2022年8月20日土曜日

Bobby Hutcherson / Knucklebean

 

 Bobby Hutcherson(ボビー・ハッチャーソン)は1941年アメリカロサンジェルスに生まれジャズ・ヴィブラフォン奏者であるが、もとはピアノから音楽に入った人です。Milt Jackson(ミルト・ジャクソン)、Miles Davis(マイルス・デイビス)、Thelonious  Monk(セロニアス・モンク)に影響を受けてジャズに傾倒し、ジャズ・バンドへの参加はヴィブラフォンで、Dave Pike(デイブ・パイク)にヴィブラフォンの手ほどきを受けているとのこと。1961年にニューヨークへ進出し頭角を現すようになり、1963年にはジャッキー・マクリーンの「One Step Beyond」に参加、続く1964年にエリック・ドルフィーの「Out to Lunch」、アンドリュー・ヒルの「Judgment」への参加で一躍注目を集める。1965年、初リーダー作「Dialogue」を Blue Note(ブルーノート)からリリース。以降新主流派のヴィブラフォン奏者として数多くの作品を同レーベルに残し、1966年発売のHappenings は Herbie Hancock(ハービー・ハンコック)も参加していることから人気の作品とのこと(どこかで手に入れねば)1970年代に入って新主流派ジャズが下火になるとラテン、R&B、ファンク等のフュージョン的な作品が連なるが、ヒットには至らなかったようで、この作品もその一つになるんでしょうね。1980年代以降はストレート・アヘッドなジャズに戻りっているそうです。私は彼のリーダー・アルバムを購入は、これが初めてですが、参加アルバムとしては、 Eric Dolphy / Out To Lunch!Grant Green / Idle Moments などのを聴いています。その他ジャズファンクのオムニバスなんかにもハッチャーソンは収録されていて、Out To Lunch! はフリージャズの入り口のようなアルバムで印象深いアルバムで、ここでも Freddie Hubbard(フレディハバード)と共演していました。


 しかし、このアルバムでのフレディ・ハバードとの共演は実に12年ぶりとなったとのことですが、1曲目の Why Not なんかは当時流行りのスムース・ジャズ系で軽やかな出だし、フレディも控えめに、ハッチャーソンのビブラフォンが縦横無尽に音の洪水を創り出している。とにかくテクニックを魅せる楽曲となっている。Sundance Knows はのっけからフレディのソロ・トランペットから始まり、次の主役が登場したかのような流れは、ライブに来ているかのような演出と感じます。トランペットも粒立ちのはっきりした音色の楽器であり、ビブラフォンも短い音を連続させるのが真骨頂の楽器であり、聴いているリスナーを熱くさせる抜群の取り合わせだと、この演奏を聴いていて思います。MJQとかでは心落ち着かせる音色に感じるのに奏者によって全く変わるのが面白い。なんて思いながら聴いていると So Far, So Good あたりからはストレート・アヘッドなジャズで実にスリルに満ち溢れた演奏となるのに好感。Little B's Poem はハッチャーソンのオリジナル。ミドルテンポで落ち着いたテーマなのにハッチャーソンがひたすら弾ける名演です。それほど評価が高くないアルバムとのことですが結構熱いですね。隠れた名盤かもしれません。おススメ度は結構高いです。

marimba, vibraphone : Bobby Hutcherson
electric piano, piano : George Cables
bass : James Leary
drums : Eddie Marshall
flute, soprano sax, tenor sax : Manny Boyd
flute, tenor sax : Hadley Caliman
trumpet : Freddie Hubbard (2 to 4, 6)

producer : Dale Oehler

tracks 2, 3, 4, 6 recorded on March 1, 1977.
tracks 1, 5 recorded on March 3, 1977.

1. Why Not
2. Sundance Knows
3. So Far, So Good
4. Little B's Poem
5. 'Til Then
6. Knucklebean


▶ Why Not




  

2022年8月14日日曜日

Toots Thielemans / East Coast West Coast

 

 1922年ベルギーのブリュッセル出身で、ハーモニカだけでなくギター、口笛なども演奏されたらしい。まっすぐな音色のハーモニカで聴く人に心を届けるような演奏でした。「Toots」というニックネームはミュージシャンの「Toots Mondello」と「Toots Camarata」に由来しています。1950年にベニー・グッドマンのヨーロッパ・コンサート・ツアーに参加したことがきっかけで30歳の1952年にアメリカに移住することになります。そして「チャーリー・パーカー・オールスターズ」のメンバーとなり、「ジョージ・シアリング・クインテット」などへも参加。以降、エラ・フィッツジェラルド、クインシー・ジョーンズ、ビル・エヴァンス (Affinity)、ジャコ・パストリアス (Invitations, Live 1985, Twins Ⅰ&Ⅱ Live In Japan 1982, Truth Liberty & Soul)、Zachary Breaux (Laidback) ナタリー・コール、パット・メセニー (Secret Story)、ポール・サイモン、ビリー・ジョエル など、ジャズだけではなく幅広く活動しています。日本人ではオルケスタ・デ・ラ・ルス (La Aventura)、ポピュラー音楽やCM音楽、テレビ番組「セサミ・ストリート」でのハーモニカ・ソロなど多岐にわたるようになったとのことで、セサミストリートの耳覚えのあるあのハーモニカはトゥーツ・シールマンスだったのかと今更知りました。そして2016年故郷ブリュッセルにて死去。享年94歳でした。


 共演アルバムに名演が多いだけにリーダーアルバムは少ないといった印象がありましたがライブも含めると40枚超のアルバムを出していらっしゃるようです。ライナーノーツによるとこのアルバムの前に出した「The Brasil Project」の名前のシリーズは絶賛でした。そしてこのアルバムは、スタンダードを中心とした豪華メンバーでのジャズ・アルバムとなっています。以外にもジャズ・スタンダード中心のアルバムはこれが初めてのことで、おおよそ4分ぐらいにコンパクトにまとめられた名曲が揃っていて、スリリングさ熱さといったものは無いものの、中身は悪い訳がありません。
 バンドでの演奏も良いですが、ハーモニカという楽器の特性もあると思いますが、デュオ曲にセンスが光ります。In Your Own Sweet Way はvibesの Mike Mainieri との共演で最後の方にベースとパーカッションが入ります。 A Child Is Born は Herbie Hancock との共演でライナーノーツで塩谷哲氏が書かれているように「音楽の美しさ、強さ、大きさを改めて感じることのできる名演」かと思います。
 昔クロマチック・ハーモニカを購入はしたんですが全く上達せずに眠ったままです。こんな透明感のある音が出てっけかな?と、これを聴いて再挑戦しようとは・・・・思えないなあ。

harmonica :  Toots Thielemans
<East Coast>
piano : Lyle Mays  (1-4) 
piano : Bruce Barth (7) 
guitar : John Scofield (1,5,7)
bass: Christian McBride (1-7)
drums : Troy Davis (1-5,7) 
trumpet : Terence Blanchard  (2,4,7)
tenor sax : Jushua Redman  (1,4)
vibes : Mike Mainieri  (5,6)
<West Coast>
piano : Alan Broadbent (8,11,12)
piano : Herbie Hancock (9)
piano : Michael Lang (13) 
guitar : Robben Ford (8,10)
bass : Charlie Haden (8,10,11,12)
Dave Carpenter (13) 
drums : Peter Erskine (8,10,12)
violin : Jerry Goodman (8,10) 
tenor sax : Ernie Watts (12,13) 

executive producer : Ron Goldstein
producer : Miles Goodman, Oscar Castro-Neves

recorded At Conway Studios, Los Angeles (West Coast) & The Hit Factory, New York (East Coast) 1994

【East Coast】
1. Naima
2. In Walked Bud
3. Dear Old Stockholm
4. Groovin' High
5. Con Alma
6. In Your Own Sweet Way
7. Giant Steps
【West Coast】
8. Waltz For Debby
9. A Child Is Born
10. Take Five
11. Spring Can Really Hang You Up The Most
12. Ornithology
13. Blue In Green





  

2022年5月22日日曜日

Miles Davis / Agharta

 

 Miles Davis(マイルス)を聴いてきた人たちに衝撃を与える作品の一つに入るアルバムでしょう。実際私も行きつけのおでんバーで、Agharta(アガルタ) Pangea(パンゲア)を聴きその破壊的な音圧に衝撃を受けながら、2枚のCD音源を同時に鳴らすとヘビーなリズムの混沌さが増して、そのエネルギーだけで音楽として成立するフリージャズやノイズ系の音楽に通ずるものと酷似するといったマスターの実験にも付き合ってきた一連の作品です。
 今でこそマイルス作品も相当な数を聴くようになった私ですが、ジャズをそれほど好んで聴いていなかった時代からマイルスはラジオやTVなどで耳にすることも多く、それは大衆受けしそうなポップな作品のエレキトリック・マイルスでした。このイメージでマイルスの音楽は固定されていたのですが、エレクトリックに移行する前の歴史を聴いてみようと思い最初に購入したのが Jazz At The Plaza でした。ここら辺は所謂ジャズらしさが聴けて大人になったような気分になりました。そして次に購入したのが Bitches Brew で、聴きながら困惑し当時その良さが理解できず、ここでマイルスはよくわからない、やっぱり真のマイルス好きはこんな作品が好みなのか、私には理解できない世界だ。と暫く私はマイルスから遠ざかってしまいました。


 しかしマイルスの 古いアルバムも聴いてみるかと、聴き始めてからはその真面目な演奏ぶりに面白くなってきて、印象は一変しました。時代を追いながら聴けば聴くほど面白く聴けてきます。死刑台のエレベーターなんて小説を読みながら聴いてたら非常につまらなかったんですが、時間を置いて聴いてみると、あれっ良いじゃないですかなんてことも起きます。
そんな聴き方をしているうちに、マイルスって時代を追いながら聴いたら面白いと気付き始めて、またエレクトリック・マイルスに戻ってきたわけで聴いたことはあるけど、持っていないパンゲアもいずれ手に入れないければなりません。
 さて、そんなわけで本作はエレクトリック・マイルスの大阪コンサート1975年2月1日午後の部を収録したアルバムでありこんな刺激的な名作が日本のコンサートの収録であるということも嬉しい限りです。同じエレクトリック・マイルスの作品である Bitches BrewIn A Silent Way などはいくつかの録音をつなぎ合わせた手法での作品と言われているのに対しセッションなので当然一発勝負の録音となっていてぶっ飛び具合は中々のもの。
 このアルバムの収録時にマイルスは48歳でジャズに一線を画しエレクトリックでファンクな世界に突入、ファンク好きな私にとっては今となってはとっつきやすい録音です。

trumpet, organ : Miles Davis
guitar : Reggie Lucas
guitar, synthesizer, percussion : Pete Cosey
bass (fender) : Michael Henderson
drums : Al Foster
congas, percussion, drum (water drum), drum machine (rhythm box) : Mtume
soprano sax, alto sax, flute : Sonny Fortune

producer : Teo Macero

recorded Feb 1, 1975 at Osaka Festival Hall

1. Prelude
2. Maiysha
3. Interlude / Theme From Jack Johnson

2022年4月8日金曜日

Weather Report / I Sing The Body Electric


 1972年に発表された Weather Report 2枚目のアルバムです。まずはSFチックなジャケットに目を奪われてしまいます。1855年のウォルト・ホイットマンの詩『ぼくは充電されたからだを歌う』、レイ・ブラッドベリの1969年の短編のタイトル『歌おう、感電するほどの喜びを!』から取られたものでそれがこのジャケットのイメージということ。私がSF小説を読んでいたのはこの時代よりもっと後のことですが、その時に既にハヤカワSF文庫というSFばかりがずらりと並んだものが書店の一角を占めており、おそらくこの時代ぐらいからSFが流行っていたんでしょう。宇宙船に乗って旅や冒険をするタイプのSFはスペース・オペラと分類されていましたね。懐かしい。ブラッドベリもドキドキしながら読んでいました。アメリカのスペース・オペラのアニメなんかもTVで放送されていましたのでおそらく娯楽としてSFがアメリカも日本も流行っていたので、その流行りにインスパイアされたのでしょうか。なかなか宇宙観が出ています。


 1~4曲目のレコードではA面は、混沌としたスタイルですがウェザー・リポートらしさも感じるフリーフォームでスリリングなエレクトリック・ジャズ。Unknown Soldier は、ザビヌルっぽいんですが、よく聴くとまだ Joe Zawinul がサウンド全体を仕切っていないので、Wayne Shorter のサックスも自由に表現が出来ていることが感じられます。それに2曲目の The Moors は、ウェザー・リポートではギターが登場する唯一の曲12弦ギターが登場します。ここら辺も実に自由があるなあと感じる良い作品です。3曲目 Crystal もショーターのサックスが中心に世界観を作っていて広大な宇宙に漂っているかのような浮遊感が心地よい。4曲目 Second Sunday In August に至っては、ミステリアスではあるがキャッチーななテーマに乗って、 Crystal では漂っていたメンバーが、意思を持って宇宙を泳ぎながら散歩しているようなイメージになります。とここまでは結構統一したコンセプトと世界観が感じられますが、5曲目以降はライブとなりますので、ガラッと変わります。
 レコードですとB面にひっくり返すと違うアルバムになってしまっているわけです。レコードならひっくり返すという行為があるので、切り替えの間があるわけですが、CDではいきなり始まりますので若干の違和感は感じます。B面では、ファンク的なビートとサウンド、民族色もあるジャズ・ロックのような感じになります。楽曲表現としては私の好物の手法なのですが、このアルバムのB面に入れるとアルバムとしてのまとまりが感じられなくなるので、これじゃなくても良いんじゃないのかなあとも思ってしまいました。ちなみに原盤のLPなどには日本人のMCが収録されているようで萎えると評されている方も多かったようですが私の購入した、このCDではMCは入っていません。あまりに評判が悪く外したのでしょうが、そんなにダサいのであれば、敢えて聴きたくもありますのでYouTubeで・・なるほどですね
 数年前の私のレビューでは「非常にクセが強いアルバムですが、きっと5年後、10年後に聴けば、自分の中の感性も変わりまた受ける印象などが変わるそんな予感がします」と書いていました。後期のジャコ加入後は好きだけど、こちらはこちらで味がある。
10年経たずに聞いたら印象変わってました🎵

keyboards : Joe Zawinul
reeds : Wayne Shorter
bass : Miroslav Vitous
drums : Eric Gravátt
Eenglish horn : Andrew White (1)
flute : Hubert Laws, Jr.
percussion : Dom Um Romao (2)
trumpet, piccolo trumpet : Wilmer Wise (1)
twelve-string guitar : Ralph Towner (2)
vocals  : Chapman Roberts (1), Joshie Armstrong (1) , Yolande Bavan (1)

All side A selections recorded in Columbia studios, New York City: A1, A2 in November 1971; A3, A4 in January 1972.

All side B selections recorded during a "standing room only" concert performance January 13, 1972 in Shibuya Kokaido Hall, Tokyo, Japan.

1. Unknown Soldier
2. The Moors
3. Crystal
4. Second Sunday In August
5. 【Medley】:  Vertical Invader, T.H., Dr. Honoris Causa
6. Surucucú
7. Directions



2022年4月7日木曜日

Mike Stern / Time In Place


 思い出のMike Stern(マイク・スターン)のアルバムです。大学に入学して何か音楽活動をしたいと思って、ロック研究会とジャズ研のどちらに入ろうか迷い、先輩方の新入生歓迎の演奏会でジャズを聴き、ロックをやるうえでもジャズは絶対に勉強にあることを感じジャズ研に入会したは良いものの今までジャズなんてものを聴いたことが無い。とりあえずコンボを組んでスタンダードを練習するもののお手本となる音源をメンバーから貸してもらってもギターは入っていないものばかり。ビッグバンドに参加しないか、と言われて練習に参加するものの、パワーコードばかり押さえてきたので、4つもののリズム・ギターなんてやったことが無いと何をどうしたら良いものかさっぱりわからず状態でした。それでも少しづつ考えながらジャズに参加していましたが、今まで手を付けていなかったフュージョンでもジャズ研は良いことがわかり、先輩からジョンスコを薦められましたが、聴いたとたんに百年早いことがわかり、カシオペアはタイプじゃない。で探しながら出会ったのが、The Gadd Gang と Mike Stern でした。


 ラジオでロックっぽいフレーズのフュージョンだったので、とりあえずCDを購入したのがこのアルバムです。ジャズコンボも組んでいましたが、スタンダードは当時スタンダードばかりのコンボは、ジャズギターはどんな感じで弾いたら良いのかさっぱりわからない自分には、つまらなくかったので、とりあえずベースとドラムを同年代に頼み込みコンボを結成のジャズ研でGossipのコピーにトライした記憶があります。しかし、ドラムとベースはやっているうちに拍が解らなくなるようで中々てこずりました。と言うか結局は人様の前で披露できるまでに至らなかったのですが、このようなフュージョンを弾くこともなかったので私的には、ギターの指盤上でメカニカルに動く、このコピーはなかなか勉強になりました。もしかしてこの曲はスターンの練習している時とかに、このフレーズは出来たんじゃないのか?とも思えるメカニカルな動きが、こんな響きになるのかと新鮮でした。
 さてそんな、Mike Sternですが、YAMAHAのギターをずっと使っておられて、シグネイチャーモデルはPACIFICA1611MS

希望小売24万(高い?〉


私が初代テレキャスを購入した時に、色をナチュラルにしたのはマイクスターンの影響も若干ありです。今見ると全く違いますけど、スロットで大勝ちした時に購入しました🎵

guitar : Mike Stern
keyboad : Key.Jim Beard
organ : Don Grolnick (4)
bass : Jeff Andrews
drums : Peter Erskine
percussion : Don Alias
tenor sax : Bob Berg (2, 3, 4, 5, 6),Michael Brecker (1, 7)

producer : Steve Khan

1. Gossip
2. Time in Place
3. Before You Go
4. No Notice
5. After All
6. Four Shades
7. Chromazone

Michael Brecker Bandでの
Gossip
1989年 Live Under The Sky

  

2022年4月6日水曜日

Formerly Known As Prince / The Gold Experience


 数年ぶりで久しぶりに聞いていますが、まあカッコイイし凝ってますよ。大ヒットしたことも納得のアルバムですね。購入時は、レンタルCDの中古販売品というのがシールからわかります。Purple Rain とかが流行っていた当時はあの独特のボイストーンが気持ち悪かったはずなのですが、たまに聴くようになり、今聴けば懐かしさもありながらかっこいいもんだと評するまでの自分の中の経時変化は今更ながら自分でも驚くものがあります。小学生の頃は生キャベツが大嫌いだったのに、大学の時に友人たちでトンカツ食べに行ったら「あれ?食べられるじゃん」と言った変化と似てる?かな。


 2016年に歳で亡くなり随分と月日が経ちました。見た目にもかなり強烈なインパクトありますが、音も強烈なインパクトなのですが若い世代は、誰それ?なんでしょうかね。ロック好きには知っておいてもらいたいアーティストの一人です。
 このアルバムは Waner がプリンスという名前の著作権を所有することになっているとのことで、プリンスが腹を立てていた。自由に作品を創作する権利、作品から得られる利益、作品の原盤権はレコード会社ではなくアーティストが所有すべきということにで喧嘩となり契約がこじれて、Prince(プリンス)の名前を捨てていた時代のアルバムで、名前は ラヴ・シンボル と呼ばれる男性(♂)と女性(♀)の記号と、ラッパを思わせる記号をくみあわせシンボルマークに改名されたとのこと。彼は1995年当時、自らの右頬に“SLAVE”(奴隷)とペイントするなどし、所属レコード会社や音楽業界と戦いを繰り広げていたこともあり、その怒りがアルバムにも反映されたテンション高い作品となっています。CDはしばらく廃盤になっていて今は再発されているようです。
 でアルバムのインパクトはやはりK-1のテーマ曲になってた Endorphinmachine でしょうか。強烈なギターのリフのイントロと不気味なシャウト。The Most Beautiful girl in the World は、昔のソウルにありそうなベタな曲名でサウンドもプリンス風ではありますが、昔のソウルを意識してますかね。最初の奥様、Mayteに贈った曲だそうです。そして未来へ向かうような世界観のある Gold です。全部プリンス節であるのが驚きでありますがその落差が大きくこれだけで怖いぐらいの才能を感じますよね。すごいな🎵

1. P Control
2. NPG Operator
3. Endorphinmachine
4. Shhh
5. We March
6. NPG Operator
7. The Most Beautiful Girl In The World
8. Dolphin
9. NPG Operator
10. Now
11. NPG Operator
12. 319
13. NPG Operator
14. Shy
15. Billy Jack Bitch
16. I Hate U
17. NPG Operator
18. Gold


▶ Gold


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2022年4月5日火曜日

Funkadelic / Hardcore Jollies


 一般的な世間からしたら派手な見た目のジャケットで、音自体もやりたい放題に感じる大好きなアルバムです。アメリカではあまり受けなかったそうですが、日本人の私にはファンクサウンドにぐちゃぐちゃのロック・ギターは、かなり響いてきます。
 ファンカデリックはこの年はアルバムを量産していて2月に Mothership Connection、7月には The Clones of Dr. Funkenstein、このアルバムは10月リリースで Westbound レーベルを離れて、Warner へ移籍した第一弾となっています。
 看板ギタリストのEddie Hazel(エディ・ヘイゼル)、次のギター・ヒーローとなるMichael Hampton(ハンプトン)、「おむつ」ギタリストの Gary 'Dowop' Shider(ゲイリー・シャイダー)がサウンドの要となっています。また Bernie Worrell(バーニー・ウォーレル)のうねるキーボードもこのパンチあるサウンドに広がりを持たせカラフルなスパイスを効かせてます。また、この形態にはホーン隊がいないくて、パーラメントとは違ったファンク・スタイルでハード・ロックに通じる激しいエレキギターが特徴だが根底に流れるものはロックではなくやはりファンクであるところがノリに乗っているファンカの魅力が満点のアルバムです。


 Funkadelic、P-FUNKは大好きなんですが、その実態と活動の流れが今一よくわからないので、最近は 河地依子著の P-FUNK を読みながらフムフムと聴くことも多いのですが、今回も見ていたら、3曲目の If You Got Funk, You Got Style には、正式加入前のDennis Chambers(デニス・チェンバース)が叩いているとのことですが、デニスは未だ17歳の高校生でクレジットはないらしい。(正式加入は卒業後の78年です)そう思って聴くと、確かに細かな細工のドラミングのような気がします。また、このアルバムの Cosmic Slop はライブとなっていて Mothership Connection のライブのはずですが、観客の声は入っていません。なぜかと言えばリハーサル音源だからとのこと。なるほど・・
 いつも Funkadelic、P-FUNK を聴くと変態的な音楽だなあと思いますが、このアルバムは割と素直にファンクを楽しめる一般大衆にもおすすめできるものかと思います🎵

vocal :George Clinton, Ray Davis, Fuzzy Haskins, Grady Thomas, Calvin Simon, Garry Shider, Glenn Goins, Gary “Mudbone” Cooper
keyboads : Bernie Worrell
lead guitar : Michael Hampton, Eddie Hazel
guitar : Eddie Hazel, Gary 'Dowop' Shider, Glen 'Gone Gouster' Goins
bass : Boogie Mosson, Bootsy Collins, Jimi Calhoun on "Comin' Round the Mountain"
drums : Jerome Brailey, Buddy Miles on "Comin' Round the Mountain"

producer : George Clinton

1. Comin' Round The Mountain
2. Smokey
3. If You Got Funk, You Got Style
4. Hardcore Jollies
5. Terribitus Phase Two
6. Cosmic Slop (Live)
7. You Scared The Lovin' Outta Me
8. Adolescent Funk





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2022年4月4日月曜日

James Brown / Live Sex Machine


 Made In Sweden のシールが貼ってありジャケ写の裏は真っ白で、ほぼブートレグだと思いたら Success というヨーロッパのコンピ・レーベルからの発売でした。発売は1989年ですが、いつ、どこのライブでか、バンド・メンバーは誰なのか?なのかは全くわかりません。しかし正式の契約とリリースであればもう少し情報があっても良いものと思うのでブートレグの疑いは未だ継続です。ジャケ写は、2種類存在するようです。
 Sex Machine 自体はライブ・アルバムとして正式リリースされているものはあるが、これとは曲目や演奏時間は異なるため全く違うものです。正式な盤の方は、前半の5曲はスタジオで録音されたものに観客の声をオーバーダビングし、ライブ風に仕上げたもの。6曲目以降が実際にジョージア州オーガスタにて行ったライブ音源となっています。


 残念なブートレグとは思われますが、このライブの演奏はすこぶるキレは良くカンペキであります。しかし音はラインで録ったような音ではなく遠くに聞こえるので、少し性能の良いレコーダーを置いて録音したような音質です。観客の声援が近くに聞こえるようなことは無いので客席で録音した確率は低いものと思われます。James Brown は好きなのですが、それほど研究している訳では無いので演奏を聴いてこれは誰が参加しているのかは区別はつきません。ですがバックのメンバーが違うとスカスカだったりもします。これはスカスカではないタイトで切れの良いサウンドの奴です。Georgia On My Mind のサックス・ソロが終わったところで、メイシオ・パーカーと言っているのが聞こえましたが、それ以外にメンバーを推測できるところは、今のところ聞き取れていません(もう一回ちゃんと聴くかな)
 いつも思うんですが、ライブでずっとこんなにタイトに正確にリズムを刻み続けるのはバンドのメンバーはご苦労なことです。単純ではありますが決めは至る所にあるし、恐らくミスするとオヤジは怖そうだし、クビになりそうな気はしますし、結構な重労働だよなあと思ってしまいます🎵

1. Sex Machine
2. Cold Sweat
3. Prisoner Of Love
4. Georgia On My Mind
5. Get On The Good Foot
6. I Got The Feelin'
7. (Give It Up Or) Turn It Loose
8. Hot Pants
9. Try Me
10. It's Too Funky In Here
11. It's A Man's Man's Man's World
12. Please, Please, Please
13. I Can't Stand Myself (When You Touch Me)
14. Jam





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