Kiss の楽曲をカバーした様々なアーチストが参加するトリビュート・アルバムです。1944年発売でキッスの結成20周年に合わせてリリースされ、RIAAによってゴールド認定されています。(RIAAとは、Recording Industry Association of Americaつまりアメリカレコード協会)チャートでは13週に渡ってポジションをキープしていたというから、トリビュート・アルバムにしてはヒット作となってたアルバムですね。かなり楽しいです。
CDリリースまでにエース・フレーリーのメイクアップの権利関係が解決しなかったことから、ポール・スタンレーが活動初期に一時していたバンディット(山賊)メイクが使われているとのことで、ジャケットでは目立たない左の男の子のメイクになります。
アルバムは Deuce から始まりますが、レニクラによくあるギターリフの時に他の楽器はお休みという形態でなるほどレニクラがやるとこうなるなあと、これはなかなか良い。Hard Luck Woman については、キッス自身による演奏でカントリー歌手の Garth Brooks がなりきって歌っているのでトリビュート感があまりなし。She については、本家よりも、かなりグシャグシャに歪ませて、重量級のドラムチューニングで Anthrax。こう言うのは両方のファンに受けるんだろうなあと、思いつつ最近はこの手のヘビーなのは聴いてないので新鮮。Christine Sixteen はポップなアメリカン・ロックの雰囲気を少し軽めのギターで Gin Blossoms が気持ちよく演ってます。途中のツインギターのところがカッコよいではないですか。私の大好きな Rock And Roll All Nite は、Toad The Wet Sprocket がスロー・ロックにしていますが、ファンとしては途中からヘビーにするかテンポ・アップして欲しかった・・。Calling Dr. Love は Shandi's Addiction が、ゴスゴスといた感じの曲に仕上げていますが、途中がやっぱりキッスを感じるところが元曲の良さ。Goin' Blind は、Dinosaur Jr. が演奏していますが、おそらく両方とも聞いたことがなくなんとも。Strutter は、ライトな感じに Extreme のカバーで、オールドな雰囲気が出ていたりしてセンスがやっぱり光ります。途中のボーカルのシャウト加減がジーン・シモンズの感じが出ていて好きなんだなあと役者ぶりに更に好感度も増します。Plaster Caster は The Lemonheads なるオジサンは知らないバンドですが、キッスのロックンロール的なハードロック・サウンドがとてもよろしい。Detroit Rock City は、The Mighty Mighty Bosstones のSEを使用したイントロから始まりますが、イントロのギターからゾクゾクして、ボーカルのダミ声に聞きほれているとサビで、ホーン部隊が登場?しギャップに何かニヤニヤしてしまいます。Black Diamond は、YOSHIKI によるオーケストラ・アレンジで、これはこれで良いんですが、このアルバムでなくとも良かったような、いや日本向けのセールスも考えれば入れといた方が良いのかなとか、日本の誇る世界に向けたアーチストであることは誇りには思います。占めの Unholy は、Die Ärzte でタイトに締めくくっています。おそらく YOSHIKI を最後にするかどうかは迷ったんでしょうな。私はタイトルのふざけた名前も含めてこの選択に賛成!
1. Lenny Kravitz / Deuce
2. Garth Brooks / Hard Luck Woman
3. Anthrax / She
4. Gin Blossoms / Christine Sixteen
5. Toad The Wet Sprocket / Rock And Roll All Nite
6. Shandi's Addiction / Calling Dr. Love
7. Dinosaur Jr. / Goin' Blind
8. Extreme / Strutter
9. The Lemonheads / Plaster Caster
10. The Mighty Mighty Bosstones / Detroit Rock City
11. Yoshiki / Black Diamond
12. Die Ärzte / Unholy