2021年7月24日土曜日

本日のCD Kassav' ♪ Vini Pou


 友人の影響でラテンに凝った時期のアルバムでその頃に仕入れた「Kassav' (カッサブ)」は、だいぶデジタルな作りの軽いノリのカリブ海系で、ラテンを片っ端から訳もわからずにジャケットだけ見て購入してしまったパターンで、結果正直趣味ではないものにも手を出してしまった懐かしい盤です。若かりしときの思い出のようなものですね。
 ジャンル的にはフレンチ・カリビアンと呼ばれるようで、ギタリストでヴォーカルの Jacob Desvarieux を中心にパリで結成されたグループ Kassav' の1987年リリースの作品。フランスのダンス音楽 「Beguine」 などの伝統とエレクトロニクスを融合させた音楽 「Zouk」 の代表的グループ。(完全に受け売りなのでフレンチ・カリビアン ≒「Zouk」なのかは不明です) 
 正直この「軽薄で人工的なつくりのカリブ海音楽」は今聞いても心に響くものは、ほぼ皆無ですが、外人がいいっぱいのライブハウスのサルサ・パーティに行くとこの手の音楽は必ずつなぎでかかり、皆さんノリノリで踊ります。また最近は私とんとご無沙汰のロシアン・パブで(実際はロシア人いなくても白人ならロシアンパブで働けるみたいですが)カラオケとかが、入っていない時に外人若い女子用のBGMとして、このタイプの曲がかかってることも多いですよね。なのでおそらくワールド・ワイドには懐メロとして成立する分野であるのでしょう。ノリが良くて楽しいことは間違いないですが、チャラくて深さは無いよなあ。まあこの手の音楽に深さは要らんと言えば要らないですか。でかい箱でDJのようにしてかけたら低音バンバン響いてひたすらビートを聴きながら踊れればOK。
 ですが私は日本人なんで・・・という印象です。

guitar, vocals : Jacob F. Desvarieux
vocals : Jean-Philippe Marthely, Jocelyne Beroard, Patrick Saint-Eloi
chorus : Edith Lefel (5), Jean-Paul Pognon, Sylvie Ayoun
programmed by (Fairlight), synthesizer : Celmar Engel
keyboards : Jacques Mbida
keyboards, vocals : Jean-Claude Naimro
bass : Georges Decimus
drums (simmons) : Philippe Brai
drums : Claude Vamur
percussion : Dédé Saint Prix (5), Roger Raspail, César Durcin
sax : Alain Hatot, Claude Thirifays
trumpet : Eric Jiausserand (5) , Freddy Hovsepian, Jean-Pierre Ramirez
trombone : Claude Romano (2), Hamid Belhocine
violin : Alain Kouznetzoff, France Dubois, Roger Bertier

The Phenix Horns
alto sax : Don Myrick
tenor sax : James Roberts (4)
trombone : Louis Satterfield
trumpet : Harry Kim, Rahmlee Davis

1. Sye Bwa
2. Flash'
3. Souf' zouk
4. Zou
5. Soleil
6. Ayen pa mol'
7. Zot' Vini Pou
8. Es' se an la fet
9. Rosa
10. Pale mwen dous'
11. Chouboule





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今週はロイ・ハーグローブとカーティス・フラーが酒のつまみに

 

 今週は木、金がお休みですが木曜は休肝日として酒は飲みませんでした。さて未聴CDの中から明日は何を聴こうかと選んだ2枚はロイ・ハーグローブとカーティス・フラー

 個人的にはロイ・ハーグローブにかなり期待しながらの選抜でした。さて金曜にどちらを最初に聴くか悩みますが私は好きなおかずは最後にとっておくタイプなのでカーティス・フラーから聞きます。ズート・シムズとトミー・フラナガンとの共演に興味はありますが1961年録音とのことで、それなりに古い音なんだろうと思いながらCDをかけると、あらまあ楽しいこと。グイグイとジンビームが進んでしまいます。ズートのエロくてわざとらしいサックスとカーティスの若々しい音のトロンボーンは相性が抜群でした。いやこれはホントにお勧めです。

 そして本日期待の真打のロイ・ハーグローブです。スタンダード曲集ですがはじけ飛んでくれるに違いないと思いながら、沖縄黒糖ラムを頼みながらCDをかけます。録音もよく澄んだトランペットが気持ちよく始まります。しかし何かが物足りない。聴いているうちに線が細いのかなあ。もしかしたら一枚目の勢いが強すぎたのかもしれません。自身満々でこれは良いはずだからと言ってかけた割には皆様の反応も薄く順番は確実に間違えたと反省です。しょうがないなあと値段も安いジンビームに戻ります。しかし金曜は未開封の音源を良い音で聴く日と決めているのでこれからも失敗はあることかと思われます。でもこうやってああだこうだと言いながら聴くのもジャズを聴く楽しみです。最近マスターも今日は何?と金曜は楽しみにしているようですし義務的に続けます。

2021年7月23日金曜日

IQ84 村上春樹 の BOOk1 後編

 


 ノルウェーの森を読んだので、もう一作読んでおこうと IQ84 を選択してみた。読み終わったと思ってタイトルを見てみるとBOOK1前編、BOOK2後編とある。何か気になって検索してみたらどうやらこの本は、BOOK1、2、3 の前編、後編からなる全6冊と書いてあるではありませんか😱 下巻を読み始めたときに、少し話が飛躍しているとは感じていたのですがなるほどそういうことでしたか・・・と言うことでまずは古本屋に行って残りを探してみて・・・・と前回のブックレビューでした。

 購入してきたんで、まずは1の後編です。1の前編~2の後編へと飛躍していた話が埋まっていくわけで、謎解きの答え合わせのように読めました。が、先がわかっている分、いやいやそこは次にこう展開するんだよ、天吾くん。今悩んでいてもしょうがないんだ。などと思いながら読んでしまうのでドキドキ感と不思議感は若干薄れてしまっているかもしれません。ここでは「ふかえり」と「天吾」が段々と距離を詰めてきて機械のようだった「ふかえり」に人間味が感じられてくる。そして少しだけリトルピープルが登場する。

 で次の2の前編に行こうと思ったら、2の後編をダブって買っていることに気が付き、3の前編を先に読み始めました。謎解きの答え合わせは未だ埋まっていません。2の前編は手に入れてますがこうなったらあえて順番を崩して読んでやります。そして最後の3後編で完結する訳ですね。先に自殺した青豆が生きていたりしたらどうしようと思いながら3の前編を読んでます。

2021年7月22日木曜日

本日のCD Eric Dolphy ♪ Out To Lunch!

 

 抽象絵画を見ているような気分の独特の世界が聞ける1964年のブルーノートでの作品。プロデューサーは、やはりアルフレッド・ライオンでしかけてきています。このアルバム「Out To Lunch」の録音後、約4ヶ月後の1964年6月29日にミンガス楽団のヨーロッパツアーに参加中、糖尿病による心臓発作のため、西ベルリンにおいて享年36歳で客死で急逝される前の遺作となった作品です。
 「チャーリー・パーカーのコピーからスタートしたエリック・ドルフィーは、当初伝統的なスタイルのジャズマンだったが、最後はフリー・ジャズの入口にまでたどり着いた」と言われる作品で、全くのフリーではなくて、テーマとアドリブを繰り返す様式は保たれているので「フリージャズの入口」と言われているわけです。
 全曲ドルフィーによるオリジナルで、ドルフィーの独壇場とはならずに当時の新主流派の他メンバー面々もドルフィーの意図を理解して緊張感みなぎるプレイを展開しています。特に気になるのはトニー・ウィリアムス。基本は4beatを刻みながら突き刺すようにタムを叩き、鋭いハイハットを自在に入れてくる従来のジャズの伝統とテクニックを見せながら従来のジャズとはかけ離れたプレイ。ここら辺がこの作品が抽象絵画のような作品でありながら聞きやすく感じて決してとっつきにくくない印象にさせていると思われます。ピアノレスの演奏というのも珍しくてインパクトがあります。
 ここらへんの加減がフリージャズには明るくないけど最近は聞かなくもない程度の、私のようなリスナーにはちょうど良い深さです。新しい音楽の方向性を見つけようと追及しているジャズメンが色々な試みをしていた時代も、感じることのできるアルバムで世に傑作と評されているのも納得の一枚です。

alto sax, flute, bass clarinet : Eric Dolphy
trumpet : Freddie Hubbard
vibraphone : Bobby Hutcherson
bass : Richard Davis
drums : Anthony Williams

producer : Alfred Lion

1. Hat And Beard
2. Something Sweet, Something Tender
3. Gazzelloni
4. Out To Lunch
5. Straight Up And Down






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2021年7月21日水曜日

本日のCD Miles Davis ♪ Poggy And Bess

 

 「Porgy & Bess」はジョージ・ガーシュウィンが死の2年前にあたる1935年に作曲したオペラで小説家 Edwin DuBose Heywardの小説の自身の住むチャールストンを舞台にした小説「Porgy」 を発表し、これを妻のドロシーの協力を得て1927年に舞台化したものです。このオペラを収録したものはクラシックも含めかなりの数の音源が出ていますが、ジャズ・アレンジでは、ルイとエラのアルバムと、このマイルスとギル・エバンスのアルバムが代表格でしょうか。他メル・トーメとフランセス・フェイ、サミーデイビスJrとカーメン・マクレエのアルバムなども有名です。MJQもやってましたのでそれも是非聞いてみたいものです。
 もともとのオペラの時の主要曲は ①Summertime、②My Man's Gone Now、③I Got Plenty o' Nuttin'、④ Bess, You Is My Woman Now、⑤It Ain't Necessarily So、 ⑥I Loves You, Porgy、⑦ O Lawd, I'm On My Wayでした。このマイルスのアルバムでは①②④⑤⑥が取りあげられ曲順もオリジナルとは異なっています。
 さて色々な作品が残されているPoggy And Bessですが、このギル・エバンスとの共作のオペラ作品のサウンドトラックとして聴くと、歌がないせいかかなりクールな演奏の印象を受けます。ギル・エバンスと残したアルバムは第1作は、Miles Ahead で、第2作が本作、そして、第3作が、Sketches of Spain(有名ですが私には少し物足りなかった)。ギル・エバンスがオーケストラルにアレンジし、マイルスがソロを取るという手法は、Miles Ahead はまだ聞いていないけど、今のところこの作品が一番好きな作品です。

trumpet, fluegelhorn : Miles Davis
conductor : Gil Evans

sax : Cannonball Adderly, Daniel B. Banks
trumpet : Bernie Glow, Ernie Royal, Johnny Coles, Louis R. Mucci
french horn : Gunther Schuller, Julius Watkins, Willie Ruff
trombone : Frank Rehak, Jimmy Cleveland, Joseph Bennett, Dick Hixon
tuba : Bill Barber
flute : Jerome Richardson (1, 6, 7), Phil Bodner (2 to 5, 8 to 13), Romeo Penque
bass : Paul Chambers
drums (1, 3-7, 9, 12-15) : Philly Joe Jones
drums (2, 8, 10 & 11) : Jimmy Cobb
producer – Cal Lampley, Teo Macero

recorded at 30th Street Studio, NYC, July 22 & 29 and August 4 & 18, 1958.

1. The Buzzard Song
2. Bess, You Is My Woman Now
3. Gone
4. Gone, Gone, Gone
5. Summertime
6. Oh Bess, Oh Where's My Bess?
7. Prayer (Oh Doctor Jesus)
8. Fisherman, Strawberry and Devil Crab
9. My Man's Gone Now
10. It Ain't Necessarily So
11. Here Come de Honey Man 
12. I Wants to Stay Here (I Loves You, Porgy)
13. There's a Boat That's Leaving Soon for New York
14. I Loves You, Porgy (Take 1, Second Version)
15. Gone (take 4)
 




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2021年7月20日火曜日

本日のCD Joni Mitchell ♪ Shadws And Light

 


 ジョニ・ミッチェルが1979年9月にカリフォルニアのサンタバーバラで行なったコンサートの模様を収録したライヴ作で、故ジャコ・パストリアスを初めとするドンアライアス、マイケルブレッカー、パットメセニー、ライルメイズというジャズファンからしたら聞き逃せないメンバーによる作品です。目当てとしてはジャコの作品収集の一環としての購入なのでジョニファンには申し訳ないですがジャコファン目線で記述すると、ジョニとジャコのコラボは1976年の「Hejira」1977年の「Don't Juan's Reckless Daughter」1979年「Mingus」があり、ジャコとのコラボ作としては最終作となります。パットメセニーとのコラボは1975年にドイツで録音されたパット・メセニーのデビュー作 Bright Size Life から始まっています。
 ジャコ目線で追ってしまいましたが、これだけの凄腕を集めると誰かがジョニよりも目立ってしまったりしまうものですが、メンバーに最高のパフォーマンスをさせつつ従えて自分のパフォーマンスを最高レベルに見せてしまうことができるのは格が違います。ジャコついでに書いてしまうとビル・ミルコスキー作の「ジャコパストリアスの肖像」で大概の人はジャコはユーモアがあって素晴らしい男だったと褒めていますが、ジョニだけは「傲慢で挑戦的」とインタビューに答えています。でも「たいていの人は彼には耐えられなかったけど私は彼と一緒にやっていきたいと思った」とも答えています。ドラッグに溺れた後のジャコとはほぼ付き合いがなく最後に会ったニューヨークのバーでは表情がなくて虚ろな目をしたジャコがいて名前を読んだら抱き合ったと語っています。正直にでも言葉を選んだインタビューで、きっと素晴らしい女性であることをうかがわせる内容でした。
 この音源も聞いたことはあったんですが、ジャンルレスに聴く人を惹きつけるボーカルはここまで心を打つような内容であるとは記憶しておらず新鮮な気持ちで再度聴いております。特に素晴らしいと思ったのは Goodbye Pork Pie Hat で自由に音階を泳ぐように歌うボーカルが気に入っています。私の好きなエスペランザも似たような作風がありてっきりエスペランザの発明のような音楽だなと思っていたんですが、彼女もこのアルバムは好きだったんだろうなあと思って聞き直し、続く Dry Cleaner from des Moines でもそう思い、まずそうなんだろうと確信しています。
 行きつけの「おでんバー」にこのアルバムのLPが置いてあり、CDと聞き比べたらLPのほうが臨場感が格段にあったので少し悔しい思いをしております。

vocals, electric guitar : Joni Mitchell
keyboards : Lyle Mays
lead guitar : Pat Metheny
electric bass : Jaco Pastorius
drums : Don Alias
sax : Michael Brecker
vocals : The Persuasions

1.Introduction
2.In France They Kiss on Main Street
3.Edith and the Kingpin
4.Coyote
5.Goodbye Pork Pie Hat
6.Dry Cleaner from des Moines
7.Amelia
8.Pat's Solo
9.Hejira
10.Dreamland
11.Band Introduction
12.Furry Sings the Blues
13.Why Do Fools Fall in Love?
14.Shadows and Light
15. God Must Be a Boogie Man
16.Woodstock





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2021年7月19日月曜日

本日のCD Chris Daniels & The Kings ♪ is My Love Enough


 多分ブルースに凝って買い漁っていた時期にタワーレコードかなんかで購入したんだと思います。いかにもアメリカンなひたすら明るいファンク色の強いジャンプ・ブルースを基調としたブルース・ロックで楽し気な雰囲気はジャケのイラスト通り。ただこの人については情報は余り出ていないのでWikiだよりです。
 Chris Danielsはコロラド初のジャムバンドと呼ばれたキングスのバンドリーダーで「コロラド音楽のアイコン」と言われる人とあります。バンドは14枚のアルバムをリリースし、米国でのツアーや21か国ののヨーロッパツアーをやっていたり、バンド名義でのブルースフェスを経歴から見れば日本人の私がマイナーと思っていても、結構なメジャー級なかたです。若い頃に組んでいたバンドのメンバーではニューヨークドールズのボーカルのデヴィッド・ヨハンセンもいたとのことで、こちらは超メジャー級。
 経歴を読んでいくと中々のインテリで、音楽活動をやっていたもののバークリー音楽大学とマカレスター大学に通ったとあり、1995年から2000年までスワローヒル音楽協会の事務局長を務め2002年にアラパホ・コミュニティカレッジの非常勤教授となり、コロラド大学デンバー校の学部に加わり、音楽ビジネスプログラムのエリアヘッドを務めているとあります。やっている音楽もきっちりしていますが、セールス的な成功ではなく音楽を職業とすることでも成功をつかんだ人であることが伺えます。

guitar, vocal : Chris Daniels
drums : S.Watson Soell
bass : Kevin Lege
sax : Philip Mcclard
sax fluite : Carlos
trumpet : Forrest Means

1. Jackhammer
2. Is My Love Enough
3. Addin' Up
4. Hip & Thigh
5. Congo Square
6. Stealin' Candy
7. Three Straight Days Of Rain
8. Somebody's Messin'
9. Not Dead Yet
10. That's Why They Call It A Party
11. Sing Sing Sing
12. The Heart Of Saturday Night





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2021年7月18日日曜日

晴天の迷いクジラ 窪 真澄

 

ふがいない僕は空を見た」では、コスプレ・セックスが知れ渡ってしまい大変なことになる斎藤くんとその助産婦をされている母親などが出てきて、コスプレ以外の斎藤君は純粋で優しく倫理観もある少年だった。今回の作品は、失恋と激務で鬱を発症した主人公。社長の野乃花は豪快な人だったが、意外な過去があり会社がつぶれる前に湾に迷い込んだクジラを見に行く。そこで心が壊れてしまった女子高生の正子を拾う。

 描かれている背景は似ていますが「ふがいない・・」よりも若干ライトに読めるのと、鬱系の話なのになぜか少し明るい。明るいのは斎藤君が飲んでいる鬱の薬のせいなのだが、重いものを背負って生きてきた人たちが病気になると人間らしくなくなり、環境が変われば少しづつ人間らしくなっていって何かが好転してくるという救いがありました。

 人間頑張りすぎると、知らず知らずのうちに心が壊れていくことがあります。私なんかはお酒を飲んでいやなことは忘れちゃいますので、たまりにくいんですが忙し過ぎたり、常に追われていると時々自分でもメンテしないと壊れるかもと思うこともあります。

 頑張りすぎずに生きていこう!素朴に良かった作品でした。

2021年7月17日土曜日

今週のおつまみはホレス・シルバーとスティーブ・レイシー

 

 今週もお疲れさまでした。今週はこの黄色いジャケットの2枚を聴きなら酒を飲みながらの一杯です。色の組み合わせは偶然です🍺

 さて一杯目をバーボンをロックでちびりとやりながらの一枚目はホレス・シルバー。1960年のアルバムで心地よくハードバップ。バーボンは氷が溶け始める前の、喉にまとわりついて焼ける感じが好きなんですが歳のせいで、むせますのでチェイサー忘れると悲惨な事態になります。今回も忘れましたのでゲホゲホとかっこ悪い飲み方ですな。

 酒は進みますがホレスシルバーの私の印象ではもうちょっと脂っこいピアノなんですが少々音軽めのピアノ少な目です。ニカ以外は全て新曲とのことでホレスシルバーはアルバムを出す際には新曲のみで再演するものは入れるのは珍しいらしい。へえ。でもう一杯。いやこの最後のニカを聴くころには3杯はやってましたね。

 ホットになってきたところで、沖縄黒糖を飲みながらスティーブレイシー。バリトンとソプラノサックスの組み合わせは斬新でした。これは黒糖お代わりです。低音と高温というよりはバリトンもソプラノもテナー寄りの音域に近づけた演奏になっていて、とんでもない展開になることはありませんでしたね。大好きなドナ・リーでこちらもテンションあがります。ここのところスタンダードなアルバムを続けて持ち込んでいるので、「普通じゃない」みたいな発言はなく、今回は皆さん初めて耳にする音源だったこともあってか、素直に聞き入る感じで、飲みながら眠くなりながら落ち着いた感じでのお酒でした🍺

2021年7月16日金曜日

本日のCD Orquesta De La Luz / De La Luz


 既に懐かしい感じになってしまいましたが、私にとってのサルサのスタートはこのバンドでした。原宿のクロコダイルとかでのライブとかも勢いがあって、私は踊れませんがダンサブルで滅茶苦茶楽しかったです。いまだにラテン・バンドを続けている友人も多いのはこの人たちの影響ですね。
 このアルバムは1990年の発売のデビュー作。バンドが結成されてからデビューまでは、かなり意欲的に活動された結果で、当時メジャーではなかったサルサをブームにするまで粘り強く演奏を続けたことも凄いことでした。
 バンドはオルケスタ・デル・ソルに参加していたパーカッショニストの大儀見元をリーダーとして1984年に結成。日本のライブハウスで活動を続けて1989年には自費で渡米し、ニューヨークでサルサ・フェスティバルのライブに出演して成功したことは、日本のTVなどでも取り上げられたのは私も見てました。
 この功績もあり1990年に日米でこのアルバムが発売となったわけです。ビルボード誌ラテン・チャートで11週連続1位で、この時期はまだまだどちらかと言えば海外での評価が高かったと言えると思います。その後は、紅白にも出場し日本にサルサをた立役者と言えるえらいことしてきたバンドです🎶

Nora : vocals, chorus
Sergio George : chorus ( 2, 3, 5, 6, 9, 10), synthesizer (3, 6, 7) ,piano(10)
Gen Ogimi : bongos, vocals, bajo quinto (8), bata (iya) (5)
Carlos Kanno : vocals, chorus, percussion, bata (itotele) (5), guiro (metal guiro) (8)
Gen Date : congas, bata (oconcolo) (5)
Genichi Egawa : timbales
Satoru Shionoya : piano, synthesizer (10)
Hiroshi Sawada : bass
Hideaki Nakaji : trombone
Takayuki Namiki : trombone (1, 5)
Shiro Sasaki, Tatsuya Shimogami, Yoshihito Fukumoto : trumpet

producer : Kiyoshi Teranish, Sergio George

1. Salsa Caliente Del Japon
2. Solo Un Juego
3. Tu Eres El Hombre
4. Tu Me Llenas
5. Salsa Es Mi Energia
6. Acaba Ya
7. Tanto Te Ame
8. Cuero Sono
9. No Me Lleves Contigo
10. There's Nothing Better Than Love


 



  

2021年7月15日木曜日

本日のCD Wes Mongomery ♪ In The Beginning


 2012年の未発表音源で「Echoes Of Indiana Avenue」に続いて2015年に発売でした。これは中身を試聴せずに即買いでした。ぎっしりと詰まった26曲の2枚組はボリュームたっぷりでお買い得感よりお腹がいっぱいぐらいの各1時間のアルバムです。発売元は当然発掘音源で有名な Resonace Records です。
 ウェスは1948年の7月から1950年の1月までライオネル・ハンプトンの楽団に参加し1950年代は音楽ではなく確かペンキ屋をしながら夜はライブハウスの過去な生活。1959年9月にインデアナポリスを訪れたキャノボール・アダレイに見い出されて「A Dynamic New Sound」を録音しています。このアルバムはその前の年の録音となる貴重な音源でジャズファンならしょうがなく買わざるを得ない心理となりますが内容的に素晴らしいので文句はいいません。
 音源としては全26トラックのうち17トラック目までは、ウェスの弟バディが所有していた音源。そのうちの13トラック目まではインディアナポリスの「The Turf Club」での1958年8月と11月の演奏で、一部は「Echoes Of Indiana Avenue」と重複しているとのこと。「Brasil」なんかではオクターブ奏法を弾いています。そして続く14トラック目は同じくインディアナポリスにあるウェスの姉妹アーヴィーナ・モンゴメリーの自宅で1956年9月に行われたジャム・セッション、そして残る15-17トラックが1958年11月に収録された同市「ミサイル・ラウンジ」での演奏(こちらはあまり状態は良くないですが)また、アーヴィーナの自宅での「Ralph’s New Blues」ではウェスがなんと、エレキ・ベースをプレイしソロまで取っています。続く5曲は、1955年6月15日にウェスがニューヨークのスタジオにて、クインシー・ジョーンズのプロデュースの下エピック・レーベルのために録音したもの。そんな大物にプロデュースされた音源はお金もかかっているはずなのになぜ世に出ていなかったのか?不思議なところでもありますが。レコード量産時代の古いレーベルではよくある話しですか。
 とにかく弾きまくっている印象がありでソロになる前のほうが熱い人だったのではと思わせる演奏は買ってよかったと思います。

guitar: Wes Montgomery
bass : John Dale, Monk Montgomery, Roy Johnson
drums : Earl “Fox” Walker, Paul Parker, Sonny Johnson
piano : Doug Duke, Jack Coker, Mel Rhyne, Richie Crabtree
piano, vibraphone : Buddy Montgomery
tenor sax : Alonzo “Pookie” Johnson, Gene Morris
vocals : Debbie Andrews, Sonny Parker

【Disc 1】
1. After You’ve Gone
2. Fascinating Rhythm
3. Brazil
4. What Is There To Say?
5. Four
6. Wes’ Tune
7. My Heart Stood Still
8. How High The Moon
9. Django
10. Going Down To Big Mary’s
11. I Should Care
12. Caravan
13. Six Bridges To Cross
14. Ralph’s New Blues

【Disc two】
1. Soft Winds
2. Robbins’ Nest
3. A Night In Tunisia
4. Love For Sale
5. Leila
6. Blues
7. Undecided
8. Far Wes
9. All The Things You Are
10. King Trotter
11. Carlena’s Blues
12. Smooth Evening






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2021年7月13日火曜日

本日のCD Art Blakey ♪ A Night At Birdland Vol2

 


 最高に楽しかったであろうバードランドの1954年2月21日のライブ録音の第2弾。Vol2なので当然第1弾はありますが、中古を発見するまで探し続けようか早く聞きたいので新品を手にしようか迷っているところであります。Cafe Bohemia のライブでは、少し抑え気味であったけどこちらは派手に爆発しています(ブレイキーとシルバー以外メンバーが全て違うのもありますが)
 Birdlandは、ニューヨーク市マンハッタンにあったジャズクラブで1949年当時ジャズのメッカであった、ブロードウェイの52丁目にオープンし1965年までジャズの黄金時代を牽引した名店。名前は、チャーリー・パーカーのニックネーム「バード」にちなんでいる。1965年に閉店したのですが1986年にブロードウェイの106丁目で同名の店が営業を開始、現在は44丁目に移転し営業しているようです。スタンダードのバードランドの子守唄(Lullaby of Birdland)や ジョー・ザヴィヌルが作曲し、ウェザー・リポートのアルバム「Heavy Weather」に収録されたバードランド(Birdland)の舞台でもあります。このアルバムの最後の曲Confirmationの最後に短く演奏されているテーマはLullaby of Birdlandというところも小粋です。
  「Wee-Dot」では、だみ声がかったPee-Wee Marquetteなるおばちゃんのアナウンスからブレイキーの強烈なブレスロールから一気に速いテンポで始まりドナルドソン、クリフォード、シルバーとソロが続きクリフォードのソロが熱い。「If I Had You」はドナルドソンにスポットがあてられたバラード。バラードではあるが1曲目の余韻もあるのか情熱的に感じます。「Quicksilver」は (Alternate Master)と書かれているのでオリジナルには収録されていなかったホレス・シルバーの曲で怒涛のソロラッシュに興奮し後半のピアノソロが終わってカーリーラッセルのベースソロが短くて地味だけどそそられます♪「Now's The Time」はチャーリー・パーカー作曲で当時「パーカー派の有望なアルト奏者」と言われていたドナルドソンだけに丁寧に奔放にソロをとります。続く最後の「Confirmation」もチャーリー・パーカー作曲はイントロのドラムソロから最後まで軽快にエキサイティングで最高のバンドだと確信に満ちたメンバーの演奏は最高に楽しいエンディング。相変わらずしびれる演奏でアート・ブレイキーは楽しい。

drums : Art Blakey
piano : Horace Silver
bass : Curly Russell
alto sax : Lou Donaldson
trumpet : Clifford Brown
voice (Introduction,  Finale) Pee-Wee Marquette

1. Wee-Dot
2. If I Had You
3. Quicksilver (Alternate Master)
4. Now's The Time
5. Confirmation





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