2021年10月19日火曜日

本日のCD Roy Hargrove ♪ Approaching Standards

 

 この盤は1994年発売で、Roy Hargrove (ロイ・ハーグローブ) が1990年のデビューから1993年までにNOVUSレーベルで発売した4枚のアルバムから、スタンダード・ナンバーばかりを選んだコンピもの。1995年からは Verve Records に移籍となっています。
 私がロイを最初に聴いたのは、1997年の Habana で、アフロキューバン系のラテン寄りのジャズアルバムでした。ストレートで美しい響きのトランペットとラテンは非常によくマッチしていて、他のアルバムも聴いても良かったので、その後にジャズヒップホップに転向するRHファクターなんかにも手を出し、初期の頃も聴いてみたいと手を広げています。
 時代によって芸風がだいぶ違うのも興味深く、すべての音源を聴いているわけではないが初期のロイのトランペットの音は印象が薄めに感じていました。そしてこのアルバムを聴くと、やはり線が細い印象です。つまりはジャズ特有の黒っぽいものが希薄なようで、それがロイの特徴なのかと理解し始めました。他人の評価も気になるところであり検索しましたが日本人のレビューはあまり見当たらない。海外レビューでは賛否両論の論戦が見受けられるようで独特のこの線の細さはジャズ・ファンの議論を呼ぶ作品のようです。
 アルバムの10曲のうち7曲を占めているバラードが多いアルバムなのも、そんな物議をかもす要因なのかもしれません。実際最初に聴いたのは酒を飲みながらで、強めのカーティスフラーの古いものを先にかけてこれを聴いたら物足りなく感じたのですが単体で聴けば物足りないというよりは清々しいイメージ。休みの日に珈琲を飲みながら朝を迎えるならバッチリ合うのではないでしょうか?(と酎ハイを飲みながら、再度聴きながら割と悪くはないと思いながら今書いています)

trumpet, flugelhorn : Roy Hargrove 
piano : John Hicks (1,2,3), Stephen Scott (4,5,6,7), Marc Anthony Cary (8,9,10)
bass : Scott Colley (1,2,3), Christian McBride (4,5,6,7), Rodney Whitaker (8,9,10)
drums : Al Foster (1,2,3), Billy Higgins (4,5,6,7), Gregory Hutchinson (8,9,10)
alto sax : Antonio Hart (1,2,3,4,5,6,7,8)
trombone : Ku-Umba Frank Lacy (8)
soprano tenor sax : Ron Blake (9,10)

This is a compilation recorded from 1989 to 1993.

Diamond In The Rough 1990 (1,2,3)
Public Eye 1991 (4,5,6,7)
The Vibe 1992 (8)
Of Kindred Souls 1993 (9,10)

1. Easy To Remember
2. Ruby My Dear
3. Whisper Not
4. What's New
5. September In The Rain
6. You Don't Know What Love Is
7. End Of A Love Affair
8. Things We Did Last Summer
9. Everything I Have Is Yours / Dedicated To You
10. My Shining Hour




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