Marcus は、他のミュージシャンの作品に参加、プロデュースしているほうが圧倒的に良作が多いと私は感じます。Marcus のソロ・アルバムには、試験的に作ったようなボーカル曲とか、凝りすぎたコンセプトなんじゃないの?マニアだなみたいな曲がいっぱいありますが、今作は素直にマーカスのベースがたっぷり楽しめて楽曲のセンスも良いと思える作品です。
「The Blues」様々なジャズメンの言葉がイントロでサンプリングされてから始まりますが、曲がちっともブルースでなく、ジャズっぽくも無いところが Marcus らしさ。
Lester Young: “Everybody plays the blues...” Billie Holiday: “Blues to me is, like, sort of a mixed up thing — you have to feel it...” Charlie Parker: “There was nothing to do but play and we had a lot of fun trying to play, you know...” Joe Zawinul: “It’s hard to explain...” Charlie Parker: “Plenty of jam sessions...” Lester Bowie: “It’s hard to... It’s just hard to describe...” Joe Zawinul: “It’s hard to explain — everything you cannot explain because if you could, you wouldn’t have to play it...” Charlie Parker: “Plenty of jam sessions, but basically speaking, much poverty...” Lester Young: “Blues? Everybody plays the blues — and have ‘em too!” Miles Davis: “You know I play anything I feel like playing...” Duke Ellington: “As a result of a certain musician applied to a certain instrument, you get a definite tonal character...”
「Eric」は、ギタリストの Eric Gale のボイスを冒頭でサンプリング。このアルバム制作の前年 1994年5月25日 に Eric Gale は亡くなっていますので追悼曲の意味もありそうです。ギターは Hiram Bullock が弾いていて、Eric っぽさま微塵もありません。それどころかソロ部分のハイライトでは David Sanborn のライブ盤の Straight to The Heart の Smile の サックスとギターのかけ合い部分が、Marcus がサックスに替わって再現されているのが今回の発見でした。
「True Geminis」今度は Miles Davis のボイスサンプリングです。s がつかない Gemini は 1曲表示45分 の超有名盤ですが、ブート・レグなんで、この盤を思っての作品かどうかはわかりませんし、もちろんマイルスっぽさの欠片もありません。フレットベースをソロ楽器として使った Marcus らしさ溢れるフュージョンです。
普段は店で飲むときは、わたくしウイスキーをストレートではなくロック派です。最近タバコの吸いすぎか歳のせいか、ロックで飲んでもムセてしまうことがあり、1時間以内に急ピッチで3杯かけつけで飲むことも多いのですが、急ピッチだと気持ちよくなりすぎることも多いのでチェイサーは、いつも頼んでいます。したがって最近私は「Straight, With Chaser」だなあ、と思いつつ家でレモン酎ハイ飲みながら、聴きなおしながらこれを書いています。
改めて「Straight, No Chaser」という曲をおさらいすると、Monk が1951年に作曲した、Eb majorのシンプルな12小節ブルースです。初演は1951年のブルーノート・セッションとのことです。モンク自身もこの曲の様々な録音を残していますが、他の演奏では Miles Davis の Milestones (1958) で録音されたバージョンがヒットして以降に、多くのミュージシャンが演奏してスタンダードとなったようです。
Monk の他アルバムでは Mulligan Meets Monk (1957), 5 by Monk by 5 (1959)、「Live At The It Club - Complete (1964)」などで録音されています。1989年にはクリント・イーストウッド製作総指揮で、セロニアス・モンクの生涯と音楽のドキュメンタリーを描く映画「Straight, No Chaser」のタイトルにもなっています。このサントラ盤は、最近購入したのですが本ブログには未だ掲載していません。購入後はいつもの音楽好きの集う「おでんバー」に持って行ったのですが、いつも聴いていた Straight, No Chaser と違う気がするとマスター、他の方との会話にさえぎられて回答だしていませんが、マスターの耳と記憶は正しいです。また持って行って正解を出しときます。
I didn't know about you Duke Ellington 作品で、もともとは1942年に「Sentimental Lady」というインストとして発表され、1944年に作詞家のBobby Russell が歌詞をつけ、「I Didn't Know About You」というタイトルに改題され、ボーカル曲として生まれ変わりましたロマンティックでどこか哀愁を帯びたラブバラードです。ということは、インストなんだから Sentimental Lady じゃないか?とは思いますが、Monk の聴いてた元ネタが違うんでしょうか。Monk流 アクセントは少なめで、3拍目にアクセントをつけたモタツキ感が粋で、Charlie Rouse のサックスも、どこかよそ行きでジェントルマンな雰囲気が良い感じです。
Straight, no chase このアルバムでも円熟期のモンク・カルテットでの十八番となっている演奏で余裕で息がぴったりと合っている演奏です。Charlie Rouse のソロの途中でモンクは伴奏をやめてしまいラウズは延々とソロを続けざるを得なくなる趣向も面白いですし、その後のモンクのソロも曲を熟知しているからこその実験のように音を確かめながら展開していくソロも好きな展開です。
Japanese folk song 16分の Japanese folk song「荒城の月」ですね。これについては誠かどうかはわかりませんが、モンクが来日公演を行った際に、あるジャズ喫茶のオーナーからアンティークなオルゴールをプレゼントされ、そのオルゴールの曲を気に入って、帰りの飛行機の中でずっと聴いていたのが「荒城の月」でそのオーナーがアメリカにモンクの演奏を聴きに行った時に演奏してくれたのがオルゴールの曲「荒城の月」だったそうです。日本人なら皆さん知っている滝廉太郎の唱歌で、印象的なメロディは確かに名曲で、日本の曲がこうして取り上げられるのは誇らしいことではありますが、小学生時代に強制的に歌わされていたこのメロディーは好きで歌っていたというよりは、音楽の授業の時間が苦手だった私には、強制的に覚えさせられ歌わされていたイメージの方が強く残り、手放しで凄いですねえとかこれは名演ですねとか思いながら聴くテーマではないかなあと感じてしまいます。
Between the devil and the deep blue sea 1931年、数々の名作を手がけた作曲家 Harold Arlen、作詞家 Ted Koehler の作品で、「悪魔と深い青い海の間に挟まれる」=「前進も後退もできない絶体絶命の窮地(進退窮まる)」を意味して、「あなたのことは大嫌いだけど、でも愛さずにはいられない」という、恋のジレンマが描かれています。Monk のストライド・スタイルに強く影響を受けたスタイルを、この1931年の古き良きスウィング・ナンバーを演奏するにあたり、モンクは得意のストライドを披露しています。、サビの部分で突然キーを半音上げ、後半でさらに全音上げるなど、モンクならではの独自のトリッキーな転調が随所にあります。
We see 「We See」というシンプルで抽象的なタイトルですが、これはモンク独特の「世の中や音楽をどう捉えるか」というユーモラスな視覚的アプローチが反映されていると解釈されているとされています。子供の遊び歌や童謡のようなシンプルがありながら、その裏ではモンク特有の不協和音、アクセントが緻密に配置されています。
キーボディストの Tom Coster は、Santana (サンタナ)に、 1972年から1978年にかけて6年在籍して、あの Europa (Earth's Cry Heaven's Smile) 哀愁のヨーロッパ の作曲者でもあります。サイドマンの活動が多いと思われますがソロアルバムも9枚ほどあり、ラストは 1998年の Cause and Effect(ラリー・コリエル、スティーヴ・スミスとの連名)となっています。このジャケットからはジャズ系の人かクラシック系の人かと思われるような写真ですが、このアルバムは攻めるフュージョン系の曲が中心となっています。
このアルバムの発売は1993年なので私がフュージョン・アルバムを買いあさっていた時代で、恐らく新譜で購入のはず。購入動機はタワレコの新譜試聴コーナーでしょう。このころは、間違いなく Tom Coster に興味は無く当時売れっ子メンバーが揃っていたので購入したものと思われます。なにせ、ボブ・バーグ,デニチェン,フランク・ギャンバレ、アルフォンソ・ジャクソンなんですから。若干チックのエレクトリック・バンドみたいな気もしないでもありませんが、やはり購入後も間違いではなかったアルバムです。
サンタナのバンドに長く在籍したこともあるせいか、Then And Now には、ラテン風味のある曲に魅力を感じます。完全なラテンは Best Of Friends なんてカリビアンな曲もあります。その反面 エレクトリック・バンド が好きな方にはTo Be Or Not To Be、Dance Of The Spirits、Thinking Of You、Turkish Delight、Caribbean Sunset が良いですね。
Welcome... To Myy "Chambers" なんて曲がありますのでよほどデニチェン好きなのでこのアルバムから共演なのかと思ったら、その前の Gotcha!!、Did Jah Miss Me?!? にも参加しています。何があったのか?
かなり完成度の高い作品なので当時のサウンドを懐かしみたい人には、聞いたことがなかったら是非ともお勧めしたいアルバムです。ちなみにプロデューサーの Jr は息子でやはりキーボディストとのこと。
sax : David Sanborn
bass : Marcus Miller
electric guitar : Michael Sembello
drums : Omar Hakim
keyboards, synthesizer : Don Freeman
percussion : Paulinho da Costa
1. Port of Call
bass clarinet : Bob Mintzer
clavinet : George Duke
guitar : Buzzy Feiten
2. Better Believe It
synthesizer : Lance Ong
3. Rush Hour 4. Over and Over
organ : James Skelton
sax : Bill Evans
5. Back Again
backing vocals : Cruz Baca Sembello
percussion : Malando Gassama
synthesizer : Spike
vocals : Michael Sembello
6. As We Speak
synthesizer : Spike
7. Straight to the Heart 8. Rain on Christmas
synthesizer : Lance Ong
synthesizer : Spike
9. Love Will Come Someday
backing vocals : Cruz Baca Sembello
french horn : Robert A. Martin
synthesizer : Spike
vocals : Michael Sembello
タイトルの「Hideaway」は日本語で「隠れ家」の意。私が最も好きなライブ・アルバム Straight to the Heart でも演奏されていて学生の時にライブの方を先に聴きこんでいます。社会人になってからこのアルバムを購入してよりソウル的であり、短いリバーブのエフェクト処理されていたオリジナルは不思議な感覚でした。
改めてメンバーを見てみましたが主題曲だけ、私の大好きなギタリスト Hiram Bullock が参加していますが未だロック小僧の自己主張は少な目で、アルバム全体では David Spinozza がギターを弾いています。またベースの Marcus Miller は2曲目のバラードにだけ参加、全体では Neil Jason が起用されています。パーカッションは、この後もサウンドの核となる Ralph MacDonald、ドラムは Steve Gadd、キーボードは Don Grolnick で、プロデューサーも務めています。この後のフュージョン時代のサンボーンの核となるメンバーが、チラホラしていること、マーカスばかりが印象にありますが、実はキーボードの Don Grolnick がサンボーンサウンドに重要な役割を果たしてくることがわかります。
長い間愛聴してきましたが、参加ミュージシャンなどを、じっくり見て聴いてくることも無かったです。レビューです。Hideaway 少しレトロで野暮ったいアレンジが魅力です。サンボーンがキーボードを弾いて Don Grolnick がクラビを担当してました。時代を感じますが歴史的名作と言われたのは、この曲があったからでしょう。ハイラムのギターは全く目立たないのにも感動。Carly's Song の Carly's はCarly Siom(カーリー・サイモン)のことで、楽曲にバックグラウンドボーカルで参加している James Taylor(ジェームス・テイラー)の当時の奥様とのこと。調べてみると結婚は1973年~1983年だったので、このアルバムのリリースの1980年当時は未だご夫婦の時代。作曲はサンボーンで James Taylor は参加していませんでした。今まで聴いてきたけど、そんな謂れがある曲とは理解していませんでした。とても美しい曲でストリングスの入ったサウンドです。レトロなアレンジとは思いますが時代を感じる古さは無いですね。Anything You Want これは昔のフュージョン風ですね。サックスに、かかった深めのリバーブと David Spinozza のチャカポコ・ギター、クラビ・サウンドが古臭さを醸し出しています。The Seduction (Love Theme) いかにもサンボーンらしい楽曲の広がり、ギターの Jeff Mironov はロック系の人かと思ったら1970年代に活躍したセッション・ギタリストとのことでビッグバンドなどにも参加しているジャズ系ミュージシャンでした。Lisa サンボーンの Inside、Straight to the Heart にも収録されている派手さは無いがお馴染みの曲です。少しづつ印象が違います。このアルバムが一番野暮ったい印象だったのですが改めて聴き直すと、そうでも無い。でも個人的には Inside が一番良いかもしれないです。If You Would Be Mine ポップス的な楽曲ですがこれは昔風の時代を感じる音ですかね。サンボーン特有の煽りがいっぱい出てきて楽しいです。Creeper 怪しい感じのベースラインとテーマが独特の多重録のサックスのテーマが魅力。アーシーな雰囲気があって、このアルバムの中でも印象的な曲で、これが出てくると Hideaway だってなります。インパクトは一番あります。Again An Again 締めの曲はソウル要素の入ったこの曲です。なんとなく The Gadd Gang あたりの匂いも感じる曲で、Steve Gadd が叩いているんだなあと主張がある曲ですね。
抽象絵画を見ているような気分の独特の世界が聞ける1964年のブルーノートでの作品。プロデューサーは、やはりアルフレッド・ライオンでしかけてきています。このアルバム「Out To Lunch」の録音後、約4ヶ月後の1964年6月29日にミンガス楽団のヨーロッパツアーに参加中、糖尿病による心臓発作のため、西ベルリンにおいて享年36歳で客死で急逝される前の遺作となった作品です。
Diablo's Dance はブルージーにピアノとのユニゾンでダイナミックなスイング、Round Midnight はオルガンとともにアーシーな曲になっていて、編集が良いのだろうがフルアコのギターの音と弦の響きが良い、Straight No Chaser はテンポ早めのドラムレスでの演奏でかえってスリリングにリズミカルに聞こえます。Nica's Dreamはホレス・シルバー作の名曲で実にリラックスした演奏で、何よりもわかりやすい演奏なのが良い。Darn That Dream でまたオルガンの Melvin Rhyne との共演となるが、あまり黒さを感じないオルガンとの演奏がしみじみときます。おなじみ Take The A Train はライブ感あふれる演奏で跳ねるリズムがノリよく客を盛り上げようと煽るような演奏で遠くで客が盛り上がっているのも録音されています。そしてMisty、Body And Soul と不滅のスタンダードが続き Misty はギター控えめにピアノメインで、締めは After Hours Blues ですからライブが終わった後の自由なセッションなのでしょう。リズム&ブルースのセッションで好き勝手な演奏でギターアンプの音量を上げて少し歪ませてみたりゲラゲラ笑いながらの実に楽し気な演奏は延々と続くようなフェイドアウトでした。ジャズ・ミュージシャンも、やっぱり好きなのねって親近感でホッコリします。