようなものが Orrin Keepnews にも感じられなかったのではないか、だから尺も足りないしまあいいかと眠らせてしまったと、勝手に妄想を膨らませています。
 若い時は音さえよければ時代背景やメンバーなどどうでも良かったんですが、最近は時代背景、当時の状況などを考えながらの聞き比べが楽しくなってきています。こやって日本のジャズ・マニアになっていくのですね。いや楽しい🎶🎹

piano : Bill Evans
guitar : Jim Hall (7)
tenor sax : Zoot Sims (7)
bass : Paul Chambers (1 to 6), Ron Carter (7)
drums : Philly Joe Jones

producer : Orrin Keepnews
recorded at Reeves Sound Studios, New York City, January 19, 1959

1. You And The Night And The Music (Howard Dietz and Arthur Schwartz) 
2. My Heart Stood Still (Richard Rodgers and Lorenz Hart)
3. Green Dolphin Street (Bronislaw Kaper and Ned Washington) 
4. How Am I To Know (Jack King and Dorothy Parker) 
5. Woody'n You (Take 1) (Dizzy Gillespie)
6. Woody'n You (Take 2) (Dizzy Gillespie)
7. Loose Bloose (Bill Evans)





  

2024年12月7日土曜日

O'Donel Levy / Everything I Do Gonna Be Funky

 

 レーベルの Groove Merchant(グルーヴ・マーチャント)が誇るジャズ・ファンク・ギタリスト、O'Donel Levy(オドネル・リーヴィ)の1974年のアルバムです。Groove Merchant は、名プロデューサーの Sonny Lester が Pickwick Records から独立派生したアメリカの Jazz, R&B のレーベルで、Chick Corea, O'Donel Levy, Buddy Rich, Jimmy McGriff, Lonnie Smith, Lionel Hampton などリリースをしていました。このアルバムでもプロデューサーを努めています。
 この盤は一回聴いていた形跡はあるものの、完全に存在を忘れていたアルバムでCD棚を整理していて発見しました。帯に”サンボーン入りのホーンセクション”とのことが書いてあるので、それを見てタワレコかなんかで購入したんだと思いますが、強烈インパクトのお尻ジャケットなので、ジャケ買いして忘れていた可能性もあるかと思います。
 発見してから、いつもの音楽好きの集う「おでんバー」でかけてみたのですが、ジャケットのインパクトからも、ヤジオ達も興味津々で中身も、かなり好評でした。実際、私好みのジャズ・ファンクだったので何故忘れていたのか不思議で、年齢による記憶の劣化も実感も改めて実感します。
 余談ですが、これを聴いていて一番盛り上がったのは、6曲目の Willow Weep For Me で、完全にR&Bのアレンジだったのですが、マスターが、これってあのスタンダードだよね。とボソっと一言。いや違うだろうとトミ・フラの曲をかけて検証してみると、やっぱり、あのジャズ・スタンダードと一緒です。ただ曲の雰囲気があまりにもジャズのトミフラとは違う。他にも改めて聴いてみようとモンク、レッド・ガーランドなどの名演を聴き直し、エラ、ビリー・ホリデイ、ニーナ・シモンなども聴きながら、彼女たちの若いころの歌声に酔いしれました。しかし、やはりこの O'Donel Levy のR&Bバージョンでジャズ・ブルースではないところがいちばん特徴的でした。たまに行う「My Way大会」より個性的な演奏は無かったものの大いに盛り上がりました。今後も「柳大会」は行われるかもしれません。(邦題は「柳よ泣いておくれ」ですから)


 それではレビューしていきます。Everything I Do Gonna Be Funky タイトル曲を頭に持ってきて最初から印象つけるタイプですね。ご本人作曲の、サイケな感じのするファンクでオルガンとホーン部隊で色付けです。曲の最後の方で、サンボーンがあの音でソロを取っていますが、はじまったところでフェイドアウトは短くて残念。Marbles これも1曲目と違った意味でサイケなインスト・ファンクで、キーボードとファズを効かせたギターで延々と単音のリフを繰り返し、シンセ・ソロ、かき鳴らし系の音符詰め込み系のギターソロです。写真から見るにフルアコのギターですから、これだけエフェクトかけるとハウリングなどが凄いはずだなと思いながら拝聴。Will It Go Round in Circles は、速めのソウルナンバーでいかつい男たちのコーラスが入ったボーカルがカッコ良い。ここでも、かき鳴らし系の音符詰め込み系のギターソロが長尺で展開で、なるほど、これがこの人のお家芸かと理解です。Living for the City ガット・ギャングにありそうな展開でスティービー・ワンダーの曲のインスト・ファンクです。ここでも大袈裟なエフェクトのギターが延々と鳴り続けて、中毒性がある音であると認識。Sideshow イントロはキーボードで Three Dog Night の Show Must Go On ですね。Blue Magic もやってたスイート・ソウルのインストです。聴き直したら Blue Magicでもイントロの最後にホルンで Three Dog Night の Show Must Go On が挿入されています。なるほど。聴きどころありますね。Willow Weep for Me ド演歌のようなリズム・アンド・ブルースになっているので気づきませんでした。前述のジャズでもおなじみの曲です。このアルバムの中では異色の曲なっていますが、かなりしっくりと歌いこまれていますので、ライブとかの定番曲っぽいですね。Hey, Love! この時代に、ありがちなB級ソウル曲です。このB級加減はかなり私のツボでもあり、やはりこのアルバムは楽しいです。何故忘れていたんだろう?最後は Are You Foolin Me で、これもオリジナルです。複雑にオジサン達の野太いボーカルが絡み合うソウルで、意外と凝った曲作りを感じます。最後はエフェクトは無しですが、音符詰め込み系のギターソロは健在で適度に「ださい」のが最高でした。
 忘れては、いましたが愛聴盤に昇格が決定です🎶🎸


guitar, vocals : O'Donel Levy
keyboards, synthesizer : Charles Covington
drums : Hugh Walker
vocals, percussion : Judd Watkins

producer : Sonney Lester
photography by (front cover) : Manny Gonzales
photography by (back cover) : Marc Hauser
design (cover) : David Lartaud

1. Everything I Do Gonna Be Funky (O'Donel Levy)
guitar : George Davis
percussion : James H. Madison, Ralph MacDonald
sax : David William Sanborn, Joseph Temperley
trombone : Michael Gibson
trumpet : Lewis M. Soloff
arranged by Dave Matthews
2. Marbles (O'Donel Levy)
3. Will It Go Round In Circles (Billy Preston, Bruce Fisher)
guitar : George Davis
Percussion : James H. Madison, Ralph MacDonald
Saxophone : David William Sanborn, Joseph Temperley
trombone : Michael Gibson
trumpet : Lewis M. Soloff
arranged by Dave Matthews
4. Livin' For The City (Stevie Wonder)
5. Sideshow (Bob Eli, V. Barrett)
6. Willow Weep For Me (Ann Ronell)
7. Hey, Love! (O'Donel Levy)
8. Are You Foolin Me  (O'Donel Levy)





  

2024年12月6日金曜日

Norah Jones / Come Away With Me


 「第45回グラミー賞」8部門に輝いたこともあり、2002年度を代表する作品となった本作は、音楽関係の雑誌では特集だらけだったので気になって新品購入したものです。初聴きではカントリー・ミュージックを強めに感じ、ポップでもあるためジャズでのジャンル分けに違和感がありますが、幅広い音楽的な素養とゆったり感が心地よいし、スモーキーな歌声が魅力的で年季の入ったシンガーのようにも聞こえ、22歳デビュー作にして大物を感じました。
 父はインドで最も有名な音楽家でビートルズにも影響を与えたシタール奏者の Ravi Shankar(ラヴィ・シャンカル)で、異母妹はイギリス人シタール奏者の Anoushka Shankar(アヌーシュカ・シャンカル)と音楽系家族を持つジャズ・シンガー、ピアニストで女優もされているらしい。


 それでは、今やひと昔前の懐かしいアルバムとなってしまった Come Away With Me をレビューしていきます。トップは、まるで昔からのポピュラーソングのような Don’t Know Why で、どこか懐かしい響きを持つ曲です。作曲は、メンバーの Jesse Harris です。ブラシで演奏される細やかなリズムと、アコースティックギター、ウッドベース、ピアノも歌の伴奏に添えるようにガラスのように繊細な響きです。一番心に残る曲かもしれません。このアルバムの発売は2002年2月26日であり、2001年 9・11テロの半年後です。全世界が衝撃と悲しみを未だひきづっているころに、この曲を耳にして涙した人は多いかと思います。またこの曲を聴くとそんなことを思い出してしまう人も多いのではないでしょうか。次の Seven Years は、メンバーの Lee Alexander が作曲の暖かみのある楽曲で、Kevin Breit のアコースティックギターが心地よいです。ノラの小さな曲を手に包み込むように静かな歌もしんみりときます。Cold Cold Heart は カントリー歌手の Hank Williams が1951年にリリースのカバーです。ここではのアレンジではジャズになっていて静かでムーディーなサウンドです。Feelin' the Same Way では、がらりと変えてポップでカントリーになり、しんみり気分から楽しい気分に少し上げてくれます。Come Away with Me は、ノラ本人にによる作詞・作曲のバラードです。Come away with me, in the night Come away with me And I will write you a song Come away with me, on a bus  And I wanna walk with you On a cloudy day In fields where the yellow grass grows knee-high So won't you try to come とかすれ気味にささやきながら歌うノラに、これも心動かされます。Shoot the Moon は1曲目の Don't Know Why を作曲したJesse Harris の2曲目で、優しく流れるようなメロディーラインです。Turn Me On は、3曲目となるカバー曲で、1961年の John D. Loudermilk の楽曲です。ノラはゆったりと力強い歌い方に変えています。なんとなく耳覚えもあるのが嬉しいですね。Lonestar はメンバーの Lee Alexander)が作曲したカントリーナンバーです。こういった曲を聴くとザ・アメリカを感じます。I've Got To See You Again は、これまでとは違うバイオリンを入れた時代を感じさせるサウンドで、また歌い方を変えています。Painter Song はメンバーの Lee Alexander に JC Hopkins が作曲に参加しています。オールド・ラグ調の楽曲で、ライブハウスで椅子に腰かけながら歌いかけてくるような近い感じが魅力です。これも素敵な曲ですね。One Flight Down は、とても暖かいサウンドで、これも親しみやすいキャッチーなメロディーで好みです。Nightingale は、ポップなフォークです。広がりのあるサウンドで、また違う魅力をこのアルバムに与えています。The Long Day Is Over は、このアルバム唯一の Jesse Harris, Norah Jones の共作です。ゆったりしたバラードで、ノラのボーカルの深さを表現できる曲になっています。噛みしめるように歌うノラが居ます。ラストは The Nearness of You で 1940年のHoagy Carmichael, Ned Washington のカバーのジャズ・ブルースです。ノラの弾き語りスタイルでの演奏で、雰囲気がとても良い。
 ノラのファンでは無かったけど、このアルバムは改めて聴き直して素晴らしい出来です。聴きながらオジサンがしんみりするのも、そうそうは有りません。一気に格上げですね。今日これを持って、音楽好きの集う「おでんバー」へ突撃します🎶

vocals : Norah Jones
piano : Norah Jones (1, 3, 5 to 7, 9 to 14)
electric piano : Norah Jones (4)
acoustic guitar : Adam Levy ( 8, 10), Jesse Harris (1, 5, 6, 9, 11 to 13), Kevin Breit (2, 4), Tony Scherr ( 8)
electric guitar : Adam Levy (3, 5, 6, 9, 11, 12), Bill Frisell (13), Jesse Harris (1), Kevin Breit ( 4, 13)
guitar : Adam Rogers(7)
resonator guitar : Kevin Breit ( 2)
slide guitar : Tony Scherr ( 8)
organ : Sam Yahel (6, 7, 11)
organ : Rob Burger (8)
bass : Lee Alexander (1 to 13)
drums : Brian Blade (2, 4, 6, 8 to 10, 12), Dan Rieser (1, 5, 7, 11), Kenny Wollesen (13)
percussion : Brian Blade ( 2, 9)
accordion : Rob Burger (10)
violin : Jenny Scheinman (9, 11)

producer : Arif Mardin (1, 3, 5 to 12, 14)
recorded at Sorcerer Sound, New York City and Allaire Studios, Shokan, NY.

1. Don't Know Why (Jesse Harris)
2. Seven Years (Lee Alexander)
3. Cold Cold Heart (Hank Williams)
4. Feeling The Same Way (Lee Alexander)
5. Come Away With Me (Norah Jones)
6. Shoot The Moon (Jesse Harris)
7. Turn Me On (J.D. Loudermilk)
8. Lonesutar (Lee Alexander)
9. I've Got To Se You Again (Jesse Harris)
10. Painter Song (Lee Alexander)
11. One Flight Down (J.C. Hopkins, Lee Alexander)
12. Nightingale (Jesse Harris)
13. The Long Day Is Over (Jesse Harris, Norah Jones)
14. The Nearness Of You (Hoagy Carmichael, Ned Washington)





  

2024年12月1日日曜日

Funkadelic / Free Your Mind And Your Ass Will Follow



 1970年の Funkadelic (ファンカデリック) 名義のセカンド・アルバム。Funkadelic と Parliament の名義の違いはユニットで使い分けているのかと思っていたら、レコード契約の名義の問題が最初にあったようで、The Paliaments で1958年から1969年まで活動。そのバックバンドの Funkadelic は1970年から活動開始、同時に The と s を削除してのPaliament での活動が始まっているようです。ビリー、エディー、ティキ、タル、バーニーで一般的に「オリジナル・ファンカデリック」と呼ばれている黄金の創成期メンバーで、この録音はその録音となっています。

 

 このアルバムは、とにかくEddie Hazel(エディ・ヘイゼル)のギターが主役でサイケでロック色が強くてぶっ飛んでいます。オープニングから10分以上のアルバム・タイトル曲で始まります。サウンドはロックですが、ここら辺はファンクですね。
 ただタイトルが何やらやばそうなので訳を探してみたら、MIND YOUさんと言う方のブログでうまいこと訳してるのがありましたんで紹介します。題名はふざけていますが、中身はん?シリアスだぞ。
「My Beautiful Song Of Universe 瞑想で宇宙へ」
Free your mind and your ass will follow
The kingdom of heaven is within
己の精神を解放しろ、そしたら自ずと後から付いてくるもんさ
天の王国が内包されているのだ
 Friday Night, August 14th これはセッションの日のことなのか?と思ったら
Friday night, August the 14th
Old lady luck smiled down on me
My income tax return came through
I put old 47
I know that I probably should not
Matter of fact I probably could not
Buy all the good times meant for me

But then, Friday night, gonna be a memory
You know that the whole wide world will remember me, yeah
You find a little pussycat to come and see
Then I close my eyes and I'm free?
I know that I probably should not
Matter of fact I probably could not
Buy all the good times meant for me
Friday night, August the 14th
47歳で女性が退職して所得税の還付があった。馬鹿なことをしたもんだ。金曜日の晩に楽しい時間を全てを買うって何を買うんでしょうか。経済批判とも思われますが、いかれた物を買ったらいかんよにも聞こえる。3曲目 Funky Dollar Bill はジミヘンのギター好き人間にとっては聴きなれたリフです。Funky dollar bill, U.S. dollar bill ドルはいかれてる。愛、人生、そしてヤク中がドル紙幣で命を落とす。ドルは戦争を買うと、アメリカ経済の批判ですね。I Wanna Know If It's Good To You サイケなムードです。女性ボーカルですが、いいことかどうかわからないけどお前も気持ちいいだろって今度はエロ系ネタです。Some More はブルースですか。何をしゃべってるか、わからんぐらいにボーカルにエフェクトかかってます。この歌はどうやら人生の苦悩について Eulogy And Light 金のことばっかり考えてるって、ずっと朗読してるんですがスタイルは Gilbert Scott-Heron の朗読ジャズです。


 Free your mind and ass will follow は、相変わらずふざけたネーミングですが、中身はアメリカ経済に対する批判のようで、ふざけてばかりいるのでは無いようです。
 それにしてもいつもの Funkadelic のイラストではなくジャケがカッコ良いですね。とにかく刺激の欲しい人には、ファンカデリックを聴いて耳から精神を開放してもらいたい🎶

vocals : Calvin Simon, Fuzzy Haskins, George Clinton, Grady Thomas, Ray Davis
keyboards : Bernie Worrell
lead guitar : Eddie Hazel
rhythm guitar : Tawl Ross
bass : Billy Nelson
drums : Tiki Fulwood

executive producer : Armen Boladian
producer : George Clinton

1. Free Your Mind And Your Ass Will Follow (E. Hazel, G. Clinton, R. Davis)
2. Friday Night, August 14th (B. Nelson, E. Hazel, G. Clinton)
3. Funky Dollar Bill (E. Hazel, G. Clinton, R. Davis)
4. I Wanna Know If It's Good To You (B. Nelson, E. Hazel, C. Haskins, G. Clinton)
5. Some More (E. Harris, G. Clinton)
6. Eulogy And Light (E. Harris)