2024年10月27日日曜日

Kenny Burrell / A Night At The Vanguard


 ケニー・バレル28歳の1959年録音の1960年リリース作品で、Argo Records と言う聞きなれないレーベルからの発売です。1955年に Chess Records から暖簾分けのシカゴで設立された会社とのこと。若い時のアルバムではありますが、このアルバムの3年前の25歳1956年が初リーダー作ですからリーダーとしても、もう3年もキャリアを積んでいます。
 ライブ録音の場所は Village Vanguard で、ソニー・ロリンズ、コルトレーン、ビル・エバンスなど数多くの人も、ここでの録音の名盤が残されているニューヨークの名門ジャズ・クラブで、オーナーは変わっていますが未だ現役の老舗です。
 トリオ録音なので、メロディーとハーモニーが、バレルのギターだけで担っておりピアノなどに頼らないコードソロが効果的に活用された演奏が、私のようなギター・マニアにはとても心地よいアルバムです。


 譜面も数多く出回っていますが、1曲目の All Night Long はドロップD、5曲目のBroadway は1音下げチューニングだそうです。結構、聴きこんだアルバムですが最近聴いていませんので改めてレビューです。All Night Long これは非常に有名。ドロップDチューニングですから6弦だけEからDに下げています。イントロの低音弦はA使っているようなので、コードソロの時にDが効いているのでしょうか。どこかに譜面があるはずなので今度探しときます。改めてやっぱりギター・ジャズは好みですね。 Will You Still Be Mine では、1曲目のような穏やかな感じではなく、速めのバップでスリリングさを強調しています。改めて気づいたのですが、バースでのドラムの音などは非常に鮮明で素晴らしい録音でもあります。この曲とは書いてありませんが、右と左が途中で入れ替わっているなどと不満を書いている人もいましたが私はそんなことは全く気にしません。I'm A Fool To Want You は、バラードでテーマ部分のメロディーの後にダラーんとコードを弾くとこがエロいですね。あと太めのフルアコの音も好きです。いつか買いたいですが家にギターはもう入りませんので暫くお預けです。Trio そして速いテンポで攻めてきます。コードソロの使い方が上手いのでトリオでも音が厚く感じます。Broadway 一音下げのチューニングとのことですね。低音を意識したギターの使い方です、ここまで聴いてきても少しも飽きませんね。Soft Winds ミドルテンポのブルースでバレルの得意とするところですね。短いですがソロとコードの掛け合いでメンバーが一人多いような演奏が素晴らしい。Just A-Sittin' And A-Rockin カッコ良い曲で、少しポップな感もあります。Well, You Needn't きましたモンク作品です。スパイ音楽のテーマのような感じが好きな曲です。少しづつ楽曲の中で表情が変わるようなところと和音の不安定なところも好きでバレルがこのアルバムでやっているのも忘れてました。いやこれも良いです。
 ちなみにケニーバレルがNYにやってきたウェスにギターと、アンプを貸して翌年ウェスがデビューしたという話もあり、また1960年は、日本ではテレビが普及しカラーの放送が始まった年でもあります🎵

guitar : Kenny Burrell
bass: Richard Davis
drums : Roy Haynes

recorded Sept. 16 and 17, 1959, during actual performance at the Village Vanguard in New York.

1. All Night Long (Kenny Burrell)
2. Will You Still Be Mine (Matt Dennis, Tom Adair)
3. I'm A Fool To Want You (Frank Sinatra, Jack Wolf, Joel Herron)
4. Trio (Erroll Garner)
5. Broadway (Billy Byrd, Teddy McRae, Henri Woode)
6. Soft Winds (Benny Goodman)
7. Just A-Sittin' And A-Rockin (Duke Ellington, Billy Strayhorn)
8. Well, You Needn't (Thelonious Monk)





  

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