2020年11月27日金曜日

本日のCD The Modern Jazz Quartet ♪ Concorde


「The Quartet」「MJQ」に続く3作目でこのアルバムから
ドラマーが、Kenny ClarkeからConnie Kayへ変わっています

vibraphoneのMilt Jacksonのスウィング感は
「Softly As In Morning Sunrise(朝日のようにさわやかに)」で本領発揮
全体的に、穏やかで上品でクラシックっぽい重さが心地よく
ここらへんはピアノのJohn Lewisの色ですよね
アルバム・タイトルでもある「Concorde」はJohn Lewisの
ヨーロッパへの曲を何曲か書いているうちの一つで
パリのコンコルド広場にちなんで書かれています

ジャケットはコンコルド広場で優雅な曲ですが、
場所的にはフランス革命中にルイ16世やマリー・アントワネットが
ギロチン刑になった場所らしく、そう思うとジャケ写に威圧感

古典的な伝統のような雰囲気が聴き手を高尚な気持ちにさせてくれます

vibraphone : Milt Jackson
piano : John Lewis
bass : Percy Heath
drums : Connie Kay

1. Ralph's New Blues
2. All Of You
3. I'll Remember April
4. Gershwin Medley:
Soon 
For You, For Me, Forevermore
Love Walked In
Our Love Is Here To Stay
5. Softly As In Morning Sunrise
6. Concorde
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2020年11月26日木曜日

告白 湊かなえ


 ポイズンドーター・ ホーリーマザーで初めて作者の作品を読み
そこから5作目で、このデビュー作

同級生、親、担任などの視点で事件が語られていく心理描写に
読み始めからどんどん引き込まれます

じわじわとくる怖さがあり、登場人物のほぼ全員が幸福にはなれず
「そうだよね」「いやいややり過ぎ」「こいつは何なんだ」など
読後の爽快感と不快感が混在しデビュー作からイヤミスは発揮

人はそれぞれに大切なものの価値感が違うんですよね

やはり読んでよかった本です

2020年11月24日火曜日

本日のCD Miles Davis Quintet ♪ Cookin With The Miles Davis Quintet

 

Prestigeでのマラソン・セッションの一枚で
特には「My Funny Valentine」の出来の良さなど4部作の中でも評価は高い

CBSに移籍するためにPrestigeとの契約を終了させるために
1956年5月11日と同年10月26日に行われたセッションで
マラソンと言うからには持久戦だったイメージだが
2日だけの録音で有ればマラソンではないとの評がよくあり
実際にマラソン・セッションの表現は日本だけのようです
発売は以下の通り
1.「Cookin」 1957 2. 「Relaxin」 1958年
3. 「Miles Davis and The Modern Jazz Giants」 1959
4. 「Workin」1960 5. 「Steamin」1961

マイルスのアルバムも枚数が増えてきて年代追って聞くこともあるんですが、
この時代のマイルスの素朴なトランペットが好きかもしれません
また、このマイファニーバレンタインでは、
レッドガーランドのピアノも良い味で、可憐な感じのフレーズもいいな

 trumpet, leader : Miles Davis
bass : Paul Chambers
tenor sax : John Coltrane
piano : Red Garland
drums : Philly Joe Jones

1. My Funny Valentine
2. Blues By Five
3. Airegin
4. Tune Up / When Lights Are Low


My Funny Valentine

Airegin

Tune Up / When Lights Are Low
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憂鬱と官能を教えた学校(上)調律・調整および旋律・和声 菊地成孔+大谷能生


東京大学のアルバート・アイラー」はかなり面白かったので
この人の著書を読み進めようとネット購入した本作

かなり難解な表現と繰り返しが多く
途中で訳がわからなくなりながらも読み終えました

巻末の対談で著者はの神経症的傾向が書かれていて
本人も自覚し、文中の著者の独断と偏見は時間とともに変わるので
現在進行形では違うことを言っているようなこともある
しかしこれを書いていた時はこう思っていたで良いので
改訂などで記述の変更削除はせずに、このまま出版し続けるとのこと

これでもっとジャズがうまくなりたいとか思うのは断念して
ヨーロッパ系文学の訳本を読んだような気分になって
内容はあまり噛み締めずに
読み進めることに重きをおいて時々振り返る
みたいな読み方をすればよいのではないでしょうか

そもそも、音楽とは何か?音とは何か?
現代の楽譜表記は学問として発達し、
商業的に音楽の再現をするためのものであり
もしかしたら、私たちの音楽(音階)に対する感性は
体制に訓練されてしまった洗脳かもしれない

続編で下巻があったので、怖いもの見たさに
今取り寄せ中

2020年11月21日土曜日

本日のCD  Phat Phunktion / Real Life .:. High Fidelity


 きっちりとして切れのあるホーンアレンジでぴっちりと細かなキメで、TOPみたいだと言えば、その通りだが重量感が違います。また、Earth,Wind & Fireの「Jupiter」なんかも入ってたり、ホントそれ系で嬉しい限りです。
 都会的なニュアンス、ストレートなファンクフレーズ、ロック的な曲作りは、Paulo Mendonca ともかなり似ています。Phat Phunktion、Paulo Mendoncaとももっと表舞台に出てきても良いバンドだと思うんですが残念です。
 アルバム名の .:.  の意味は?わからんですね🎶

vocals keyboads : Tim Whalen
saxophone, vocals : Al Falaschi
trombone, vocals : Courtney Larsen
trumpet : Jon Schipper 
trumpet : Jim Doherty
guitar : Vince Jesse
percussion : Pauli Ryan
drums : Darvonte"Turbo" Murray

Guests
You want it all intro : Johnny Chims
Knockin' em Down "The Clap" : Bruce Briney and Kurt kupcho
Dance in the Rain : Emily Leader (violin)
Christina Wensel(violin) Ben wensel(cello)
1. You Want It All (feat. Johnny Chimes)
2. Eyes of Mine
3. With You
4. Knockin' em Down (feat. Bruce Briney & Kurt Kupcho)
5. No More
6. Don't Destroy the Funk
7. Competition
8. Miss Madison
9. Dance in the Rain (feat. Emily Leader, Christina Wensel & Ben Wensel)
10. Well Run Dry
11. Broken
12. Jupiter





  

2020年11月20日金曜日

本日のCD Norah Jones ♪ Feels Like Home

 

デビュー作より緩い感じがしてインパクトは弱く
売れ線ではないと思うのですが
しっかりグラミー賞主要4部門を含む8部門を受賞とのこと

また、普段はあまり聞かないカントリー・ポップがベースの
ノラなんですが、なんとなく波長が合うんでしょうね

「The Band」のドラマー Levon Helm が参加していたり
大御所 Dolly Parton とのデュエットなんかもあります

vocals, piano : Norah Jones (except 7, 11 )
backing vocals : Adam Levy (1, 6, 7), Daru Oda (1, 2, 5 to 8, 10 to 12, 14)
guitar : Adam Levy (5, 6, 8, 10, 11, 14), Kevin Breit (1, 3, 5 to 12)
bass : Lee Alexander (1 to 3, 5 to 12, 14)
drums : Andrew Borger (1, 3, 5 to 8, 10, 11, 14)

1. Sunrise
2. What Am I To You?
guitar : Tony Scherr
organ : Garth Hudson
drums : Levon Helm
3. Those Sweet Words
guitar : Jesse Harris
organ : Rob Burger
4. Carnival Town
guitar : Jesse Harris
cello : Jane Scarpantoni
viola : David Gold 
5. In The Morning
6. Be Here To Love Me
accordion : Garth Hudson
backing vocals : Kevin Breit
7. Creepin' In
featuring : Dolly Parton
organ : Rob Burger
8. Toes
9. Humble Me
10. Above Ground
11. The Long Way Home
flute : Daru Oda
12. The Prettiest Thing
drums : Brian Blade
13. Don't Miss You At All
14. Sleepless Nights (Bonus Track)

Don't Miss You at All

What Am I To You?

Those Sweet Words
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2020年11月19日木曜日

本日のCD Grant Green ♪ Green Street


1961年4月1日録音で、リーダー作としては2枚目
ジャズっぽいブルース・アルバムのような単純明快なギタートリオ

「Alone Together」「'Round About Midnight」などの名スタンダードも
わかりやすいアドリブ・ラインは勉強になるが
全編シングルトーンのコテコテのギターで弾きまくるため
聞いている方が緊張しつづけ、ベースソロに入るとホッとしたりする

盛り上がりの繰り返しフレーズのしつこさはブルース・マン

どなたかの評に書いてあったんですが
「ケニー・バレルの「Midnight Blue」と似た位置づけの名盤」
ケニーバレルの方が、音楽性は豊かだけどその表現は、わかるわあ

guitar : Grant Green
bass : Ben Tucker
drums : Dave Bailey

1. No. 1 Green Street
2. 'Round About Midnight
3. Grant's Dimensions
4. Green With Envy
5. Alone Together

No. 1 Green Street

Alone Together

Grant's Dimensions
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2020年11月18日水曜日

本日のCD Miles Davis ♪ E. S. P.



1965年1月20・21・22日ハリウッドで録音で
いわゆる第二期黄金クインテットでの初レコーディングです

ウエイン・ショーターは「イン ベルリン」からの参加ですが、
スタンダード中心のライブ活動から、スタジオ録音でオリジナル
というスタイルに変化してモードも複雑化、進化して
少々暗くて地味だった「Kind Of Blue」の世界を高いテンションに展開しています
ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウイリアムスの強力なリズムセクションは
このモード・ジャズにワクワクする躍動感を付加しています

これが「ジャズ」って気にさせてくれるアルバムで
私はマイルス・ファンではありませんが
所有枚数はグングン増えその中でも、かなり好きな上位に入るアルバム
やはり、この人は興味深い(ファンではありませんが・・)

trumpet : Miles Davis
tenor sax : Wayne Shorter
piano : Herbie Hancock
bass : Ron Carter
drums : Tony Williams

1. E.S.P.
2. Eighty-One
3. Little One
4. R.J.
5. Agitation
6. Iris
7. Mood

E.S.P. 

Mood

Agitation(2分弱のドラムソロから始まるヤバいヤツですが・・)
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2020年11月17日火曜日

本日のCD Muddy Waters ♪ Hard Again


あまりにも有名なブルース入門アルバム
でも最近の私が聞いてるブルースの中では
かなりエレクトリックな部類に入ります
サウンド的には既に近代のロックにも足を突っ込んでいます

マディ・ウォーターズはChessと1975年にレコード契約が切れて
ファンであったジョニー・ウィンターのおかげで
CBSレコードのサブ・レーベルであるブルー・スカイ・レコードとの契約
その第一弾がこのアルバム

マニッシュ・ボーイが1曲目にきて、音質もさほど古くなく
ジョニーウインターも参加のエレクトリック・ブルース
あまりにも有名なマディの入門編
ジェイムスコットンもハープで参加です

一つのリフの繰り返しの迫力!Mannish Boy
お茶目な I Want To Be Loved
こんなんでも十分カッコいい I Can't Be Satisfied

vocal guitar : Muddy Waters 
Johnny Winter : guitar
harp : James Cotton
piano : "Pine Top" Perkins
guitar : Bob Margoin
bass : charles Caimese
drums : Willie"Big Eyes"Smith

1. Mannish Boy
2. Bus Driver
   3. I Want To Be Loved
   4. Jealous Hearted Man
  5. I Can't Be Satisfied
   6. The Blues Had A Baby And They Named It Rock And Roll
7. Deep Down In Florida
8. Crosseyed Cat
9. Little Girl
10. Walking Through The Park

Mannish Boy

I Want To Be Loved

 I Can't Be Satisfied

若干チューニングが気になりますがセットが面白い
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2020年11月15日日曜日

本日のCD Yosuke Onuma ♪ 3,2&1


ギター・マガジンの連載でスタンダードのソロ・ギターを
初心者向けにで丁寧に解説していたことから興味を持ち
アルバムも聴き始めて、いまやファンになってます

雑誌やスコアなども結構買い込んでいまして
記事からストイックに音楽やギターに向き合う姿勢なども非常に勉強になり
ジャズだけではなくブルース系のフィンガーピッキングにはまったのも
一因ではありますが、今では私もピックはほぼ使用しないようになり
アコースティックがメインになり
セミアコの弦はヘビー・ゲージになり
当然、小沼氏のレベルに到達することはできないのですが
音楽への向き合い方、楽しみ方が私自身変わってきたような気がします

で最初に買ったのがこのCD
初回プレスはボーナスCDが付いているのですが
私が知った時は既に初回プレスはCD屋にはなく
中古で初回を見つけて購入したので2枚持っています
買うなら初回プレス!!

guitar : 小沼ようすけ
bass : 鈴木正人(1, 3, 5, 11)
percussion : 仙道さおり(1, 6, 8, 11)
drums: 大槻"KALTA"英宣 (3, 5)
piano : 小曽根真 (2, 6)

【Disc 1】
1. Groove Me
2. Silver and Orange
3. Presence
4. Mystic Rites
5. Summer Happening
6. I Love You
7. Spain
8. Cissy Strut
9. What Cha' Gonna Do For Me
10. Cherish The Love
11. Gleam
12. If
13. Tristeza

【Disc 2】(Bonus Disc)
1. Isn’t It Romantic
2. For No One3. Over The Rainbow
4. Moon River
5. Oleo

このアルバムはyouTubeには上がっていないので
Over the rainbow


Stella By Starlight / Jazz Guitar Magazine
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2020年11月14日土曜日

本日のCD Sonny Boy Williamson ♪ Down And Out Blues


いかにもブルースっぽいジャケ写でインパクトあります
しかし(有名な話ですが)
これソニー・ボーイ・ウィリアムソン本人ではありません

「Down And Out Blues」って名前のアルバムなんで、
そのような写真を採用にしたってこと
今だと物議を呼ぶんでしょうね

さてジャケ写とは関係なかった当の本人は相当の変人だったようで、
どのような文献を見てもひどい書かれ方で
「ほら吹きで副業がペテン師だった」とか書かれています
そんな人ですがハープはしっかりとキレがあり
歌い方もダーティで独特のビブラート
(プレスリーとかもこのビブラート使ってたような)

アルバムは1959年発売で56年~58年にかけての録音
1912年生まれだから録音当時は40代で確かに声は若い

参加ミュージシャンでは私の好きな「James Cotton」で
ギター弾いてる「Luther Tucker」「Robert Jr. Lockwood」がメイン
「McKinley Morganfield」はマディ・ウォーターズも2曲参加

録音メンバーは今まで見てなかったんですが中々のメンツ
ほんとに「ほら吹きで副業がペテン師だった」のか?
「ほら吹きで愉快なおっさんだった」んでは?

vocals, blues harp : Sonny Boy Williamson
guitar : Jimmy Rogers (1, 3), Luther Tucker (2, 4 to 12), McKinley Morganfield (1, 3), Robert Jr. Lockwood (2, 4 to 12)
piano : Otis Spann (1, 3, 6, 7 to 12 )
bass : Willie Dixon (2, 4 to 12)
drums : Fred Below

1. Don't Start Me to Talkin' 
2. I Don't Know 
3. All My Love in Vain 
4. The Key (To Your Door) 
5. Keep It to Yourself 
6. Dissatisfied 
7. Fattening Frogs for Snakes 
8. Wake Up Baby
9. Your Funeral and My Trial
10. "99"
11. Cross My Broken Heart 
12. Let Me Explain

ライブ映像では、うさん臭くはなく

I Don't Know

Cross My Broken Heart 
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2020年11月12日木曜日

本日のCD The Thelonious Monk Quartet Featuring John Coltrane / Live at the Five Spot Discovery!

 

 素晴らしく音が悪い歴史的記録です。コルトレーンの妻 Naima(ナイーマ)が、客席から録音したものでマイク一本だそうです。あまりに音が悪いので、1957年で技術屋ではない人が客席でどのように録音したのか気になります。
This recording was made on a portable tape recorder with a single microphone. The sound and balance are not optimum and there are sporadic mechanical and electrical noises. The actual order of performance is as presented here, except that "Crepuscule With Nellie" opened the set. Part of the closing theme of "Epistrophy" is missing because that portion of the tape was recorded over at a later date. At that point on the Compact Disc, the music fades down and then up again.
 ポータブル・テープ・レコーダーで録音とありますが、1957年で果たしてカセットテープレコーダーはあるのか?ポータブルなレコーダーとは、どんなものなのでしょうか?

録音の歴史を調べてみたら
1938年 ドイツで磁気テープが開発され
1950年代 家庭内における簡易な録音機として、2トラック1チャンネルモノラル機がある程度普及していた
1963年 磁気テープをカートリッジ化したカセットが発表

 つまり、1957年のこの録音はマイク1本のオープンリールかなんかの録音と推測され、客席での録音といっても、結構な大きな機材だったに違いないとも思われます。私もオープンリールの存在は知っているものの現物を見たことはありません。
 さて肝心の音源の内容ですが、コルトレーンは代名詞のシーツ・オブ・サウンドの通り、とりつかれたように吹き散らかし、モンクも好き勝手に弾いています。
 それにしても音が悪い。ステージから少し離れたところで、音が自然と聞こえてくる演出と思えばそれも一興。エグゼクティブ・プロデューサーにはモンクの名前もありますので、モンク自身もこの録音にはビックリしてのアルバム化だったと思われます🎶🎹

piano : Thelonious Monk
tenor sax : John Coltrane
bass : Ahmed Abdul-Malik
drums : Roy Haynes

executive-producer : Thelonious Monk 

recorded by  Juanita (Naima) Coltrane
recorded live at the Five Spot, New York late summer of 1957.

1. Trinkle, Tinkle
2. In Walked Bud
3. I Mean You
4. Epistrophy
5. Crepuscule With Nellie